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ひばり書房 黒枠&ヒットコミックス 全作品リスト



(1) 黒枠シリーズ 全作品リスト

1970年代にひばり書房から出版された、黒枠全165作品のリストです。白枠はリストには含まれていません。

カバーイラストの下に記載してあるのは発行年です(初版発行年ではありません)。★マークは入手難度の目安です(最難★5)。バージョンの項目には、カバー背のロゴの種類や色枠の有無などを記載しています。

■ あしべゆうほ (全1作品)

[1] 魔獣の棲む森

魔獣の棲む森 あしべゆうほ(1974年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★★★

ストーリー:
■ 砂漠のはずれにある森を調査にきた考古学者が、謎の怪物に襲われる話。■ カバーイラストの少女は陽子・ストレイカー。陽子は、怪物の出現する森の中にある一軒家に、言語学者の母と一緒に住んでいます。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)、赤枠


■ 池川伸一 (全9作品)

[1] 赤子火葬曲

赤子火葬曲 池川伸一(1975年)
黒枠(色ロゴ) ★★★★

ストーリー:
■ 殺された赤ちゃんの霊が、ほかの赤ちゃんに取り憑き、その赤ちゃんを操り人形のように動かして、自分を殺した相手に復讐するという話。■ カバーイラストの少女は比呂美(ひろみ)。殺された赤ちゃんは、比呂美の兄が最初に結婚したときにできた子で、取り憑かれる赤ちゃんは、兄が再婚したときにできた子です。■ 最初、赤ちゃんはベランダから鉢植えを落として、比呂美を殺そうとしてくるのですが、後日、相手を間違ったといって謝ってきたりして、結構、律儀だったりします。

バージョン:
黒枠(色ロゴ)

[2] 犬神のたたり

犬神のたたり 池川伸一(1973年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★★

ストーリー:
■ 「犬神のたたり」赤ちゃんの時に他の家の子と取り違えられた少女が、犬殺しをしていた先祖の因縁によって、犬のような姿になってしまう話。赤ちゃんの取り違えモノです。■ カバーイラストの少女は増田洋子。犬のような顔になっているのは妹の幸子です。幸子は本当は増田家の子ではなく、犬屋敷と呼ばれている、先祖が犬殺しの仕事をしていた屋敷の子です。■ 成長した幸子の体には異変が現れ始めます。爪は長く伸びて鋭くとがり、興奮すると牙が生えてきて、唸るようになり、家族は犬のようになった幸子の変わりように戸惑い、怯えるようになります。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)。「風鈴」収録あり・なし

備考:
「風鈴」は発売時期により収録されているものとされていないものがあります。

[3] 母さんの鬼面

母さんの鬼面 池川伸一(1973年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★

ストーリー:
■ 少年時代に恋人だった少女と死ぬ間際に交わした愛の約束。その約束を破ったことで、男は亡くなった少女に祟られ、男のまわりで次々と奇怪な事が起こり始める、という話。■ 死に際の約束を破った相手を祟る、というストーリーは「顔なし母の物語」とよく似ています。男はすでに結婚していて、節子とルミの二人の娘がいるのですが、この節子に少女の霊が取り憑きます。■ カバーには二人の少女が描かれています。手前は普段の節子で、後ろは少女の霊に取り憑かれて、人が変わってしまったときの節子です。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)。カバー背タイトルフォント2種類

備考:
本書はのちにヒットコミックスで再版されています。

[4] 顔なし母の物語

顔なし母の物語 池川伸一(1972年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★★

ストーリー:
■ 妻の死に際に「愛する女性はおまえだけ、再婚はしない」と誓った夫。だが、妻の死後、夫は再婚してしまう。そんな夫を死んだ妻は許さなかった。ある日、家の庭に生えている、前妻との思い出がある柿の木から血が流れだす。すると、それをきっかけに、次々と男のまわりで異常な現象が起こり始める――。■ 死に際の約束を破った夫のもとに、死んだ妻が復讐にやって来るという話。黒枠の池川伸一先生の作品の中でも、特に怖い作品です。■ カバーイラストの少女は、再婚後にできた娘の博美。後ろに描かれているのは、復讐にきた死んだ妻。死んだ妻が狙うのは夫ではなく、再婚相手の妻のほうです。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

[5] 悲しい死面人形

悲しい死面人形 池川伸一(1975年)
黒枠(色ロゴ) ★★★★

ストーリー:
■ 毎日のように酒を飲んで家族に暴力を振るう父と、そんな父に耐えて生きていく家族の姿を描いた作品。■ カバーイラストで、血を流した不気味な腹話術人形を手にしているのが、姉ののぶ子です。その背後が飲んだくれの父親です。のぶ子の弟・ヒロは、酒乱の父親が原因で、病気を悪化させて亡くなってしまいます。のぶ子は弟を偲ぶために、弟に似せた腹話術人形を作り、それに話しかけるようになるのですが、次第に何かに取り憑かれたように、言動がおかしくなっていきます。

バージョン:
黒枠(色ロゴ)

備考:
本書はのちにヒットコミックスで再版されています。

[6] 恐怖のほうたい女

恐怖のほうたい女 池川伸一(1975年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★

ストーリー:
■ ある一家の父親に怨みをもつ女が、父親への復讐として、家族を一人ずつ酷い目にあわせていく、という話。■ カバーイラストの包帯を顔にまいた女の後ろにいるのが、とばっちりで酷い目にあわされる姉弟の恵子とたかしです。■ 許してくれと言いつつ相手の首を締める父親や、地震のときにコマ自体が揺れる斬新な演出など、見どころのある作品です。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)。カバー背タイトルフォント2種類

備考:
本書はのちにヒットコミックスで再版されています。

[7] 白髪娘の呪い

白髪娘の呪い 池川伸一(1975年)
黒枠(色ロゴ) ★★★★

ストーリー:
■ 宿泊先の旅館で、旅館の息子・真太郎に一目惚れした奈保美は、彼と文通の約束を交わして、東京の自宅へと戻る。しばらくして、奈保美のもとに待ち望んでいた真太郎からの手紙が来るが、その手紙には理由もなく、ただ、一方的な別れの言葉のみが書かれていた。島に滞在中は互いに永遠の愛を誓い合っただけに、彼が変節した理由に全く心当たりがない奈保美は、妹の文枝を連れて、再び旅館のある島を訪れることにした――。■ 血の繋がらない養子の兄に恋心を抱いたまま事故死した妹が、他人の体に乗り移り、兄に他の女と付き合うなと警告してくる話です。■ カバーには若い男女、年配の女性、気味の悪い笑みを浮かべる女が描かれています。若い男女が真太郎と奈保美です。

バージョン:
黒枠(色ロゴ)

[8] 幽霊坂悲劇

幽霊坂悲劇 池川伸一(1973年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★

ストーリー:
■ 動物を愛し、不殺を徹底するジイナ教という宗教を信仰する青年が、異常とも思える動物愛を実践していくようすを描いた作品。■ 動物を愛する、といえば聞こえはいいですが、蟻一匹殺すな、蝿一匹殺すな、というかなり極端な宗教です。光一郎は動物を愛するがゆえに、釣り人の頭に石を投げて怪我をさせたり、埋葬されたペットの犬の死体を掘り起こして、生き返らせるための手術を施したりします。■ カバーイラストの青年が光一郎、隣の少女は光一郎が宿泊している旅館の娘、弘子です。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

備考:
本書はのちにヒットコミックスで再版されています。

[9] 私の背中にくも女

私の背中にくも女 池川伸一(1976年)
黒枠(色ロゴ) ★★★

ストーリー:
■ 葬儀に出かけた両親が、帰宅後、子供たちと会うのを不自然に避けるようになり、さらに動物の生血を欲するなど、奇怪な行動をとるようになっていく、という話。■ カバーイラストの少女が長女の愛子、その左が、子供たちが知らない両親の秘密をなぜか知っている、隣の家のばっちゃんです。ばっちゃんは姿を見せなくなった両親にかわり、子供たちの食事を作りにやってきたりします。■ タイトルにある「くも女」らしきものは、作中にわずか1~2ページ程度、登場するだけなので、タイトルに過度な期待はしないほうがいいです。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ・色ロゴ)

備考:
本書はのちにヒットコミックスで再版されています。

ひばり書房 Tips1【初版】
黒枠は奥付票、またはカバー袖に発行年月日の記載があります。ただし、初版発行の記載がないので、その本が最初に発売されたのがいつなのかは分かりません。これはヒットコミックスでも同様で、ヒットコミックスでは初版発行の記載はありますが、再版したものであっても、初版発行と記載しているので、やはり、本当の初版発行年は分かりません。


■ いばら美喜 (全1作品)

[1] くろねこ

くろねこ いばら美喜(1974年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★★

ストーリー:
■ 病気で休学している部活の仲間・恵子の見舞いにやってきた洋二は、彼女の母親から、恵子の余命が数ヶ月であることを知らされる。母親は現代医学では治せないという娘の病気を治すべく、万に一つの奇蹟を信じ、ある老婆の祈祷師の行方を探していたが、偶然にも、洋二はその老婆の行方に心当たりがあった――。■ 二人の人間を舐めると、生命が入れ替わりになってしまう不思議な能力をもった黒猫の話です。■ カバーに描かれている若い女性が祈祷師で、祈祷師の傍らにはいつも黒猫がいます。祈祷師が老婆ではなく、若い女性になっているのは、黒猫の能力で若返っているためです。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

備考:
本書はのちにヒットコミックスで再版されています。


■ 大石まどか (全6作品)

[1] お岩の怪談

お岩の怪談 大石まどか(1973年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★

ストーリー:
■ 苦労してようやく結ばれ、夫婦となった伊右衛門とお岩。だが、お岩の父は、伊右衛門の不行状を知ると、娘を伊右衛門のもとから引き離し、実家へ連れ戻してしまう。伊右衛門は復縁を求めて頼み込んでも応じないお岩の父を何者かの仕業に見せかけて殺害し、伊右衛門とお岩は再び、一緒に暮らすことになった。それから一年が経ち、二人の間には子供が生まれていたが、浪人の貧乏生活と、お岩の長患いによって、伊右衛門のお岩に対する愛情はすっかり薄れてしまっていた。そんなある日、藩の要職を代々勤める伊藤家の娘・お梅が伊右衛門に恋をする。お梅の父、喜兵衛は伊右衛門に婿になるよう口説き、さらに見返りとして仕官の口利きも約束する。伊右衛門は承諾し、婿入りするために障害となる、妻のお岩を亡き者にしようと画策する――。■ 名家への婿入りと仕官に目がくらんだ浪人が、妻を殺害しようとする話です。■ カバーには、ネズミの大群に襲われている伊右衛門、毒を飲まされて顔面がただれたお岩が描かれています。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

[2] 怪談お糸地獄

怪談お糸地獄  大石まどか(1973年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★★

ストーリー:
■ 「お岩の怪談」の続編。伊右衛門とお岩の間に生まれた赤ちゃんのその後を描いた作品。■ 両親を失い、寺に引き取られた、伊右衛門とお岩の娘、お糸は十四歳になっていた。そんなお糸が恋をしたのは、自分と似た境遇の伊藤源太郎という同い年の青年だった。だが、その源太郎こそ、かつて伊右衛門が婿入りした伊藤家の娘、お梅との間に出来た子供であった。お糸を実の妹のように可愛がり育ててきた寺の僧、宅悦は、お糸と源太郎が将来を約束した恋人関係にあることを知ると、二人の仲に激しく反対をする。理由を知らぬお糸は、優しい兄のいつもと違う変わりように困惑するが――。■ 伊右衛門とお岩の子、伊右衛門と婿入りした家の娘との間にできた子、その二人が恋仲になる話です。■ カバーイラストの少女がお糸、背後の青年が源太郎です。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

[3] 地獄から来た女

地獄から来た女 大石まどか(1974年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★★

ストーリー:
■ 醜い顔で生まれたがゆえに、人目を避けて、人里はなれたところで暮らさざるをえなかったお華。お華の母・お里は、腰元女中として城で働いていたが、玄安という医師によって、投薬の実験台にされ、顔は醜く腫れ上がり、お華を産むと力尽きて死んでしまう。自分の醜い顔は亡き母の怨念によるもの、その事実を祖父から知らされたお華は、母の遺志を継ぎ、玄安への復讐を決意する――。■ 投薬の失敗により、醜い顔にされた母から産まれた娘が、母の遺志を継いで相手に復讐する話です。■ カバーイラストの御高祖頭巾の女性が主人公のお華です(本当は背後に描かれている顔のように醜い顔)。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

[4] 白狐の子守唄

白狐の子守唄 大石まどか(1975年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★★

ストーリー:
■ 子供を殺された母狐(白狐)が人間に化けて、子供を殺した人間に復讐をする話です。■ カバーに描かれているのは、殺された子狐を抱く、人間の娘に化けた母狐です。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

[5] めくら蛭

めくら蛭 大石まどか(1973年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★★

ストーリー:
■ 盲の按摩が、血を求めて次々と人を殺していく話。■ カバーイラストの少女は叶屋で働く、お里。後ろで女性を襲っているのは、ヒルのように人の血を吸う、盲のあんま・徳の市。■ お里のまわりでは、徳の市による殺人事件が続発しますが、徳の市はお里を可愛がっているため、お里は最後まで殺されることはありません。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

[6] 妖怪の子守唄がきこえる

妖怪の子守唄がきこえる 大石まどか(1975年)
黒枠(色ロゴ) ★★★★

ストーリー:
■ 村で頻発する地震、それは、六十年以上前に封じ込められた妖怪が復活する前兆だった。いつの頃からか村に現れ、家々で食べ物をねだるようになった、体の大きい愚鈍な青年・タロは、ある夜、ねぐらに選んだ洞窟の奥で、大岩の下敷きになってもがいている女を見つけ、助け出す。だが、その女を助けたことで、タロは恐ろしい妖怪の虜となってしまうのだった――。■ カバーイラストの男がタロで、隣の少女は、事故で両親を失い、庄屋の家で働くお加代です。お加代は村人から馬鹿にされるタロに優しく接してくれる数少ない村人です。背後に描かれているのは村人を襲う、巨大グモです。

バージョン:
黒枠(色ロゴ)


■ 尾崎みつお (全1作品)

[1] 妖女マリーネ

妖女マリーネ 尾崎みつお(1975年)
黒枠(色ロゴ) ★★★★

ストーリー:
■ 医師の兄と二人で暮らす恵子は、兄が毎晩のようにどこかへ外出し、日ごと衰弱していくことに疑問を抱く。ある嵐の晩、いつもと同じように外に出て行く兄をみかけた恵子は、兄の行方を確かめようとあとをつけるが――。■ カバーイラストで少女を襲っている女がマリーネです。マリーネは霊のように現れたり消えたりする吸血鬼です。医師である兄は往診のときに出会ったマリーネを愛してしまい、それ以降、自らマリーネに会いに行き、血を吸わせています。

バージョン:
黒枠(色ロゴ)、緑枠

備考:
本書はのちにヒットコミックスで再版されています。


■ 影森奇蝶 (全1作品)

[1] 鬼姫おろち

鬼姫おろち 影森奇蝶(1975年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★★★

ストーリー:
■ 藩主の姫が大蛇と化したという、大蛇伝説の残る山へ、大蛇探索にきた若者が人喰い老婆に襲われる話。■ 人喰い老婆は獲物となる人間や動物が吊り橋を渡ると、綱を切って橋と一緒に獲物を落とし、落下して死んだ獲物を食べています。主人公の青年の仲間も老婆に吊り橋を落とされて、殺されています。■ カバーには若い男女、首の伸びた蛇姫が描かれています。蛇姫が大蛇と化した恵美姫(えみひめ)です。老婆は蛇姫の子供です。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

備考:
「影森奇蝶」は「白川まり奈」の別名義。


■ 片岡かつよし (全2作品)

[1] 怪談どくろ姫

怪談どくろ姫 片岡かつよし(1974年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★★

ストーリー:
■ 戦に敗れて城を追われ、とある村に逃げ込んだものの、村長の裏切りにより、無念の死を遂げた八重姫。その姫の亡霊が、四百年の時を経て現代に蘇って、末裔となる村人たちに復讐を果たそうとする話。■ カバーイラストの少女はみどり、隣の少年はみどりのボーイフレンドの竹男(たけお)です。みどりは八重姫の亡霊に取り憑かれ、八重姫を裏切った村長の末裔にあたる、竹男を殺そうと襲いかかってきます。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

備考:
あとがきによれば、先生が本作品を描くきっかけになったのは、親友の宮本ひかる氏から、ひばり書房を紹介されたことだったそうです。

[2] 血染めの絵を燃やせ

血染めの絵を燃やせ 片岡かつよし(1975年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★★

ストーリー:
■ ハイキングで道に迷った勝也とさくらの二人が泊めてもらった洋館には、余命を延ばすため、悪魔と血の契約を交わした恐ろしい少女が住んでいた。少女は悪魔との契約を果たすため、さくらを殺し、その血で悪魔の肖像画を完成させ、悪魔の復活を企むのだった――。■ 悪魔の肖像画を完成させて、悪魔の復活を企む少女の話です。■ カバーイラストの少女がさくら、その後ろは館に住む少女が契約を交わした悪魔。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)、黄枠


■ 高園寺司 (全4作品)

[1] 吸血女バイオレット

吸血女バイオレット 高園寺司(1974年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★★★

ストーリー:
■ 吸血鬼一族と対立を続ける、別の一族の青年が、忌まわしい過去に別れを告げて、一族の仲間とともに船に乗って新天地へと旅立つという話。■ カバーイラストのスカートをはいた女性は、主人公の青年の前に現れては消える、よう子という謎の女性。その後ろの牙の生えた緑の顔の化物は、吸血鬼バイオレット一族の女。よう子は、バイオレット一族の女と青年の父との間にできた娘で、こちらも吸血鬼です。■ ストーリーの難解さも、さることながら、他の作者では見られないような独特の表現技法が多く、内容を理解するのに苦労します。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

[2] 呪いの小人

呪いの小人 高園寺司(1974年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★★

ストーリー:
■ 礼子と真弓の父、小坂俊一郎には娘に知られてはならない秘密があった。父親の本当の名は田沼林三。林三は刑務所から脱獄し、小坂家に逃げ込んで一家を殺害、小坂家を乗っ取った男だった。林三によって殺された小坂家の息子・四郎は、礼子の体に小人となって寄生し、何も知らない礼子に父親の正体を暴露し、父親を殺せと囁きかける――。■ 少女の父親に殺された男が、小人となって少女の体に寄生する話。■ カバーイラストの少女は妹の真弓、その後ろの不気味な顔は姉・礼子の体に寄生した小人の四郎。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

[3] 呪いの村

呪いの村 高園寺司(1973年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★★

ストーリー:
■ 山深い農村で暮らす村人が、呪いによって次々と化物に変身していくという話。■ カバーイラストの青年が主人公の正(ただし)です。正は土地の開発計画のため、自宅の立ち退きを村長から迫られています。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

備考:
高園寺司先生のデビュー作です。

[4] 復讐鬼

復讐鬼 高園寺司(1974年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★★★

ストーリー:
■ 戦時中、食料を奪うため、友人を殺した男が、殺された男の息子から復讐される話。■ カバーイラストの少女は一美(かずみ)。友人を殺した男というのは、一美の父親です。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)


■ 古賀新一 (全32作品)

[1] 生血を吸う幼女 1巻

生血を吸う幼女 1巻 古賀新一(1974年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★

ストーリー:
■ 母を亡くしたばかりの奈美は、母親代わりとして、まだ幼い妹・ユキの面倒を見る。ところが、ユキは奈美の怪我をして出血した傷口から、おいしそうに血を吸い、乳のかわりに血を吸うことを覚えてしまうのだった――。■ 人の生血を吸う悪魔の赤ちゃんの話です。全2巻のうちの1巻目です。■ カバーにはカエルをつかむ赤ちゃん、おさげの少女が描かれています。少女が奈美で、赤ちゃんが妹のユキです。主人公と思われた奈美が1巻で死んでしまうのには驚きます。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

備考:
本書はのちにヒットコミックスで再版されています。

[2] 生血を吸う幼女 2巻

生血を吸う幼女 2巻 古賀新一(1974年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★

ストーリー:
■ 家族が全員、死んでしまい、孤児となったユキは、乳児院へ預けられることになった。だが、ユキはそこで人の生血を吸うという、隠していた本性を見せ、まわりの大人たちを恐怖に陥れるのだった――。■ 全2巻のうちの2巻目です。カバーイラストで絶叫している少女は、2巻の主人公となる正田由美。背後にいるのは祈祷師の女です。まわりの大人を襲って逃走したユキは、正田家の人に拾われて、正田家で育てられることになります。2巻ではユキをお祓いするため、祈祷師が呼ばれるのですが、その祈祷師の祝詞があまりに適当で笑ってしまいます。■ ラストの頁には3巻へつづくと書いてありますが、3巻は出ていません。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

備考:
本書はのちにヒットコミックスで再版されています。

[3] いなずま少女

いなずま少女 古賀新一(1973年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★

ストーリー:
■ 「いなずま少女」とある夫婦を怨む老婆の亡霊が、稲妻とともに墓から蘇り、夫婦の娘になりすまして、二人に復讐をしていくという話。■ カバーには赤い服の少女、顔を手で覆う老婆が描かれています。赤い服の少女が娘の冴子です。■ 「血、血がほしい!」病弱な少女が、ある出来事をきっかけに吸血鬼になってしまう話。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

収録作品:
「いなずま少女」「血、血がほしい!」「死をよぶ鏡」の3話を収録。

備考:
本書はのちにヒットコミックスで再版されています。なお、黒枠版とヒットコミックス版では収録作品が異なります。

[4] いもむし

いもむし 古賀新一(1972年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★

ストーリー:
■ 「いもむし」裕福な花岡家に養女としてやってきた少女の身に、奇怪なことが次々と起こる話。■ タイトルにある「いもむし」というのは、全身に大やけどをして、手足を失い、いもむしみたいな姿になってしまった花岡家の娘、エミのことです。エミは江里が養女として来る半年前から行方不明になっています。■ 「妖怪の火祭り」亡霊や妖怪が見えるという不思議な能力を持った少年が、とある村で流行する風土病の原因を突き止めようとする話。■ この話では、しじみの妖怪や巨大な口をもつ妖怪など、変な妖怪が出てきます。■ カバーには、スケッチをする少女、茂みの中を這う気味の悪い化物が描かれています。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

