素直になれる相手
いろんな職場で働いていてきた。市販の履歴書では欄が足りない程度には、職場を変えてきた。
その中で、初めて「わりと自分らしく」いられた職場に出会ったときのこと。
やっぱり人が大事なんだな、と振り返る。
私が私らしくいられるためには、こんな私でもびっくりされない環境が大事。
もしかしたら、単に自分が「ありのままではダメだ」と思い込んでるだけなのかもしれないけど。
でも、その壁すら壊してくれる相手に、出会えたのだと思う。
その人は、大人になってできた本当の友だちとも言える。
一緒につくる
何が気楽って、あんまり人のことを気にしてない。役割とか分担とかも気にしない。
私は彼女のアシスタントで、彼女の溢れ出すアイディアを実行するのに必要な手配を整えるのが仕事だった。
そして、私はデコボコしてる人のフォローが得意なので、いろいろ、すごく喜んでくれる。自分で考えたことを伝えると、よく聞いて喜んでくれる。
いっぱい話して、アイディア出しの手伝いをしている感じ。彼女は自分でやりたいタイプの人なので、これをやらないとね、と話すと、あっという間に取りかかっている。
私に求められるのは、もれてしまったり忘れてしまいがちなものを、さらって拾って、さっと片付けたり、リマインドしたりすることだった。
一緒に作り上げていく感じが楽しかった。一緒に前を向いてる感じが心地よかった。
違いがある
私は事前に計画を立ててから、実行するタイプ。計画を練ってるときが一番楽しい。
彼女はその場での応用がめちゃくちゃ得意。
誰かが壮大な計画を立てきれず、直前になってどうする!?と投げ出された企画を、残された短い期間に、手持ちのアイディアを組み合わせて見事に対応してみせた。
そんなんムチャ振り過ぎるやろ!と半分憤って、びっくりしている私の横を、彼女は爽やかに軽やかに通りすぎていく感じ。
お尻をきっちり合わせる技術というか。ホントに終わりよければ、すべて良しだな!と心底、感動した。
本当にそれは素晴らしい才能だと思う!と熱く語ってしまったことがある。
私がその職場を離れた後も、ちょくちょく会ってお茶をしたりする。なんか本音で話しても大丈夫な感じというか。上司でなくなったから、さらにフランクに話せる。
そして、やっぱり次女がなつく相手だったりする。笑
素敵な努力家
私が私でいることが受け入れられる職場だったなぁと改めて思う。
そもそも、当時はコロナの関係もあって直接人に会うことも少なく。オンラインで人としゃべることが多かったしな。直接会ったり深く関わる人が、彼女とあとほんの数人だけだった。
その彼女が、誰に対してもフランクで、正直で。人のいいところを見つけて伸ばすのが得意。厳しいところを見せることもあるけど、基本やさしいと思う。その人を思って言う。
自分がやっている仕事に情熱を持っている。つらいこともあるけど、工夫に工夫を重ねてサバイバルしているな、と思う。努力してるところを、あまり表に出してなかったけど、めちゃくちゃ努力してるんだと思う。
私はそのサバイバル感のある職場についていけなかったけれど。
なんか、素の自分で働くってこういう感じかーと感覚がつかめたのが、彼女と一緒に働いたあの時で。
自分の特性が出て失敗したー!!となっても、反省はしつつ、ケロっと前を向いて、また努力を始める彼女を尊敬している。
そんな人とめぐり合えて、幸運だったと思っている。