記憶力が凄いタクシードライバー

中国で働いていた時のお話。

世の中には記憶力が良い人がいる。
何でも記憶している天才型や、変な事だけは記憶している変人型、専門的な事だけに特化しているマニア型等々。

で、出会ったのが中国のタクシードライバーさん。
まだ配車アプリなんかない時代。
会社出てタクシー乗って行き先告げた瞬間。
「君を乗せるのは２回目だね。」
そんなこと言われたのは初めてだったが、ここからはよくタクシー拾うので、先週くらいに乗ったのかな？と。

聞いてみたら驚き、３年も前だった。
当時住んでいたマンションから、その当時の会社があったホテルまで送り届けたと、場所もバッチリ。
これは本当に記憶している人だ。

感心して褒めたら、
「君みたいな中国語がとても上手な外国人は珍しいから。」
だってさ。
こっちの気分まで持ち上げてくれて、なかなか中国ではお目にかかれない素敵なドライバーさん。

最後、下車する際に満面の笑みで一言。
「カムサハムニダ～。」

……惜しい、日本人なのよ。
90点。