収録作品:
「いもむし」「妖怪の火祭り」の2話を収録。

[5] 女とかげ

女とかげ 古賀新一(1972年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★

ストーリー:
■ 「女とかげ」富豪の令嬢が、写真に写った自分の顔のあざを見て、自分の出生に疑問を抱くようになる話。■ この話の中に、先祖代々伝わる方法で自分の乳をトカゲに吸わせる狂女が出てくるのですが、これと同じ、先祖代々伝わる方法で体の上に○○を這わせて、というパターンは「ヒルが吸いつく」でも出てきます。■ 「へび先生」先生を嫌う女子生徒が、先生を困らせるために蛇のミイラを壊し、そのせいで、先生が蛇の呪いで蛇女になってしまう話。■ 「ぬりこめられた死体」顔を整形して人気スターになった女性が、自分の顔の秘密を知ったお手伝いの少女を殺そうとする話。■ カバーには顔にあざのある女性、トカゲに乳を吸わせる狂女が描かれています。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

収録作品:
「女とかげ」「へび先生」「ぬりこめられた死体」の3話を収録。

備考:
本書はのちにヒットコミックスで再版されています。なお、黒枠版とヒットコミックス版では収録作品が異なります。

[6] 吸血くも男

吸血くも男 古賀新一(1973年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★

ストーリー:
■ 「蜘蛛男」火葬場を営む老夫婦のもとで働く男の前に謎の小男が現われ、男が出世するよう、犯罪指南をしていく話。■ カバーイラストでタバコを吸っているのが、体は小さいが気は強い、蜘蛛男です。その隣は、体格は立派だが気の小さい主人公の男性、源造です。■ ある夜、源蔵は老夫婦がひそかに1200万もの大金を貯めていることを知ります。すると、源造の前に現れた小男・蜘蛛男は、老夫婦を殺してその金を奪えと、源蔵をそそのかしてきます。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

収録作品:
「蜘蛛男」「吸血鬼」の2話を収録。

[7] 恐怖のくちばし

恐怖のくちばし 古賀新一(1971年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★

ストーリー:
■ 孫を事故で失った祖母が、孫をいじめていたクラスメイトに復讐をしていく話。■ 事故で亡くなったさおりの家では先祖代々、家族が死んだらカラスの餌食にするという風習があり、そのため多数のカラスを自宅で飼っています。さおりの祖母は、事故死したさおりの死体をカラスの餌食にしたあと、そのカラスの肉をいじめていたクラスメイトに食べさせて、呪いをかけ、苦しめていきます。■ カバーイラストのおさげの少女が主人公の紀代(きよ)です。紀代はクラス中で嫌われている、さおりの唯一の親友です。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

備考:
本書はのちにヒットコミックスで再版されています。

[8] くらやみ

くらやみ 古賀新一(1975年)
黒枠(色ロゴ) ★★★

ストーリー:
■ 「くらやみ」同じアパートに住んでいる美しい女性に恋をした男が、その女性の私生活を覗き見て、想いを募らせていく、という話。■ カバーイラストの女性が変質者のターゲットになってしまった真理(まり)です。ある日、男は偶然、自分の部屋の押し入れから屋根裏に入れることを知ります。男は屋根裏の節穴から、真理の私生活を覗き見たり、寝ている真理の口元まで糸を垂らし、彼女の口に唾液を注ぎんで興奮するようになっていきます。■ 「餓鬼」幼い子供のいる男性と結婚したものの、育児が面倒になり、地下室に子供を閉じ込めて餓死させようとする女の話。■ 育児放棄を題材にした作品で、最後はまったく救いのない終わり方。こんなに酷いことをされても、子供の目には、最後まで優しい母親に見えていたというのが、また泣けてきます。30Pほどの短編です。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ・色ロゴ)

収録作品:
「くらやみ」「餓鬼」「クモ男」「蛇少女」の4話を収録。

[9] けだもの屋敷

けだもの屋敷 古賀新一(1971年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★

ストーリー:
■ 「けだもの屋敷」醜い男性に惹かれるという女性に恋をしたハンサムな青年が、彼女の好みに合うよう自分の顔を焼いたり、劇薬を浴びたりして、醜く変形させていくという話。■ カバーイラストの下に描かれている女性が、醜い男性に惹かれるという女性の魔子(まこ)です。話が進むと、この女性の正体が判明するのですが、これには唖然。同時進行で、青年の生い立ちに関する謎も明らかにされていきます。■ 「死人屋敷」山奥で火葬場を営む夫婦のもとに養子としてやってきた少女が、蘇った死体に襲われる話。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

収録作品:
「けだもの屋敷」「死人屋敷」の2話を収録。

備考:
本書はのちにヒットコミックスで再版されています。

[10] 猿少女

猿少女 古賀新一(1974年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★

ストーリー:
■ 「猿少女」脳医学の博士の家に養女としてやってきたまゆみ。だが、博士がまゆみを養女にした本当の目的は、猿の脳をまゆみの頭の中に移植する、実験台にするためだった――。■ 脳医学の博士が、猿の脳を娘の頭の中に移植しようとする話。■ カバーイラスト中央の少女は博士の実の娘・美沙子(みさこ)、左の包帯を巻いた少女は実験台にされた養女のまゆみです。■ 「かずら」飲んだくれの父親の酒代を稼ぐために、磔の罪人を刺す処刑人をさせられている少年の話。時代劇ものです。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)。「かずら」収録あり・なし

収録作品:
「猿少女」「首つり人形」「かずら」の3話を収録。「かずら」は発売時期により収録されているものとされていないものがあります。

備考:
本書はのちにヒットコミックスで再版されています。なお、黒枠版とヒットコミックス版では収録作品が異なります。

[11] 死人の家

死人の家 古賀新一(1974年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★

ストーリー:
■ 「死人の家」二人組強盗犯の片割れが、奪った金を独り占めするため、吸血鬼のフリをして、相棒を脅かして精神的に追い詰めていく話。■ カバーには吸血鬼のフリをして男を驚かせている、強盗犯の片割れとその仲間たちが描かれています。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

収録作品:
「死人の家」「執念」の2話を収録。

[12] 死人島にさく花は‥‥

死人島にさく花は‥‥ 古賀新一(まんが)、剣わたる(原作)(1974年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★

ストーリー:
■ 「死人島にさく花は‥‥」とある精神的な病気を抱えるバレーのコーチが、部員を連れて無人島に合宿にやってきて、合宿中に病気が悪化、部員を襲うようになってしまう、という話。■ 鉛入りボールでのシゴキやスパイクの千回練習とかが出てくる、スポ根風ホラーです。■ カバーイラストの少女はキャプテンの弥生。物語終盤の狂ったコーチの炎のサーブ(文字通り)には笑いました。カバーイラストに描かれている火の玉みたいのがそれです。■ 「のろいの笑い面」少女が浮かばれない孤独な男の子の幽霊と盆踊りをする話。これは15Pほどの短編です。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)、ピンク枠

収録作品:
「死人島にさく花は‥‥ (原作・剣わたる)」「ふたつの顔 影がすすり泣く!」「のろいの笑い面」の3話を収録。

[13] 白へびの恐怖 1巻

白へびの恐怖 1巻 古賀新一(1974年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★

ストーリー:
■ トラックから落ちた荷物が少女の母親の頭に当たり、少女の母親は死んでしまい、一人ぼっちになった少女は生きる気力をなくし、自殺してしまうが、蛇女となって蘇って、荷物の持ち主に復讐をする、という話。全2巻のうちの1巻です。■ カバーイラストの赤い服の少女が、蛇女の復讐のターゲットにされてしまう(荷物の持ち主)えり子、その隣は妹のユカです。その後ろは、えり子に呪いをかける蛇女。蛇女は朝が苦手で、えり子を襲っている最中でも、夜が明けそうになると、地面にスコップで穴を掘り、そこに逃げ込んだりします。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

[14] 白へびの恐怖 2巻

白へびの恐怖 2巻 古賀新一(1973年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★

ストーリー:
■ 全2巻のうちの2巻目です。2巻では、蛇女がえり子を殺すチャンスはいくらでもあるのですが、まだ殺すのは早いとばかりに、蛇女のえり子に対する怒涛のいやがらせが続きます。■ カバーイラストの少女はえり子。手鏡にうつっているのは、ねずみを抱きかかえる蛇女です。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

[15] 白へび館 1巻

白へび館 1巻 古賀新一(1974年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★

ストーリー:
■ 娘を車に乗せた父親が、山道で白蛇を轢いてしまい、白蛇の一家に怨まれて復讐される、という話。全2巻のうちの1巻です。■ カバーには白蛇の化物に抱きつかれる少女が描かれています。白蛇の一家には、父親が轢いた母蛇のほか、子蛇やおばあちゃん蛇がいます。白蛇は人間に化けて、復讐のため、父親の家に入り込みます。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

[16] 白へび館 2巻

白へび館 2巻 古賀新一(1973年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★

ストーリー:
■ 全2巻のうちの2巻目です。2巻では白蛇を轢いた父親の娘・昭子(あきこ)が、人間に化けた白蛇に咬まれ、蛇女にされてしまいます。物語中盤の蛇のかつらのところは、ホラー漫画ではなく、ギャグ漫画といってもいいほど。■ カバーには白蛇の化物、蛇に巻き付かれる少女が描かれています。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

[17] 猫の目人形

猫の目人形 古賀新一(1972年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★

ストーリー:
■ 「猫の目人形」盲目だった少女が、殺してしまった猫のたたりによって、ある日、突然、目が見えるようになり、それと同時に、化猫に変身して、人を襲うようになってしまう話。■ 「人食い木鬼」枯れ木が動物や人を襲い、それらを養分にして、大きくなっていくという話。■ カバーには牙をむき出しにした化猫、電話をかける少女が描かれています。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

収録作品:
「猫の目人形」「人食い木鬼」「へび男」の3話を収録。

[18] のろいの顔がチチチとまた呼ぶ

のろいの顔がチチチとまた呼ぶ 古賀新一(1972年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★

ストーリー:
■ 「のろいの顔がチチチとまた呼ぶ」海辺の別荘に遊びに来ていた少女が、崖から身投げしようとしていた少女を助けたところ、助けた少女から人面瘡をうつされてしまう、という話。■ 人面瘡に取り憑かれた愛子は、人面瘡に体を操られ、無意識のうちに、周りの人間を襲うようになってしまいます。■ カバーイラストの少女が愛子、その隣の顔がチチチと不気味な声で鳴く人面瘡です。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ・色ロゴ)、青枠

収録作品:
「のろいの顔がチチチとまた呼ぶ」「ミイラの影」の2話を収録。

[19] 呪いのふたつ顔

呪いのふたつ顔 古賀新一(1972年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★

ストーリー:
■ 「呪いのふたつ顔」美しいものに憧れる醜男の校医が、学園のある美少女を罠にはめて怪我をさせ、治療と引き換えに自分の恋人にしようとする話。■ カバーイラストの少女が校医に狙われる千春、醜男が校医の沢本先生です。■ 「狼少女マリ」幼い頃に犬に噛まれ、その傷がもとで手足が不自由になった少女が、獣のような姿に変身してしまう話。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

収録作品:
「呪いのふたつ顔 (原作・山浦弘靖)」「恐怖の子守唄」「狼少女マリ」の3話を収録。

[20] ばけ猫の呪い

ばけ猫の呪い 古賀新一(1972年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★

ストーリー:
■ 「ばけ猫の呪い」その昔、呪いの絵を描くため、何匹もの猫を生きたまま焼き殺したといわれる絵師、良伯。その男が仕事場に使っていたという洞穴に入った喜代は、その日を境に何かに取り憑かれたかのように、異常な行動をとるようになっていく。夢遊病者のように、夜中に突然起きては気味の悪い絵を描き、猫の鳴き声を聞いては、猫が復讐に来たと怯えるのだった――。■ 呪いの絵を描いていた絵師が仕事場にしていた洞穴に入った少女が、猫に祟られてしまう話。■ カバーには少女を狙う化猫が描かれています。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ・色ロゴ)、赤枠

収録作品:
「ばけ猫の呪い」「呪いのへび教室」「生きている人形」の3話を収録。

[21] ヒルが吸いつく

ヒルが吸いつく 古賀新一(1972年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★

ストーリー:
■ 「ヒルが吸いつく」医者からも見放されたほどの重い病気を患っている二児の母が、祖母から先祖代々、伝わるという、ヒルを使った治療(ヒルを全身にはわせて悪い血を吸わせるというもの)をうけて、おかしくなっていく、という話。■ カバーイラストの少女は娘の美津江。背中にヒルをつけられているのが美津江の母です。治療でおかしくなった母は、祖母と美津江の妹のひろみを殺害し、さらに美津江の命も狙ってきます。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

収録作品:
「ヒルが吸いつく」「のろいの解剖室」の2話を収録。

備考:
本書はのちにヒットコミックスで再版されています。なお、黒枠版とヒットコミックス版では収録作品が異なります。

[22] 白衣のドラキュラ

白衣のドラキュラ 古賀新一(1972年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★

ストーリー:
■ 「白衣のドラキュラ」吸血鬼の女医が血を求めて、病院に入院した少女を襲う話。■ カバーイラストの十字架を持っている少女が主人公の綾子です。その背後のミイラみたいな顔をした女が吸血鬼。■ 「妖蛾」親戚の家から戻ってきた少女の手荷物に大きな蛾が紛れ込んでいて、少女の家で増えていくという話。■ 毛虫だらけになった庭の植木鉢を処分しようとする少女に対して、「すてないで~」「お願い~」などと訴えてくる、大きな目をした蛾の妖怪が可愛らしいです。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ・色ロゴ)、黄枠

収録作品:
「白衣のドラキュラ」「妖蛾」の2話を収録。

備考:
本書はのちにヒットコミックスで再版されています。なお、黒枠版とヒットコミックス版では収録作品が異なります。

[23] ふるえて眠れ 1巻

ふるえて眠れ 1巻 古賀新一(1972年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★

ストーリー:
■ 弟の乗ったベビーカーを崖から落としてしまった姉が、偶然、捨て子の赤ちゃんを見つけ、その子を弟代わりにしてしまう話。■ 全2巻のうちの1巻です。カバーイラストの少女は姉の美代子。■ 拾ってきた赤ちゃんは、美代子に親の金を盗んでこいと脅迫する化物でした。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)。カバー背タイトル余白あり・なし

[24] ふるえて眠れ 2巻

ふるえて眠れ 2巻 古賀新一(1972年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★

ストーリー:
■ 弟が亡くなって数年たち、中学生となった美代子は父の仕事の都合で、山奥の村に引っ越すことになった。だが、その村に住む人たちはどこかおかしい人ばかりで――。■ 全2巻のうちの2巻目です。カバーイラストで白骨化した両手を見て驚いているのは、中学生になった美代子。まわりにいるのはカラスになった両親、クラスメイトたち。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)。カバー背タイトル余白あり・なし

[25] 蛇 1巻

蛇 1巻 古賀新一(1974年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★

ストーリー:
■ 孤児で幼い頃から施設で育った加奈子は、入院中の妹、みどりの見舞いにやってくる。だが、みどりは病院の裏山で花を摘んでいる最中に、正体不明の蛇に咬まれ、そのまま亡くなってしまう。しかも、みどりは蛇に咬まれたことで、蛇女として蘇り、看護婦を襲い、闇の中へと消えていくのだった――。■ 孤児の少女が蛇女に狙われる話。全3巻のうちの1巻です。■ カバーイラストの少女は主人公の加奈子。1巻では、加奈子は病院の院長に引き取られて、裕福な黒沼家の養女となります。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

備考:
本書はのちにヒットコミックスで再版されています。

[26] 蛇 2巻

蛇 2巻 古賀新一(1974年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★

ストーリー:
■ 加奈子が養女となった黒沼家には院長夫妻のほかに、意地悪な一人娘、麻也が住んでいた。館では奇怪な事が次々に起こり、恐怖を感じた加奈子は、館から逃げ出そうとするが――。■ 全3巻のうちの2巻目です。カバーには怯える加奈子、蛇女のアップが描かれています。■ 黒沼家から逃げ出した加奈子は、山奥にある村で村人に捕まり、自分でも知らぬ間に蛇女に変身してしまいます。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

備考:
本書はのちにヒットコミックスで再版されています。

[27] 蛇 3巻

蛇 3巻 古賀新一(1974年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★

ストーリー:
■ 猟師の機転によって、蛇の呪いから開放された加奈子は、もとの体に戻れたことを猟師とともに喜ぶ。そんな二人のもとを、ある夜、麻也と院長夫妻が訪れる。麻也たちは加奈子に館へ帰るよう勧めるが、断られると、恐ろしい蛇の姿となり、無理やり、加奈子を館へと連れ戻すのだった――。■ 全3巻のうちの3巻目です。カバーには主人公・加奈子と蛇女が描かれています。■ この3巻では、1巻で蛇女になって闇へと消えた妹、みどりの生死が明らかになります。なお、杉戸光史先生の「妖怪どろ娘」の中に出てくる、古賀新一先生の原稿の目玉がポタッと落ちるシーンはこの巻の中のワンシーンです。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

備考:
本書はのちにヒットコミックスで再版されています。

[28] まだらの毒ぐも

まだらの毒ぐも 古賀新一(1974年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★

ストーリー:
■ 「まだらの毒ぐも」熱帯植物の研究をしている父親が、外国で採集した植物についていた毒ぐもに刺され、くも人間になってしまう話。■ くも人間になった父親は、次々と仲間を増やしていきます。■ 「暗い穴の中で」蛇が大嫌いな少女が、クラスメイトからおもちゃの蛇で脅かされ、それがもとでノイローゼになってしまう話。■ ノイローゼとなって寝込んだ少女は蛇のような姿になってしまいます。これは30Pほどの短編です。■ カバーには巨大な蜘蛛に恐怖する少女が描かれています。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)。カバー背タイトル余白あり・なし

収録作品:
「まだらの毒ぐも」「暗い穴の中で」の2話を収録。

備考:
本書はのちにヒットコミックスで再版されています。

[29] わたしの葬式

わたしの葬式 古賀新一(まんが)、剣わたる(原作)(1974年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★

ストーリー:
■ 「わたしの葬式」少女が恋人を失明させた犯人のいる学園に転校し、執念で犯人を探し出す話。■ カバーには血まみれの手、ナイフを持つ少女のシルエットが描かれています。手に映る顔の少女が、犯人を探すために転校してきた初美です。初美は事件の真相を知るため、番長グループに接触します。■ 「黒髪の呪い」山道で車を運転していた女性が、義足の女性を轢いてしまう話。■ 義足の女性を轢いた美佐は、事故後、足が動かなくなったり、寝ている間に、夢遊病者のように、勝手に外へ出て行ったりするようになります。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

収録作品:
「わたしの葬式(原作・剣わたる)」「こびと少女」「黒髪の呪い」「恐怖の材木少女」の4話を収録。

[30] 私の肌に呪いの顔が 1巻

私の肌に呪いの顔が 1巻 古賀新一(1974年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★

ストーリー:
■ 由美は自分の誕生日に友人を自宅に招待して、料理をごちそうする。だが、その料理の中にはイタズラ好きの姉・マリが入れたイボガエルの足が入っていた。カエルが大嫌いなさゆりは、自分がイボガエルを食べてしまったことを知ると、ショックで倒れて寝込んでしまう。毎晩のように悪夢にうなされるさゆりはノイローゼとなり、狂った心は体にまで影響を与え、やがて、さゆりの体はイボガエルのように醜いイボだらけになってしまうのだった――。■ いたずらでガマガエルの足を食べさせられて自殺した少女が相手を祟る話。全3巻のうちの1巻目です。■ カバーイラストの少女が主人公の由美です。1巻では、由美の体に、自殺したさゆりの呪いと思われる人面瘡が出現します。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

備考:
本書は1982年に立風書房から再版されています。内容は同じですが、立風書房版ではかなりの加筆・修正があり、説明的なセリフも増えて、ストーリーが分かりやすくなっています。

[31] 私の肌に呪いの顔が 2巻

私の肌に呪いの顔が 2巻 古賀新一(1973年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★

ストーリー:
■ 由美の背中には、さゆりの呪いによって、いつの間にか、手のついた人面瘡が出来ていた。人面瘡は由美に、気絶して倒れている姉を崖から突き落とせと命令をする。由美は人面瘡に操られ、命じられるまま、姉のマリを崖から落とそうとするが――。■ 全3巻のうちの2巻目です。カバーイラストの赤い服の少女は由美です。背後にはあざ笑う人面瘡。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

備考:
本書は1982年に立風書房から再版されています。内容は同じですが、立風書房版ではかなりの加筆・修正があり、説明的なセリフも増えて、ストーリーが分かりやすくなっています。

[32] 私の肌に呪いの顔が 3巻

私の肌に呪いの顔が 3巻 古賀新一(1973年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★

ストーリー:
■ 人面瘡に取り憑かれ、正気を失った母から、自分が実の子ではないことを知らされた由美は、絶望して家を飛び出してしまう。そんな由美が迷い込んだのは、死んだはずのさゆりにそっくりな少女とその祖母が住む、謎の民家だった――。■ 全3巻のうちの3巻目です。カバーイラストの少女は由美。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

備考:
本書は1982年に立風書房から再版されています。内容は同じですが、立風書房版ではかなりの加筆・修正があり、ラストも異なっています。

ひばり書房 Tips2【黒枠の出版期間】
発行年から推測すると、黒枠の出版期間は1971年から1976年頃までのようです。


■ 五島慎太郎 (全14作品)

[1] 悪魔ばらい 1巻

悪魔ばらい 1巻 五島慎太郎(1975年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★

ストーリー:
■ スターを目指す親友のマリーから助けを求める手紙を貰ったドロシーは、マリーの寄宿先がある、小さな田舎町へとやって来た。ところが、偶然にも同じ頃、町では聖水が干上がり、牧師が殺されるという事件が起き、人々は恐ろしい事がおこる前ぶれだと噂をするのだった――。■ 親友から助けを求める手紙を受け取って、友人のいる田舎町にでかけた少女が、町を支配しようと企む悪魔に襲われる話。全2巻のうちの1巻目です。■ カバーイラストの少女がドロシー、後ろにいるのが魔女です。■ 悪魔や魔女、魔女狩りを職業とする魔女ハンターなる者たちが登場する、五島慎太郎先生お得意の西洋ホラーものです。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

