【他伝:オウムさん②】壊されたラケット
私のページを訪れてくれた皆様、ありがとうございます。
そして、ようこそ!
どうも、LOLerです!
読みはローラーを想定しています。一応。
今回の記事では、オウムさんの経験した、いじめについて取り上げたいと思います。
「この経験について記事で書いてもいいかな?」
「いいよ。でも、私をいじめていた子たちの人生が、不幸なものになってしまうようには、書かないでほしいな。」
他伝の発信にあたり、オウムさんから私に対しての唯一のお願いだったと思います。
いじめ傍観者
小学生の頃のオウムさんは、演劇部に所属し、部長も務める、元気いっぱいの女の子でした。
きっと、大きな声で笑っていたのだろうと、想像できます。笑
しかし、小学校卒業後はじまった、公立中学校での生活は、オウムさんに鎧を被せます。
オウムさんは、中学1年生で女子テニス部に入部をします。
女子テニス部といえば、上下関係の厳しさを連想する方も少なくないでしょう。
ですが、上下関係というものは、“年齢差”にのみ生じるものではありません。
オウムさんの所属していた女子テニス部では、1年生内でのいじめが、ターゲットを変えながら、常にあったそうです。
1人目にターゲットにされた女の子は、いじめが始まってすぐに、部活を辞めてしまいました。
ターゲットを失ったいじめっ子たちは、次の標的を探します。
そして、見つけたのが、小学生の頃からオウムさんと仲の良かった女の子だったそうです。
当時、友人に対するいじめを知りながらも、オウムさんは何も行動をしなかったそうです。
他の部員も同じく、何か言えば、自分が次のターゲットにされてしまうという恐怖心から、行動をしませんでした。
傍観者であったオウムさんは、当時のことを
「最低なんだけど……」
と、前置きをして話してくれました。
友人がいじめられていても、傍観者になってしまう人は多いと思います。
それが、悪いことか、間違っているか、私にはわかりません。
でも、
「止めたい」
「私の友人を苦しめている奴を、一発ぶん殴ってやりたい」
そんな気持ちが、恐怖心より、1mmでもまさった時には、我慢をする必要はありません。
ぶちかましましょう。
※暴力の推奨ではありませんよ
※決して違うので、「病院送りにしてしまったんですけど」というご報告は、どうかしないでください
褒められた思想ではありませんが、私は、
人はみんなエゴのために生きているのではないか、と思います。
ご飯を食べるのも、1日に何回もトイレへ行くのも、お金を稼ぐのも、
可愛い自分が生きていくためです。
だから、どんな状況でも自分の気持ちを我慢することは、
自分にとって、最大の病のもと!
恐怖心がまさっているのなら、最低だと思いながら、傍観者になってもいいと思います。
ただし、その際にはぜひ覚悟をもってください。
あなたの友人の数が1減ることと、その友人が、あなたの横で笑ってくれる未来を諦めるということの。
ターゲット
さて、私の思想をペチャクチャと喋りすぎました。
オウムさんの話に戻りましょう。
2人目のターゲットにされていた、オウムさんの友人は、いじめの苦しみから逃れるため、いじめっ子たちの目をオウムさんに向けさせました。
こうして、オウムさんは、3人目のターゲットになってしまった訳です。
それからオウムさんは、女子テニス部のメンバーたちから、
無視、
ボールをオウムさんに回さないようにし、練習への参加を妨害、
テニスシューズを隠される、
など、様々ないじめを受けました。
また、積極的にいじめをしていた部員と同じクラスだったこともあり、部活動以外の場面にも被害が広がっていきます。
ある日、オウムさんの机の中には、くしゃくしゃに丸められた、1枚の紙が入っていました。
「なんで、辞めないの?早く辞めれば?」
薄っぺらい紙の中に隠されていた言葉は、壮絶なものでした。
すぐそばで、クラスメイトたちが、くだらない話で笑い合っている空間の中、
1人、悪意を目の当たりにする事象は、変な興奮作用を働かせます。
……と、思います。
そのせいか、この記事を執筆する時には、私の心臓が通常よりも速く動きます。
※こういった経験をしたことのある方には、共感していただけるかも?
いじめは止まず、部員は傍観者。
一緒に練習をする男子テニス部の部員たちの中には、いじめに加担するような発言をする人も、いたそうです。
当時、オウムさんはいじめについて、母親に相談したことがありました。
「いじめられる、あんたが悪い」
母親からの言葉は、心を痛めたオウムさんには、とても、受け止められない言葉でした。
壊されたラケット
そんな中、決定的な事件が起こります。
その日は、放課後の委員会活動があり、会議に参加していたオウムさんは、部活に遅れて参加する予定でした。
委員会活動が終わり、教室に戻ると、置いてあったはずの自分のラケットがなくなっていることに気がつきます。
とりあえず部活に向かおうと、身支度を済ませ、テニスコートに向かったオウムさんを待っていたのは、
壊されたラケットでした。
ガットは切られ、グリップの部分は曲がっており、テニスボールを打ち返すことはおろか、受け止めることもできません。
ショックのあまり言葉を失ったオウムさんは、壊されたラケットを抱え、そのまま学校を後にしました。
家につき、祖父母にラケットを見せて、その日起こったことを説明したとき、初めて涙が溢れたそうです。
中学1年生の女の子の心を痛めつけるには、充分すぎる出来事です。
「その後のことは、あんまり記憶にないんだよね」
その言葉が、出来事の重さを切実に表してくれました。
次の日か、または数日後の朝、
オウムさんはいつものように、朝食を食べ終え、学校へ向かうために制服に着替えていました。
オウムさんの学校の制服は、地元でも可愛いと評判の制服で、リボンではなく、ネクタイを締めるタイプのものでした。
制服を装備し、仕上げにネクタイを締めた瞬間、先程食べたばかりの朝食を全て吐き出してしまったオウムさん。
この日から、オウムさんの不登校生活が始まります。
次回予告
今回の内容は、かなりセンシティブな内容でした。
そして、私の自分語りが多いせいで、文字量がいつもより、1000字近く多くなってしまったことを、ここでお詫びいたします。
次回は、オウムさんの不登校時代のお話。
引き続き、センシティブな内容を含みますが、不登校で育まれた愛の物語を盛り込みつつ、執筆させていただきます。
最後までお付き合い頂き、ありがとうございます。
では、また!
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