旅する人②
アメリカから東京に来るついでに、足を延ばして我が家を訪ねてきてくれた、ほぼ親戚の叔母と従妹の2人。
冒険談
ネタのような話が続く。
夫のお母さんと、そのだんなさんは、コロナ禍の始まりの時期にペルーに行っていて、突然、国境が封鎖されてしまった。旅先で外に出られず、アメリカ大使館が用意した避難用の飛行機に乗るまで、2ヶ月ほど身動きが取れなかった。せっかくマチュピチュの近くまで行ったのに、訪れることは叶わなかった。
従妹も、ペルーで閉じ込められたことがあって。7年前に大規模な洪水が起きて、どこにも行けず、これまた大使館が用意した避難用の飛行機に乗ったそうだ。
その時、大使館から叔母さんのところに連絡があり、本人を確認できるように、身体の特徴を教えて欲しいと言われたそうだ。従妹が入れてるタトゥーやほくろのことを伝えたって。
そんな、身体的特徴を確認するなんて!?本人に身分証の提示を求められない状況!?と、大パニックだったようだ。でも確認したら、従妹は無事で。もう本当に心配したわ!という話だった。
複雑な思い
その話を聞いて、すごく複雑な思いがした。
めっちゃ冒険やーん!とちょっと面白がる自分がいて。避難用の飛行機とか、どんな感じだろうかと想像してしまう。
従妹の目線で想像して、大変だっただろうなぁ、いつ家に帰れるか分からなくて怖かっただろうなぁとも思う。無事に帰れて本当によかったと思う。
その一方で、叔母さんの目線で、いやいやいや!身体的特徴とか聞かんといて!そんな生死の確認につながりそうなこと!!もし自分が大使館からの電話を受けて、子どもの特徴を聞かれたら。と、その心境を思うと、ほんとゾッとする。
でも、うちの子たちも、そういう目に合いかねないなとも思ってしまう。だって冒険しがちだもの。
さらにいうと、私も若い頃は冒険しがちだったので、私の母の心境を想像するに至り、ホントすみませんでした、と、反省してしまった。実際、イギリスにいる間に、ペロッと余計なことを言って、母を心配させてしまったことがある。
新しい経験を、あんまり危険をかえりみずに突き進んで、うぇーい!ってテンション高くやってしまう。本人は楽しいんですよ。未知の体験、サイコー!みたいにね。
でも、近頃はすっかり親目線が身についてしまって。心配の方が勝ってしまうんだな。