
スタートアップがエンタープライズBDRに取り組むべきタイミングとは?
エンタープライズ企業(以下、エンプラ)への営業は、スタートアップにとって非常に大きなビジネスチャンスです。
しかし、実績のない状態でいきなりエンプラを開拓しようとするのは難易度が高く、失敗するリスクも伴います。
本記事では、スタートアップがエンプラBDR(Business Development Representative)に取り組むべき適切なタイミングや、そのための準備について解説します。
同業界のエンプラロゴと事例が2~3件獲得できてから
スタートアップがエンプラを開拓する際に最も重要なのは、信用と実績です。エンプラは新しいサービスや製品を導入する際に、特に同業界での利用実績や事例を重視します。
なぜエンプラは実績を重視するのか?
エンプラでは、導入プロセスが複雑で関係者が多く、意思決定には慎重さが求められます。そのため、「他の同業界で既に成果を出しているか」という点は大きな安心材料となります。
まずはアウトバウンドより紹介や人脈を活用する
実績がない状態でのアウトバウンド営業は、効率が悪いだけでなく、ブランドイメージにも影響を与える可能性があります。そのため、スタートアップはまず紹介や人脈を活用し、最初の2~3件のエンプラでの成功事例を積み上げることに注力すべきです。
初期実績を獲得するためのポイント
特定の業界にフォーカスする: ターゲット業界を絞り込み、その業界での成功事例を作ることで他の企業への説得材料を増やす。
成功に必要なリソースを優先的に投入する: 最初の案件では利益率を追い求めるのではなく、成功体験を作ることに注力する。
顧客と緊密な関係を構築する: 実績がまだ乏しい場合、顧客との信頼関係がビジネス成功の鍵となる。
最優先は人脈からの受注
多くのスタートアップが見落としがちなのが、「人脈の活用」です。人は知り合いからの紹介や口コミを最も信用する傾向があります。そのため、初期のエンプラ開拓では、人脈を活用して案件を獲得することが最も効果的です。
人脈の活用方法
社内のネットワークを活用する
社内にエンプラで働いた経験を持つメンバーがいれば、その人を通じてターゲット企業との接点を探ります。また、既存顧客からの紹介も重要な手段です。顧問や投資家のネットワークを活用する
顧問や投資家は、多くの場合エンプラとのつながりを持っています。これらのネットワークを利用し、ターゲット企業の関係者を紹介してもらうのも有効な方法です。リストアップとお願いの徹底
人脈をリストアップし、「この人なら話を聞いてもらえる」という候補者に対し具体的にお願いをします。この時、明確な提案や成功事例を用意することが重要です。
人脈活用のメリット
初期実績を効率的に獲得できる。
ターゲット企業の信頼を得やすい。
長期的な関係構築のきっかけを作れる。
事例は最強の営業コンテンツ
エンプラの決裁者にアプローチする際、最も強力な武器となるのが成功事例です。特にエンプラは「同業の他社がどのように取り組んでいるか」を非常に気にします。そのため、定量的な成果が示された事例を早期に作成し、営業コンテンツとして活用することが成功の鍵となります。
成功事例を作るポイント
定量的な成果を明確にする
「導入後3カ月で生産性が20%向上」や「コスト削減効果1,000万円」など、具体的な数字を盛り込むことで説得力が増します。成果を得たら早期に事例化する
成果が出たタイミングで、すぐに顧客に事例作成の了承を取り、公開する準備を進めます。時間が経つほど公開のハードルが高くなるため、スピード感が重要です。営業で活用しやすいフォーマットにする
営業担当者が提案やフォローアップで活用しやすいフォーマットで作成します。スライドやPDFなど、用途に応じた形式を準備すると効果的です。
事例活用の効果
決裁者への提案時に信頼性が高まる。
他のエンプラへの展開がしやすくなる。
長期的なブランドイメージの向上につながる。
まとめ
スタートアップがエンプラBDRに取り組むべきタイミングは、同業界でのロゴや成功事例が2~3件揃った後です。実績のない状態でアウトバウンド営業を行うのは効率が悪いため、まずは人脈や紹介を活用して初期実績を積み上げることが重要です。
さらに、成功事例を最強の営業コンテンツとして活用することで、次のターゲット企業へのアプローチが格段に容易になります。エンプラ開拓は長期戦ですが、適切なタイミングと戦略を持って取り組むことで、スタートアップでも十分に成果を上げることが可能です。
ロゴトルはシリーズB以降のスタートアップのご支援実績が増えてきており、スタートアップならではのエンプラ開拓のメソッドが豊富です。
ぜひ、今回のポイントを参考に、エンプラ開拓戦略を進めてみてください!