KDDIの銘柄分析。業績や配当利回り、株主優待は?
このnoteではこんな疑問にお答えします。
・KDDIの業績は成長している?
・配当や株主優待など、注目ポイントはある?
KDDIといえば、auブランドの携帯電話事業で有名な大企業です。
高配当銘柄として雑誌やネット記事で取り上げられることも多く、私も現在保有しています。
割安銘柄として紹介されることも多いのですが、業績や財務に死角はないのでしょうか?
本noteでは、KDDIの銘柄分析について、まとめました。
本記事は、自分の銘柄調査の一環として行ったものです。私なりの投資判断が含まれていますが、投資を推奨するものではありません。
投資をする際は、最新の情報を調べたうえで、自己責任で投資判断をお願いします。
1.株式投資で大事な6つの判断基準
投資判断基準は投資スタイルによって異なります。私の場合、業績好調な割安株(バリュー株)への投資が好きなので、以下の6つの観点を重視しています。
1.業績は成長しているか?
2.利益率が高いか?
3.キャッシュフローが潤沢か?
4.財務は健全か?
5.株価は割安か?
6.株主還元姿勢があるか(配当、株主優待)?
ここでは、KDDIの注目ポイントとして、「業績」と「株主還元」について簡単にまとめました。
その他の観点や詳細については以下のブログ記事をどうぞ。
KDDIの株価は買い時?配当利回りと株主優待は?業績や割安度などを分析してみた
2.KDDIの売上高・営業利益は長期的に成長している
1つ目の判断基準は「業績が成長しているか?」です。
2.1. KDDIの長期的な業績推移
2007年以降のKDDIの長期業績(売上高・営業利益)は以下のようになっています(引用:マネックス証券の銘柄スカウター)。
・売上高:右軸
・営業利益:左軸(0からのスタートではないことに注意してください)
売上高は2013年くらいまでは横ばいでしたが、スマホの普及とともに急上昇しています。近年の営業利益はやや頭打ち傾向ですが、活発な自社株買いのため、EPS(1株あたり純利益)は伸びています。
特に注目したいのは、リーマンショックがあった2008~2009年でもKDDIの売上、営業利益がほとんど落ちていない点です。KDDIの業績が不況に強いのは、同社の主力事業である、携帯電話事業は毎月定期的な収入が見込めるからです。
不況に強くて、安定的な業種であるというのが、KDDIの魅力です。
今後も5Gの普及やIoT(モノのインターネット、Internet of Things)の進展によって、通信の需要は高まるといわれています。KDDIの業績も長期的に成長するだろうと期待できます。
2.2. 今後の懸念材料は、総務省の介入と楽天の参入
一方、今後の業績悪化懸念としては、以下の2つがあります。
・通信費を安くするように、国(総務省)が繰り返し介入していること
・楽天が携帯電話事業に参入すること
国(総務省)からの介入によって、2018年10月にはKDDIの株価が急落する場面もありました。もしこれらの影響で業績に悪影響が出る場合は、投資を見直す必要があります。
3.KDDIは高配当利回り・株主優待で人気
次に、KDDIの株主還元(配当・株主優待)についてです。
3.1. KDDIは配当利回りが高い
KDDIの配当金利回りの推移は以下のようになっています(引用:マネックス証券の銘柄スカウター)。
2015年以降に株価が徐々に下落している一方、配当金は増加しているため、配当利回りは約3.8%に達しています。
配当利回りは平均2%前後ですので、KDDIは高配当銘柄といってよいです。
3.1.1. KDDIは19期連続の増配予定
さらに、KDDIの配当金の推移を見ると、以下のようになっています(引用:KDDIのホームページ)。
なんと、KDDIは19期連続増配の予定となっています。日本株の中でもトップクラスの増配年数です。
現在の配当性向は約42%であり、まだ増配余地があります。
※配当性向:税引後純利益のうち、何%を配当金として支払ったかの指標
現在、高配当であるうえ、さらに増配が見込めるというのは、株主にとってありがたいですね。
3.2. 株主優待はカタログギフトで、長期優遇制度もある
さらに、KDDIには株主優待として、カタログギフト(KDDIが運営する総合通販サイト「Wowma!」のグルメ品から選ぶ)があります。KDDIは長期保有者を優遇する制度を採っており、優待の中身は、「保有株式数」と「保有期間」によって以下のように変わります(引用:KDDIのホームページ)。
最低単元の100株保有の場合、5年未満までは3000円相当ですが、5年以上では5000円相当にグレードアップします。長期保有のインセンティブになりますね。
3.2.1. 2019年3月期の株主優待でもらったもの
私の場合、2019年3月期の株主優待として、熊本のあか牛ハンバーグ(冷凍、4個セット)を選びました。
普段、株式投資にあまり興味を示さない妻が、株主優待のカタログギフトを選ぶときは率先して選んでいたので、優待の価値はその金額だけではないなと感じています。
4. 【まとめ】KDDIは業績が安定した、優良・高配当株
KDDIについて、下表にまとめました。各項目について、私なりの基準で◎、〇、△、× の4段階で評価してみました。
1.業績の成長 :△
2.利益率の高さ :◎
3.キャッシュフロー:〇
4.財務の健全さ :〇
5.株価の割安さ :△
6.配当、株主優待 :◎
詳しい銘柄分析については、以下のブログ記事をどうぞ。
KDDIの株価は買い時?配当利回りと株主優待は?業績や割安度などを分析してみた
KDDIは業績・財務が良好なうえ、株価は割高ではありません。全体的なバランスが整った、優良株という印象です。この状況が続く限り、私はKDDIを永久保有したいと考えています。
一方、今後の懸念材料としては、「通信費の値下げに対する国(総務省)の介入がさらに強まる」、「楽天の参入により競争が激化して利益が低下する」の2点があります。
すでにKDDIの株価にはある程度株価に織り込まれているように思いますが、業績悪化が現実になった場合には売却するほうがよいかもしれません。
銘柄選定の参考になれば幸いです。
本記事は、自分の銘柄調査の一環として行ったものです。私なりの投資判断が含まれていますが、投資を推奨するものではありません。
投資をする際は、最新の情報を調べたうえで、自己責任で投資判断をお願いします。