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木材の不思議

建築の原材料としての材木について一般の方はご存じかと思う。が、由来が特殊な木材がもう一方にはある。

イリオモテヤマネコで有名な西表島で、沖縄の固有種・琉球松の土中埋蔵材をみた。
確かに、強力なシロアリの生息する沖縄では、耐蟻性は木材を使うときに大事で、特に改質に関しての、科学技術が進歩してない時分には、土中に埋めて、腐朽防止・耐蟻性を付加したという。
こちらは、約2400年ほど経過したといわれてる、神代スギ。炭化しつつあった木材を地層の中から引き出したものと聞いた。かなり重い。スギなど比重は0.4辺りの軽い木だが、これは0.7~0.8ぐらい。
こちらは、流木。水上に長期浮かんでいたため、かなり締まっている。耐久性もありそう。

木は、水分によって腐朽環境が作られるという。しかし、十分な水分、水分がありすぎる中では、腐朽菌も発生しにくい。せいぜいバクテリアに加害される程度だし、第一、酸素も希少で腐朽の条件を満たさない。

同様に土中でも酸素は希少だから腐りにくく、温存される。

旧丸の内ビルの地下杭の米松が腐朽しづらかった事実も、同じ現象だ。


ほぼ、炭化している秋田スギの神代スギなど触ってみて、悠久な人類史まで想起させる。



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