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絶望公園 (えっしぇい#3)

 果てしなく打ちのめされた時、心が咽せ返る時、未曾有の不安を「絶望」という言葉に当てはめて安堵したい時、私はこの場所を訪れる。いつしか「絶望公園」と呼ぶようになっていたこの平地は、いつも無表情で出迎えてくれる。

 ある時、たいして滅入ってもないのに「絶望公園」に顔を出した。愛着か誰かが私をここに呼び出したのだろうか。特に用もなくスマホを撫でていると、無印のビーズクッションにいちいち腰掛けていそうな2人組が話しかけてきた。「これって知ってます?」-俗にいう宗教勧誘だ。間接的に嫌がる素振りを見せても彼らはビクともしない。年齢や近況、出身地に至るまで、あたかも私に興味があるかのようにずけずけと尋ねてきた。「これ以上続けても、無駄なんじゃないですか?」-追い払うには強力すぎるカードを出して、生産性のないゲームを終わらせた。

 絶望公園は少しだけ微笑んでいる。「別に絶望の世話になりたいからここに足を運んでいるわけじゃないよ。」木枯らしに吹かれて、私の訴えは宙に消えた。



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