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【インターン生インタビュー】 「シェア」を探究する 阿部勝斗

一般社団法人 未来の準備室では、大学生・大学院生のインターンシップを受け入れています。1ヶ月〜1年間の期間で、実際に「コミュニティ・カフェ EMANON」のスタッフや、「ボランティアプラットフォームうずうず」のコーディネーターなどとして、実践的に活動をしてもらいます。これまでに、計20名以上の大学生・大学院生がインターンとして活躍をしてくれました。

さて今回は、2024年5月25日〜6月30日の1ヶ月間、「コミュニティ・カフェ EMANON」にてインターンとして活動する、山形大学4年生の阿部勝斗さんをご紹介します!


◉阿部勝斗さんのプロフィール

まずは、自己紹介をお願いします!

阿部勝斗と申します。あだ名は「まさやん」です。
山形大学の4年生で、専攻はマクロ経済学、研究対象はシェアリングエコノミーです。
趣味は、読書と城巡り。人生で一番、影響を受けている本は三木清さんの「人生論ノート(新潮文庫)」です。筆者である三木さんの洞察力に衝撃を受けました。人生を俯瞰して見れる、人生について考える種が散りばめられている本なので、とても参考になります。
最近は、コミュニティ・カフェEMANOの横にある金子書店さんで、「博士の愛した数式」を購入しました。高校時代、数学が好きだったこともあり、手に取りました。また普段は哲学書をよく読んでいるので、たまには心温まる物語が読みたくなって。

コミュニティ・カフェ EMANONのお隣「金子書店」で小説を買いました

日常的に本から影響を受けることが多いのですか?

はい、そうですね。梨木香歩さんの「西の魔女が死んだ(新潮文庫)」を読んだ時に、人に対する信頼が「自分がここにいて、いい」という安心感につながるのではないかと思いました。それから、「ケア」という文脈についても考えるようになりました。自分や他者に対して「どうしたら安心感・信頼感を醸成することができるのか?」ということの答えが知りたくて、いろいろな本を読んでいます。


◉インターンをしたいと思ったきっかけ

どうして、コミュニティ・カフェEMANONでのインターンをしたいと思ったのですか?

ちょっと遡ってしまうのですが、これまでの流れをお話しさせてください。

大学3年の12月ごろの僕は、精神的に落ち込んだ時期でした。なんとなく「人生、楽しくないな」と思っていて。「大学卒業後にすぐ働きたくない」という理由だけで、大学院の進学をおぼろげに考えしまっている、そんな状況でした。

そんなときに本を読んでいて、「シェアリングエコノミー」という言葉を知りました。シェアリングエコノミーとは、消費者がモノや場所、スキルなどを必要な人に提供したり、共有したりする新しい経済の動きのことや、そうした形態のサービスのことを指します。とても興味を持って、山形県内の研究者の方にも会いに行ってお話を聞いたりしました。
シェアリングエコノミーを勉強しているうちに、「数字だけの学問ではないのでは」と考えるようになりました。社会は人間の感情の変化に大きな影響を受けているのに、僕が本だけで研究を進めていても、「シェアリングの本当の価値がわからないのでは?このままでは、机上の空論に終わってしまう」と
気づいたんです。

そう気づいたあと、まさやんはどんな行動をしたのですか?

そこから、実際の地域社会を見てみたいと思うようになりました。
いとこから紹介してもらった山形県鶴岡市にて地域おこしの活動を行っている方に話を聞いてみたり、関係人口の人数が山形県内トップの金山町のツアーに参加したりしました。金山町では、町民の方々が「本当にこの町が好きだ」と思って暮らしている様子や、そこで関わった人たちが人生を思い切り楽しんでいる姿を見て衝撃を受けました。

地域活動に関わる人の話を聞いたり、金山町の住民のみなさんと出会ったことを通して、「人と関わる人生っていいな」と思ったんです。自分のシェアリングエコノミー研究も、本だけでなく「人との関わり」の中から考えていきたい、そうした方が自分の今後の人生の糧にもなると考えました。

本に書かれている理論だけでなく、実社会からその要素をとり出したいと考えるようになったのですね。
その経緯から、なぜ高校生支援も行うコミュニティ・カフェ EMANONにも興味を持ってくれたのですか?

ある知り合いから「山形県遊佐町で遊佐高校生のためのサードプレイスの立ち上げを一緒にやらない?」と誘われて、大学3年の3月、1ヶ月間インターンをしました。

僕は、もともとコミュニケーションに対して苦手意識がありました。しかし、「人との関わりを大切にしたい」と思い始めたこともきっかけになり、このプロジェクトに参加することに決めました。

遊佐駅前のサードプレイス「おでこBASE(米ぇ~す)」の立ち上げの様子

初めは高校生と話すことが怖かったのですが、意外にも高校生から話しかけてくれて、コミュニケーションをとることができました。でも、自分からどうやって高校生に対して話しかけたらいいのかが分からない、という状況でもありました。また、高校生のためのサードプレイスがどうあるべきかという理想像も自分の中でイメージができなくて。

そんなときに、遊佐町で知り合った大学生に「コミュニティ・カフェ EMANON」を紹介してもらいました。EMANONは、すでに高校生の居場所・サードプレイスとして8年運営を続けており、自分が抱えている「高校生に対するどうやってコミュニケーションをとればいいのか?」「サードプレイスとしてどういった場作りをするのがいいのか?」という点を勉強したいと思い、インターンに応募しました。


◉今後に繋げたいこと

コミュニティ・カフェ EMANONのインターンを通じて、どんなことを目指したいと考えていますか?

僕は、大学3年生の冬までは自分の人生を楽しめていませんでした。自分を押し殺して、我慢をして、社会的地位につくことが正しいことだと思っていました。しかし、実際に地域に足を運び、さまざまな方と関わり、サードプレイスやコミュニティスペース等の取り組みに参加するようになってから、人生が楽しいと思えるようになったのです。
このように、自分が「楽しい!!」と思えるものを見つけることができたのは、従兄弟がいたからです。本当にラッキーだったなと思っています。

だから、高校生や若者が「自分の好きなもの・人生が楽しいと思える、”なにか”に出会える」確率をあげる取り組みをしていきたいと考えています。その手段はまだ明確ではないですが、人やものをシェアをするシェアリングエコノミー、サードプレイスやプラットフォームの考えや形を模索していたいきと考えています。

今後、取り組みたいことについて話すまさやん

◉意気込み

まずは店頭に立って、来店されるお客様や高校生を笑顔で迎えることができるように、基本の業務にいち早く慣れたいです!また、自信を持ってコミュニケーションができるように頑張ります。
自分が興味を持っている、「シェアすること」「信頼関係から生まれる安心感」「好きなものに出会えるきっかけ」についても、さらに自分の考えを深めていきたいです。
1ヶ月という短い間ですが、どうぞよろしくお願いします。
このインターンで初めて白河に来たので、ぜひ白河のおすすめスポットやおしいしいものや、白河のいいところをたくさん教えてください!

〈〈インターンを終えた、まさやんのreportはこちらから〉〉




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