初めての個展が企画展だった話
僕が初めて個展を開催したのは2011年7月。東京の神保町にあるギャラリーコルソで開催。実は初めての個展はキュレーターによる推薦の企画展なのでした。なぜ当時まだ実績もなく、地方(岐阜県)に住んでいる僕がいきなり東京で企画展を開催できたのか。今回はそんなお話です。
僕は2008年ごろから三軒茶屋にあるギャラリー世田谷233に東京に行くたびに通っていました。世田谷233は僕にとって今では東京のホーム的な存在。オーナーの中根さんがたまたま大学の先輩であったこと(年齢が違うために同時期には通っていません)、僕が使っているカメラのロモグラフィーに精通していたことにお互い親近感が湧き、それ以来今でも懇意にして頂いています。
上写真:ギャラリー世田谷233前にてオーナーの中根さん(双子ではなく多重露光で撮影しています)
僕は3年ほど用事もないのに東京へ行く度に233へ通うようになり、その間に233で開催されるグループ展に参加をするようになっていました。グループ展に参加したことを通して、中根さんに作品を認められてきたのかもしれません。そんなある日、オーナーの中根さんから神保町にあるギャラリーで企画展として個展を開催しないかと言うオファーを頂いたのです。
地方に住む僕にとって東京で個展を開催する、それも企画展として開催できると言うことにただただ驚きと感謝しかありませんでした。正直言って成功できるかどうか不安でしょうがなかったのですが、頂いたチャンスはしっかりと受け止めることに。このチャンスをきっかけに「自分の作品が認められているのでは?」と言う「推測」が「確信」に変わったのでした。それは同時に展示を成功させないといけないと言うプレッシャーにもなったのです。
さて問題なのは集客。個展を開催する以上、来場者を集めないといけません。しかし当時の僕には個展に来てくれそうな東京にいる知り合いは10人程度。そもそもどうやって集客をするのかも分かっていません。ヤバい!な状況でした。
当時の僕は会社勤めをしていたので、展示準備で精一杯で告知までやはり手が回りません。しかし、中根さんをはじめ僕が所属している233写真部がSNSなどを使い告知をして頂いたり、僕の知らないところでコルソさんが色々と告知サイトに登録をして頂いて、最終日のクロージングでは会場が人でいっぱいになる程の方にご来場頂いたのでした!
こうして無事初めての企画展を無事終えることができたのですが、一人の力ではまだまだ何もできないことを痛感したのでした。この展示以降も別の企画展を中根さんからオファーを頂けるようになったのですが、展示内容と同様に集客にも力を入れるようになったのです。「企画展だから集客はお任せでいい」と言うことは一切なく、「逆に集客をしないと次はない」と言うことがわかりだしました。
有難いことに現在僕の個展の8割近くは企画展です。しかも内容も自由にさせて頂いています。そんな好条件だからこそ、企画をして頂いた方の期待に応えられるような展示をするのが使命だと思っています。それができればきっと来場者の方にも楽しんで頂ける展示になっているはずです。
さて、本来4月10日から大阪のTHE STORIESで開催予定の個展は新型コロナウィルスの感染拡大を考慮して延期となりました。この個展もDMOARTSさんの企画で開催予定でした。もちろん告知も出来る範囲で行なっていたのですが残念です。作品の準備はもう出来ているので、新しい日程が決まったら集客に専念できるので、たくさんの方にご来場頂けるよう頑張ります!
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