菊花賞の事前チェック
今週は週末に所用でばたばたしてしまい、今週は推奨なしの予定になります、申し訳ないです。
今週はこの記事と特別の出走馬についてコメントしていければ。
まずは菊花賞の見解から。
【菊花賞】
まずは、京都3000mのコースレイアウトからチェックしていきましょうか。
京都は平坦だよね、と皆さん勘違いしやすい部分があって、向こう正面には大きなアップダウンがあります。スタート直後の坂でまず上り坂、一気に下るのでここを先行馬がどう過ごすかと、2週目の向こう正面のアップダウンをどうこなすか、でレースの色ががらっとかわります。
関東の騎手が京都を苦手にしている人が多いのはこの影響で、下り坂で加速していいのか、抑えるべきなのかの判断に迷って、中途半端な競馬をしがちになるからですね、豊さん、ノリさんあたりはこの坂を利用して、強い仕掛けをうったりしてきます。
ではでは、この4年のレースを振り返ってみましょうか。
★去年
12.8 - 11.9 - 12.5 - 12.9 - 12.6 - 12.4 - 13.3 - 13.0 - 12.8 - 12.7 - 12.8 - 12.2 - 12.2 - 10.7 - 11.3*フィエールマン,エタリオウ,ユーキャンスマイル
このレースはわかりやすく、ジェネラーレウーノが逃げうちして、強く逃げるかと思いきや、しっかりためてしまったばっかりに坂を利用した脚力勝負になり、脚力上位の馬かつポジションがとれた馬が上位にきました。
まあ、上位勢を見ても、わかりやすい脚力上位方、ブラストワンピースが4着、タイムフライヤーが6着、あたりで消耗戦寄りの馬が来ていないのがわかります。
★おととし
13.2 - 12.6 - 12.0 - 13.1 - 13.2 - 13.5 - 14.5 - 14.3 - 13.5 - 13.0 - 13.1 - 12.9 - 13.4 - 12.7 - 13.9* キセキ,クリンチャー,ポポカテペトル
これはひどい雨の日のレースでさすがに参考外。
中山のダートですか、というぐらいの上りになって最後みんな止まってのスタミナ比べ、ダンビュライト、アルアインあたりが吹っ飛んでるのでわかりやすいかなと。
★3年前
13.0 - 11.3 - 11.0 - 12.4 - 12.2 - 12.7 - 13.6 - 13.2 - 12.3 - 12.7 - 12.2 - 12.0 - 11.6 - 11.5 - 11.6* サトノダイヤモンド ,レインボーライン,エアスピネル
これは前が強くいった場合の菊花賞。ミライヘノツバサが逃げ、サトノエトワールがかかって前に迫っていく競馬で、離したにげうちになり、後方勢は淡々と進む競馬。サトノダイヤモンドが坂から進出してそのまま突き放し圧勝、エアスピネルが来ていることからもわかりやすく13.6まで道中緩んでいるので、スタミナ色よりは脚力と坂を使える馬が上位にきた印象。
★4年前
12.7 - 11.1 - 11.6 - 12.3 - 12.5 - 13.1 - 13.7 - 13.7 - 11.8 - 12.1 - 12.0 - 11.9 - 11.6 - 12.2 - 11.6*キタサンブラック,リアルスティール,リアファル
このレースは面白くて、スピリッツミノルが逃げ、そのまま行くと思ったら、一気にまくりあいになって、アルバートドック、 タガノエスプレッソ、ミュゼエイリアンあたりが進出、ペースがあがったレースですね。
ただ、好走した3頭はペースアップで動かずにそのままポジションを下げ、最後しっかり好走している状況を作っているので、本当に騎手は大事だなと思わされるレースですね。北村騎手がキタサンブラックに乗っている懐かしい。
まあ、とりあえず4年分あげてみましたが、言いたかったことはこんな感じです。
1.逃げの騎手によってペースは変わるものの、レースを動かすタイプは無視されやすく、ベテラン騎手になればなるほど自分で動かない選択をしがちのレースで、脚力がある馬が上位にきやすい。
