JISQ9100のお話(8回)
5章リーダーシップ
5.1 リーダーシップ及びコミットメン
5.1.1 一般
会社のトップ、概ね社長や経営陣、適用範囲によっては工場長のような組織のトップに求められる要求事項です。
品質マネジメントシステムの有効性に説明責任を持つことが求められています。これは経営者がマネジメントシステムに積極的に関わっていることが必要です(当たり前のようですが)。顧客に言われたから仕方なく品質マネジメントシステムを認証したが、実は裏側で本質的な従来からあるマネジメントシステムが動いているというような、現実と乖離したマネジメントシステムではなんの役にも立たず、負担が嵩むだけです。実態に即した品質マネジメントシステムを作成、維持、継続的改善を進めることを求めています。
4.1章、4.2章では経営戦略を定めてきました。それに基づいて、品質方針(長期の組織が目指すべき姿)とそれを実現するための品質目標を確立することを求めています。経営戦略に整合していることが求められます。経営戦略とかけ離れていたら、不適合を指摘されることもありそうです。
品質マネジメントシステムが組織の実事業と乖離していては役に立たたないので、要求事項をよく理解し、組織の活動に当てはめて品質マネジメントシステムを構築する必要があります。
プロセスアプローチとリスク管理によるマネジメントシステムの運用を求めています。4.4章で構築した「品質マネジメントシステム体系図」に基づいて運用し、適宜見直していくことが必要です。一つ一つのプロセスが有効に機能し、それらが適切に結合して組織全体が運用されます。
品質マネジメントシステムを運用していくために必要な資源を提供することが求められます。資源には、建物、製造設備などのモノ、ヒト(人的資源)、方法(手順・ノウハウ)があります。
7.1.3インフラストラクチャー、7.2力量、7.3認識、8.1運用の計画及び管理で具体的な手順を記述します。
組織は組織に従事する人々全てのベクトルが一致してこそ最大の力が出ます。経営者の考えが末端まで適切に共有されることが求められます。
7.2章力量、7.3章認識で具体的な手順を記述します。
PDCAが確実に回り、目標が達成されなければなりません。その為にはCAの部分が活性化されなければなりません。適切にパフォーマンスを評価し問題があれば計画を見直す必要があります。
9.1章 監視、測定、分析及び評価で具体的な手順を記述します。
組織の人々の積極的な参加無くして組織の成長は望めません。従業員の教育・訓練が重要な位置づけとなります。
7.2章力量、7.3章認識で具体的な手順を記述します。
品質マネジメントシステムは継続的改善が求められます。
CAの部分は9章、10章に具体的な手順を記述します。
責任権限を明確にすることが求められています。だからと言ってあまりにも縦割りにならないようにすることが求められます。縦横上下左右に良好なコミュニケーションが行われることが求められます。
責任権限は5.3章で詳細を記述します。
従って「品質マニュアル」上は具体的手順を各章に委ねる、参照することになります。
次回は 5.1.2 顧客重視 から説明します。
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