マルチタスクとワニワニパニック
数年に一度の繁忙期がピークに差しかかっている。
常にマルチタスクを求められる感じが、疲れる。必死に目の前のことをこなしていくと、拍車をかけたように、さらに仕事が降りかかってくる。
それはまるで、ワニワニパニックさながらで。
ワニワニパニック
ワニワニパニックというゲームをご存じでしょうか。ゲームセンターでは、もう見かけない?おうちで遊べる小さいバージョンが販売されているようだ。
子どもの頃、ショッピングセンターや温泉の宿泊施設のゲームコーナーで、何回かやったことがある。
最初は、一匹ずつワニが飛び出してきて、それをハンマーで叩く。だんだん、ワニが出てくるスピードが上がっていく。
子どもにとっては、ハンマーが異様に重くて。両手でハンマーを持って叩くけど、全然スピードについていけない。
そのうち、手でワニを押さえても、得点になることに気づき、両手でバシバシ、ワニを叩いて、高得点をねらう術を知る。
叩けば叩くほど、難しいモードに挑戦できる。最後、いや、これ全部は無理やろう!というスピードで、全部のワニがわっさわっさ飛び出してくる。
最後の難しいモードは、もう怖いぐらいで。え、え、え、ちょ、叩けへん!と、どれを叩けばいいのか迷っているうちに、終了してしまう。
私にはそんな思い出がある。
とにかく叩きまくってスコアを稼ぐところ、全部叩きたいがゆえに、結局、ほとんど叩けずに終わってしまう。
今から思うと、優先順位つけるの苦手~な、ワニワニパニックで本当にパニック!な状況だった。笑 ワニワニ。
マルチタスク
今回の繁忙期、のっけから大変な感じはしていて。
みんなが使えるように、大量のPCをセットアップするキッティング作業をしている。最初の週で40台ぐらい。使用者の古いPCから新しいPCへの移行もサポートする。
数年に一度のことなので、イマイチ、ノウハウが溜まらない。さらに、パソコンのことなので、数年のうちに、いろいろ機能や使い方が変わったりもする。PCの使用者によっても、全然使い方が違って、それぞれに対応が必要だったりもする。
コミュニケーションでワニワニ
パソコンを扱うだけだったら、まぁまだマシなんですよね。黙々と作業すればいいし。
そこに、使用者とのやり取りが発生するのが、ものすごく大変に感じる。
こちらがPCに向かって作業している間、使用者は手持ち無沙汰なわけで。待ってる間に、普段から疑問に思ってることを、質問したくなったりするんですよね~。その気持ちもわかる。
ただ、PC1台の作業に割り当てられた時間には限りがあって。その間に終わらせないと、次の人に影響が出てしまう。
人によってPCの使い方は違っていて。まぁ、どこまでサポートすべきか、という問題はある。ご本人のPCスキルにもよる。
ただ、上司が「うちは組織内向けのサービス業だから」という考えを持っているから、できるだけ付き合う方針だ。その塩梅も難しい。
さらに、今回、この繁忙期に来ていただいてる派遣社員の方のフォローも加わる。実は自分も初めて目にする内容の設定も、質問されて、いろいろ確認しながら、説明しながら、進めることになる。
だんだん、難しい設定のケースの予測がつくようになってきて、あらかじめ慣れている人が担当するよう、調整するようにもなった。
複数を相手にワニワニ
繁忙期の後半になって、PCの使用者の属性が変わって、また少しやり方を変えないといけなくなった。前半は、基本的に一対一で個別にサポートしてたけど、後半は団体に対して数人でサポートする。
すると、同時進行で何台ものPCを扱うことになる。設定の内容によっては、誰にどういう順番で対応すべきか、状況を把握して、その場で決めていくことが多くなる。
で、必死に対応しているところに、チーム内外から、様々な質問が飛んでくる。
電話対応でもワニワニ
朝から夕方までずっと、わりと必死に現場対応を続けている。たまに自分の座席に戻れる瞬間があって。
席に帰ってこようものなら、今度は鳴りやまない電話の対応に追われる。
ちょっと忘れ物した、と思って、自分の席に戻ったら最後、なかなか現場に戻れなくなる勢い。
現場でやらないといけないことが待っているのにー!と慌ててしまう。ひたすら、「今ちょっと手が離せないから、落ち着いたら連絡します」という対応になってしまう。
大小さまざまな問い合わせや相談がやってくる。ついつい「それは、今じゃなーい!むきーー!」と、なってしまう私。
大量の問い合わせに慣れていない。で、後回しにしようとしたら、緊急なので今すぐ!と言われる案件が重なったりする。
もっとうまくやればいいのに、という批判の余地はない、ということにする。現場はもう、精いっぱいやっている。
今さら後戻りできない。反省は、また後で。とにかく、目の前の仕事を、できる限り片付けていく。
ワニワニパニックの難しいモードみたいに、全部が全部叩けなくても、ひたすら最善を尽くす。
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歯医者さんで目にした、受付のお姉さんのマルチタスクぶりに感心した話に、つづきます。