備考:
本書はのちにヒットコミックスで再版されています。

[2] 悪魔ばらい 2巻

悪魔ばらい 2巻 五島慎太郎(1974年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★

ストーリー:
■ 悪魔に取り囲まれたドロシーとエディを助けてくれたのは、牧師のジョナサンとエクソシスト(悪魔ばらい師)のダニエル神父だった。だが、一度は悪魔を追い払うものの、再び、数で攻めてくる悪魔たちに防戦一方となった神父たちは、混乱の中でドロシーを見失ってしまう――。■ 全2巻のうちの2巻目です。カバーイラストの少女はドロシー。その後ろはドロシーたちを襲おうとする悪魔たち。 ■ 物語後半のジョナサン、ダニエル神父のタッグと、悪魔のアスタロトとの超能力対決はこの作品で最大の見せ場です。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

備考:
本書はのちにヒットコミックスで再版されています。

[3] アマゾンの半魚人

アマゾンの半魚人 五島慎太郎(1974年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★★

ストーリー:
■ 半魚人を捕まえた博士の家族が、半魚人に噛まれて半魚人になっていく話。■ カバーイラストの少女は博士の娘・真耶(まや)。真耶の父親は水産学の博士で、アマゾンで新種の魚(半魚人)を捕まえて、自宅を兼ねた研究所に持ち帰るのですが、家族が次々と半魚人に噛まれて、半魚人化してしまいます。最後のオチは壮絶。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

[4] 吸血ドラキュラ

吸血ドラキュラ 五島慎太郎(1973年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★

ストーリー:
■ 両親を亡くした美奈・ハーカーは、英国に住む伯父のジョナサン・ハーカーのもとに引き取られることになった。美奈は伯父に会うため、横浜から英国行きの客船に乗り込むが、その船には恐ろしい血を吸う殺人鬼が潜んでいた――。■ 客船に乗り込んで、次々と乗客の血を吸って殺した吸血鬼が、生き残りの少女をしつこく狙ってくるという話。■ カバーには吸血鬼と、その吸血鬼に狙われる美奈が描かれています。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

備考:
本書はのちにヒットコミックスで再版されています。

[5] 恐怖!死霊パーティー

恐怖!死霊パーティー 五島慎太郎(1975年)
黒枠(色ロゴ) ★★★★

ストーリー:
■ 青年実業家フランクが主催するパーティーの席上、キャロルは交霊を信じないフランクと彼の友人たちを交えて、交霊会をする事になった。キャロルが霊を呼び出すと、呼び出された霊は次々とフランクや彼の友人たちが過去にしてきた悪魔のような所業を暴露し始める――。■ 交霊会で呼び出した怨霊たちが、悪事を行った者たちに復讐をする話。■ カバーには円卓で行われる交霊会のようすが描かれています。カバー左下の青年がフランク、中央の女性がキャロルです。

バージョン:
黒枠(色ロゴ)、ピンク枠

[6] 恐怖のミイラ男

恐怖のミイラ男 五島慎太郎(1974年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★★

ストーリー:
■ 王墓を発掘した調査隊の博士が、埋葬品の復活の書に書かれた呪文を不用意に解読したために、蘇った墓守のミイラに殺され、殺された博士自身もミイラにかけられた呪いにより、死体として蘇り、墓に入った者を次々と殺していく、という話。■ カバーイラストの少女は主人公のキャサリン。キャサリンも調査隊のメンバーで、ほかにキャサリンの父(博士)や伯父、恋人のデビットがメンバーにいます。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

[7] 恐怖の予言者

恐怖の予言者 五島慎太郎(1975年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★★

ストーリー:
■ある日、バーバラの母親は地獄の谷から帰ってくるなり、娘のバーバラを地下室に閉じ込め、きつい折檻を加える。バーバラは母の留守中に、入ってはいけない地獄の谷へ入ったことがバレて、折檻されていると思っていたが、理由はそれだけではなかった。いつもと違う母のようすに、責め殺されると感じたバーバラは屋敷から逃げ出し、やがて、地獄の谷の奥へと迷いこむ。バーバラはそこで、今まで見たこともない奇妙な建造物を目撃する――。■ 少女が谷の奥で古代文明の遺跡と宇宙人に遭遇する話。■ 古代文明モノです。カバーイラストの少女がバーバラです。母は大地主で、バーバラは大きな屋敷に母と使用人二人の四人で住んでいます。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

[8] 少女がどろどろ流れる

少女がどろどろ流れる 五島慎太郎(1973年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★★★

ストーリー:
■ 父が乗った飛行機が墜落したとの知らせをうけた少女が、空港へ行ってパラレルワールドに迷い込んでしまう話。■ パラレルワールドでは元の世界ではいないはずの兄が存在していて、しかも、その兄は元の世界のボーイフレンドだったり、自宅が元の世界とは全く別の場所にあったり、母が見知らぬ初老の女性だったりして、元の世界とはかなり違いがあります。パラレルワールドでの兄は、子供の頃の事故が原因で、顔に酷いやけどのあとがあり、兄は過去(その事故の起きる前)に戻るため、タイムマシーンを開発していて、家族をタイムマシーンに無理矢理、押しこめ、転送実験を繰り返しています。■ カバーイラストの少女が主人公のリカです。紫色の怪物はパラレルワールドで、兄の実験台にされて体が変化してしまった妹の里子です。里子の元の姿はリカにそっくりです。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)。192頁版・208頁版

備考:
208頁版は終盤の展開が、192頁版とは若干異なります(ラストは同じ)。

[9] 血を呼ぶ狼男

血を呼ぶ狼男 五島慎太郎(1973年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★★

ストーリー:
■ 両親を狼人間に殺されたジゼールは、新聞で事件のことを知った、金持ちのランジェラン氏のもとに養女として引き取られることになった。ランジェラン家についてすぐ、ジゼールは養父から、二階にある一番奥の部屋には近づいてはいけないと忠告される。その部屋には、ワーウルフ病という病気にかかった息子のアンドレがいるのだという――。■ 狼人間に両親を殺された少女が、両親の仇と知らずに、狼人間に変身する青年に恋をする話。■ カバーイラストの少女がジゼールです。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

[10] 謎のゆうれい船

謎のゆうれい船 五島慎太郎(1974年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★★

ストーリー:
■ 海で遭難した少女たちが、海上を漂う幽霊船に乗り込んで、謎の島へたどり着く話。■ カバーイラストの金髪の少女は主人公のキャロル。キャロルたちがたどりついた島には、遊園地のような施設があって、毎日、遊び放題、食べ放題で天国みたいなところなのですが、なぜか若者しか島にはいません。■ ある夜、キャロルは友人が化物に腕をつかまれ、どこかへ連行されていく、恐ろしい光景を目撃してしまいます。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

[11] バンパイヤ

バンパイヤ 五島慎太郎(1975年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★★

ストーリー:
■ 愛する母と恋人を相次いで失い、生きる希望をなくしたマリーは、自殺を試みるが死にきれず、助けてもらったカーチス夫妻の家で暮らすことになった。ほどなくして、カーチス家では吸血鬼騒動が勃発し、近隣の住民も巻き込んで大きな騒ぎに発展していく――。■ 関わりあった人間が次々と死んでいく、吸血鬼の血をひく少女の話。■ カバーイラストで池に浮かんでいる女性はカーチス家の娘・カトリーヌ。カーチス夫妻はマリーが来る少し前に娘のカトリーヌを亡くしています。横顔の少女がマリーです。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

[12] 人喰い沼

人喰い沼 五島慎太郎(1972年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★★

ストーリー:
■ 人を喰う主が住んでいるといわれる人喰い沼の主が、沼や村の自然を汚染する人間に復讐をする話。■ 沼の主は手始めに、沼に廃水を流す工場の人間を殺し、次に、村に遊びにやってきた一家に狙いをつけます。■ カバーイラストの少女が、村に遊びにやってきた一家の娘・百合です。百合を襲っているのが沼の主(オオサンショウウオの化身)です。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

[13] フランケンシュタイン

フランケンシュタイン 五島慎太郎(1974年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★★

ストーリー:
■ 城に閉じ込められた少女が、城の中にいる怪物に襲われる話。■ カバーにはフランケンシュタインが描かれています。少女が襲われるのは、このフランケンシュタインです。■ 物語の舞台となるのはドイツの片田舎、断崖絶壁に建つエルシノア城。城の中には、主人公の少女・グレートヘンと、グレートヘンの父親が生き返らせたフランケンシュタイン、そして、フランケンシュタインの花嫁にするため、グレートヘンの父親に合成人間として作られた女性・エリザベートがいます。なお、父親はエリザベートを作った後、フランケンシュタインに殺されています。■ グレートヘンは城から脱出しようとするのですが、橋が上がっているため逃げられず、フランケンシュタインに追いかけ回されることになります。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

[14] 蛇女ゴーゴン

蛇女ゴーゴン 五島慎太郎(1973年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★★

ストーリー:
■ ギリシャ神話に興味をもった少女が、五十年前にゴーゴンが現れたという言い伝えのある城跡を探索していて事故に遭い、そのはずみで、五十年前の世界にタイムスリップしてしまう、という話。■ ヘレナはタイムスリップした五十年前の世界で、見たものを石に変える恐ろしい怪物、ゴーゴンと遭遇します。カバーイラストでゴーゴンの首を見て驚いている少女がヘレナです。■ この作品に出てくるゴーゴンは、無差別に人々を石に変える悪い怪物というより、あるものを守っている神の使いといった立場で描かれています。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ・色ロゴ)

備考:
本作の制作スタッフの名前に堀川英晴先生とあしべゆうほ先生の名前が載っています。


■ さがみゆき (全20作品)

[1] 鬼火の棲む家

鬼火の棲む家 さがみゆき(1972年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★

ストーリー:
■ 鬼火屋敷と呼ばれ、村人から恐れられる屋敷に奉公にきた美津江は、屋敷のお嬢様、お品の世話を任せられる。だが、お品の体には、人に知られてはならない恐ろしい秘密があった――。■ カバーイラストの少女がお品です。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

備考:
本書はのちにヒットコミックスで再版されています。

[2] 怪談雨月物語

怪談雨月物語 さがみゆき(1975年)
黒枠(色ロゴ) ★★

ストーリー:
■ 吉備津大社のお告げにより、婚儀が凶と出た正太郎と磯良の二人だったが、正太郎の熱心な求婚により、縁談がまとまり、二人は結婚をすることになった。ところが、一年もしないうちに、正太郎は浮気をして、磯良のもとを離れていく。心労がたたって床に臥した磯良は夫を怨み、死後も怨霊となって、正太郎を地獄へ連れて行こうとする――。■ カバーイラストの男女が正太郎と浮気相手のお袖です。

バージョン:
黒枠(色ロゴ)

備考:
あとがきでは本作でアシスタントを務めた、亜奈田もあ先生のことが書かれています。本書はのちにヒットコミックスで再版されています。

[3] 怪談お七狂乱

怪談お七狂乱 さがみゆき(1974年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★

ストーリー:
■ 着る者を次々に怪死させる呪いの振袖は、本妙寺で焼かれて供養されることになった。だが、火のついた振袖は風にあおられ、本堂に火をつけ、江戸で大きな被害をだす大火災となる。その火災で吉祥寺へ避難したお七は、そこで吉三郎というこの世のものではない男と知り合い、恋におちる――。■ カバーイラストの少女がお七です。この世では決して結ばれることのない二人の恋を描いた悲恋物語です。「八百屋お七」という、恋人に逢いたいがために放火をして火あぶりにされた少女の話が元になっています。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

備考:
本書はのちにヒットコミックスで再版されています。

[4] 怪談かさねが淵

怪談かさねが淵 さがみゆき(1973年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★

ストーリー:
■ 日本舞踊の花川流家元を継ぐことになった養女の千賀子。だが、千賀子が家元を継ぐのが面白くない、家元の孫娘、みどりと加代の姉妹は、千賀子に嫌がらせを行い、重度のノイローゼにして、家元を継げないよう画策するのだった――。■ カバーには派手な着物を着た女性と鬼火、それに驚く少女が描かれています。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

備考:
本書はのちにヒットコミックスで再版されています。

[5] 怪談黒髪の呪い

怪談黒髪の呪い さがみゆき(1974年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★

ストーリー:
■ 愛する妻を里に残して都へ出て、百姓から絹商人となった夫の前に、ある日、妻そっくりな女性が現れる話。■ 彦太郎は里を出るとき、妻のお梅に、一年後に迎えに来ると約束して都へ旅立ったのですが、その後、里は戦乱に巻き込まれてしまい、お梅とは会えないまま、四年もの歳月が流れてしまいます。■ カバーイラストの女性がお梅です。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

備考:
本書はのちにヒットコミックスで再版されています。

[6] 怪談恋人形

怪談恋人形 さがみゆき(1973年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★

ストーリー:
■ 京都の病院でインターンをしている純一が、大きな荷物を持って帰ってきた。純一が好きなゆき子は、会うのを楽しみにしていたが、純一が舞妓とかけおちしたことを知ると愕然とする。帰ってきた純一は一人で、舞妓の姿も見えないことから、荷物を運んだ土蔵に隠れているのではと思い、ゆき子は中を探すが――。■ 血の繋がらない兄に恋心を抱く妹が、帰省した兄の不審な行動に疑問を抱くようになる話。■ カバーイラストの蝋燭をかかげて土蔵内を探索している少女がゆき子です。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

備考:
本書はのちにヒットコミックスで再版されています。

[7] 怪談ふたり岩さま

怪談ふたり岩さま さがみゆき(1974年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★

ストーリー:
■ 女優の姉をもつ妹の美代は、姉が映画で四谷怪談のお岩を演じることになったにも関わらず、撮影前にお岩稲荷へお参りに行かないことに不安を感じていた。美代はお参りにいかないと、たたりがあると姉に忠告をするが、姉はたたりがあれば宣伝になってちょうどいいと笑い飛ばし、美代の不安をよそに、撮影スタッフも含めて誰一人、お参りに行くことなく映画の撮影が始まってしまう――。■ 四谷怪談の映画を撮影するにも関わらず、お岩稲荷へお参りに行かなかったため、恐ろしいことが起きる話。■ カバーイラストの少女が美代です。作中では数人の少年少女が百物語をしていて、百話目として、この四谷怪談の話が美代の口から語られます。古典を題材にした作品にしては、かなり怖い内容に仕上がっています。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

備考:
本書はのちにヒットコミックスで再版されています。

[8] 怪談ぼたん灯篭

怪談ぼたん灯篭 さがみゆき(1972年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★

ストーリー:
■ 知り合って半年がたつのに、いまだ身分を明かしてくれないつゆに不満の新三郎。その新三郎と顔見知りのお千代は、ある日、あるお屋敷へと奉公にあがる。だが、偶然にも、その屋敷はつゆのすむ屋敷で、お千代はそこで、つゆがこの世の者ではないことを知る――。■ 吸血鬼の娘と逢瀬を重ねる浪人の話。牡丹灯篭と吸血鬼ものを合わせたような内容です。■ カバーイラストの男女が新三郎とつゆです。■ 新三郎はお千代から、つゆの正体を知らされ驚きますが、それでもなお、つゆへの愛情は変わることはなく、物語は悲劇的な結末を迎えます。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

備考:
本書はのちにヒットコミックスで再版されています。

[9] 鏡の中に死顔が

鏡の中に死顔が さがみゆき(1972年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★

ストーリー:
■ とあるホテルの一室に宿泊した芸能人が飛び降り自殺をした。彼女の自殺を疑問に思った芸能記者の明子は、過去にその部屋で、何人もの自殺者が出ている事実を突き止める。一体、この部屋に何があるのか、原因を調べるために、明子はその部屋に宿泊をすることにした――。■ カバーイラストの女性が明子です。背後の包帯姿の女は鏡の中に潜む幽霊。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

備考:
本書はのちにヒットコミックスで再版されています。

[10] 恐怖の人形寺

恐怖の人形寺 さがみゆき(1974年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★

ストーリー:
■ ひろしと純子の二人はデート先の蝋人形館で、蝋人形の中から死体が発見される場面に遭遇する。死体を発見したのは、さつきという女性で、発見された死体は行方不明になっていた、さつきの姉・やよいのものであった。事件をきっかけに知り合ったひろしと純子、さつきの三人は、やよいが行方不明になる前、関心を示していたという人形寺を訪れることにした――。■ 寺の秘密を暴こうとしたカップルとその知人が恐ろしい事件に巻き込まれる話。■ カバーイラストの女性がさつきです。背後に描かれているのは妖怪たち。人形寺というのは、妖怪の蝋人形ばかりを置いてある変わった寺のことです。冒頭から蝋人形館で、ひろしと純子がイチャイチャしているので、最後もこんな調子で終わるのかと思いきや、絶望的な終わり方で意表をつかれます。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

備考:
本書はのちにヒットコミックスで再版されています。

[11] 奇理子の墓

奇理子の墓 さがみゆき(1971年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★

ストーリー:
■ たけしは結婚した姉のところへ行く途中、一年前に姉夫婦のもとで亡くなったはずの奇理子を目撃する。たけしはそのことを姉夫婦に話すが、二人は奇理子は死んだと繰り返すのみで、真相を話してくれない。しかし、再び、たけしが奇理子を見つけ、狼のように生肉を貪る、その変わり果てた様子を目の当たりにすると、観念したかのように真相を話し始める――。■ 死んで生き返った少女が、狼のように人を襲うようになる話。■ カバーには着物姿の奇理子が描かれています。■ 奇理子は結婚した姉の夫の連れ子で、たけしに好意を持っていて、たけしもまた奇理子に好意を持っています。ラストは悲劇的な終わり方。父親の生き返った奇理子に対する愛情の希薄さには驚きます。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)、黄枠。黒枠はカバー背タイトルフォント2種類

備考:
本書はのちにヒットコミックスで再版されています。

[12] 吸血少女カーミラ

吸血少女カーミラ さがみゆき(1973年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★

ストーリー:
■ 千鶴子と兄の二人は、車の事故を起こした女性を助けだし、屋敷へと連れてくる。だが、その女性、カーミラが屋敷に来てから、千鶴子たちのまわりで異変が起こり始める――。■ タイトルどおり、吸血鬼ものです。カバーイラストの女性がカーミラです。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)。カバー背タイトルフォント2種類

備考:
本書はのちにヒットコミックスで再版されています。

[13] 墓を掘る少女

墓を掘る少女 さがみゆき(1974年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★

ストーリー:
■ 石垣が崩れて出現したほら穴に入った京子とゆかりの姉妹は、ほら穴の奥に安置してある棺を発見する。だが、京子は棺に貼ってあった御札を剥がしてしまったことで、蘇った吸血鬼に襲われ、命を落としてしまうのだった――。■ 吸血鬼ものです。御札で封印していた吸血鬼が蘇り、血を吸われた者も吸血鬼となる話。■ カバーイラストの吸血鬼に怯えている少女が、妹のゆかりです。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

備考:
本書はのちにヒットコミックスで再版されています。

[14] 美少女とカラス

美少女とカラス さがみゆき(1972年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★

ストーリー:
■ カラスの子供を握り殺したり、蟻を踏みつぶして喜ぶような、残忍な一面をもった美しい転校生・桜子。けい子はそんな桜子と知り合い、やがて親友になる。だが、桜子がクラスメイトをいたずらによって精神病院送りにしてから二人の関係は一変する――。■ 外見は美しいが、悪魔のように残忍な性格をした転校生と友達になってしまったことで、人生が一変してしまった少女の話。■ カバーにはピンクの服を着た少女のほかに、嘴に血のついたカラスが描かれています。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

備考:
本書はのちにヒットコミックスで再版されています。

[15] 人喰い屋敷

人喰い屋敷 さがみゆき(1976年)
黒枠(色ロゴ) ★★

ストーリー:
■ 人々が人喰い屋敷と呼ぶ、津上家の屋敷では、一ヶ月前に姿を消した父に続き、母までも姿を消してしまう。残された姉妹は、屋敷に代々仕えるばあやの世津に母が消えた理由を尋ねるが、話してくれない。そして、津上家の人間が姿を消すと、決まってどこからか不気味なうなり声が聞こえてくるのだった――。■ 姉妹の母が、先祖代々続く因習に立ち向かい、真相を明らかにしていくという話。■ カバーイラストの女性が姉妹の母です。父に続き、母も姿を消したことで、姉妹は次は自分たちが消える番と怯えます。一方、ばあやに騙されて、広大な地下迷路に置き去りにされてしまった姉妹の母は、命がけで迷路からの脱出を試みます。

バージョン:
黒枠(色ロゴ)

備考:
本書はのちにヒットコミックスで再版されています。

[16] 蛇塚の死霊娘

蛇塚の死霊娘 さがみゆき(1971年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★

ストーリー:
■ 「蛇塚の死霊娘」花嫁衣装で着飾り、庄屋の次郎のもとへ嫁いでいく加代を陰ながら見守る、加代の恋人の新吉。そのまま、滞り無く、二人の婚礼が行われるかと思われたが、次郎を愛していた明美が加代にした、ささいないたずらのせいで、婚礼は取りやめとなり、予想外の大事件へと発展してしまう――。■ 迷信深い人々のいる村で起きた花嫁の悲劇を描いた作品。■ 加代は新吉を愛していて、新吉と結婚したかったのですが、今まで自分を育ててくれた継母に逆らえず、継母の決めた結婚相手である次郎のもとに嫁ぐことになります。カバーには白蛇に囲まれた着物姿の美女が描かれています。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ・色ロゴ)、ピンク枠

収録作品:
「蛇塚の死霊娘」「お墓に手首と指三本」の2話を収録。

備考:
本書はのちにヒットコミックスで再版されています。なお、黒枠版とヒットコミックス版では収録作品が異なります。

[17] 骨よせの死女

骨よせの死女 さがみゆき(1974年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★

ストーリー:
■ 村の者が恐れる、滝姫の呪いがかかった城跡で、肝試しをした仲良し四人組は、滝姫の亡霊に襲われる。二人は命を落とし、残る二人、純と園美は逃げ帰ってくるが、園美は亡霊に取り憑かれ、村の一条家の娘を城に連れて来いと、純に命じるのだった――。■ 呪われていると噂のある城跡で肝試しをした若者達が、亡霊に取り憑かれる話。■ 主人公の純は、亡霊が現れると、連れの女の子、園美を見捨てて、自分だけ逃げてしまうようなヘタレな男の子です。滝姫というのは、二百年前に城主と結婚した将軍家の姫のことなのですが、一条家の娘によって死に追いやられます。そのため、滝姫の亡霊は今なお、一条家の人間を怨んでいます。カバーイラスト中央の美女が滝姫、右下の少女は園美です。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

