助産師のコア_コンピテンシー

助産師に大切な4つの能力

「助産師のコア・コンピテンシー」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。

コアとは「核」コンピテンシーとは「能力」つまり、助産師として核になる能力…「助産師に求められる必須の実践能力」のことを指します。

助産師のコア・コンピテンシーは、「倫理的感応力」「マタニティケア能力」「ウィメンズヘルスケア能力」「専門的自律能力」の4要素から構成されています。

ここだけ少し難しい話になりますが、イメージ図の解説です。

専門性が強くなるので、★マークまで読み飛ばして頂いても構いません。

【解説】

図の最下部にあるのは「倫理的感応力」対象となる人々の行為や言動の意味を心に感じ、倫理的に応答する能力で、「マタニティケア能力」「ウィメンズヘルスケア能力」「専門的自律能力」を働かせるときに必須の基礎的能力となる。「倫理的感応力」が豊かだと、上部三つの能力「マタニティケア能力」「ウィメンズヘルスケア能力」「専門的自律能力」に反映される。同時に、上部3能力が高まることで「倫理的感応力」は広がりと深まりを増す。

このように、「倫理的感応力」と「マタニティケア能力」「ウィメンズヘルスケア能力」「専門的自律能力」は相互的で循環的な関係を持つ。中央の「生命の尊重」「自然性の尊重」「智の尊重」は『助産師の声明』に示された「助産師の理念」である。コア・コンピテンシーを構成する4要素の根拠はここにある。

では、具体的に助産師に必要とされる能力とは何でしょうか?

「倫理的感応力」とは対象となる人々の行為や言動の意味を心に感じ、倫理的に応答する能力。

        →「相手を受け入れ、寄り添う能力」

「マタニティケア能力」とは、分娩を核とするマタニティサイクルにおいて、安全で有効な助産ケアを提供する能力。

        →「安全な妊娠・出産に導く能力」  

「ウィメンズヘルスケア能力」とは、女性の生涯を通じた支援者であるとともに、相互にパートナーシップを築く能力。

        →「女性の生涯の友でいる能力」

「専門的自律能力」とは、専門職としてのパワーを組織化し、社会に発信する能力。

        →「適切な施設経営をし、世間に正しい情報を伝え、後輩を育てる能力」

この4つの能力が、助産師に必要とされているものなのです。

世間一般には、助産師の役割は「産婦人科医師の補助」であるという認識が強いように思いますが、この4つの能力のことを考えると、助産師が本来あるべき姿はただの補助役ではないことが見えてきませんか?

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