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29歳になっちまった的な話

29歳になっちまったんですよ。


今まで、俺は自分の年齢だとかそこら辺のことに一切触れて来なかったんですけど、まあ歳も歳だしこの辺りで方向性だとかを晒してみるのも悪くねえんじゃないかなって思ったんですよ。

流石にこの歳にもなると、結婚してる奴だとか会社でもそれなりのポジションになる奴とか増えてきましてね。
結婚してない奴らでも「結婚」を目標に動いてたりだとか、要は「身を固める」とでも言えばいいんですかね?

まあそんなタイミングだと思うんですよ、30前後ってのは。


だから、この年齢くらいのバンドマンって楽器を置いたりしがちじゃないですか。


きっと人生の次のステージを真剣に考えなくちゃいけないタイミングなんだと思うんですよ。

「こんな事言い始めるって事は、サイジョウくんも結婚すんの?」とか「バンドやめちゃうの?」って思うかもしれませんね。

結論から先に言いますね。


バンドもやめねえし結婚もしねえんだよな。


そもそも、俺は今生で結婚する事は無い。


だってね、まわりが地盤をコツコツ固めて「さあ、今度は身を固めるぞ!」ってやってた間に、俺はバンドしかやってなかった訳ですからね。マジで頭のネジが飛んでるかイカれてんだよな。

要は、伴侶と歩むために人生の街道を整備してる奴らがいる中、俺はガッタガタの未舗装の道のまんまでほったらかしてたって感じです。

そんな道を誰かと歩こうってのは烏滸がましいってもんでしょ。


あ、勿論「ガッタガタの未舗装だけど俺は結婚してるぜ!」とかいう人もいるとは思うんで、それに対して俺は批判するつもりとかはないです。

それは良き理解者に出会えたって事であって喜ばしいことじゃないですか。
そもそも、外野が口を出す事でもないと思うので。

だからこれは単に「俺はそうしない」ってだけの話なんですよ。


何が言いたいかっていうと、俺はもうこの人生街道を舗装する気がさらさら無いんですよ。

オフロードをブッ壊れかけたバイクで爆走してやろうぜって気持ちです。

もしかしたら俺が今歩いてる道は崖に続いてる道かもしれない。

でもね、いいんだよそれで。

1人で歩いてくって決めたから、もう俺がこの道でくたばろうが何だろうが俺だけの責任で終われるんですよ。

別に俺は救われたくてこの道を歩いてる訳ではないし。


うまく行かないこともあったけど別に悪いことばっかりでもなかったし、要はやりたいようにやってきたってだけなんですよ。

まあ、やらなくちゃいけないことがあるとするなら、後は結果を出すってだけですね。


何でここまでするのかって?

もしもロックンロールが女神なんだとしたら、俺はそこまで愛されちゃいないんじゃねえかなあって思うんですよ。

だってよ、溺愛されてるんなら、こんな宣言じみた事をしねえじゃんか。



とどのつまり、俺は凡人なんですよ。

ただ、凡人のまま終わりたくはねえって思いだけは困ったことにあるんですよ。

だったら、心も身体もブッ壊れるまでバンドをやり続けるしかねえよなあ?


昔にも言った気がするが、バンドマンなんて人生そのものがコンテンツだと思ってる。
だから、メチャクチャ長いドキュメンタリー番組だと思ってくれりゃあそれでいい。

血ヘド吐くまで転がってやろうじゃねえか。

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