備考:
本書はのちにヒットコミックスで再版されています。

[18] 魔女を切り裂け

魔女を切り裂け さがみゆき(1975年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★

ストーリー:
■ 亡くなった前妻の千秋にかわり、新しく南条家に後妻としてやってきた静枝。だが、母が大好きだった娘の冴子は、静枝が母から父を奪ったと主張し、頑なに静枝を母親と認めようとしない。そればかりか、亡き母の怨みが込められた母の肖像画を利用して、静枝を呪い殺そうとするのだった――。■ 肖像画を利用して、人を呪い殺そうとする少女の話。■ カバーイラストの驚いている少女は久美。久美は南条家の前に捨てられていた捨て子で、南条家で娘の冴子とともに育てられます。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

備考:
本書はのちにヒットコミックスで再版されています。

[19] ミイラ狂女

ミイラ狂女 さがみゆき(1974年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★

ストーリー:
■ 怪奇作家である純一のもとに、ファンから手紙と一緒に、若い娘の血で染め上げられたといういわくつきの着物が送られてくる。手紙によれば、その着物を着ると、年老いた女が若返えるのだという。その話に興味を持った純一は、妹と女優の静香を連れ、手紙の主に会いに行くことにした――。■ 若い娘の血で染められ、着ると若返えるという、呪われた着物に魅入られた女の話。■ カバーにはミイラに腕を噛み付かれる少女が描かれています。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

備考:
あとがきでは、宮本ひかる先生とアシスタントの流悦子先生が、結婚したことが書かれています。本書はのちにヒットコミックスで再版されています。

[20] 四谷怪談

四谷怪談 さがみゆき(1973年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★

ストーリー:
■ 愛しいお岩と一緒になりたいがために、二人の仲に反対するお岩の父、四谷左門を殺害して、お岩と夫婦となった伊右衛門。そんな伊右衛門に、ある日、阿波屋のお嬢様、お梅が一目惚れをする。お梅の父は、伊右衛門をお梅の婿にするべく、障害となるお岩を排除しようと、南蛮渡来の劇薬を伊右衛門に渡し、病気で寝込んでいるお岩に飲ませるよう勧めるのだった――。■ 仕官の口ぞえと、裕福な家の婿入りに目がくらんだ貧乏浪人が、妻を殺そうとする話。■ お岩は夫の伊右衛門が父の仇であることを知りません。伊右衛門は仕官の口を探す貧乏浪人で、二人は貧しいながらも幸せな暮らしを送っていたのですが、阿波屋の主人から、娘の婿になれば、仕官の道も開けるという言葉につられて、妻のお岩を殺し、阿波屋の娘、お梅と一緒になる道を選んでしまいます。■ カバーには着物の女性のほかに、幽霊になったお岩が描かれています。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

備考:
本書はのちにヒットコミックスで再版されています。

ひばり書房 Tips3【枠の色】
カバーイラストが黒い枠で囲まれているものは黒枠と呼ばれています。黒以外に、赤や緑などの枠で囲まれたものもあり、それらは色枠などと呼ばれています。ちなみに、黒枠より以前に発売されていた、枠がないものは白枠と呼ばれています。


■ 清水修 (全1作品)

[1] 魔血子

魔血子 清水修(1974年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★★★

ストーリー:
■ とある村で血を吸われて村人が殺されるという怪事件が続発する。画学生として村の民家に下宿している里夫は、村で真知子という美しい少女と出会い、恋人同士になるが、村で起こる怪事件の死体の近くにはいつも真知子がいることに気づく。里夫がその疑問をぶつけると、真知子は恐ろしい吸血鬼の姿となり、里夫に襲いかかるのだった――。■ 戦国時代から生きている吸血鬼・魔血子と画学生の悲恋物語。■ カバーイラスト右下の少女が真知子(魔血子)で、戦国時代に生まれ、四百年以上も歳をとらずに生きている吸血鬼です。魔血子に血を吸われた里夫は死こそ免れますが、血を吸われたことで、里夫自身も吸血鬼となってしまいます。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)


■ 杉戸光史 (全30作品)

[1] 赤毛の吸血少女

赤毛の吸血少女 杉戸光史(1971年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★

ストーリー:
■ 「赤毛の吸血少女」車に轢き殺された少女の持っていた人形が、少女の体から流れる血を吸って、赤毛の吸血少女に変身、殺された主人の仇を討つべく、犯人に復讐をする、という話。■ カバーイラストの赤い髪の化物がその吸血少女です。■ 「やまんばの里」青年の助けた若い女性がやまんばだったという話。女性は青年の家族を食い殺そうとしますが、ヨモギ畑に入り込んでしまったせいで魔力を失い、退治されてしまいます。ちなみに、昔話などではヨモギやショウブといったものは、やまんばの苦手なものとして語られています。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

収録作品:
「赤毛の吸血少女」「やまんばの里」の2話を収録。

備考:
本書はのちにヒットコミックスで再版されています。

[2] 赤目のたたり

赤目のたたり 杉戸光史(1972年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★

ストーリー:
■ 「赤目のたたり」休みの日に暇を持て余してゴロゴロしていた少女が、冬休みに親戚のおじいさんの家に遊びに行って、そこで恐ろしい体験をする、という話。杉戸光史先生の作品の中でも珍しいオチの作品で、最後のどんでん返しが見事です。カバーイラスト右上の化物が、作中に出てくる赤目(蛇少女)です。■ 「死体を消せ!!」父を殺された息子が、超能力を使って父を殺した男たちに復讐をしていく、という話。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)、赤枠

収録作品:
「赤目のたたり」「死体を消せ!!」の2話を収録。

備考:
あとがきでは杉戸光史先生が交通事故で入院したことが書かれています。

[3] 美しき奇形児

美しき奇形児 杉戸光史(1975年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★

ストーリー:
■ 「美しき奇形児」 松井家の庭を覗いていた女が落としていった正雄へのラブレター。そのラブレターに書かれていた待ち合わせ場所にいた美恵子という女性を正雄は差出人と勘違いしてしまう。だが、それが縁で、正雄と美恵子の交際が始まり、やがて二人は恋人同士になっていく。そんな二人を影から見つめる人物がいた。その人物こそ、ラブレターの差出人、洋子であった。洋子は正雄の愛を独り占めするため、美恵子を殺す計画を立てる――。■ 醜い顔で生まれた女が、好きな男の愛を独占するため、彼の恋人を殺して、彼女に成りかわろうとする話。■ カバーには若い男女、ミロのビーナス、顔の皮膚が半分ない女が描かれています。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

収録作品:
「美しき奇形児」「怪談生首館」の2話を収録。

[4] 鬼 1巻

鬼 1巻 杉戸光史(1974年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★

ストーリー:
■ 漫画を描くのが大好きな少女が、親戚のいる田舎へ遊びに来て、自分を食べようとする鬼に遭遇する話。■ 全2巻のうちの1巻目です。読んですぐ、主人公の少女の名前に驚くと思います。「妖怪どろ娘」では作中に杉戸光史先生本人が登場していましたが、この作品では杉戸光子という少女として登場します。■ カバーイラストの少女が光子です。その後ろには人を喰らう鬼が描かれています。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

備考:
本書はのちにヒットコミックスで再版されています。

[5] 鬼 2巻

鬼 2巻 杉戸光史(1975年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★

ストーリー:
■ 地底につづく洞窟で人骨を発見したことを明美から聞いた光子と哲也は、明美の案内でその洞窟へと入り、鬼によって食いちぎられたと思われる、以前、沼に浮いていた死体を発見する。だが、その直後、光子たちはまたもや鬼と遭遇してしまうのだった――。■ 全2巻のうちの2巻目です。この巻では、鬼の正体が明らかになります。カバーには光子に襲いかかろうとする鬼が描かれています。■ 洞窟で鬼と遭遇してしまった三人は逃げ出すのですが、無事、洞窟から脱出できたのは光子だけで、哲也と明美の二人は鬼に捕まってしまいます。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

備考:
本書はのちにヒットコミックスで再版されています。

[6] 怪談青とかげ

怪談青とかげ 杉戸光史(1974年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★

ストーリー:
■ 青トカゲを殺してしまった少女が、謎のトカゲ女に殺したトカゲの仇として狙われる話。■ 話の構成は「怪談紅こうもり」とよく似ています。ちなみに謎の女が、殺された青トカゲにつけていた名前は青子でした。■ カバーイラストの少女はトカゲ女に狙われる朝子。朝子には夕子という妹がいるのですが、妹もトカゲ女による復讐のターゲットにされてしまいます。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

備考:
本書はのちにヒットコミックスで再版されています。

[7] 怪談血吸い天女

怪談血吸い天女 杉戸光史(1974年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★

ストーリー:
■ 天女伝説の残る双子松が存在する、松原へ家族旅行にやってきた範子は、双子松で血のない腐乱死体を発見した後、旅館で謎の女に襲われる。範子は女の正体を突き止めようと、双子松の方へ急ぐ女のあとをつけるが――。
■ 旅行先で血のない腐乱死体を発見した少女が、怪しい女を追いかけて、江戸時代へタイムスリップしてしまう話。■ カバーには、血吸い天女に狙われる少女が描かれています。少女が範子です。旅館の部屋の掛け軸に「締切」と書いてあったのには笑いました。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

備考:
本書はのちにヒットコミックスで再版されています。

[8] 怪談紅こうもり

怪談紅こうもり 杉戸光史(1973年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★

ストーリー:
■ 親戚の昭男の家に来ていたさおりは、はずみで殺してしまった、こうもりの仇として、紅こうもりなる女に命を狙われる。昭男に助けを求めたさおりだったが、昭男はすでに女の仲間となっていて、さおりは一人で東京の自宅まで逃げ帰る。ところが自宅でも、女が現われ、今度は両親までも女の仲間にされてしまうのだった――。■ こうもりを殺してしまった少女が、謎のこうもり女に殺したこうもりの仇として狙われる話。■ 「怪談青とかげ」のこうもり版です。カバーには紅こうもりに襲われる少女が描かれています。冒頭、5頁を使ってまで説明した吸血こうもりの恐怖と、その直後の落差の大きさは、一度読んだら忘れられません。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

備考:
本書はのちにヒットコミックスで再版されています。

[9] 怪談亡霊の里

怪談亡霊の里 杉戸光史(1973年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★

ストーリー:
■ 父親がくれた平家ガニを水槽で飼い始めた百合子。ある夜、その平家ガニがのっぺらぼうの平家武者に姿を変え、百合子に予言めいたことを言い残し姿を消す。数日後、亡霊が予言したとおり、百合子は平家一族の血を引くという、怪我をした青年を自宅で介抱することになった。怪我が癒えて島へと帰った青年と百合子は、不思議な力によって、島で再会をする。そこで百合子が見たもの、それは青年の本当の姿だった――。■ 平家一族の血を引くという青年に惚れた少女が、彼の住む瀬戸内海の孤島へ行って、不思議な体験をする話。■ 平家ガニというのは、平家の怨念が甲羅に宿ったといわれるカニのことです。作中、頻繁にのっぺらぼうの亡霊が登場しますが、そのたびに、絶叫して逃げまくる百合子には笑ってしまいます。■ カバーイラストの少女が百合子、その背後にいるのがのっぺらぼうの亡霊です。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

備考:
本書はのちにヒットコミックスで再版されています。

[10] 怪談三つ目

怪談三つ目 杉戸光史(1975年)
黒枠(色ロゴ) ★★★

ストーリー:
■ 清香のクラスにやってきた美人の転校生・美也子。清香は美也子との下校中、偶然、美也子の姉を目撃するが、彼女の姉は、昨夜、清香が路地で見かけた、額に目がある三ツ目の女と瓜二つだった。確証を得ようと、清香は親友の義宣と共に、美也子の家で開かれる誕生日パーティーに出席するが――。■ 三ツ目の秘密を探ろうとした少女とその恋人が、三ツ目から命を狙われる話。■ カバーイラストの少女が清香です。話が進むと、三ツ目の人間ばかりが住む、三ツ目の村というのがでてきます。その村の者が言うには、二ツ目の人間こそが奇形なんだとか。

バージョン:
黒枠(色ロゴ)、赤枠

備考:
本書はのちにヒットコミックスで再版されています。

[11] 怪談耳なし地獄

怪談耳なし地獄 杉戸光史(1973年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★

ストーリー:
■ 耳をちぎられるような激痛とどこからともなく聞こえてくる琵琶の音、そして体中に現れる謎の経文。半月ほど前から祐子を苦しめるようになった原因不明の奇病。それは祐子の過去世に関係があった――。■ 耳なし芳一の生まれ変わりの少女と、芳一の耳をもぎ取った平家の怨霊との因縁を描いた作品。■ カバーイラストの少女が祐子です。その後ろは岩場で琵琶をひく芳一。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

[12] 牙少女

牙少女 杉戸光史(1972年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★

ストーリー:
■ 隕石に宿り、地球にやってきた悪魔が美少女に姿を変えて、とある中学校に転入、クラスメイトやその家族を次々と下僕にして、悪の仲間を増やしていく、という話。■ カバーイラストの鬼婆がその悪魔です。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

[13] 恐怖の螢ごけ

恐怖の螢ごけ 杉戸光史(1973年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★

ストーリー:
■ 「恐怖の螢ごけ」鍾乳洞で光る、螢ごけに隠された秘密を知ってしまった男が、忍者の血を引く一族によって殺され、その男の死体を発見した少女たちも、事件に深入りしたために一族から命を狙われることになる、という話。■ カバーには若い男女、全身が光り輝く謎の女が描かれています。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ・色ロゴ)

収録作品:
「恐怖の螢ごけ」「骨と奇少女」の2話を収録。

[14] コックリの恐怖

コックリの恐怖 杉戸光史(1974年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★

ストーリー:
■ 洋子は学校の帰りに、示現斉と名乗る老人から、近々恐ろしい霊にとりつかれて命を落とすと忠告される。老人の忠告が気になった洋子は、放課後、友人二人と一緒にコックリさんを行い、呼び出したコックリさんに真相を尋ねる。すると、ヤマタノオロチがとりつくと答え、しかもその霊は今ここに来ていることを知らせてくるのだった――。■ コックリさんをした少女にヤマタノオロチの霊がとりついて、次々と仲間を増やしていく話。■ カバーイラストの少女は洋子。作中には古賀新一先生っぽい巨大蛇の登場シーンもあります。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

備考:
本書はのちにヒットコミックスで再版されています。

[15] 死者のたより

死者のたより 杉戸光史(1975年)
黒枠(色ロゴ) ★★★

ストーリー:
■ 霊能力のある姉妹と、その姉妹と知り合いになったカップルが、悪霊に狙われる話。■ 友栄(ともえ)と努のカップルは神社へ写真撮影へ行き、そこで念写のできる霊能力少女、百恵と出会います。その後、百恵はスキー旅行に行って、雪崩にまきこまれて亡くなってしまうのですが、姉の美代子に霊界通信のような形で、あの世で悪霊につきまとわれていることを知らせてきます。やがて、その悪霊は美代子や友栄たちの前にも現われるようになります。■ カバーには心霊写真を撮ろうとする友栄、彼女を狙う悪霊が描かれています。

バージョン:
黒枠(色ロゴ)、ピンク枠

備考:
本書はのちにヒットコミックスで再版されています。

[16] 死神少女

死神少女 杉戸光史(1972年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★

ストーリー:
■ 「死神少女」奇形の少女がふとしたきっかけで、思ったことが実現する能力を身につけ、その能力で、自分の命を狙うものを返り討ちにしていく話。■ 大橋財閥の子息・正宏との結婚を控えている雪子は、義理の妹である不死子(ふじこ)の存在を彼に知られるのを恐れ、兄と結託して、見世物小屋に売り飛ばす計画を実行します。■ カバーの包帯を顔にまいた少女が不死子。黄色い服の少女は正宏の妹・朝子です。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

収録作品:
「死神少女」「死霊」の2話を収録。

[17] 白へびの墓

白へびの墓 杉戸光史(1973年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★

ストーリー:
■ タケシとマキの兄妹は、夏休みに田舎の親戚の家に遊びにやって来た。村には白蛇塚と呼ばれる石碑があったが、その夜の落雷によって粉々に砕け、土中から古い壷が現れる。好奇心から塚を訪れたタケシは、何も知らずに壷の護符を剥がし、封印されていた白蛇の化物に取り憑かれてしまうのだった――。■ 親戚の家に遊びにやって来た兄妹の兄が、塚に封印されていた化物に取り憑かれてしまう話。■ カバーに描かれた青白い顔の女性が白蛇の化物・沙織です。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)、緑枠

備考:
本書はのちにヒットコミックスで再版されています。

[18] 人面蛇

人面蛇 杉戸光史(1975年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★

ストーリー:
■ 田舎のいとこの家に遊びに来た少女が、村のほこらに祀られている蛇神様の化身とされる、バチヘビに襲われる話。■ バチヘビというのはツチノコのことです。バチヘビはただのバチヘビではなく、背中に人の顔がついている人面バチヘビで、時々、蛇女に変身したりします。カバーイラストの少女が主人公の美っちゃんです。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

備考:
本書はのちにヒットコミックスで再版されています。

[19] たたりの狂女

たたりの狂女 杉戸光史(1973年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★

ストーリー:
■ 自然の精が人の姿となって現われ、自然を汚染する一家に報復をするという話。公害問題をテーマにしています。■ 工場を経営する白鳥耕一郎の邸宅に、ある日、一家を皆殺しにするという予告状が届きます。それ以後、娘の純子は、謎の狂女につきまとわれ、命を狙われるようになります。■ カバーには狂女のほかに、二人の女性が描かれています。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

[20] 血にまみれた雪女

血にまみれた雪女 杉戸光史(1971年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★

ストーリー:
■ 「血にまみれた雪女」雪女に襲われて崖から落ち、気を失っていたルミを助けてくれたのは、大きな屋敷に住む、資産家の青年・二郎であった。屋敷の寝室で目を覚ましたルミは、助けてくれた礼を言うため、二郎のいる応接間を訪ねる。だが、その部屋には、なぜか、ルミを襲った雪女の肖像画が飾られていた――。■ 婚約者の財産をめぐる陰謀に巻き込まれ、口封じのため殺された女性が雪女となり、相手に復讐をする話。■ カバーイラストの少女がルミ、その隣は二郎です。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ・色ロゴ)、青枠

収録作品:
「血にまみれた雪女」「首」の2話を収録。

[21] どくろ塚の少女

どくろ塚の少女 杉戸光史(1972年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★

ストーリー:
■ 「どくろ塚の少女」その昔、大勢の人が無実の罪で殺され、その首を捨てたという伝説のある首塚。その首塚がある首塚公園に封印されていたドクロを三枝子は蘇らせてしまう。蘇ったドクロは若い娘の肉を喰らおうと、三枝子をしつこく追いかけ、さらに三枝子の家族、友人を次々と手下にかえていく――。■ 首塚に封印されていたドクロを蘇らせてしまった少女が、ドクロに追いかけ回される話。■ カバーイラストに描かれている黒髪のドクロがその封印されていたドクロです。「どくろ塚の少女」は表題作ですが、60頁ほどの作品です。 「鬼火沼の天女」は豊臣家の財宝を守る人喰い女と、神の国からきた謎の少女が登場する物語で、こちらは130頁ほどあります。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

収録作品:
「どくろ塚の少女」「鬼火沼の天女」の2話を収録。

[22] 生首館

生首館 杉戸光史(1972年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★

ストーリー:
■ 毎夜、美也子の夢に現れ、胴や腕、足を返せとわめきたてる謎の生首男。だが、日を追うごとに、生首男には胴体や腕が揃い始め、五体すべて揃ったら、美也子を迎えに行くと言い残すと、消えていく。同じ頃、美也子のまわりでは自分の意志とは無関係に腕や足が動き、本人が自殺に追い込まれる、奇怪な事件が続発していた――。■ 優秀な人間が永遠に生き続けられるように、狂った博士が人間の体をすげ替える話。■ カバー左下に描かれている生首が生首男です。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

備考:
本書はのちにヒットコミックスで再版されています。

[23] なめくじ少女

なめくじ少女 杉戸光史(1974年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★

ストーリー:
■ 「なめくじ少女」巨大なめくじに襲われた少女が、なめくじ少女になってしまう話。■ カバーイラストで目から触覚を伸ばしているのが、そのなめくじ少女です。■ なめくじ少女になった澄子は、友人の悦子もなめくじ少女にしようと襲ってきますが、塩をかけられると元の姿に戻り、正気を取り戻します。■ この作品では、巨大なめくじのアップにはじまり、悦子が澄子の服についているゴミをとってやろうと思って、なめくじを掴んでしまうシーン、悦子がなめくじだらけの落とし穴に落ちるシーンなど、ナメクジ嫌いにはたまらない、気持ち悪いシーンが満載です。■ 「神木」庭にある大きな樹を切ろうとしたら、神木の精が、切ればたたりで人が死ぬぞと警告してくる話。■ 結局、切るのを断念したおかげで家族の命が助かることになります。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

収録作品:
「なめくじ少女」「神木」の2話を収録。

備考:
本書はのちにヒットコミックスで再版されています。

[24] ばけ猫屋敷

ばけ猫屋敷 杉戸光史(1973年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★

ストーリー:
■ 姉妹の病気療養のため、一家はとある村の屋敷へ引っ越してきた。だが、その屋敷は、村で化け猫が出ると噂される屋敷だった――。■ 姉妹が屋敷に住みつく化け猫に襲われる話。■ カバーイラストで二人の少女を狙っているのがその化け猫です。この作品でいう化け猫というのは、怨みを残して死んだ者の魂と猫との合体によってうまれた妖怪のことです。後半では意表をついた、化け猫同士の戦いが見られます。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

備考:
本書はのちにヒットコミックスで再版されています。

[25] ひとだま少女

ひとだま少女 杉戸光史(1973年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★

ストーリー:
■ 地震でできた地割れから、地獄に落ちていた人魂が大量に逃げ出し、人々に取り憑いて仲間を増やしていく話。■ カバーイラストの少女は主人公の明子です。人魂は明子の姉、両親に取り憑き、残る明子も仲間にしようと、どこまでも明子のあとを追いかけてきます。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

