ロッコール展 「円か」

ミノルタ ロッコールレンズで撮られた写真でのロッコール展 「円か」（写真企画室ホトリ）が昨日終了しました。

私は"鷹の目ロッコール"こと Minolta MC-ROKKOR PG 58mm F1.2 で撮った写真を展示しました。5枚全て2018年夏にスコットランドで撮ったものですが、3枚はシェトランド諸島で、2枚はスペイサイド地方で撮ったフィルム写真です。シェトランド諸島の1枚とスペイサイド地方の2枚は今回のために新たに現像しプリント&額装をしました。

私のメイン作品（700mm×500mm）は写真集「SHETLAND IN THE LIGHT」のキービジュアルとして表紙を飾った作品で、私にとってはもちろん特段に思い入れの深い一枚です。シェトランドに降り注ぐ美しい光と生命をテーマにシェトランドの写真集に紡ごうと思ったのは、何を差し置いてもこの一枚を撮ることができたからでした。

昨年の個展にて初出典し、今年のミノルタンX（大阪・帝塚山 Gallery & Darkroom LimeLight）、そして今回のロッコール展「円か」に出典致しました。この作品はシェトランドの厳しい自然の中で、美しい光が注ぐ光景を、羊たちの住う日常を端的にそして叙情的に捉えた夕刻の写真であるだけでなく、何よりも写真家としての私の心の拠り所のような、大きな支えとなった一枚でもあります。この一枚が未熟な私をどれほど勇気づけ、生きる喜びと希望を与え、背中を押してくれる存在であったかは計り知れませんでした。

この作品はこの度、僭越ながらご購入頂き私の手元を離れることになりました。これは写真をご購入いただいた全ての方に同じ思いを持っているのですが、私の写真を大切に思っていただける方の元へ旅立ってゆくことは、これほど冥利に尽きる幸せなことはないと思っています。

私に一歩踏み出す勇気と希望を与えてくれたように、これから先、誰かの生活の一部となってほんの僅かでも夢や生きる支えとなり背中を押すことが出来るのなら、願いを込めて作品を世に出して良かったと思える気がしています。

そして写真集「SHETLAND IN THE LIGHT」もたくさんご購入頂きました。昨年の出版時に印刷し、今後の人生でのんびりと販売していく心算でしたが、気づけば残りは半分以下となりました。写真はもちろん、エッセイにデザインから構成、印刷所へも立ち合い、全てに心血を注いで作り上げたものでした。静かな秋の夜長にスコッチウイスキーでも召し上がりながら、写真集をみて頂けたら嬉しいです。

写真集「SHETLAND IN THE LIGHT」は Amazon にて発売中です。まだの方、良かったらどうぞお早めに。https://www.amazon.co.jp/dp/4991089409/ 

会期中はあまり在廊もままなりませんでしたが、とても沢山の方にお越し頂きました。出展者の持ち寄ったミノルタのレンズ（多くは熱きミノルタンであるHIDEさんのもの！）を使ってのお試しコーナーは大変好評で、多くの方があれこれミノルタのレンズを試して楽しまれていました。これを機にミノルタファンが増えるといいな。