→ただ、今年は豊さんが後方、ノリさん不在は大きいので、レースの骨格がいきなり崩れるとして可能性も。
2.京都の適性は大事、特にくだり坂でしっかりスパートができること。坂下ってからのスパートではこのレースは間に合わない。
ただ、結構前にはなりますが、前が完全に無視されると、ビッグウィーク、スリーロールスみたいに、前にいたらそのまま勝っちゃいました、みたいになるのも菊花賞、ここは前にいる馬がどれくらいチェックされるかはしっかりみましょう。
ではでは、今年のステップレースと有力馬を見ていきましょうか。
★神戸新聞杯
12.9 - 11.3 - 12.9 - 13.1 - 13.2 - 13.5 - 13.3 - 12.5 - 11.8 - 10.8 - 10.2 - 11.3*サートゥルナーリア
ヴェロックス
この馬が評価が一番難しくて、 サートゥルナーリアが強すぎてどうしようもなかった、とくくるのは楽なのですが、緩いペースからの上り勝負で、特に経験値を積んだ内容もなし、レースでかかるしぐさも見え、長距離戦に不安も多少残す競馬、3強で唯一の出走、1人気確定でしょうし、この馬を中心に競馬は進んでいくんでしょうが、それをはねのけるだけの強さがあるか、がポイント。
前走パドックは有料時ですが書いた通り、サートゥルナーリアとあきらかに負けている状態だったので、他の路線組との成長力比べ、基礎力が圧倒的な状況のため、印はもちろん必要ですが、◎で確勝ですか?と言われると疑問もある。正直大好きな馬なので、ここを逃すとG1勝利は相当先になりそうですが、好きと馬券は別。
ワールドプレミア
レースそのものに評価は特になし、ポジションとらずに差してきた競馬。
上りだけならサートゥルナーリアと同じで最速。馬場も伸びなそうな外を使っているので、上りだけならおそらく最上位。
ポイントは、ポジションと距離適性ですか。つばき賞の内容を見る限り、とろうと思えば中段はいけるはずで、延長についても消耗戦勝利経験もあるので、正直なところプラスに働くとみています。豊さんを考えても、重たい印は必要。
レッドジェニアル
前走は前にいって失速、延長戦で向上する要素も見えにくい。
京都新聞杯勝利もあり、京都実はものすごくうまかった、の可能性はあるも、
12.6 - 10.5 - 12.3 - 12.2 - 12.4 - 12.4 - 12.4 - 11.8 - 11.7 - 11.5 - 12.1
消耗戦中段差し、なのでそこまで評価はできないかな。最上位脚力勝負になれば切れ負けしそうで、スタミナ戦には不安だし。
ユニコーンライオン
神戸新聞杯は見所薄い競馬。イン追走で最後伸び負けしているので、脚力は不安、函館戦も消耗。つばき賞の内容みても、相当消耗戦に寄ってくれば出番はあるも、最近はそんな展開にならず厳しい可能性が高い。シフルマンと先行してそのままいったいった、ぐらいしか好走イメージはわかない。
シフルマン
前走は逃げてそのまま脚力勝負何もできず敗戦。
リオンリオンいるなら前は掃除されちゃうね、と思ったらいなくなってた。
今回まともに勝負したい馬の中で、逃げたい馬はこの馬だけになっている。ヴェロックスはとにかく折り合い重視で、後方のワールドプレミアあたりをマークする展開に持ち込みたいはずで、前はあきらかに無視をされる可能性は高い。ビッグウィーク、スリーロールスの再現を狙うならここ。あとは、松山君の信用度、ノリさんがアドマイヤジャパンでやったような、神逃げをうてれば京都なら十分逃げ切りはある。脚力勝負に持ち込む、前がケアされる、どちらに向いてもおそらく惨敗。
★セントライト記念
12.5 - 11.0 - 12.1 - 12.2 - 12.0 - 11.9 - 12.0 - 11.9 - 11.9 - 12.0 - 12.0
見てわかる通りにフラット並行ラップ。これはものすごい消耗戦、改めてみてリオンリオンがいなくなった結果は大きい。
