2024年読んで面白かった漫画
こういう記事は年末に書くものですが、年末年始が妙に忙しかったので今更ながら書こうかと思います。
ちなみに、私の好きなジャンルは日常系です。なので、日常系っぽい漫画多めです。
ななどなどなど
この記事を書こうと思った一番の理由がこの漫画。現在マンガタイムきららMAXで連載中で、4巻まで発売中です。お金持ちで陰キャでプライドの高いお嬢様が突然来たヒューマノイドのお手伝いがやってきて、日常が始まっていく、みたいな作品。コミカルな雰囲気で進んでいく作品なのですが、絵もギャグもストーリーもキャラもすべてが素晴らしい。
まず、シンプルに絵がすごく可愛くて上手い。作者の宇崎うそ先生は、プロセカの4コマ漫画を(過去に)担当されていた方なのでもしかすると見たことある絵柄に覚えがある方もいらっしゃるかもしれません。
キャラも立っているのも良い。引きこもりでひねくれ不登校お嬢様、お手伝いヒューマノイドロボット、サイコレズなギャル、内弁慶なゲーマー…属性だけ見るとどこかで見たことのある”よくある日常系”なのですが、一つ一つの表現が丁寧でかわいらしさやキャラの性格がよくわかる。それでいてギャグもキレがある。なんだか女子高生に対する解像度というか立体感が高い気がするんですよね。特に吉岡るるが本当にかわいい。
テンポも良くサクサク読めるタイプの4コマ日常マンガなので、是非とも読んでほしいです。
堕天使論
有害指定同級生の作者であるくろは先生の作品です。完結しており全3巻。前作と比べると下ネタはやや少なめ。テンポの良いキャラの掛け合い、台詞回しのセンスは、前作から変わらずです。この作品のベースは聖書をネタにしたギャグ漫画なのですが、この聖書ネタのギリギリなギャグが個人的にはすごく好きで、この作風、このギャグは漫画界広しと言えど、唯一無二だと感じます。
聖書に関する知識が少しないと響かないところもあり、やや人を選ぶ印象はありますが、それでもこの作者独特のテンポ感や台詞回しは一読の価値があります。聖書あんまりわからないよ、って方は前作の「有害指定同級生」もオススメです。下ネタばっかりだけど。
おそらく聖書ネタが思ったよりもウケずに打ち切りされたような感じなのですが、それでも綺麗に終わっているのも評価が高いです。
紡ぐ乙女と大正の月
まんがタイムきららキャロットで連載されてた作品で全4巻(完結済)。大正にタイムスリップした少女がお嬢様に拾われて、激動の時代を生きていく日常系です。きらら漫画としては珍しく、ゆるい百合ではなく、ちゃんとした百合です。
この作品の白眉たる所以は、「時代考証」だと思います。大正時代の女子高、学生の生活や常識、恋愛模様、大正時代の背景などを綿密に調査をしており、それが作品に表れています。その点で、よくある大正浪漫とは一線を画しています。巻末には参考文献がいくつも並んでいるのも作者がその証左でしょう。
もう一つ、個人的に好きだった点は現実の出来事とのリンクです。原敬が暗殺されるきらら漫画としてちょいバズしてました。
原敬の暗殺、東京博覧会(上野の万博)、関東大震災など時代の節目と共に物語も動いていく様子は、シンプルにアツい。
特筆すべき点はこれらの点ですが、日常系として押さえておくべき点である、キャラとしての魅力やキャラ同士の掛け合いもレベルが高く、読んでて飽きない作品です。
魔法先生ネギま!
古のオタクであれば、名前ぐらいは知っているでしょう。ひと昔、いやふた昔前に流行ったラブコメで、作者は今や議員先生になってしまった赤松健氏。私も連載中は読んでいたのですが、新装版が発売されたということで、改めて買って読んでみました。
ちょっとエッチなラブコメという記憶があったのですが、改めて読んでみると、前半はまあ普通にラブコメをやっているんですが、物語が進むにつれてラブコメ要素が薄くなってバトル要素が濃くなっていく。
後半(特に魔法世界編)がバトル漫画としてのクオリティが高いです。ザ・王道魔法バトルものと言ってもいいでしょう。普通にアツい展開がてんこ盛り。
個人的にはキャラの豊富さが魅力だと思います。主人公のネギ先生の成長が主軸ですが、師匠ポジのキャラやライバルキャラも魅力があります。こういう漫画はキャラが増えるとその分ストーリーがダラダラするのですが、話もあまり冗長になりすぎないよう配慮できている(とは言え後半は少しダレますが)。
ラブコメではなく王道バトル漫画としてオススメの作品です。
平成敗残兵☆すみれちゃん
Twitterですしカルマ先生がめっちゃバズった作品です。すしカルマ先生は、最新刊(4巻)に出てくるのですが、1〜3巻もしっかり面白い。
やっぱりキャラの濃さが魅力でしょうか。すしカルマ先生も相当やばいですが、主人公のすみれちゃんもなかなか。パチンカスだし横領するけどなぜか憎めないヒロインはこの作品にしかいない。そんなヤバい女が従兄弟の男子高校生と再び成り上がろうとするサクセスストーリーは、アツいものがあります。
今後アニメ化とかもしそうな雰囲気だから、今のうちに読んでおいてアニメ化したら古参ぶってイキろう!
以上、去年読んで面白かった漫画5作品でした。
本当は、呪術廻戦、ふつうの軽音部、ヒストリエ、ルリドラゴン、ダンジョン飯とかも読んでめっちゃ面白いと思ったのですが、既に超人気作なので今更いろいろと書く気にもなれず。