第1期プロジェクトメンバー募集(続き)
※2024年6月15日 一般社団法人地球社会レジリエンスセンターfacebook投稿記事を引用掲載しています
※本プロジェクトの募集は締め切っております
※前回投稿その1の、フォローアップです。もしはじめて読まれる方は、その1から読んでいだく方がわかりやすいと思います。
既にメンバー登録いただいた方々、ありがとうございます。記入いただいたコメントに、それぞれの想いを書いていただいて、有り難く拝見してます。
もう少し仲間を増やすのに役立ったらと、GCRC代表が個人的に書いたエッセー、以下共有します。参考になれば、嬉しいです。
エッセー: 「未開の道を文殊の智慧で」
毎夏のように、「今年の夏は暑いね〜」と、近所に住むおばあちゃんから声がかかる。あまりにも爽やかな笑顔に、そうですね〜と笑顔で答えるしかなく、「ごめん。おばあちゃん。今年は、でなくて、これから、ずっと、益々暑くなるの。がんばろうね」って心でつぶやく。
今週発表された報告。グローバル・カーボン・プロジェクト(GCP)によると最近40年間(1980年から2020年)において、気候変動の要因のひとつ、 一酸化二窒素(N2O)世界の人為的総排出量は、約40%増加したという。そしてその最も主要な人為排出源は「農業活動」であることが示された。
翻って生物多様性劣化については、 国連の報告書Global Assessment(IPBES, 2019)は(1)人間活動は以前にも増して生物種を脅かしているおり、約100万種の動植物が絶滅の危機に瀕していること、
(2)その多くは生物多様性の損失をもたらす主な要因は人間活動にあり、特に土地利用、気候変動であること、さらにその要因を減らす対策が取られなければ、
(3)自然が人間生存に寄与を続けられる能力はますます損なわれる状況に陥っていること、
(4)人間全体が依存する生物圏が人類史上例を見ない速さで減退していること、を報告している。
このリストをみて、身体でその深刻さを感じとれる人はどれだけいるだろう。
しかし、農業と土地利用の在り方が、気候変動にも生物多様性に両方に、大きく絡んでいて、私たちの住む地球はもう「待ったなし」の状況。
のほほんと暮らしていると、チコちゃんにしかられますよ〜と、こういうところで言ってほしかったり。
土地利用といえば、私か公か二項対立で議論が分かれるのが常だけど、「公園」は大きな可能性をもっている、実際に公園で身を置いて感じたこと。
これまで既に実践してこられた
Jun Omura Lee Yonghee などからガイダンスしてもらって、そういう公園などの空き地で食べられる森、というか、食べさせていただく森を協働でつくる。子供から、お年寄りまでかかわるコミュニティづくりや、レジリエンス作法にも意識を向けて。各地をつないでいき、どんな効果があるか、協働で(単に数字だけでなく、数字であらわせないもの、見えないもの)を振り返り、評価する、その機能と仕組みをつくる。それには、要素と要素を紡いでいくような、レジリエンスアプローチが欠かせない。
京都フォーラムをうけて、実際に公園で、自治体連携からなるきょうと生物多様性センターとの協働もはじまりそう。
気候変動、生物多様性、災害、すくなくとも3つ。バラバラでなく、それぞれが関連し合ってることを活かして(知られてませんが、学術用語で、Resilience Dividend という)、従来通りを見直すアプローチをとる。今まで失われた30年を、きちんと振り返ってこそ、そのレジリエンスアプローチの可能性に気づくはず。
マクロの政策が動くまで待ってたら、失われた30年は、はっと気づくと、失われた50年になるだろう。未開の道、でも集まれば文珠の智慧。小さくても、根っこから取り組みが進められますように。そんな想い込めて。