備考:
本書はのちにヒットコミックスで再版されています。

[26] 百の目少女

百の目少女 杉戸光史(1973年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★

ストーリー:
■ 登山中に足を踏み外して崖から落ちた洋子は、見たこともない不思議な世界で目を覚ます。洋子はその世界で、百目という妖怪によって体中に目玉を付けられ、目玉たちの召使いにされてしまうのだった――。■ 少女が百目という妖怪によって体中に目玉を付けられ、妖怪の手下にされてしまう話。■ カバーイラストの右に描かれている、目だらけの少女が洋子、その左は洋子の友人のルミ子。背後にいるのは妖怪・百目。最終的にこの百目を倒すのはルミ子です。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

備考:
本書はのちにヒットコミックスで再版されています。

[27] 妖怪少女

妖怪少女 杉戸光史(1975年)
黒枠(色ロゴ) ★★★

ストーリー:
■ 河童がすむといわれる河童沼、そして、その沼の近くにある、りつ子の別荘に遊びにきた友人たち。りつ子は友人が来るのを楽しみにしていたが、一方で大きな悩みを抱えていた。それは自分とは似ても似つかない醜い姿をした妹、ユキのこと。りつ子は滞在している友人たちに存在を知られないよう、屋根裏部屋にユキを監禁していたが、ある日、友人の民子に隠していたユキの存在を知られてしまう。追い詰められたりつ子は、ユキの姿を見られる前に、ユキを始末しようと考えるが――。■ 河童みたいな醜い姿をした妹の存在を友人に知られるのを恐れた姉が、妹を殺そうとする話。■ カバーイラストの少女がりつ子です。ユキを殺そうとしても、結果的にハッピーエンドになるという、すごいオチの作品です。ユキと河童沼にすむ河童との心温まる交流も描かれています。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ・色ロゴ)

[28] 妖怪どろ娘

妖怪どろ娘 杉戸光史(1974年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★

ストーリー:
■ 漫画家の光史はひばり書房の編集部に原稿を届けたあと、同じ町内に住む中学生の祐子から、土の妖怪に殺される夢を一週間も見続けているという話を聞く。その三日後、友人の郁夫と旅行中にでかけた祐子から、土の妖怪が出現したとの連絡をうけた光史は、急遽、二人の旅行先へと向かう――。■ 旅行にでかけた知り合いから、土の妖怪が出現したとの連絡をうけた青年が旅行先へ行って、土の妖怪を退治する話。■ カバーイラストの少女が祐子、その後ろは祐子を襲う、土の妖怪です。この作品にはひばり書房の編集部が出てきて、原稿を届けにくる杉戸光史先生と古賀新一先生が登場します。さらに杉戸光史先生の場合は、話の本筋にもからんできます。■ 祐子は旅行先で、体が泥のようにくずれる女に襲われるのですが、光史と郁夫の二人によって助けられることになります。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

備考:
本書はのちにヒットコミックスで再版されています。

[29] 妖怪夜泣き赤子

妖怪夜泣き赤子 杉戸光史(1974年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★

ストーリー:
■ 旅行先の島に祀られていた夜泣き石を粗末に扱った姉妹が、石に宿る妖怪に祟られ、家族や友人を次々に石にされてしまう話。■ 妖怪は姉妹の家に赤ちゃんの姿となって入り込み、妹の景子を石に変え、次に姉の祐子を石に変えようと狙ってきます。■ カバーイラストで石にされているのが景子、赤ちゃんの姿となった妖怪に襲われているのが祐子です。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

[30] 老少女の恐怖

老少女の恐怖 杉戸光史(1972年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★

ストーリー:
■ 「老少女の恐怖」理加の近所にある洋館に、ある日、ジャックとメリーという外国人の兄妹が引っ越してくる。ハンサムなジャックが理加と同じクラスに転入してくると、女子生徒の多くはジャックに夢中となり、毎日のようにジャックの家に遊びに行くようになる。だが、しばらくすると、遊びに行った女子生徒の誰かが、必ずと言っていいほど体調を崩し、学校を休むようになっていく――。■ 人間の生気を吸い取り、老人にしてしまう恐ろしい幼女の話。■ カバーには生気を吸い取られてひからびた死体と、それを見て驚く少女が描かれています。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

収録作品:
「老少女の恐怖」「まぼろしの鯉」の2話を収録。

ひばり書房 Tips4【再版】
黒枠の半数近くの作品は、のちにヒットコミックスで再版されています。再版されたものは、黒枠版と比べ、頁数が減っていたり、セリフが変更されていることがあります。まれにですが、加筆されていることもあります。


■ なかのゆみ (全1作品)

[1] 呪われた人形

呪われた人形 なかのゆみ(1975年)
黒枠(色ロゴ) ★★★★★

ストーリー:
■ ある日、資産家の娘、リサは庭で汚れた人形を拾う。だが、その人形には、かつて、醜い顔で生まれたが故に、世間体を気にする母に殺され、死産扱いにされたリサの妹・モモの魂が宿っていた。人形のモモは、怨みのある母を惨殺し、次にリサの体を乗っ取り、自分がリサになろうとするのだった――。■ 死んだ妹の魂が宿った人形が、姉の体を乗っ取ろうとする話。■ カバーイラストの少女は主人公のリサ。背後の青白い顔が人形のモモです。

バージョン:
黒枠(色ロゴ)

備考:
本書はのちにヒットコミックスで再版されています。


■ 流悦子 (全3作品)

[1] 血のバラ乙女

血のバラ乙女 流悦子(1974年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★★

ストーリー:
■ 少女が吸血鬼に襲われる現場を目撃し、ショックをうけたひろみは、その日を境に声が出せなくなり、笑わなくなってしまう。ひろみの兄で教師の道夫は、ひろみと同じ中学校へと転勤し、妹がかわってしまった原因を突き止めようとするが――。■ 吸血鬼とその吸血鬼を兄のように慕う少女の物語です。■ カバーイラストの少女は紅公路杳子(べにこうじようこ)。血を見るたびに貧血を起こして倒れる謎の多い、ひろみのクラスメイト。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

備考:
原作・館蘭十郎。流悦子(ながれえつこ)は本名だそうです(あとがきより)。

[2] ママが血を吸う

ママが血を吸う 流悦子(1974年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★★

ストーリー:
■ 義母に濡れ衣を着せて、屋敷から追い出そうとしていた少女が、逆に濡れ衣を着せられ、義母から殺されそうになる話。■ カバーイラストの少女が義母を追い出そうとしている礼子です。■ タイトルに小さく「血のバラ乙女」と書いてあるとおり、「血のバラ乙女」の続編です。再び、あの吸血鬼兄妹が登場します。■ 礼子が義母から殺されそうになる原因をつくったのは、吸血鬼兄妹の兄が義母の連れ子・真弓の血を吸って殺したからです。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

備考:
原案・館蘭十郎。

[3] 幽霊は生きている

幽霊は生きている 流悦子(1975年)
黒枠(色ロゴ) ★★★★

ストーリー:
■ 少年院から脱走した少年が警官に撃たれて負傷、逃げ込んだ洞窟で謎の男に命を助けてもらうが、代償として、男の恐ろしい目的を成就させるための操り人形になってしまう、という話。■ カバーイラストの逃げている少年が少年院を脱走した黒川裕策(くろかわゆうさく)です。裕策には双子の妹・結花(ゆか)がいます。結花は夢を通じて、兄の身になにが起きているのかを知ります。

バージョン:
黒枠(色ロゴ)、黄枠


■ 夏木哲也 (全1作品)

[1] ふくしゅう

ふくしゅう 夏木哲也(1975年)
黒枠(色ロゴ) ★★★★★

ストーリー:
■ 一家の父親に怨みをもつ男が、父親の家族を一人ずつ殺して、復讐をしていく話。■ 復讐のターゲットとなる中西家は五人家族で、父親は会社をいくつも経営していて家は裕福です。ある日、何者かによって母が殺され、次に兄、そして、姉が殺され、妹の幸子にも魔の手が忍び寄ります。カバーイラストの少女が幸子です。■ 兄の首吊り死体を見て、ショックで寝込んでいる幸子に、怪奇漫画家である自分の描いた「恐怖の首つり美女」なる漫画をあげるという、デリカシーのない姉の恋人には笑いました。

バージョン:
黒枠(色ロゴ)、緑枠

備考:
この本が夏木哲也先生のデビュー作だそうです(あとがきより)。


■ 西たけろう (全1作品)

[1] 幽霊学園

幽霊学園 西たけろう(1974年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★

ストーリー:
■ 転校してきた少女が、霊の力を借りて、学園に隠された秘密を解明する話。■ 転校してきた亜矢は席が隣の美子(よしこ)と仲良くなるのですが、美子は旧校舎裏の古井戸の中で死体となって発見されてしまいます。そして、美子の死をきっかけに、学園で奇怪なことが起こり始めます。■ カバーに描かれているのは、子供と美子の幽霊を見て驚く女子生徒。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

備考:
本書はのちにヒットコミックスで再版されています。


■ 浜慎二 (全2作品)

[1] SF怪奇入門

SF怪奇入門 浜慎二(1974年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★

ストーリー:
■ 「ひとり静か・・・・・」近いうちに核戦争が起きると主張し、生き残るため、国民に冬眠を勧める博士が、宝石強盗犯と一緒に十五年間の冬眠をする話。■ 「幸せな男」警備が厳重で、どうしても情報を盗み出せない企業に侵入するため、謎の二人組から透明人間にしてもらう凄腕の産業スパイの話。■ 「秋も終りの日に・・・・」お金で老人に未来を売った青年の話。■ カバーには宇宙をイメージさせるイラストが描かれています。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

収録作品:
「ひとり静か・・・・・」「幸せな男」「ああ!人間」「ああ同窓会」「秋も終りの日に・・・・」「顔」の6話を収録。

備考:
本書はのちにヒットコミックスで再版されています。なお、黒枠版とヒットコミックス版では収録作品が異なります。

[2] 狂った生首

狂った生首 浜慎二(1972年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★

ストーリー:
■ 「魔首」土地の立ち退きに反対していた兄弟が殺され、幽霊となって相手に復讐をする話。■ 幽霊となった章太は、自分や兄を殺した相手の首をもぎ取って復讐を果たします。カバーには首をもぎ取る章太の幽霊が描かれています。■ 「片目のねずみ」殿様の無礼討ちによって父と兄を殺された百姓の子供が、殿様への復讐を企てる話。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

収録作品:
「魔首」「片目のねずみ」「征服者」「いぬ男」の4話を収録。


■ 日野日出志 (全3作品)

[1] 地獄の子守唄

地獄の子守唄 日野日出志(1975年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★

ストーリー:
■ 「博士の地下室」新種の動物を作ろうと、動物実験を繰り返す博士の話。■ 「泥人形」公害によって奇形となった子供たちが、大きな泥人形を作り、奇形となった怒りを人形にぶつけていくという、社会風刺的な作品。■ 「地獄の子守唄」日野日出志という怪奇と恐怖にとりつかれた漫画家の恐るべき半生を描いた作品。■ 少年時代にいじめっ子や虐待する母を呪い殺し、その後も気に入らない者を次々に呪い殺していったことを告白。そしてラストでは「こんどはきみが死ぬ番だ!」と、秘密を知った読者に向かって死の宣告をするのでした。■ 話の終わりに掲載されているらくがきコーナーでは、日野日出志先生のショートショートや、子供の頃に父親が買ってきた6色クレヨンのせいで、ひねくれてしまったエピソードなどが載っています。■ カバーイラストの顔は「地獄の子守唄」に登場する著者・日野日出志のもの。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

収録作品:
「蝶の家」「七色の毒蜘蛛」「白い世界」「博士の地下室」「泥人形」「地獄の子守唄」の6話を収録。

備考:
本書はのちにヒットコミックスで再版されています。

[2] 胎児異変わたしの赤ちゃん

胎児異変わたしの赤ちゃん 日野日出志(1975年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★

ストーリー:
■ 「胎児異変 わたしの赤ちゃん」若い夫婦の間に、グロテスクなトカゲのような赤ちゃんが生まれる話。■ トカゲのような赤ちゃんは、成長するうちに、生きた動物を好んで食べるようになり、やがて、となりの家の子供まで襲うようになってしまいます。■ 「おかしなおかしなプロダクション」漫画家、血野血出死と編集者とのやりとりを、赤塚不二夫風に描いたナンセンスギャグ漫画。■ 「水色の部屋」赤ちゃんを中絶した妻が、罪の意識にさいなまれ、次第に狂っていくという話。■ カバーイラストの男女は「胎児異変 わたしの赤ちゃん」に登場する若い夫婦。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

収録作品:
「胎児異変わたしの赤ちゃん」「赤い花」「まりつき少女」「真夏・幻想」「元日の朝」「おかしなおかしなプロダクション」「水色の部屋」の7話を収録。

備考:
本書はのちにヒットコミックスで再版されています。

[3] 毒虫小僧

毒虫小僧 日野日出志(1975年)
黒枠(色ロゴ) ★★★

ストーリー:
■ 何をやらせてもダメな少年が、毒虫に刺されて、毒虫のような姿に変身してしまう話。■ 毒虫となった少年の喜びや悲しみといった心情が見事に描かれた傑作だと思います。ラストシーンは泣けます。■ カバーには毒虫になった少年と、その毒虫を見て驚く家族が描かれています。

バージョン:
黒枠(色ロゴ)

備考:
本書はのちにヒットコミックスで再版されています。


■ 藤岡辰也 (全2作品)

[1] 呪いの目

呪いの目 藤岡辰也(1975年)
黒枠(色ロゴ) ★★★★★

ストーリー:
■ 相手の計略にはまり、無念の死を遂げた母親の目を移植した娘に、母親の霊が乗り移り、殺した相手に復讐する話。■ カバーイラストの少女は、主人公の美加(みか)。うらめしそうな表情をしている女は、無念の死を遂げた美加の母。美加の家には、母のほかに、母の妹もいて、妹には息子の光一がいます。カバーイラストの男の子が光一です。■ 妹は、家の財産を独り占めするため、姉と美加の殺害を計画し、美加は二階のベランダから転落する大怪我を負って、失明してしまいます。

バージョン:
黒枠(色ロゴ)

[2] 見えない恐怖

見えない恐怖 藤岡辰也(1975年)
黒枠(色ロゴ) ★★★★★

ストーリー:
■ ただ一人の肉親である父親を交通事故で失った少女は、事故から十五年後に自分の父親を轢き殺した男と結婚をする。だが、それは、男の家族を一人ずつ、呪い殺していくための偽りの結婚だった――。■ カバーイラストの少年は主人公の信也。その後ろは信也とその父親を呪う義母。

バージョン:
黒枠(色ロゴ)

備考:
黒枠で最後に出版された本です。


■ 真木のり子 (全1作品)

[1] 扉をあけると魔女がいる

扉をあけると魔女がいる 真木のり子(1975年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★★★

ストーリー:
■ 転校生にボーイフレンドを奪われた少女が、その転校生を憎むあまり、悪魔に魅入られて、魔女に変貌を遂げるという話。■ 魔女になった魔季は、光と明日香の仲を引き裂くべく、魔力によって二人に様々な試練を与えます。憎しみの魔力VS二人の愛の力を描いた作品です。■ カバーイラストの青年が光、隣にいる少女が明日香です。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)


■ まちだ昌之 (全4作品)

[1] いけにえ

いけにえ まちだ昌之(1975年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★★★

ストーリー:
■ 優等生の和枝に誘われ、とかげ沢にあるという和枝の別荘にやってきた昭枝たち。だが、その別荘では、若い娘をとかげの生けにえにするという、恐ろしい儀式が行われていた――。■ 若い娘の生血で奇病が治ると信じている母親が、娘のクラスメイトを生贄にしようとする話。■ カバーにはトカゲに驚く少女のイラストが描かれています。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

[2] たたり

たたり まちだ昌之(1974年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★★★

ストーリー:
■ 彼女のいる男の子を好きになった、金持ちのわがままな少女が、男の子を自分のものにするため、彼女に卑劣な罠を仕掛ける話。■ カバーイラストの少女が、金持ちでわがままなユミです。その背後に描かれているのは、ユミの仕組んだ罠によって、硫酸を顔にかぶってしまって彼に捨てられた上に、ユミに殺されてしまった元・彼女。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

[3] 毒蛾少女

毒蛾少女 まちだ昌之(1976年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★★

ストーリー:
■ 師事していた博士を殺し、研究成果を奪った助手が、博士の娘を実験材料にして、失敗により毒蛾人間にしてしまう話。■ カバーイラストの少女は順子で、助手の蛭田によって殺された藤田博士の娘です。その後ろの毒蛾人間は、蛭田が博士の娘と勘違いして実験材料にしてしまった蛭田の実の娘・ゆう子。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

[4] 人喰い少女

人喰い少女 まちだ昌之(1974年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★★★

ストーリー:
■ 乗っていた客船が沈没し、数日間、海上をさまよった末、運良く、無人島に漂着した男女数名。だが、島で食料を探すも、めぼしいものは見つからず、空腹のあまり、遂に気が狂った男は、仲間を殺し、その肉を喰らい始める――。■ カバーイラストの少女は和泉浩子(いずみひろこ)。漂着メンバーの中での唯一の女性です。■ 浩子は外国に行った父親を訪ねて行く途中で、事故に遭遇してしまいます。島に漂着して助かったかと思ったのもつかの間、今度は生存者の一人が食人鬼と化して、仲間を喰らい始めます。■ タイトルは「人喰い少女」となっていますが、作中では、少女が人を喰うシーンは描かれていません。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

備考:
まちだ昌之先生のデビュー作です。


■ 松尾啓子 (全2作品)

[1] 怪談番町皿屋敷

怪談番町皿屋敷 松尾啓子(1972年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★

ストーリー:
■ 幼い新之助が、将軍家より拝領した家宝の皿を割ってしまったことを知った新之助の父は、皿の偽物を知り合いの焼き物師、与四郎に作らせる。与四郎は完成した皿を屋敷に届けに行くが、与四郎の口から万が一にも秘密が漏れることを恐れた新之助の父は、与四郎を口封じのために斬り捨て、同じく秘密を知る、与四郎の女房、おぬいまでも口封じのため、殺害するのだった――。■ 将軍家より拝領した皿を使用人が割ってしまったことに端を発する悲恋物語です。■ カバーには手燭を持った着物の女性、皿を数えるお菊の幽霊が描かれています。お菊は与四郎とおぬいの娘として作中に登場し、のちに新之助(元服後の青山播磨)と結婚します。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)、緑枠

備考:
本書はのちにヒットコミックスで再版されています。

[2] 怪談雪おんな

怪談雪おんな 松尾啓子(1974年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★

ストーリー:
■ 山奥で元城主と共に隠遁生活を続ける従者に恋をした娘が、自らの生命を代償に雪女と契約し、彼の命を助ける話。■ カバーには花を髪に飾った少女と雪女が描かれています。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)


■ 松下哲也 (全2作品)

[1] 怪獣少女

怪獣少女 松下哲也(1975年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★★

ストーリー:
■ 母親に捨てられた女の子の赤ちゃんが、森に住む怪獣の家族に拾われて育てられ、それが世間に知られて大騒ぎになる話。■ カバーイラストの少女は麻理。■ 怪獣に育てられた少女は、好奇心から里におりたことで、麻理と出会い、人間の言葉を教えてもらうのですが、その一方で、麻理の家に滞在していた雑誌記者に、森に住む怪獣の存在を知られてしまいます。■ 言葉を教えてもらう前のガオガオ吠えてる怪獣少女が可愛いです。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

[2] けもの娘

けもの娘 松下哲也(1975年)
黒枠(色ロゴ) ★★★★

ストーリー:
■ 生き物を剥製にして喜ぶ、生物学に興味のある青年が、牙の生えた化物に変身をする少女を捕まえて、狂気の実験を繰り返す話。■ カバーイラストの女性はミコ。ミコは家にとりつく魔物を追い払ってほしいとの依頼をうけて、山峰家にやってきた祈祷師です。魚をかじっているのは、化物に変身してしまった、ゆみこ。顔に包帯を巻いた青年は、山峰家の息子の昌夫です。昌夫は過去に、化物に変身する老婆を剥製にしていたのですが、その老婆はゆみこのおばあちゃんで、老婆の怨みが、山峰家に怪奇現象をもたらしていたのでした。■ 昌夫はゆみこを捕まえて、毎日のように人体実験を行います。このままでは、老婆と同じようにゆみこも殺されてしまうと考えたミコは、ゆみこを昌夫のもとから救い出そうとします。

バージョン:
黒枠(色ロゴ)


■ 眉月はるな (全1作品)

[1] 侵略ガニ

侵略ガニ 眉月はるな(1974年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★★

ストーリー:
■ あぶくで人を消すカニが突然、大量発生して、島民を襲う話。■ カバーイラスト中央の女性は洋子。■ 洋子たち3人は、日本海の離島に旅行にやってきて、突然変異のカニの大群が島に押し寄せる騒動に巻き込まれてしまいます。カニは次々と人々に襲いかかり、カニの襲撃をうけて生き残った、洋子たちやわずかな島民たちは、怪物が出るといわれている秘境・宮本谷へと逃げ込みます。■ 蛟(みずち)の化身に操られて、がうがう言いながら洋子に襲いかかる男性が、若い女性に抱きついてセクハラをはたらくおっさんにしか見えないのはご愛嬌。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)、青枠


■ 宮本ひかる (全6作品)

[1] せむし狂女

せむし狂女 宮本ひかる(1973年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★

ストーリー:
■ 兄夫婦の間に生まれた、醜いせむしの姿をした赤ちゃんを妹が山に捨ててしまったことで、その一家が祟られる話。■ カバーイラストの少女が妹の恵美子で、後ろが生まれた醜いせむしの赤ちゃんです。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

備考:
巻末のスタッフ紹介のコーナーでは、本作で宮本ひかる先生のアシスタントをした町田昌之先生(当時19才)のコメントが載っています。

[2] 血狂い少女

血狂い少女 宮本ひかる(1973年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★★

ストーリー:
■ 駒込吉祥寺の近くに引っ越してきた漫画家に八百屋お七の霊が取り憑き、霊に操られて、呪われた原稿を描き始める話。■ カバーにはちぎれた腕を咥える般若の面、絶叫する女性が描かれています。■ 八百屋お七というのは、江戸時代、別れた恋人に再び逢うため、家に放火して極刑にされた少女のことで、吉祥寺にお七の比翼塚があります。■ 漫画家の悦子は編集者から八百屋お七の物語を描くよう勧められ、お七の墓へ取材に行った時に、お七の霊に取り憑かれて、原稿を描くうちに血を求めて人を襲うようになります。ちなみに、作中に登場する、流悦子は実在の人物です(のちに宮本ひかる先生と結婚)。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

