ビックカメラのテーマソング論2
次に、ビックカメラのテーマがいつ頃制定されたのかについて考えてみたいと思う。
テーマソングの成立年に関してはWikipediaには特に明記がされていない。
そこで、過去のCMをyoutube等で調べたところ、1980年が最初期のCMなのではないかという結論に至った。
だが、80年よりも前にテーマソング自体は成立していたのではないか?と私は考える。
多くの人は現行の歌詞しか知らないと思うが、80年時の特に最初期のビックカメラのテーマソングは現行のビックカメラのテーマとは若干異なる。
具体的には歌詞について
現行では【高くそびえるサンシャイン】
最初期では【奥に控えるサンシャイン】
と若干の相違がある。
なぜ現行と最初期でこのような歌詞の相違が存在するのか?
この事が、80年よりも前にテーマソングが存在していたのではないか?という仮定を裏付ける理由となる。
まず、この仮説の鍵となる池袋サンシャインについて触れていこう。
池袋サンシャインは建設当時は東洋一の建物高を誇る建造物(239.7m)であった。この事から、「高くそびえるサンシャイン」自体に整合性があることは言うまでもない。
だが、重要なのはその成立年である。まず、池袋サンシャインの開業は1978年4月6日。
そして、ビックカメラが東京へ進出をしたのは1978年の5月である。
おそらく、テーマソングを作った理由の1つには、東京進出を期に大々的なCMを放映するため、耳に残るテーマソングが必要になったという可能性があるだろう。
そう考えるならば、東京に進出する1978年の時点で既にテーマソングが存在していてもおかしくはないだろう。
さらに、そのテーマソングが完成したのは5月以前であるはずである。なぜなら、東京進出を果たす5月より前に宣伝を行っているはずなので、その時点で既に使われていたのではないだろうか?
具体的にどの程度の製作期間を要したかは不明だが、製作期間中はサンシャインが建設途中であったという可能性は大いにあるだろう。
つまり、テーマソングが完成した時点では池袋サンシャインは未だ建設途中で高くそびえ立っていなかったのではないだろうか?
しかし、「控える」という言葉の意味を考えると、開業が始まった以上は「準備」といったニュアンスを醸し出す「控える」といった言葉は些か不適切な気がしなくもない。故に、間もなく現行の歌詞に改められたのでは無いだろうか?というのが私の見解である。
また、音源も今とは異なる。
最初期のバックコーラスは現行のようにサックスなどは演奏されていない。生の楽器の音ではなく8ビットのような電子音が鳴っている。(verによっては管楽器の音が聴こえる物もあるが、基本的には電子音)
また、現行は少年の歌声だが、最初期は成人男性のテノールによる合唱であった。
さらに、音量バランスもボーカルが現行のものより大きく設定されているように感じる。
また、ビックカメラのCMと言えば冒頭の「プルルルル!プルルルル!」という電話の音が有名である。
しかし、全ての年代で使われている訳ではない。
この部分については、この回に纏めようとすると非常に長くなるため次回へと持ち越すこととする。受験などでは非常に問われやすい単元となっているため、心してかかるように心の準備をしていただきたい。