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【二次創作BL小説】「冬が降ってる」(ニョントリ)1,266文字



"  冬が降ってる  "



? ??


ジヨンヒョンからの謎の一言メール。。


僕たちが別れてからというもの ジヨンヒョンからのメールはめっきり減った。当たり前のことだけど。。

たまに来るメールは・・
本当にシンプルな・・

「早く来い!」 とか

「何やってんだ!」とか

僕がトラブルを起こした時は
「死ね!」だった。。。。


ふぅー・・



付き合っている時は、とっても長いメールだったから 寂しいといえば寂しいような..
何か物足りないような..
えーと 僕たち なんで別れたんだっけ。。

すごく激しい罵り合いがあったような、無かったような..
本当に記憶ないんだよね。。
きっと忘れたいんだ。僕。。いろんなこと。

別れてよかったんだと思いたいから。

だって、じゃなきゃ、別れたことが無意味になっちゃうじゃん。


冬が降ってる・・

気にはなっても、どう答えたらいいのか分からないまま僕は返事をしなかった。


.


そのことを忘れたまま、眠りに就こうとベッドに入ったところで、携帯が鳴る。

あっ..


ジヨンヒョンだ!


慌てて出ると 不機嫌そうな声が聞こえる。

「お前、メール見たか?」


「あっ。ハイ」

「・・・シカトかよ・・」


「エっ、そんなんじゃ。。」


「シカトじゃんかよ」

「そうじゃないです!」

「じゃあ、なんだよっ。」


「意味・・わかんなかったから・・」

『ハァっ!?』


「あの・・どういう意味なんですか?」

「分かんないの? お前・・」


「わかんないです..」


正直、いろいろ考えてみたけど、今度の新しいアルバムの中の歌詞の一部かなぁ~とか、"寒い!"ってことを僕に訴えたいのかなぁーとか、ただ 冬だ!ということを言いたいだけなのかなぁーとか、あんまり深い意味はないような気がした。

ジヨンヒョンは元々、表現がロマンチストで間接的だから、わかりにくい。だけど僕は感覚で理解しているつもりだった。ヒョンのことを。


「だから 分かんなかったら、"どういう意味ですか"とか聞けよ」


「。。。。 すみません。。

あのー・・ でも・・  昨日、僕たち 日本のライブで会ったばかりですよね・・」


「だから?」

「用事があるなら、その時 直接話せたはずだし、特に深い意味があるとは思いませんでした・・」

「今、お前は日本にいるだろ。俺はソウルにいる」


「はい。ジヨンヒョンは早くソウルに帰らなきゃいけなかったから..」


「お前はソウルのことが分からないだろ?」


「何の話ですか?」


「・・・・・」


「何か 今日 あったんですか?」


「・・・・・・」

聞けば はっきりと答えない。
ヒョンの回りくどい表現に、さすがの僕もイラついてきた。


「ヒョン? はっきり言ってよ」


.・・・・・・・・

・・・・・・・・


「今日・・

雪が降ったんだ。。



ソウルの初雪.. 



雪が降ってる と・・お前に伝えたくて・・」


・・・・・

・・・・・

・・・・・


自分が何を言っているのか あなたは分かっていますか?



あなたは

本当に卑怯な人。


僕の心を一瞬で連れ戻すから





..end...



※韓国では初雪がとても重要な意味を持ちます。
「初雪を一緒に見たカップルは
永遠に一緒にいられる」
というジンクスがあるそうです。


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全て、このnoteで公開しているお話ですが、不定期に増やしていこうと思います。 有料にしている理由は、18禁なのもありますが、一番は本当に好きな方に同志の方に読んでもらえたらなぁ楽しんでもらえたらなぁと思うからです。

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