サイジョウタカヤの1人旅 vol.1 新潟編(中編:「それでも俺は北へ行く」)
4:32 (新宿) 総武線 千葉行き
この時間帯で動いてる電車って総武線か中央線か山手線くらいなんですよね。
だから、要は東に行くか西に行くかの二択な訳で、割りと最近に山梨(西)に行ったんで、とりあえず東を選択したって感じですかね。
まあ正直なところ小田急や京王でも良かったんだけど、彼らを使ってしまうとその時点で目的地がほぼ決まっちゃって面白味に欠けそうなんで今回はお休みとしました。
まあ全然面白味に欠けてて良かったんですけどね。
なんで自分で自分の首絞めちゃったのかな。
4:54 (秋葉原) 下車
5:06 (秋葉原) 京浜東北線 大宮行き
ここで京浜東北線が出てくることで北と南の選択肢が増えるんですよ。
一瞬どっち行くか迷ったんだけど、北ってあんまり行ったこと無かったんですよ。
それでまあ今回は北を選ぶかということで、ここで大まかな方向性を決めました。
薄々気付いてると思うけど、ここでヤケになってる節はあるというか、ここが全ての始まりですね。
ここならまだ引き返せたんですよね。
これを楽しめる人は多分俺と旅をして楽しめると思います。
でも、最終的にお互いに嫌いになりそうだけどな。
5:42 (浦和) 下車
5:49 (浦和) 京浜東北線 大宮行き
これはね、完全なミスですね。
浦和到着前のアナウンスで「あれ?浦和でも高崎線乗れるの?」って知ったんで、浦和から乗った方が速いんじゃないかなと思ったんですが
よくよく考えれば多分大宮で同じ電車乗る事になるんですよね。
だからまあ無駄に降りちまったって訳です。
もうね、頭なんか元々回ってないのに寝てないから一層回るわけないのよ。
5:58 (大宮) 下車
6:10 (大宮) 高崎線 高崎行き
こっから新幹線に乗れたんですけど、敢えて乗らなかったんですよ。
というのも
この時、まだ新潟方面に行くか長野方面に行くか決まってなかったからなんですよね。
あの時の俺は、とにかく決断までの時間が欲しかったんですよ。
あとは単純に8時に新潟や長野に着いて何をするんだい?って話でもあったんですけどね。
7:29 (高崎) 下車
7:45 (高崎) 上越線 水上行き
結局ね、長野は今回見送ったんですよね。
ギリギリまで悩んだんだけど、長野は何回か行ったことあるんで、どうせなら行ったことない方面に行くか~って思ったんですよ。
あと、確か次の電車で一番早く出発するのが上越線だった気がするので取り敢えず乗ってみようかなと思いましたね。
行き当たりばったりなんだよ。
何もかもが。
8:52 (水上) 下車
9:43 (水上) 上越線 長岡行き
こっからはもう「何処で折り合い付けるか」ってのを真剣に考えてましてね。
せっかくだから新潟県には入りたいよねって思ってたんで、そうすると水上ってギリギリ群馬県なんですよね。
まあ正直、水上で終わりでも全然良かったんですけどね。
景色が綺麗で温泉街の情緒もあって「旅!!」って感じはしたんですよ。
ここでちょっと温泉饅頭を食べたりしたんですがメチャクチャ美味しかったね。
あんまりつぶ餡好きじゃないんだけど(つぶつぶしてるから)ぎっしりあんこが入ってて、和菓子の四暗刻みたいなもんだなって満足しましたね。
16000オールなんですよこんなん。
ただね、俺の心の中ののインディージョーンズが「ヘイボーイ、貴様の冒険はここで終わりなのかい?」って煽ってきましてね。
まあ、俺はインディージョーンズ観たこと無いんでこのイメージが正しいのかどうかは、学説に争いが見られると言われているんですけどね。
まあ、つまり、だったら行かなくちゃ。
水上のその先へ。
10:15 (越後湯沢) 下車
11:32 (越後湯沢) 上越新幹線とき 新潟行き
越後湯沢に入った事で、とりあえず新潟県には入れたんですよね。
まあ、ここまでで6時間かかってるんですけどね。
とりあえず目的を果たしたとも言えるし帰っても良いなって思ってたら、またも俺の中のジョーンズがね、こう囁くんですわ。
「ヘイボーイ、あと一振で崩れるその岩盤の先にゴールドラッシュが待ってるってのに、そこでツルハシを振るうのを辞めちまうのかい?」ってね。
わかった、わかったよジョーンズ。
その前に風呂に入らせてくれ。
って訳で、越後湯沢構内に併設されてる入浴施設に入ったんですよ。
露天風呂とかは無いんですが、折しも雨が降ってたんでまあ良いか~とね。
タオルとかもレンタルできるんで、手軽にサッと入れてさっぱりしてお勧めです。
で、構外に出るとおむすび屋さんがあって、そこで筋子のおにぎり食べたんですけど、ホカホカで米もうまいんですよ。
なんなら筋子なくてももりもり食えちまうなってくらい。
米がうまいとそれだけでおにぎりの旨さって跳ね上がるのな。
あと、越後湯沢の構内はお土産屋さんが充実しててだいぶ楽しめますね。
試飲とか飲み比べコーナーとかあるんで、お酒好きな人はホントに楽しいんじゃ無いですかね。
ほんとはもう少し越後湯沢も探索したかったんだけど、それより新潟に行けとジョーンズがせっつくもんだから、後ろ髪を引かれる思いで新幹線に乗り込んだんですよね。
試飲で旨いなと思った上善如水を片手にね。
──こいつのせいで計画が加速度的に崩壊していくと、その時は知る由もなかった──
(後編へ続く)
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