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教えてくれたら、できるのに。

子どもの頃、いや、大人になってからも、よく思っていた。
「教えてくれたら、できるのに。誰も教えてくれない。」

同じようなことなんだと思う。
「教えてもらえるのが、当たり前だと思ってはいけない。」
そう言われることも、よくあったと思う。

子育てをするようになって、長女が大きくなるにつれて、長女は暗黙のルールを自然と身につけていると思った。何も言わなくても、ルールがわかっている。自然と察している。

でも、次女・末っ子長男を育てていて、自分には当たり前と思うようなルールを、いっさいがっさい飛び越えてしまうのを経験している。

何回も、うぇーーー!!そんなことしちゃう!!??と思う。
何回も、うぇーーー!!びっくりするようなこと、しないで!!と思う。

でも、よくよく観察したり、話を聞いてみると、ちゃんと子どもたちの中では筋が通っている。

そうか。そういう風に考えたから、こう行動したのか。ただ、その考えが一般的ではないだけで。

例えば、公園のベンチに座ってるおじいさんが、大人からしたら不思議な話をしていても、4歳児は言葉を拾って自分なりに解釈して、会話を続けている。そばで見ていて、会話が成り立っているような、成り立っていないような状況でも。

例えば、小1が校区外に一人で自転車に乗って、母と弟を探しに行く。保育園に通った道だから、怖くない。たとえ、車や自転車がバンバン通る細い道でも。居そうな場所に居なかったから、そのお店の人に「お母さんがいない。」と声をかける。パトカーに乗せてもらって警察署に行って、一生懸命、自分のわかる範囲の話をする。

ただ、家にいてほしいことが伝わっていなかったり、一人で校区外に行ってはいけないと言えてなかったり。なんとなく、当たり前に感じてしまっていた部分がすっぽり抜けているだけなんだ。

教えてくれたら、できるのに。
教えてもらってないから、できない。

自分もそう思っていた。

だから、幼稚園や学校で、先生が言うことを全集中で聞き、そのルールを一生懸命守ってきた。

でも、世の中には暗黙のルールや、見て習う必要のあることが多い。学校では見て見ないフリをして、ごまかせていた。大人になって、社会に出て、初めてぶつかる壁。

そんなん、誰も教えてくれてない!

そう叫びたかった私は、子どもたちに何を教えてあげられるだろうか。

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