[3] 毒ぐも十字架

毒ぐも十字架 宮本ひかる(1974年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★★

ストーリー:
■ キリスト伝説の残る村で、少年と少女が宝の地図をもとに、キリシタンの隠した埋蔵金の場所を探そうとする話。■ 浩と美沙の住む十字村(むしもちむら)には古くから、「ゴルゴダの丘で死んだのは、キリストの身代わりで、本物のキリストは国を脱出して、日本の十字村にたどり着いた」という伝説が残っています。■ 浩は美沙と一緒に久留巣山に行き、雨宿りのために立ち寄った水車小屋で、黄金の在処を示した古い地図を発見します。浩は早速、地図の指し示す十字滝へ行くのですが、そこで滝の中から現れた巨大グモに襲われてしまいます。カバーイラストの蜘蛛の巣にとらわれている少女が美沙です。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)、青枠

[4] 猫喰い少女

猫喰い少女 宮本ひかる(1973年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★★

ストーリー:
■ 殺されていた猫を少年が手厚く弔ってあげたことで、猫の霊が恩返しとして、少年の身に起こる恐ろしい出来事から守ってくれる話。■ カバーイラストの少年が主人公の栄一、そのとなりは妹のノコ。弔った猫が、女の子の姿で栄一の前に現れるのですが、かなりかわいい子です。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)。カバー背タイトルフォント2種類

備考:
巻末には仕事場のようすが載っています。宮本ひかる先生の机の隣には流悦子先生の机があります。

[5] ねずみ少女

ねずみ少女 宮本ひかる(1972年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★★

ストーリー:
■ ねずみを神様として祀る島にやってきた兄妹が、その島でねずみを殺してしまったことで、恐ろしい体験をするという話。■ カバーイラストの少女は真理。真理の兄が、島にいるペンフレンドに会いに行こうとしたところ、妹の真理がくっついてきてしまいました。ラストの締め方は、ちと強引。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)。カバー背タイトルフォント2種類

[6] むかで少女

むかで少女 宮本ひかる(1975年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★★

ストーリー:
■ 人柱にされた人たちの怨念が今も存在しているといわれている城跡を訪れたカップルが、むかでの大群やむかで女に襲われる話。■ カバーイラストの少女はサッチ。圭(けい)というボーイフレンドがいます。大量のむかでに襲われるシーンよりも、圭の背中や顔から、むかでが出てくるシーンのほうがショッキング。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)


■ 森由岐子 (全4作品)

[1] 死美女がまねく夜

死美女がまねく夜 森由岐子(1973年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★

ストーリー:
■ 人気の男性歌手の運転する車にはねられて顔に怪我を負い、それを苦して自殺した少女が、幽霊となって彼を虜にしていく話。現代版・牡丹灯籠みたいな感じの作品です。■ カバーイラストの水色の髪の少女が、幽霊となって現れた繭子(まゆこ)、青年は南條光(なんじょうひかる)です。繭子は幽霊になる前でも美少女です。■ 幽霊となった繭子が怖いからといって、光と恋人のさゆりが夜中に部屋でゴーゴーを踊り、うるさいと注意されてしまうシーンには笑いました。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

備考:
本書はのちにヒットコミックスで再版されています。

[2] 人形館の花嫁

人形館の花嫁 森由岐子(1975年)
黒枠(色ロゴ) ★★

ストーリー:
■ 両親に死なれて一人となった女性が、妻と死別して幼い娘のいる彫刻家と結婚。ところが、女性は生活するうち、夫や娘の不自然な言動から、実は前妻は生きているのではと考えるようになっていく、という話。■ 森由岐子先生の作品では、珍しくハッピーエンドになる作品です。■ カバーイラスト手前の女性が主人公の鈴子です。

バージョン:
黒枠(色ロゴ)

[3] 呪われた変身

呪われた変身 森由岐子(1974年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★

ストーリー:
■ サディストの姉が、妹から恋人を奪い取るため、妹になりすまそうとする話。■ カバーイラストの黒髪の少女は妹の志麻、後ろが姉の麻紀です。■ 姉妹は綾小路財閥の娘で、大きな屋敷に住んでいます。姉妹は、父の死後に屋敷に住むことになったばあやの孫・史郎に一目惚れするのですが、史郎が好きになったのは妹の志麻のほうでした。それを知った姉は、拷問部屋に妹を閉じ込め、妹になりすまそうと考えます。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

備考:
本書はのちにヒットコミックスで再版されています。

[4] 私は地獄の島を見た

私は地獄の島を見た 森由岐子(1975年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★

ストーリー:
■ 嵐にまきこまれて、ヨットから海の中へ投げ出された洋子と久人の二人は、見知らぬ島に打ち上げられる。だが、その島は、とある理由から醜い姿と変わり果てた一族が世間から隠れて暮らす、恐ろしい島だった――。■ カバーイラスト右下の少女は主人公の洋子。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

備考:
本書はのちにヒットコミックスで再版されています。


■ 矢乃藤かちすけ (全4作品)

[1] 青い霊のたたり

青い霊のたたり 矢乃藤かちすけ(1975年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★★★

ストーリー:
■ 植物の霊が一つ目の怪物のような姿に変身し、公害を垂れ流したり、自然を破壊したりする者や企業に対して、制裁を加えていく話。■ カバーに描かれているのは、一つ目の怪物に驚く、若い男女。怪物の目に見えるものは、変形した葉っぱの気孔です。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

[2] 悪魔の血が踊る

悪魔の血が踊る 矢乃藤かちすけ(1974年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★★★

ストーリー:
■ 学者や芸術家を殺して、脳を食べる研究をしていた博士は、死後、少女に生まれかわる。だが、殺された人たちの呪いによって、少女は見境なく人を殺してしまう殺人鬼に変貌してしまうのだった、という話。■ なぜ、博士は学者や芸術家の脳を食べていたのかというと、脳を食べると、その人の能力を身につけることができるからです。■ カバーイラストでどしゃ降りの中、斧を持っているのが、博士の生まれ変わりの里奈子です。右下に描かれている少女は、里奈子のクラスメイトの千春、隣は兄の和夫。■ 博士は里奈子として生まれかわっても、博士だったときの記憶が残っているので、里奈子は自分の住む別荘に逃げ込んできた凶悪犯の頭を斧で叩き割ると、脳をむさぼるように食べてしまいます。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)。カバー背作者名あり・なし

[3] 悪霊がそばにいる

悪霊がそばにいる 矢乃藤かちすけ(1975年)
黒枠(色ロゴ) ★★★★★

ストーリー:
■ 社長を殺して、呪われた宝石を奪った従業員が、とある民家の床下に宝石を隠したために、その家で怪奇現象が多発するという話。■ 宝石を奪った二人の従業員は、宝石をめぐって殺し合いをはじめ、宝石を隠したのちに二人とも死んでしまいます。怪奇現象が多発するようになったユリ子の家では、霊能者を呼ぶのですが、家に取り憑く悪霊の念力に勝てずに、霊能者は絶命してしまいます。その後、怪奇現象アカデミーの研究員がきて、原因を調査して、床下に宝石が隠されていること、その宝石が呪われたものであることを突き止めます。■ カバーには、二人の若い女性と一人の男性、気持ち悪い悪霊のイラストが描かれています。

バージョン:
黒枠(色ロゴ)

[4] 恐怖のまだら少女

恐怖のまだら少女 矢乃藤かちすけ(1974年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★★★★

ストーリー:
■ 父が失踪、母が事故死したため、施設に入っていたユリ子は、事情を知った、かつての母の友人がいる山川家のもとに引き取られることになった。ユリ子が山川家に来たその日の夜、大蛇がどこからともなく現われて、ユリ子のいる部屋の窓をノックする。すると、ユリ子はそれを合図にしたかのように、顔がウロコに覆われた恐ろしい蛇女へと変身をする――。■ 少女が蛇女に変身して、夜ごと、家を抜け出し、どこかへ出かけていく話。■ カバーイラストの蛇女が変身後のユリ子、手前の男女が山川家にいる兄妹の順とルミです。順は生物マニアでしかも心霊マニアの浪人生だったりします。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)


■ 山上たつひこ (全1作品)

[1] 真夏の夜の夢

真夏の夜の夢 山上たつひこ(1972年)
黒枠(白黒ロゴ) ★★

ストーリー:
■ 「白蟻」白蟻に両親が殺され、次は自分が殺される番、と怯える少年の話。■ 「ウラシマ」人を襲う水死体や、水死体を兵士として操る乙姫が登場する、浦島太郎伝説をホラー風にアレンジした作品。■ ある日、友成は行き倒れの老人を見つけ、自宅へと連れてくるのですが、老人は自分のことを浦島太郎の弟、浦島次郎と名乗ります。■ カバーには奇妙な生き物たちが描かれています。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)、グレー枠

収録作品:
「白蟻」「ウラシマ」「2丁目1番地恐怖団」「土」「十一階」「青いリボン」の6話を収録。


■ アンソロジー (全5作品)

[1] SF&怪談

SF&怪談(1973年) 浜慎二、いばら美喜、小島剛夕、杉戸光史、古賀新一、古谷あきら
黒枠(白黒ロゴ) ★★★

ストーリー:
■ 「みな殺し」脱獄した強盗殺人犯が、恨みのある刑事の家族を皆殺しにする話。■ 「地球」地球をそのまま小さくした地球のミニチュアを手に入れた少年の話。少年が球に息を吹きかけると、現地でたつまきが起こり、球を落として揺らすと地震が起きます。息子は球が地球自身であることを理解するのですが、信じない父親はその球を割ろうとします。■ カバーには、影のある男性の顔、蝶のイラストが描かれています。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

収録作品:
「見ひらかれた目 (浜慎二)」「みな殺し (いばら美喜)」「猫目石 (小島剛夕)」「地球 (杉戸光史)」「人形の声 (古賀新一)」「奇声 (古谷あきら)」の6話を収録。

[2] オール怪談

オール怪談(1973年) 古賀新一、いばら美喜、小島剛夕、浜慎二、福田三省
黒枠(白黒ロゴ) ★★★

ストーリー:
■ 「奴隷」浪人生が謎の美女に騙されて、地下室に監禁されてしまう話。■ カバーにはドラキュラと日本の妖怪のイラストが描かれています。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ・色ロゴ)

収録作品:
「みにくい子 (古賀新一)」「奴隷 (いばら美喜)」「四谷怪談 (小島剛夕)」「星だけ・知ってる (浜慎二)」「生きてる目 (福田三省)」の5話を収録。

[3] 怪談スリラー

怪談スリラー(1974年) 浜慎二、いばら美喜、古賀新一、山上たつひこ
黒枠(白黒ロゴ) ★★★

ストーリー:
■ 「ヒロシマ1969」過去に起きた出来事を映像として再現するという、不思議な力をもった少女の話。■ 少女の能力に興味を持った教授は、実験の協力を拒む少女の祖父を殺害し、少女を誘拐してしまう。教授は少女への実験を繰り返すうち、彼女の再現する映像がただの映像ではなく、実体化していることに気づく。被爆者であり、長年に渡り、被爆の後遺症に苦しめられてきた教授は、世間の奴らを自分と同じ目にあわせるため、八月六日、広島で起きたことを少女に再現させようとするが――。■ カバーにはドラキュラと、血を吸われた美女が描かれています。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)

収録作品:
「白骨の使者 (浜慎二)」「眞っ二つ (いばら美喜)」「切れたフイルム (古賀新一)」「ヒロシマ1969 (山上たつひこ)」の4話を収録。

[4] 怪談全集

怪談全集(1973年) 浜慎二、いばら美喜、古賀新一、北風三平、福田三省、さがみゆき
黒枠(白黒ロゴ) ★★★

ストーリー:
■ 「町はずれに住む男」道で倒れていた老婆を助けた男のもとに、老婆の孫娘と名乗る美しい女がやってくる話。■ 男は女と結婚し、子供も生まれ、幸せな生活を送っていたが、三年目のある日、女は突然、男に別れを告げる――。■ 「奇妙な男」一匹のカラスを撃ち落としてもらうため、大金を出して殺し屋を雇う男の話。■ 「底」雪山で自殺しようとした青年が、口のきけない少女に助けられる話。■ 青年が連れて来られた女の家は、穴の底のような場所にあり、青年はそこから脱出できず、また少女も青年を脱出させる気はなく――。■ 「草芽が宿」自分の出世のため、妻を里に置き去りにして、大臣の娘と結婚した男の話。■ 里に一人残された妻は、夫の迎えに来るという偽りの言葉を信じ、夫を待ち続けるが――。これはさがみゆき先生の「怪談黒髪の呪い」に似た内容の話です。■ カバーにはフランケンシュタインのほかに、怪物や幽霊のイラストが描かれています。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ)。カバー背作者名あり・なし

収録作品:
「猫ぎらい (浜慎二)」「町はづれに住む男 (いばら美喜)」「奇妙な男 (古賀新一)」「底 (北風三平)」「呼ぶ屍 (福田三省)」「怪談草茅が宿 (さがみゆき)」の6話を収録。

[5] ブラック怪談

ブラック怪談(1976年) 浜慎二、山上たつひこ、小島剛夕、いばら美喜、古賀新一
黒枠(色ロゴ) ★★★★

ストーリー:
■ 「獲物」医学部出身の男が教師を勤める山奥の小さな分校の話。■ 子供たちの勉強のため、人体骨格の模型が欲しいと思っていた男。ある夜、その男のもとに崖から落ちて怪我をした猟師が助けを求めにやってきて――。■ 「眼には眼を」目を見たものを失明させる、呪われた目をもつ男の話。■ 男は自分の目を見て、失明してしまった少女に詫びるため、彼女の住む町を訪れるが――。■ 「海底の美女」魚類の研究を趣味にしている男と見合いした女性が次々と行方不明になる話。■ 「闇」土砂崩れが起きて、洞窟の中に閉じ込められてしまった男女三人の話。これは10Pほどの短編です。■ 男の妻は餓死の恐怖に怯え、錯乱状態に陥るが、もう一人の女性はいたって冷静で――。■ カバーには骸骨に襲われる青年が描かれています。

バージョン:
黒枠(白黒ロゴ・色ロゴ)

収録作品:
「吸血少女 (浜慎二)」「獲物 (山上たつひこ)」「まぼろしの群盗 (小島剛夕)」「眼には眼を (いばら美喜)」「海底の美女 (古賀新一)」「闇 (古賀新一)」の6話を収録。発売時期により、最後の「闇」が収録されているものと未収録のものがあります。色ロゴ版は収録あり。


(2)ヒットコミックスシリーズ 全作品リスト

1970年代と1980年代にひばり書房から出版された、怪談もののひばりヒットコミックス全152作品+ショッキングCOMICS全1作品のリストです。文庫版、合本版、日野日出志のA5サイズ版、怪談ものでない日野日出志の太陽伝はリストには含まれていません。

カバーイラストの下に記載してあるのは発行年です(初版発行年ではありません)。★マークは入手難度の目安です(最難★5)。バージョンの項目には、カバーイラストが何種類存在するのかを記載しています。背番号や副題のバリエーションは記載していません。

■ 池川伸一 (全5作品)

[1] 母さんの鬼面

母さんの鬼面 池川伸一(1979年)
ヒットロゴ(黒95) ★★

ストーリー:
■ 少年時代に恋人だった少女と死ぬ間際に交わした愛の約束。その約束を破ったことで、男は亡くなった少女に祟られ、男のまわりで次々と奇怪な事が起こり始める、という話。■ 死に際の約束を破った相手を祟る、というストーリーは黒枠の「顔なし母の物語」とよく似ています。男はすでに結婚していて、節子とルミの二人の娘がいるのですが、この節子に少女の霊が取り憑きます。■ カバーには二人の少女が描かれています。手前は普段の節子で、後ろは少女の霊に取り憑かれて、人が変わってしまったときの節子です。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

備考:
黒枠版の再版です。

[2] 悲しい死面人形

悲しい死面人形 池川伸一(1979年)
ヒットロゴ(黒102) ★★★

ストーリー:
■ 毎日のように酒を飲んで家族に暴力を振るう父と、そんな父に耐えて生きていく家族の姿を描いた作品。■ カバーイラストで、血を流した不気味な腹話術人形を手にしているのが、姉ののぶ子です。その隣が兄の友一(ゆういち)です。のぶ子の弟・ヒロは、酒乱の父親が原因で、病気を悪化させて亡くなってしまいます。のぶ子は弟を偲ぶために、弟に似せた腹話術人形を作り、それに話しかけるようになるのですが、次第に何かに取り憑かれたように、言動がおかしくなっていきます。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

備考:
黒枠版の再版です。

[3] 恐怖のほうたい女

恐怖のほうたい女 池川伸一(1979年)
ヒットロゴ(黒91) ★★

ストーリー:
■ ある一家の父親に怨みをもつ女が、父親への復讐として、家族を一人ずつ酷い目にあわせていく、という話。■ カバーイラストの包帯を顔にまいた女の後ろにいるのが、とばっちりで酷い目にあわされる姉弟の恵子とたかしです。■ 許してくれと言いつつ相手の首を締める父親や、地震のときにコマ自体が揺れる斬新な演出など、見どころのある作品です。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

備考:
黒枠版の再版です。

[4] 幽霊坂悲劇

幽霊坂悲劇 池川伸一(1984年)
ヒットロゴ(黒98) ★★

ストーリー:
■ 動物を愛し、不殺を徹底するジイナ教という宗教を信仰する青年が、異常とも思える動物愛を実践していくようすを描いた作品。■ 動物を愛する、といえば聞こえはいいですが、蟻一匹殺すな、蝿一匹殺すな、というかなり極端な宗教です。光一郎は動物を愛するがゆえに、釣り人の頭に石を投げて怪我をさせたり、埋葬されたペットの犬の死体を掘り起こして、生き返らせるための手術を施したりします。■ カバーイラストの青年が光一郎、隣の少女は光一郎が宿泊している旅館の娘、弘子です。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

備考:
黒枠版の再版です。

[5] 私の背中にくも女

私の背中にくも女 池川伸一(1979年)
ヒットロゴ(黒93) ★★

ストーリー:
■ 葬儀に出かけた両親が、帰宅後、子供たちと会うのを不自然に避けるようになり、さらに動物の生血を欲するなど、奇怪な行動をとるようになっていく、という話。■ カバーイラストの少女が長女の愛子、その左が、子供たちが知らない両親の秘密をなぜか知っている、隣の家のばっちゃんです。ばっちゃんは姿を見せなくなった両親にかわり、子供たちの食事を作りにやってきたりします。■ タイトルにある「くも女」らしきものは、作中にわずか1~2ページ程度、登場するだけなので、タイトルに過度な期待はしないほうがいいです。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

備考:
黒枠版の再版です。


■ いばら美喜 (全1作品)

[1]  化け猫少女 / 怪奇!化け猫少女 / 怪談!!黒猫

化け猫少女 いばら美喜(1984年)
ヒットロゴ(黒26) ★★
怪奇!化け猫少女 いばら美喜(1986年)
ヒットロゴ(青26)  ★★
怪談!!黒猫 いばら美喜(1987年)
ヒットロゴ(青160) ★★★

ストーリー:
■ 病気で休学している部活の仲間・恵子の見舞いにやってきた洋二は、彼女の母親から、恵子の余命が数ヶ月であることを知らされる。母親は現代医学では治せないという娘の病気を治すべく、万に一つの奇蹟を信じ、ある老婆の祈祷師の行方を探していたが、偶然にも、洋二はその老婆の行方に心当たりがあった――。■ 二人の人間を舐めると、生命が入れ替わりになってしまう不思議な能力をもった黒猫の話です。■ カバーには若い女性と黒猫が描かれていますが、和服姿の若い女性が祈祷師です。祈祷師のそばにはいつも黒猫がいます。祈祷師が老婆ではなく、若い女性になっているのは、黒猫の能力で若返っているためです。

バージョン:
カバーイラスト2種類(ヒットロゴ)

備考:
黒枠版の再版です。


■ 岩田れんたろう (全2作品)

[1] 死神学園 / 幽霊が!夜の教室に

死神学園 岩田れんたろう(1982年)
ヒットロゴ(黒118) ★★★
幽霊が!夜の教室に 岩田れんたろう(1985年)
ヒットロゴ(青101) ★★★

ストーリー:
■ 新しい町に引っ越してきた中学生の御子神霊(みこがみれい)は、夕方、学校の下見に訪れ、校舎内に残っていた、ある男子生徒を目撃した直後に奇妙な幻覚に襲われる。翌日、霊のクラスメイトである江理香に交際を迫っていた男子生徒が変死体となって発見されるが、偶然にも、その男子生徒は昨日、霊が目撃した生徒だった――。■ 学園のアイドル的美少女に好意を寄せる男子生徒たちが、次々と謎の死を遂げていくという話。■ 転校生の御子神霊は学校を下見に行った時に、突然、不思議な能力に目覚め、以後、幻覚を見るような感じで、人の生死を予知するようになっていきます。■ カバーイラストで首を締められている少女が江理香です。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

[2] 幽霊になった少女

幽霊になった少女 岩田れんたろう(1980年)
ヒットロゴ(黄132) ★★★

ストーリー:
■ 航空機事故で死んだはずの少女が生きていて、その事故の裏には巨大な陰謀が存在していたという話。■ カバーイラストの少女が事故で死んだはずの留美です。留美には二郎という恋人がいます。絵は石森章太郎風。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)


■ 大内清子 (全1作品)

[1] 幽霊クラスメート / 悪魔のおとし子

幽霊クラスメート 大内清子(1986年)
ヒットロゴ(青79) ★
悪魔のおとし子 大内清子(1988年)
ヒットロゴ(青192) ★

ストーリー:
■ 良のクラスにやってきた転校生の純子には、一年前、良の妹と車に同乗して事故死したアヤの霊が取り憑いていた。純子は良の妹と出会うと豹変し、妹を悪魔と呼び、私の命を返せと叫んで襲いかかるのだった――。■ 悪魔の子である妹が、兄の友人・知人を巧みに操り、次々と死に追い込んでいくという話。■ 中学生と小学生の仲の良い兄妹が登場します。カバーイラストで抱き合っているのが、兄の良(りょう)と妹の神(しん)で、後ろが転校生の純子です。ラストでは妹の不意打ちキスがあります。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)