サトノルークス
すみれS勝利から皐月、ダービーは奮わなかったもののここで好走。関西圏戻りと買い要素は多いも、並行ラップをうちをついて好走、スタミナロスを極力抑えた川田のファインプレー騎乗もあったので、菊花賞に直接つながる内容ではなさそう。
ザダル
関東圏で好走続き、セントライト記念もイン突きで3着確保。
関西圏初輸送で、プリンシパルも日程変更のあったレース、ちょっと評価に難しい。サトノルークスよりもスムーズな競馬で最後差されているところからも、ここはあまり評価はしたくない。
ザダルを買うならサトノルークスの上昇度を上にとりたい。
ニシノデイジー
まあ、説明はいらないですよね。前走はぶんまわしで敗戦。
ダービーもインに差さって最後伸びてくるも結果はもう少しだせたはず、と上積みは大きい。今回はルメール変わり。
ただ、菊花賞でルメールはものすごい鞍上強化なのか?については正直疑問がありますね。京都3000という条件での仕掛けについては、ルメール、デムーロはマークマンなので、自分で動かすのは苦手。相当な過剰人気が予想されることと、ハービンジャーっぽい馬だと思ってみているのですが、どうしても高速寄りの馬場になった時におかれてしまう印象があるので、過剰人気で手を出したいか、と言われると私は疑問です。
雨が残るなら印重くしますが、高速寄りだと軽視ぎみで。
タガノディアマンテ
きさらぎ賞2着からずっと結果が出ていない馬ですね。
常に良いところまで足を使うも、最後止まってしまう競馬。
前走はニシノデイジーがひどいと言われていますが、この馬も相当なロスで、外7ぐらいで直線向いて足使うもイン前高速馬場で敗戦。
ダービーも枠外で大外ぶんまわしでイン前競馬どうにもならず。
京都新聞杯は消耗ラップを自分から動いて最後止まる一番きつい競馬。皐月賞も枠外でノーチャンスからの鋭い差し脚。
きさらぎ賞みても京都への適性は十分、ダノンキングリーにポジション差だけの脚力。
正直なところ、全ての敗戦に理由をつけられるので、ニシノデイジーと相当な人気差をつけられるのであれば、十分に買える状況とみています。
問題は田辺騎手、正直なところ、京都で好走できる騎手ではないのと、自信がないのでリアクション競馬になってしまう部分があるところは問題なのと、気性もあまり良くないので、下手にポジションとったらかかってしまう可能性、継続なのでその分はましですが。
リスクとらずに最後方からいって展開ハマってくれたらラッキー、をするか、リスクとってきさらぎのように中段あたりに構えて、豊さんの動くタイミングにあわせて動くのか、個人的には後者で展開気にせず勝負してもおもしろいと思いますが、難しいかな。
というところで、今のところの印はこんなイメージ。
【本命想定】
タガノディアマンテ
【重たい印】
ワールドプレミア
ヴェロックス
【紐】
ニシノデイジー
シフルマン(前有利かつ人気全くなければいきなり本命も)
サトノルークス
カリボール
豊さんが中段から後方、先行したい騎手の顔ぶれが相当に怪しいので、スローからのかなり長めのロンスパ勝負になる可能性が一番高いかなと。ワールドが先に抜け出し、ヴェロックスが王道競馬で追いかける、どちらもスタミナ色がそこまでないので止まったところを後方からタガノディアマンテ、といったイメージですね。
クラシックでずっと掲示板近辺をうろうろしていたタガノディアマンテが、上位が消えて好走レンジに入ったら、実は一番脚力あった、に今のところ期待しています。田辺さん、ジェネラーレウーノ挽回チャンスをここで晴らしてほしいのが本音。
当てにいくならワールドプレミアから行きたいのですが、鞍上込み相当な人気になるでしょうし、このレースはスローからの脚力勝負、と思っていても、騎手の欲もあり、いきなり全体のレース骨格が崩れて差し決着、前ノーケアになって前有利、になるので、人気からよりは、可能性のある馬が展開向いてくれた時に決まってほしい馬券を買いたいレース。