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東京大学大学院首席芸人ろきちゃん

2024年3月21日、もう半年も経とうとしているが、私ろきちゃんは東京大学大学院経済学研究科修士課程経済史コースを首席で卒業した、最下位でもあったが。該当者がろきちゃんただ独りであったことは秘密だが、本当に壇上で学位記を受け取ったのだ。ろきちゃんの最盛期かもしれぬ。今後、東大首席(該当者1人のうち)よりも名誉あるなにかを手にすることなどできるのだろうか、とか下らないことを考えてしまう。

東大にまで行ったのに、芸人か。とは自分ですら思う。見たことないメーカーのタブレットでYouTubeを観まくっている母方のお爺ちゃんには「恥を知れ」とまで言われた。爺ちゃんはろきちゃんに官僚になってほしいらしい。日本のために働いてほしいらしい。爺ちゃんよ、学歴的にはいけるかも知れん、でも多分、能力的にろきちゃんには厳しいのだ。

でもきっと、「東大」という肩書きは、それだけ、年収に換算するととんでもないことになるのだろう。芸人の傍ら、飲食店バイトの傍ら、塾講師バイト。今のろきちゃんには、「東大」という肩書きが必要だった瞬間はまだ訪れていない。オーバーキルだ。大学院での素晴らしい出会い以外には「東大」のメリットは感じられていない。

まぁでも、強いて言うとするなら、飲食店バイトで客にオラつかれたりしても、「まぁ東大に通ってたからなぁ」「この人、さすがにろきちゃんよりも学歴は下かぁ」と最低な思考を巡らせることで、大人の対応をとることができている。そうでもしないと、大人の対応を取ることができていないろきちゃん自身に絶望しながらも、なんとかすがりつける肩書きがあって良かったとも思ってしまう。そんな程度。そんな程度の東大。

でも、そんなんでも、2年間で三四郎池は2回ぐらいしか見られなかったし、安田講堂には1回しか入ったことがなかったけど、ろきちゃんは確かに東大生だった。賢そうには見られないかもしれないが。東大大学院生芸人という激オモロ肩書きが現役のうちには、どんな業績も挙げられなかったが、東大大学院は首席で卒業できた。してしまった。こんなに無名な東大芸人は、いないに違いない。

昨日、M-1の1回戦で、東大首席ということをふんだんに使ったツカミをしたら、全く掴めなかった。えらいすべった。アマチュアと遜色がなかった。「東大首席芸人」仰々しいだけの肩書きかよ。重すぎる。

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