■ 尾崎みつお (全1作品)

[1] 女吸血鬼マリーネ

女吸血鬼マリーネ 尾崎みつお(1986年)
ヒットロゴ(青104) ★★★

ストーリー:
■ 医師の兄と二人で暮らす恵子は、兄が毎晩のようにどこかへ外出し、日ごと衰弱していくことに疑問を抱く。ある嵐の晩、いつもと同じように外に出て行く兄をみかけた恵子は、兄の行方を確かめようとあとをつけるが――。■ 霊のように現れたり消えたりする女の吸血鬼・マリーネが登場します。医師である兄は往診のときに出会ったマリーネを愛してしまい、それ以降、自らマリーネに会いに行き、血を吸わせています。■ カバーには、少女と女吸血鬼、吸血鬼に血を吸われた男が描かれています。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

備考:
黒枠版の再版です。カバーイラストは浜慎二先生によるものです。


■ 川島のりかず (全28作品+全1作品)

[1] 悪魔の花は血の匂い

悪魔の花は血の匂い 川島のりかず(1988年)
ヒットロゴ(青237) ★★

ストーリー:
■ 両親を交通事故で失った兄妹が、資産家の娘を殺害して入れかわり、さらにその家族も殺して屋敷を乗っ取っていくという話。■ さなえの兄は資産家の娘・高見沢ユリカを吹雪の山小屋で殺害し、顔の似ている妹のさなえを替え玉にして、高見沢家の乗っ取りを企みます。■ カバーイラストの少女はさなえ。左の少年はユリカの弟のルイ。背後に描かれているのは、樹液をあびると狂い死ぬといわれている悪魔の花で、屋敷の温室で栽培されています。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

[2] 怨みの猫がこわい! / 恐怖の黒い占い師

怨みの猫がこわい! 川島のりかず(1988年)
ヒットロゴ(青228) ★★★
恐怖の黒い占い師 川島のりかず(1987年)
ヒットロゴ(青151) ★★★

ストーリー:
■ 一週間前に大きな石を猫に投げつけ、猫を殺してしまった沙里と圭子の二人は、遊び気分で、ある占い師の家を訪れる。占い師は二人が猫を殺したことを言い当て、さらに、殺した猫の魂を慰めるため、猫に投げつけた石を二ヶ月間、毎日磨いて謝るよう忠告し、怠れば死ぬと宣告する。沙里は占いなど信じていなかったが、友人の圭子が目の前で事故死する光景を目撃してからは、狂ったように、毎日、石を磨き、猫の魂に謝り続けるのだった――。■ 占い師が言った一言が原因で、人生が大きく変わってしまった少女の話。■ カバーイラストの少女は主人公の沙里(さり)。鉄骨の下敷きになっているのは友人の圭子です。「フランケンシュタインの男」のような、独自の脳内世界が展開していく作品で、本の半分くらいからは、延々と沙里の脳内世界が描かれています。ラストの幸せそうな沙里と、沙里の名を叫ぶ両親とのコントラストが印象的です。

バージョン:
カバーイラスト2種類(ヒットロゴ)

[3] 狼少女のミイラ

狼少女のミイラ 川島のりかず(1985年)
ヒットロゴ(青109) ★★★

ストーリー:
■ 奇病によって狼人間に変身する者が続出する、呪われた村から逃げてきた父と娘の奇利絵。転校先で奇利絵は早くもクラスに馴染み、友人もできたが、ある日を境に突然、学校に来なくなってしまう。心配した友人たちが探すと、町外れにある洞窟から出てくる奇利絵の姿を発見する。奇利絵の出てきた洞窟に興味をもった友人たちは、奇利絵の制止も聞かず、洞窟に入ろうとするが――。■ 奇病によって狼人間に変身する者が続出する、呪われた村から逃げてきた父子が、奇病に感染して、狼人間に変身してしまう話。■ カバーイラストの少女が主人公の奇利絵です。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

[4] 母さんが抱いた生首

母さんが抱いた生首 川島のりかず(1988年)
ヒットロゴ(青256) ★★★★

ストーリー:
■ 学校の帰りに、偶然、殺人現場を目撃してしまったアヤは、その犯人に襲われ、地面に頭から叩き落とされ、それが原因で言葉と体の自由を失ってしまう。アヤがそんな体になってから間もなく、資産家であるアヤの父親が事故で亡くなる。そんな中、犯人はアヤの命と財産を狙って、母親に接近し、アヤの家に乗り込んでくる――。■ カバーイラストの車椅子の少女がアヤです。生首を抱いた狂女はアヤの母親。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

[5] 恐怖!!顔をとられた少女 / 恐ろしい村で顔をとられた少女

恐怖!!顔をとられた少女 川島のりかず(1985年)
ヒットロゴ(青91) ★★★
恐ろしい村で顔をとられた少女 川島のりかず(1988年)
ヒットロゴ(青244) ★★★

ストーリー:
■ 「恐怖!!顔をとられた少女」顔や服装、考えも同じでなければ生存を許されない異次元の村に少女が迷い込み、顔を整形するはめになってしまう話。■ フッコは姉を探して、異次元の村に迷い込んでしまいます。異次元の村は、村人の顔や服装はもちろん、考えも同じでなければ生存を許されないという恐ろしい村です。皆と違うことを言うものや、外見の違うものは、秩序を乱す者として、処刑されてしまいます。■ カバーイラストの少女がフッコです。■ 「幻の蝶」蝶が大好きな少年がいじめられ、ひきこもりになる話。30Pほどの短編です。■ 少年はひきこもるうちに、蝶になれたら、という強い思いにとりつかれ、空想の世界へと入り、蝶になりきってしまいます。一見、哀れな結末ですが、本人にとってはこれで幸せだったのかも。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

収録作品:
「恐怖!!顔をとられた少女」「幻の蝶」の2話を収録。

[6] 恐怖の都市へ / 狂乱!!恐怖の都市へ / みな殺しの家

恐怖の都市へ 川島のりかず(1984年)
ヒットロゴ(青84) ★★★
狂乱!!恐怖の都市へ 川島のりかず(1985年)
ヒットロゴ(青107) ★★★
みな殺しの家 川島のりかず(1988年)
ヒットロゴ(青217) ★★★

ストーリー:
■ ある日、森尾家の屋根の上に突然、現れた謎の黒いボール。移動させようとしても移動できず、日ごと、森尾家を取り囲む野次馬が増えていく。そして、そんな様子を遠巻きに眺めて不気味に笑う化物。時を同じくして、町ではその化物による子供の誘拐事件も勃発する――。■ 少女の家の上空に突然、謎の黒いボールが現れ、そこから滴る水に人の願望を叶える効果があることを知った一家が、欲にかられ、高額で水を売り始める話。■ カバーイラストで大きく描かれている少女が、森尾家の娘、紫音(しおん)です。

バージョン:
カバーイラスト2種類(ヒットロゴ)

[7] 首を切られたいじめっ子

首を切られたいじめっ子 川島のりかず(1988年)
ヒットロゴ(青247) ★★★★

ストーリー:
■ 嫌なことを嫌とはっきり言えないミュウは、悪友の正子と手を切れず、いじめられながらも、小学校卒業まで付き合いが続く。それから十六年後、二人は再会し、一旦は親友となるが、あることをきっかけに、遂にミュウの積年の怨みが爆発する――。■ 子供の頃に自分をいじめていた相手と十数年ぶりに再会した女が、彼女との口論がきっかけとなり、積年の恨みを爆発させてしまう話。■ 再会したときには、子供の頃のことはもう怨んでいないとか言っていたミュウですが、やっぱり怨んでいたみたいです。■ カバーイラストで人形を抱いているのは主人公のミュウ(小学生時代)。正子の生首をつかんで、気がふれてしまっているのが、大人になったミュウです。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

[8] けもの喰いの少女

けもの喰いの少女 川島のりかず(1987年)
ヒットロゴ(青158) ★★★★

ストーリー:
■ 学校の屋上から飛び降りて、自殺を図ったみすずは、かけつけたノン子の腕を強く握り、怨むかのような目で睨みつけ、息を引き取る。それ以後、ノン子は異常な食欲に襲われるようになり、やがて犬の脳や内蔵までも食べるようになっていく――。■ 好きな男子にデブと罵られて自殺した少女の霊が、彼の交際相手にとりつき、異常な食欲で太らせて、二人の仲を壊そうとする話。■ 過食と拒食という、食に関する恐怖をテーマにしています。冒頭、みすずが飛び降り自殺したことと、ノン子が突然、異常な食欲に襲われるようになったこととは、関係あることがのちに分かります。過食症となったノン子は、次には拒食症となり、次第に骸骨のようにやせ細っていきます。■ カバーイラストの少女がノン子です。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

[9] 殺しても生きてる女

殺しても生きてる女 川島のりかず(1986年)
ヒットロゴ(青115) ★★★

ストーリー:
■ 車にひかれる寸前だった娘を助けてくれた女性を命の恩人として家に連れてきてもてなしたら、そのまま居着かれて、家をメチャクチャにされてしまう話。■ タイトルどおり、女は殺しても死なないというオマケつき。カバーイラストの少女が主人公の夕季です。背後の不気味な顔は死なない女。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

[10] 地獄花

地獄花 川島のりかず(1988年)
ヒットロゴ(青171) ★★★

ストーリー:
■ 交通事故で失明した夢子に、目の手術を受けさせ、再度、生きる希望を与えたのは、皮肉にも事故の加害者、哲夫であった。やがて二人は結婚するが、哲夫は事故によって焼けただれた自分の醜い顔に目を背ける夢子に苛立ち、暴力をふるう。失意の中で夢子は、地獄花をむしり、再び闇の世界を望むのだった――。■ 地獄花というのは、哲夫の住む島に咲いている、摘んだ者は必ず不幸になるといわれている、呪われた花のことです。夢子はその花を摘んだことで、望んだこととはいえ、再び失明し、闇の世界で生きることになってしまいます。■ カバーイラストの帽子の少女が夢子です。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

[11] 死人をあやつる魔少女

死人をあやつる魔少女 川島のりかず(1988年)
ヒットロゴ(青222) ★★★★

ストーリー:
■ 平凡な中学生だったミルモは、雷に打たれてから、超能力が使えるようになる。他人を操れる能力、病気や怪我が治せる能力、さらに死人までも生き返らせるほどの能力を持ったミルモは、この能力がずっと使えると思っていたが――。■ 平凡な少女が、雷に打たれたことで、超能力を使えるようになる話。■ 夫に蒸発された人妻のミルモが、少女時代の出来事を思い出して語っていくという内容。輝いていた少女時代と、抜け殻みたいになってしまった現在のミルモとの落差が激しいです。■ カバーイラスト手前の少女がミルモです。後ろはミルモの顔をカミソリで切ろうとしたスケバン。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

[12] 死人沼に幽霊少女が!! / 死神の招待状

死人沼に幽霊少女が!! 川島のりかず(1986年)
ヒットロゴ(黄75) ★★
死神の招待状 川島のりかず(1987年)
ヒットロゴ(青167) ★★

ストーリー:
■ 村人に変人扱いされている孤独なゲン老人は、ある日、森の中で、母が死んで行くところがないと話す少女と出会う。ゲン老人は名前を話したがらない少女に、妖子という名前をつけて、その日から共に暮らし始める。妖子と暮らすようになってから、ゲン老人の陰気な顔は笑顔に変わり、一週間が過ぎた頃には、実の祖父と孫娘のように仲良くなっていった。だが、そんな妖子の命を死神が狙っていた。妖子はある夜、母に化けた死神に騙され、崖から転落して大怪我を負ってしまう――。■ 孤独な老人と一緒に暮らすようになった身寄りのない少女の命を、死神が付け狙う話。■ 作品に登場する妖子は、川島作品のなかでもトップクラスの可愛らしさです。■ カバーイラスト右の少女が妖子、その下がゲン老人です。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

[13] たたりが恐怖の学校に!! / たたりが恐怖の学校に / いじめっ子は死んだ

たたりが恐怖の学校に!! 川島のりかず(1985年)
ヒットロゴ(紺73) ★★★
たたりが恐怖の学校に 川島のりかず(1986年)
ヒットロゴ(黄73) ★★★
いじめっ子は死んだ 川島のりかず(1988年)
ヒットロゴ(黄224) ★★★

ストーリー:
■ 所有者に不幸をもらたすという、黒いフクロウの剥製を朝美の父が手に入れてから、朝美の父と母は骨折する大怪我を負ってしまう。朝美は怖くなり、父に内緒で剥製を捨ててしまうが、剥製は密かに朝美のクラスメイトの手に渡り、今度は手にしたクラスメイトを不幸な目にあわせていく――。■ 黒いフクロウの剥製を入手した人間が、次々と不幸な目にあっていくという話。■ カバーイラストで大きく描かれている少女が朝美です。カラスに目をえぐられた朝美も描かれていますが、これは物語後半のワンシーンです。この作品では川島作品でも屈指の美人教師が登場します。

バージョン:
カバーイラスト2種類(ヒットロゴ)

[14] ちぎれた首を抱く女 / ガラスの中の醜い顔

ちぎれた首を抱く女 川島のりかず(1986年)
ヒットロゴ(青135) ★★★
ガラスの中の醜い顔 川島のりかず(1987年)
ヒットロゴ(青197) ★★★

ストーリー:
■ 事故で顔に醜い怪我を負った女性が心を蝕まれ、やがてロボットしか心を通わせることのできない人間になっていくという、近未来の地球を舞台にした作品。■ 事故後、美ハルのもとに、恋人のトールに似せたロボットがやってきます。ロボットは美ハルの友人が送ったもので、美ハルは感情のないロボットと知りつつも、自分の醜い顔を決して嫌わないロボットのトールに次第に惹かれていきます。やがて美ハルのもとに、地球を離れていた宇宙飛行士の恋人、トールが戻ってきます。美ハルは自分の醜い顔を見せて、受け入れてくれたトールと一緒になる決意をするのですが、いつ心変わりするか分からない人間よりも、いつも態度が一貫して変わらないロボットといるほうが安心する自分に気づいてしまいます。■ カバーイラストでロボットのトールの首を抱いているのが美ハルです。その後ろに立っているのは人間のトールです。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

[15] 血ぬられた処刑の島

 血ぬられた処刑の島 川島のりかず(1984年)
ヒットロゴ(青188) ★★★
血ぬられた処刑の島 川島のりかず(1988年)
ヒットロゴ(青229) ★★

ストーリー:
■ 額に星形のアザができたことで処刑されそうになった少女が、同じアザのある少年と出会い、二人で逃走を続けながら、アザの秘密をさぐろうとする話。■ 監視メカが空を飛んでいたり、ゴキブリの形をした盗聴器が登場するような、超管理社会となった日本が舞台のSF作品です。■ カバーイラストの少女は主人公の花林(かりん)。

バージョン:
カバーイラスト2種類(ヒットロゴ)

[16] 生首が帰って来た

生首が帰って来た 川島のりかず(1988年)
ヒットロゴ(青201) ★★★★

ストーリー:
■ 兄が好きで、兄を独占したい妹の留名(るな)は、兄の結婚相手の里子を排除するべく、里子にカラスの呪いをかける。すると、新婚旅行中の里子は突如、カラスの大群に襲われ、片目を失い、それ以後、二人の関係は冷えていく。そして、留名が自分に呪いをかけたことを知った里子は、留名にけものつきの呪いをかける――。■ 兄が大好きな妹と、兄の結婚相手が互いに呪いをかけあい、殺し合いに発展するという話。■ 妹の留名は重度のブラコンで、兄と一緒のベッドで寝たりするほどなのですが、兄は妹に対してなんの恋愛感情も持っていません。■ カバーイラスト左の少女が留名です。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

[17] 呪いの顔が私の背中に!!

呪いの顔が私の背中に!! 川島のりかず(1985年)
ヒットロゴ(青80) ★★★

ストーリー:
■ 優秀な姉に、劣等感を抱く妹の亜実は、姉への嫉妬と憎悪から、姉の持ち物を盗んで喜びを感じるようになり、やがてそれは入院中の姉から恋人を奪いとる行為へと発展していく。信頼していた二人に裏切られた姉の怨みは凄まじく、姉の死後、亜実の背中には姉のかけた呪いと思われる人面瘡が出現する――。■ 入院中の姉から恋人を奪いとった妹が、姉の死後、姉のかけた呪いによって出来た人面瘡に苦しめられるという話。■ カバーイラスト左の少女が亜実です。右の顔は亜美の背中にできた人面瘡。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

[18] 呪いの針地獄 / みんな死んじまえ!!

呪いの針地獄 川島のりかず(1985年)
ヒットロゴ(青97) ★★★
みんな死んじまえ!! 川島のりかず(1987年)
ヒットロゴ(青204) ★★★

ストーリー:
■ クラスメイトからいじめをうけた菊子は仕返しをするため、呪いの神に命を捧げることを誓い、ブーズー教の呪いの儀式を行う。やがて、菊子のかけた呪いは効力をあらわし、いじめっ子は全身から針が飛び出るという恐ろしい死に方をしていく――。■ いじめをうけた少女が仕返しのため、呪いの儀式を行い、いじめっ子を呪い殺していく話。■ カバーイラストの少女が菊子です。菊子は二ヶ月前に父を事故で亡くしたのですが、自宅では母親が男を度々、連れ込んでいて、亡くなった優しい父親が忘れられない菊子は、その男を嫌っています。呪いの力は、いじめっ子のほかに、菊子の嫌う、この男の命も奪い、そして最後に菊子自らの命も奪っていきます。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

[19] 呪われた死体

呪われた死体 川島のりかず(1988年)
ヒットロゴ(青211) ★★★

ストーリー:
■ 十数年前に陰惨な事件のあった島へ、自然を体験しにやってきた小学生たちが、この島で再び起きた惨劇に、巻き込まれてしまう話。■ カバーイラストの少女は主人公のカノン。背後にはもぎとられた猫の首。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

[20] 墓場から戻った少女

墓場から戻った少女 川島のりかず(1984年)
ヒットロゴ(青71) ★★★

ストーリー:
■ 真理絵は墓場の墓石にもたれかかった状態で目を覚ます。自分の姿を見ると、さっきまではランドセルを背負った小学生だったのに、いつのまにかセーラー服姿の中学生で、身長も伸びていることに気づく。真理絵の頭からは何故か四年分の記憶が抜け落ちていた――。■ 命を狙われている記憶喪失の少女が、記憶を取り戻すために、自分の過去を知る友人・知人を訪ねていくという話。■ カバーイラストの少女が真理絵です。真理絵は完全な記憶喪失ではなく、自分がどこの誰かは知っているが、小学四年から中学二年までの記憶だけがない、という状態です。■ 真理絵は四年間の空白を取り戻すために、自分の過去を知る友人や知人を訪ねていきます。そして、それと前後して、真理絵の命を狙う者が現われます。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

[21] 化けもの赤ちゃん

化けもの赤ちゃん 川島のりかず(1986年)
ヒットロゴ(青123) ★★★

ストーリー:
■ 十二年前に村を襲った化物と村の女との間に生まれた赤ちゃんは、大学生の問題すら余裕で解ける天才児に成長していた。化物の血をひく子供たちは、村のいじめっ子に襲われたことで、隠していた超能力を使って撃退をする。だが、その力を恐れた村人によって、子供たちやその家族は迫害をうけ、住む家も壊されてしまうのだった――。■ 村を襲った化物と村の女との間に生まれた赤ちゃんが、超能力を持った子供へと成長し、超能力を恐れる村人との間に軋轢が生じる話。■ カバー中央に描かれているのが、化物と村の女との間に生まれた赤ちゃん。左下には大きくなった子供たちが描かれています。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

[22] 化物家族

化物家族 川島のりかず(1987年)
ヒットロゴ(青148) ★★★

ストーリー:
■ 額にできた小さなデキモノが全身に広がり、春花は醜い化物のような姿になってしまう。その病気はやがて家族にも移り、ついに家族全員が化物になってしまうのだった――。■ カバーイラストの少女が主人公の杉沢春花(すぎさわしゅんか)。その後ろは、化物になってしまった家族。春花は弱いながらも予知能力のようなものを持っています。■ 化物のような姿となり、家族に始末されそうになった春花は、化物になってから強くなった自分の予知能力を商売につかうことを提案し、家族は春花の予知能力を使って、占いの商売をするようになります。商売がうまくいって喜んでいたのもつかの間、春花の病気は家族へと移り、とうとう家族全員が化物のような姿になってしまいます。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

[23] フランケンシュタインの男

フランケンシュタインの男 川島のりかず(1988年)
ヒットロゴ(青143) ★★★★★

ストーリー:
■ 敬愛する女社長の死をきっかけに、ぬけがらのようになってしまった鉄雄の前に、顔の見えない少女の幻が現れる。少女の幻は、鉄雄の日常のいたるところに現われ、やがて鉄雄は、その少女の幻に怯えるようになっていく。だが、ある日、鉄雄はその少女が、少年時代にフランケンごっこをして遊んだ少女、綺理子だったことを思い出す――。■ 大切な人を失い、抜け殻のようになってしまった男の前に少女の幻影が現れ、男を狂気の世界へ連れていくという話。■ カバーイラストの血まみれの少女が綺理子です。綺理子は家は裕福ですが、体が弱く、傲慢でわがままな少女です。鉄雄はそんな綺理子に淡い恋心を抱く、弱虫でイジメられっ子の少年です。■ 鉄雄は綺理子と一緒にテレビでフランケンシュタインの映画をみて、そのフランケンシュタインを真似たマスクを作り、フランケンになりきる、フランケンごっこを始めます。鉄雄はマスクをかぶることで、自分がなんでもできる強い人間になったように思えて、綺理子とのフランケンごっこに陶酔していくのですが、一年後、ある事件がきっかけで突然、遊びは終わりを迎えます。■ 「怨みの猫がこわい! 」と同じく、独自の脳内世界が展開されていく作品です。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

[24] ミイラ少女の怨み / 死体が生き返った

ミイラ少女の怨み 川島のりかず(1988年)
ヒットロゴ(青253) ★★★
死体が生き返った 川島のりかず(1987年)
ヒットロゴ(青156) ★★★

ストーリー:
■ 着物姿にランドセルという格好でトコのクラスに転校してきた少女・お七。だが、その少女は、今朝、トコの目の前で事故にあい、即死したはずの少女だった。トコはそんなお七とどこかであったような気がするが思い出せない。一方、お七はトコのことをお小夜と呼び、トコとは深いかかわりがあると話す――。■ 罠にはめられて人柱にされ、恨みを抱いて死んだ少女の霊が、数百年の時を経て、事の真相を知り、長い間、自分を苦しめていた憎しみの呪縛から開放されるという話。■ 最初に380年前に人柱にされた少女の話があり、次に崖から海に転落する車が描かれ、さらに着物姿でランドセルを背負う少女が登場するという、一見、それぞれ無関係に見えるこれらの出来事は、物語の後半で全て一つに結びつきます。よくできた構成の作品だと思います。■ カバーイラストの少女がトコです。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

[25] 私の顔をかえして!!

