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ECサービスをつくるチームが方向性に迷いステークホルダーマップを作った話
はじめに
私たちのチームは、ネットショップを作るプラットフォームの決済まわりの開発を担当しているチームです。
「お客様がカートに商品を入れてから決済が完了するまでのプロセスにて、ユーザビリティを最大限に引き上げよう」という目標を持っています。
チームメンバーの構成はマネージャー1名、PdM1名、エンジニア3名、デザイナー2名となっており、私はPdMを担当しています。
PdM(プロジェクトマネージャー)として、プロダクトを作る前の調査・計画段階でおこなったステークホルダーマップ作りについて記事にまとめていきます。
PdMのお仕事って何?というのが気になる方はこちらの記事をご覧ください。
ステークホルダーマップとは
ステークホルダーとはプロジェクトに影響を及ぼす人や組織のことで、利害関係者のことを言います。
そして、それらを図で表したものがステークホルダーマップです。
私たちのITサービスにおけるステークホルダーマップの登場人物は、ショップオーナー、購入者、制作会社、決済会社等が挙げられます。
なぜステークホルダーマップを作ることが大事なのか
ステークホルダーマップには様々な様式がありますが、共通しているのはステークホルダーたちの関係性を可視化できることです。
可視化されたステークホルダーたちの位置関係から、プロジェクトを進める上でどのような障害があるのか把握することができ、どうすればプロジェクトが成功に近づくのかを把握しやすくなります。
私たちはEC関連のサービスを担当しており、サービスを作り運営していく上でのステークホルダーの数が非常に多いです。
機能の開発をしていく際に、「誰に向けた機能なんだっけ?」「そのターゲットに向けて要件は満たせてる?」というところがだんだんと曖昧になってしまっていました。
ステークホルダーマップを作りそれぞれの関係性を可視化することで、
「誰に向けたサービス、機能を作るのか?」
「機能をリリースした際のステークホルダーへの影響範囲」
を把握しやすくなり、サービスの方向性を明確にすることができました。
ステークホルダーマップはどう活用する?
ステークホルダーマップを作って良かったことは以下です。
ターゲットを明確にするためのペルソナの作成やユーザーストーリーの土台として利用できた
機能をリリースした際の影響範囲について考慮漏れが防げた
モノ・情報・お金の流れが把握できた
マップで可視化したことでチーム内での認識を共通化できた
チーム外の人に説明するときにしやすくなった
新たな視点でアイデアが出るようになった
良い意味での誤算だった部分は、
チーム外の人に新たな機能について説明する際も、マップを見せながらステークホルダーの関係性を見せることで、「誰のために作るのか?」説明しやすくなったことです。
やはり、見える化は大切です。
さらに、忘れていたステークホルダーとの関係性を可視化したことで
「じゃぁこの機能はこういう風にしたらこの人たちが喜ぶんじゃない?」
とチーム内で新たなアイデアも出やすくなりました!
ステークホルダーマップの作り方
1. 登場人物である「ステークホルダー」の特定
まずは、サービスのステークホルダーが誰なのかを書き出します。
わたしたちの場合は「サービス・機能のターゲットを明確化」するという目標があったので、それに沿ったステークホルダーを洗い出しました。
「プロジェクトの成功」を目標にした場合は、経営者・株主・クライアント等が入ってくると思います。
ここでは「何のためにステークホルダーマップを作るのか」を決めた上で選定していきましょう。
2.ステークホルダーの中身を細分化
1.で決定したステークホルダーをさらに細かく分類していきます。
例えば、制作会社の中には
デザイナー
エンジニア
ディレクター
がいるよね〜というようにチームで詳細を洗い出していきました。
3.ステークホルダー同士の関係性を可視化
いよいよマップを作って可視化します。
![](https://assets.st-note.com/img/1654930315975-k5KebOhqil.png?width=1200)
図のように、1.2.で洗い出したステークホルダー+自分のサービスをマップ上に描き、それらの関係性を表していきます。
関係性を表すときには人・モノ・カネ・情報の4軸でマップに記載しました。
ざっくりと図のような形でマップを作りましたが、実際にはもっと細かく記載しています。
まとめ
ステークホルダーマップの活用方法と作り方についてご紹介しました。
ステークホルダーマップはチーム内外の影響力を可視化でき、サービスや機能の方向性を定めたいという時に役立ちます。
「このプロダクトにはどのようなステークホルダーがいるのか」可視化することで、チーム内で共通認識を持つことができ、新たなアイデアも出やすいです。
みなさんもプロジェクトマネジメントをする際は、ぜひステークホルダーマップを作ってみてください!