♯77 SST（ソーシャルスキルトレーニング）

　77回目の今日は、SST（ソーシャルスキルトレーニング）について書いていきます。皆さんは、SSTについてどういうイメージですか？いろんなイメージをもたれていると思います。SS Tをすれば変わる、SSTをしても変わらないなど意見はそれぞれだと思います。今回は、そんなSSTをどのように活用すればいいかについてお伝えしていきます。

　まずは、SSTとは何なのか？簡単にお伝えすると、人との関わり方に困難を抱える方に対してソーシャルスキルを身につけるためのトレーニングのことです。トレーニング内容は、ロールプレイや教材を用いたり多岐にわたります。そのため、何か一つを行うということはありません。SSTは、福祉の分野だけでなく、医療分野、教育分野、などの領域でも取り入れられています。

　私の中では、事前防止と再発防止という２つの観点からSSTを行なっています。事前防止というのは言葉の通り、人間関係のトラブルを事前に防ぐことです。一方、再発防止とは、一度起きたことをもう一度繰り替えなさいためのトレーニングになります。

　では、ここからは私がかかわるお子様にどのようなことを実際にしているかについてお伝えしていきます。oさんは、自閉傾向とADHD傾向の両方を兼ね備えた小学3年生。当時、トラブルが多く、困り果てた親御様が私のところにやってきました。

　oさんは、トラブルを起こしてしまったという自覚はもっていますが、衝動的に行動を抑制することができません。そこで、私はoさんと事前防止と再発防止の2つの取り組みを行い始めました。