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みなさまの「RÉGAL(大好物)」に ep11

akaiitoは2024年3月21日にリニューアルオープンいたしました!

開店した12年前・・・
当時は、牛丼安売り戦争の真っ只中!!
安いが神、安くないと叩かれるような時代でした。牛丼屋さんの従業員は、ブラックで長時間働かされて、その賃金をカットして安価を競っているような時代。

それからほどなく、スマートフォンの登場によってInstagramがどんどん勢いを増し、InstagramやFacebookに載せるために店に行く「映えの時代」がやって来ました。

その頃、世間のブームは「白いたい焼き」であちこちに店がありました。それからパンケーキ、タピオカミルクティー、マリトッツォ、餡バターパン、ヘンテコな名前のパン屋さん、などいろいろな食の流行がありました。今も、食の流行は「早いローテーション」で目まぐるしく変化してゆきます。


akaiito、開店した時からの一貫したテーマは「大人の寛ぎ」と「お客様の人生と共に」

カフェはドラマです。
好きな空間で好きな洋服を着て過ごす自由な時間は、人生をも変える可能性に満ちています。

映画の中のニューヨークやパリ、カフェのシーンで見たような世界観を感じる!そこで時間を過ごしているだけで、心がふっと軽くなってウキウキする「大人の自由時間」。

akaiito ではそんなひと時をお過ごしいただけるように、まるでパリのアパルトマンの一室、店主の小さな部屋に迷い込んだようなインテリアと音楽。その世界の中で、幸せに浸っていただけますようにと、ずっと変わらず営んできましたが、今回のリニューアルではakaiitoを好きでいて下さるお客様方を、更に大切にさせていただく店の在り方へと変える改革をしました!

当店のお客様は
「流行に流されず、流行を追うのではなく、しっかりとご自身の「好き」を持っていらして、追っているのは流行ではなく「自分らしさ」そんな方だと思います。

その他大勢のエキストラになるのではなく、店の中にも「居場所がある」そういった事も、大事に思われていると思います。


おしゃれなおじいさん

以前の話になります。

素敵なおじいさんがご来店下さっていて、すごくおしゃれをしていらっしゃいました。可愛い緑のパンツにチェックのシャツとか!

私を見ては「可愛い顔してるなぁ」と、ニコニコ笑って言って下さるんです(そんなん言うて下さるのおじいさんだけ笑)。
とても可愛いおじいさんで、若いころはきっとモテたんやろうなぁ・・・と、想像出来るような方で、お散歩途中で寄って下さる、それが日課でした。

日々通って下さるのですが、ある日を境に1日2回来られるようになり、時には3回来られるようになりました。

「お客様、今日は3回目ですよ」

「は?何言ってるんや、はじめてや!」

でも、1日コーヒー3杯・・・う~ん身体によくなさそうです。
どんどんおじいさんの声が大きくなってしまい「コーヒーはまだか!」
となるので、とりあえずお水を出します。
でもやはり「コーヒーはまだか!!」
となるので、結局はコーヒーをお持ちしました。

お金を持っておられない時もあり、紙に「コーヒー代いいただいておりません」と書いて「忘れないように、お財布に入れておきますね!お金は今度持ってきてくださいね」と、笑顔で送り出しました。
そうすると、奥様がお金を渡されて「何やわからんけど、家内がここの店にお金持って行きって、恥ずかしいわって言うので来たよ」と、苦笑いで来られるようなこともありました。

ある日の開店前、ドアの前でずっと立っていらして「まだお店開いてないので、また来てくださいね」とお声を掛けたら「この店いつからありました?知ってる気がします」と、当分「はて?」と、考えておられました。

またある日は、雨の中、ずっと店の方を見ておられたので「こんにちは、風邪ひきますよ」ってお声を掛けたら「あなた、どこかで会いましたか?」と、私に尋ねられました。

何度か、店の前でじっと店を見ておられることがあって「こんにちは」と、おこえをかけたら「はて?あなたは誰?」というお顔をされてました。

それから程なくして、お会いしなくなりました。私はおじいさんがとても好きだったのでとっても寂しくなりました。
心のどこかで、わたしとの毎日を覚えていてくださったら嬉しいな。。

私の店akaiitoは「お客様の人生と共に」をテーマにしています。
それは、noteを書き始めた ep1にも書きました。

お客様の、人生のお時間のほんのひと時だけでも、一緒に過ごさせていただける事に、心からたくさん感謝しています。

そして、いつもお客様の事を心配しています。

人は、誰しも生まれた時から1秒1秒、死に近づいていて、この世に居られる時間にはリミットがあります。
「もっと先でいいや」とか「今じゃない」とか、言い訳をしがちですが、多分「今しかない」んだと思います。

最近、お客様でお仕事を退職された方が多いです。

いつもご来店下さる男性のお客様は、プロのジャズピアニストになるために退職されます。現在のお仕事は、責任が重いのでもっと責任の軽い仕事に転職して、ピアノ漬けの生活に変えたいのだそうです。

akaiitoがお客様の何らか背中を押せる場所であるなら、それも嬉しいです!


カフェはドラマだと前述しましたが、
お客様お一人お一人のドラマが、akaiitoという舞台で毎日上演されているようで、お客様はみなさんキャストのお一人です。

お客様と集客の話をしていると、みなさん「akaiitoは、流行りの店を回っているような人が来る店じゃなくてここを好きな人が来る場所」と、仰います。

大切にしていただいてるなぁって、目頭が・・・・私、感激屋ですぐ泣くので笑。


こんな私が、優しい空気の店の中で、優しいお客様に囲まれて、心を込めてご用意させていただいているakaiitoRÉGAL CHEESE CAKEは、ECサイトでもご購入いただけるようになりました。

あなたの心に穴が開いているときも、場所は遠い場合もあると思いますが、真心を込めて丁寧におひとつおひとつお焼きしているチーズケーキが、あなたの側に飛んでいき寄り添います。
「ほっ」とする時間、ご自身を癒すお時間に、お供させていただけましたら幸いです。
そして、大切な方に愛を誓う時も・・・・

そして、いつもあなたを応援しています。
店主mumu

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