私の顔をかえして!! 川島のりかず(1986年)
ヒットロゴ(青103) ★★★

ストーリー:
■ いじめを苦に自殺した景子の魂は、同時刻に事故でなくなった未名の体に入り、景子は未名として生き返る。景子は美人の未名の体を手にしたことで、いじめられることがなくなり、学校生活も楽しくなっていく。だが、そんな景子のもとに、腐乱した景子の体に宿った未名がやってきて、体を返してと迫ってくる――。■ 家庭は裕福で両親も仲が良いが醜い顔の少女と、家庭ではお金のことで両親のケンカが絶えないが美しい顔の少女、その二人が同日同時刻に死んで、醜い顔の少女が美しい顔の少女の肉体で生き返る話。■ カバーイラスト左の少女が未名です。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

[26] 私の影は殺人鬼

私の影は殺人鬼 川島のりかず(1988年)
ヒットロゴ(黄217) ★★★★

ストーリー:
■ 地上げの被害にあって一年前に引っ越した典子は、何かに引き寄せられるように以前住んでいた家を訪れ、そこで自分の影に話しかけられる。影は一年前に典子をいじめていた、いじめっ子を縛り上げて制裁を加え、次に、引っ越す原因となった地上げ屋に復讐をしていく――。■ いじめられている少女の影が意思を持ち、少女が恨んでいる者たちに仕返しをしていく話。ただし、途中からはナタで手当たりしだいに人を殺していく、無差別殺人に発展します。■ 典子は影に復讐は止めて、といっておきながら、影が相手に復讐していくと、いつの間にか邪悪な笑みを浮かべて、喜んでいる自分に気づき、ショックをうけます。■ 影は典子に、自分はもう一人の自分だと言うのですが、確かに、典子のなかに存在する抑圧されたもう一人の自分なのかもしれません。■ カバーイラストの少女が主人公の典子。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

[27] 私は生血が欲しい

私は生血が欲しい 川島のりかず(1988年)
ヒットロゴ(青258) ★★★★

ストーリー:
■ 唯とミーコが迷い込んだ異次元の村は、迷信やまじないで病気や怪我が治せると信じる村だった。その村で奇病が流行ると、少女の血を飲めば治ると信じた村人によって、二人は殺されそうになる。間一髪、もといた世界へと戻ってきた二人だったが、ミーコは奇病に感染してしまう――。■ 唯は父親が医者で、そのためか、まじないなどの迷信を信じないのですが、それがのちに生死を分かつことになります。■ カバーイラストの少女が唯です。川島作品ではヒロインの多くがスカート姿なので、途中でジーンズ姿の唯が出てくるシーンは新鮮に感じます。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

[28] 私を殺さないでよ! / 血だらけの少女

私を殺さないでよ! 川島のりかず(1986年)
ヒットロゴ(青120) ★★★
血だらけの少女 川島のりかず(1988年)
ヒットロゴ(青241) ★★★

ストーリー:
■ カナは友人数人とした肝試しのときに、血まみれのもう一人の自分、自分の墓、炎に包まれ絶叫する人たちの幻を目撃する。それは、のちに学校の遠足で乗ることになるバスの転落事故を予知したものだった――。■ 自己像幻視(ドッペルゲンガー)によって、自分の未来を予知することのできる少女の話。■ カバーイラストの炎から逃げている少女がカナです。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

[29] 中学生殺人事件

中学生殺人事件 川島のりかず(1988年)
ショッキングCOMICS(青510) ★★★★★

ストーリー:
■ 「中学生殺人事件」ある日、心(しん)は、塾に行っていないことを両親に知られ、叱責される。理由を聞く両親に、心はタレントになりたいと、率直な気持ちを話すが、学歴至上主義の父親は激高して心を殴りつけ、心は父親と大げんかをしてしまう。部屋にこもった心は、父親のドア越しの説教を聞くうちに、両親に対して強い殺意を抱くのだった――。■ 進路に悩む息子が両親と対立し、追い詰められて、家族を皆殺しにしていくという話。■ カバーイラストの少年が主人公の心です。■ 心は進学校に通う中学生で、両親と祖母の四人暮らしです。心の中には、自分を理解してくれない両親に対する不満が徐々に溜まっていきます。ときおり、両親を殺したいと思う欲求がわきあがるものの、抑えていたのですが、ある夜の母親の一言がきっかけとなり、遂に両親と祖母を包丁で刺し殺してしまいます。

バージョン:
カバーイラスト1種類

収録作品:
「中学生殺人事件」「幻の蝶」の2話を収録。

備考:
本書はショッキングCOMICSで、ヒットコミックスとは本の大きさが異なります。帯のように見えるのはデザインです。ひばり書房最後の本です。

ひばり書房 Tips5【ヒットコミックスの出版期間】
発行年から推測すると、ヒットコミックス(怪談もの限定)の出版期間は1976年頃から1989年までとなっているようです。1976年から1979年頃までは、カバー背にはヒットロゴ(ひばりのマーク)ではなく、HCロゴが使用されています。


■ 城たけし (全1作品)

[1] 呪われた巨人ファン

呪われた巨人ファン 城たけし(1984年)
ヒットロゴ(黄186) ★★★★

ストーリー:
■ 巨人ファンの少年・ひろしは、ナイターで巨人阪神戦を一人で観戦し、帰宅する。ところが、帰宅後、ひろしはニュースの試合結果と自分が実際に見た試合結果とが異なっていることを知る。そのことで母親と口論になったひろしは、自分が実際に試合を観戦していた証人として、自分の隣にいて試合中にアル中で倒れたおじさんを探しだす。だが、彼は搬送先の病院で既に亡くなっていることが判明する。唯一の証人を失い、自分が観戦していた試合が本物だったのか、幻だったのか、確信が得られなくなったひろしは、自暴自棄となり、両親や周りの人を巻き込んで、異常な行動をとるようになっていく――。■ 野球の試合を観戦して帰宅した少年が、ニュースの試合結果と実際の試合結果が異なっていることを知り、疑心暗鬼に陥って、奇行に走るという話。■ カバーイラストの少年がひろしです。その後ろの少女はひろしと同じ学校の生徒で、ひろしに追いかけ回されて交通事故に遭った、ひろしの奇行の犠牲者、愛子です。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)


■ K・ギマン (全1作品)

[1] 夜の学校に幽霊赤ちゃんが!

夜の学校に幽霊赤ちゃんが! K・ギマン(1988年)
ヒットロゴ(黄240) ★★★

ストーリー:
■ 転校生の由美は、クラス委員長のゆかりから校内を案内してもらううちに、板で扉を打ち付けられた部屋があることに気づく。由美がその部屋のことを尋ねると、ゆかりの表情は凍りつく。その部屋は二年前まで美術室だったが、ある事件が起きたため、封印された呪われた部屋だった――。■ 校内にある、謎の部屋に興味をもった転校生が、過去にその部屋で何があったのかを調べようとする話。■ カバーイラストの少女は主人公の早瀬由美。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)


■ 古賀新一 (全13作品)

[1] 生血を吸う幼女 1巻

生血を吸う幼女 1巻 古賀新一(1985年)
オカルトシリーズ35 ★

ストーリー:
■ 母を亡くしたばかりの奈美は、母親代わりとして、まだ幼い妹・ユキの面倒を見る。ところが、ユキは奈美の怪我をして出血した傷口から、おいしそうに血を吸い、乳のかわりに血を吸うことを覚えてしまうのだった――。■ 人の生血を吸う悪魔の赤ちゃんの話です。全2巻のうちの1巻目です。■ カバーイラストの少女が奈美です。主人公と思われた奈美が1巻で死んでしまうのには驚きます。

バージョン:
カバーイラスト1種類(オカルトシリーズ)

備考:
黒枠版の再版です。

[2] 生血を吸う幼女 2巻

生血を吸う幼女 2巻 古賀新一(1985年)
オカルトシリーズ36 ★

ストーリー:
■ 家族が全員、死んでしまい、孤児となったユキは、乳児院へ預けられることになった。だが、ユキはそこで人の生血を吸うという、隠していた本性を見せ、まわりの大人たちを恐怖に陥れるのだった――。■ 全2巻のうちの2巻目です。カバーイラストで驚いている少女は、2巻の主人公となる正田由美。背後にいるのは祈祷師の女です。■ まわりの大人を襲って逃走したユキは、正田家の人に拾われて、正田家で育てられることになります。2巻ではユキをお祓いするため、祈祷師が呼ばれるのですが、その祈祷師の祝詞があまりに適当で笑ってしまいます。■ 黒枠版では中途半端な感じで終わっていたのですが、ヒットコミックス版ではしっかり完結しています。

バージョン:
カバーイラスト1種類(オカルトシリーズ)

備考:
黒枠版の再版です。

[3] いなずま少女 / 老女の怨みいなずま少女

いなずま少女 古賀新一(1982年)
オカルトシリーズ135 ★
老女の怨みいなずま少女 古賀新一(1986年)
ヒットロゴ(青112) ★

ストーリー:
■ 「いなずま少女」とある夫婦を怨む老婆の亡霊が、稲妻とともに墓から蘇り、夫婦の娘になりすまして、二人に復讐をしていくという話。■ カバーには蘇る死体と、それを見て驚く少女二人が描かれています。■ 「恐怖の材木少女」庭にある枯木の魂が娘に乗り移り、川で溺れていた祖父の命を助ける話。■ 「血、血がほしい!」病弱な少女が、ある出来事をきっかけに吸血鬼になってしまう話。

バージョン:
カバーイラスト1種類(オカルトシリーズ・ヒットロゴ)

収録作品:
「いなずま少女」「恐怖の材木少女」「血、血がほしい!」の3話を収録。

備考:
黒枠版の再版ですが、収録作品は異なります。

[4] 女とかげ / 恐怖の女とかげ

女とかげ 古賀新一(1985年)
オカルトシリーズ43 ★
恐怖の女とかげ 古賀新一(1987年)
ヒットロゴ(青144) ★

ストーリー:
■ 「女とかげ」富豪の令嬢が、写真に写った自分の顔のあざを見て、自分の出生に疑問を抱くようになる話。■ この話の中に、先祖代々伝わる方法で自分の乳をトカゲに吸わせる狂女が出てくるのですが、これと同じ、先祖代々伝わる方法で体の上に○○を這わせて、というパターンは「ヒルが吸いつく」でも出てきます。■ 「へび先生」先生を嫌う女子生徒が、先生を困らせるために蛇のミイラを壊し、そのせいで、先生が蛇の呪いで蛇女になってしまう話。■ 「ぬりこめられた死体」顔を整形して人気スターになった女性が、自分の顔の秘密を知ったお手伝いの少女を殺そうとする話。■ カバーには体に無数のトカゲをのせられて絶叫する、半裸の少女が描かれています。

バージョン:
カバーイラスト1種類(オカルトシリーズ・ヒットロゴ)

収録作品:
「女とかげ」「へび先生」「ぬりこめられた死体」「のろいの笑い面」の4話を収録。

備考:
黒枠版の再版ですが、収録作品は異なります。

[5] 恐怖のくちばし

恐怖のくちばし 古賀新一(1987年)
オカルトシリーズ41 ★

ストーリー:
■ 孫を事故で失った祖母が、孫をいじめていたクラスメイトに復讐をしていくという話。■ 事故で亡くなったさおりの家では先祖代々、家族が死んだらカラスの餌食にするという風習があり、そのため多数のカラスを自宅で飼っています。さおりの祖母は、事故死したさおりの死体をカラスの餌食にしたあと、そのカラスの肉をいじめていたクラスメイトに食べさせて、呪いをかけ、苦しめていきます。■ カバーにはカラスの群れに襲われる少女が描かれています。

バージョン:
カバーイラスト1種類(オカルトシリーズ)

備考:
黒枠版の再版です。

[6] 猿少女 / 恐怖の猿少女

猿少女 古賀新一(1982年)
オカルトシリーズ136 ★
恐怖の猿少女 古賀新一(1988年)
オカルトシリーズ96 ★

ストーリー:
■ 「猿少女」脳医学の博士の家に養女としてやってきたまゆみ。だが、博士がまゆみを養女にした本当の目的は、猿の脳をまゆみの頭の中に移植する、実験台にするためだった――。■ 脳医学の博士が、猿の脳を娘の頭の中に移植しようとする話。■ カバーイラストの服を着た猿はまゆみです。まゆみは実験の失敗により、猿になってしまいます。

バージョン:
カバーイラスト1種類(オカルトシリーズ)

収録作品:
「猿少女」「恐怖の子守唄」の2話を収録。

備考:
黒枠版の再版ですが、収録作品は異なります。

[7] 白へび少女 1巻

白へび少女 1巻 古賀新一(1984年)
オカルトシリーズ123 ★

ストーリー:
■ 孤児で幼い頃から施設で育った加奈子は、入院中の妹、みどりの見舞いにやってくる。だが、みどりは病院の裏山で花を摘んでいる最中に、正体不明の蛇に咬まれ、そのまま亡くなってしまう。しかも、みどりは蛇に咬まれたことで、蛇女として蘇り、看護婦を襲い、闇の中へと消えていくのだった――。■ 孤児の少女が蛇女に狙われる話。全3巻のうちの1巻です。■ カバーにはウロコの生えている女を見て驚く少女が描かれています。1巻では、加奈子は病院の院長に引き取られて、裕福な黒沼家の養女となります。

バージョン:
カバーイラスト1種類(オカルトシリーズ)

備考:
黒枠版「蛇」1巻の再版です。

[8] 白へび少女 2巻

白へび少女 2巻 古賀新一(1984年)
オカルトシリーズ124 ★

ストーリー:
■ 加奈子が養女となった黒沼家には院長夫妻のほかに、意地悪な一人娘、麻也が住んでいた。館では奇怪な事が次々に起こり、恐怖を感じた加奈子は、館から逃げ出そうとするが――。■ 全3巻のうちの2巻目です。カバーには蛇女にしがみつかれる少女が描かれています。■ 黒沼家から逃げ出した加奈子は、山奥にある村で村人に捕まり、自分でも知らぬ間に蛇女に変身してしまいます。

バージョン:
カバーイラスト1種類(オカルトシリーズ)

備考:
黒枠版「蛇」2巻の再版です。

[9] 白へび少女 3巻

白へび少女 3巻 古賀新一(1984年)
オカルトシリーズ125 ★

ストーリー:
■ 猟師の機転によって、蛇の呪いから開放された加奈子は、もとの体に戻れたことを猟師とともに喜ぶ。そんな二人のもとを、ある夜、麻也と院長夫妻が訪れる。麻也たちは加奈子に館へ帰るよう勧めるが、断られると、恐ろしい蛇の姿となり、無理やり、加奈子を館へと連れ戻すのだった――。■ 全3巻のうちの3巻目です。カバーには蛇女と、その蛇女から逃げようとする少女が描かれています。■ この3巻では、1巻で蛇女になって闇へと消えた妹、みどりの生死が明らかになります。なお、杉戸光史先生の「恐怖!!顔がこわれる女」の中に出てくる、古賀新一先生の原稿の目玉がポタッと落ちるシーンはこの巻の中のワンシーンです。

バージョン:
カバーイラスト1種類(オカルトシリーズ)

備考:
黒枠版「蛇」3巻の再版です。

[10] ばけもの屋敷 / 血に呪われたばけもの屋敷

ばけもの屋敷 古賀新一(1985年)
オカルトシリーズ50 ★
血に呪われたばけもの屋敷 古賀新一(1986年)
ヒットロゴ(青131) ★

ストーリー:
■ 「ばけもの屋敷」醜い男性に惹かれるという女性に恋をしたハンサムな青年が、彼女の好みに合うよう自分の顔を焼いたり、劇薬を浴びたりして、醜く変形させていくという話。■ カバーイラストの下に描かれている女性が、醜い男性に惹かれるという女性の魔子(まこ)です。話が進むと、この女性の正体が判明するのですが、これには唖然。同時進行で、青年の生い立ちに関する謎も明らかにされていきます。■ 「死人屋敷」山奥で火葬場を営む夫婦のもとに養子としてやってきた少女が、蘇った死体に襲われる話。

バージョン:
カバーイラスト1種類(オカルトシリーズ・ヒットロゴ)。

収録作品:
「ばけもの屋敷」「死人屋敷」の2話を収録。

備考:
黒枠版「けだもの屋敷」の再版です。

[11] ヒルが吸いつく / 血が欲しいヒルが吸いつく

ヒルが吸いつく 古賀新一(1983年)
オカルトシリーズ143 ★
血が欲しいヒルが吸いつく 古賀新一(1988年)
ヒットロゴ(青126) ★

ストーリー:
■ 「ヒルが吸いつく」医者からも見放されたほどの重い病気を患っている二児の母が、祖母から先祖代々、伝わるという、ヒルを使った治療(ヒルを全身にはわせて悪い血を吸わせるというもの)をうけて、おかしくなっていく、という話。■ カバーには体についた無数のヒルを振り払おうとしている少女が描かれています。■ 「餓鬼」幼い子供のいる男性と結婚したものの、育児が面倒になり、地下室に子供を閉じ込めて餓死させようとする女の話。■ 育児放棄を題材にした作品で、最後はまったく救いのない終わり方。こんなに酷いことをされても、子供の目には、最後まで優しい母親に見えていたというのが、また泣けてきます。30Pほどの短編です。

バージョン:
カバーイラスト1種類(オカルトシリーズ・ヒットロゴ)

収録作品:
「ヒルが吸いつく」「餓鬼」の2話を収録。

備考:
黒枠版の再版ですが、収録作品は異なります。

[12] 白衣のドラキュラ / 恐い助けて白衣のドラキュラ

白衣のドラキュラ 古賀新一(1984年)
オカルトシリーズ131 ★
恐い助けて白衣のドラキュラ 古賀新一(1988年)
ヒットロゴ(青176) ★

ストーリー:
■ 「白衣のドラキュラ」吸血鬼の女医が血を求めて、病院に入院した少女を襲う話。■ 「黒髪の呪い」山道で車を運転していた女性が、義足の女性を轢いてしまう話。■ 義足の女性を轢いた美佐は、事故後、足が動かなくなったり、寝ている間に、夢遊病者のように、勝手に外へ出て行ったりするようになります。■ カバーには女吸血鬼に襲われる少女が描かれています。

バージョン:
カバーイラスト1種類(オカルトシリーズ・ヒットロゴ)

収録作品:
「白衣のドラキュラ」「黒髪の呪い」の2話を収録。

備考:
黒枠版の再版ですが、収録作品は異なります。

[13] まだらの毒ぐも / 私は恐いまだらの毒ぐも

まだらの毒ぐも 古賀新一(1982年)
オカルトシリーズ126 ★
私は恐いまだらの毒ぐも 古賀新一(1986年)
ヒットロゴ(青140) ★

ストーリー:
■ 「まだらの毒ぐも」熱帯植物の研究をしている父親が、外国で採集した植物についていた毒ぐもに刺され、くも人間になってしまう話。■ くも人間になった父親は、次々と仲間を増やしていきます。■ 「暗い穴の中で」蛇が大嫌いな少女が、クラスメイトからおもちゃの蛇で脅かされ、それがもとでノイローゼになってしまう話。■ ノイローゼとなって寝込んだ少女は蛇のような姿になってしまいます。これは30Pほどの短編です。■ カバーにはくも人間に襲われる少女が描かれています。

バージョン:
カバーイラスト1種類(オカルトシリーズ・ヒットロゴ)

収録作品:
「まだらの毒ぐも」「暗い穴の中で」の2話を収録。

備考:
黒枠版の再版です。

ひばり書房 Tips6【発売年による内容の違い】
ヒットコミックスでは、同じ作品であっても、発売年の早い・遅いによって、頁数が変わっていたり、セリフが変更されていることがあります。発売年の早い・遅いもので、それぞれ、間違い探し気分で内容を比べてみれば、新たな発見があるかもしれません。


■ 五島慎太郎 (全3作品)

[1] 少女が殺される 1巻

少女が殺される 1巻 五島慎太郎(1979年)
ヒットロゴ(黒106) ★★★★

ストーリー:
■ スターを目指す親友のマリーから助けを求める手紙を貰ったドロシーは、マリーの寄宿先がある、小さな田舎町へとやって来た。ところが、偶然にも同じ頃、町では聖水が干上がり、牧師が殺されるという事件が起き、人々は恐ろしい事がおこる前ぶれだと噂をするのだった――。■ 親友から助けを求める手紙を受け取って、友人のいる田舎町にでかけた少女が、町を支配しようと企む悪魔に襲われる話。全2巻のうちの1巻目です。■ カバーイラストの少女はドロシー、隣の青年はドロシーが宿泊したホテルの経営者の息子、エディです。■ 悪魔や魔女、魔女狩りを職業とする魔女ハンターなる者たちが登場する、五島慎太郎先生お得意の西洋ホラーものです。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

備考:
黒枠版「悪魔ばらい」1巻の再版です。

[2] 少女が殺される 2巻

少女が殺される 2巻 五島慎太郎(1979年)
ヒットロゴ(黒112) ★★★★

ストーリー:
■ 悪魔に取り囲まれたドロシーとエディを助けてくれたのは、牧師のジョナサンとエクソシスト(悪魔ばらい師)のダニエル神父だった。だが、一度は悪魔を追い払うものの、再び、数で攻めてくる悪魔たちに防戦一方となった神父たちは、混乱の中でドロシーを見失ってしまう――。■ 全2巻のうちの2巻目です。カバーイラストの少女はドロシー。その後ろはドロシーたちを襲おうとする悪魔。 ■ 物語後半のジョナサン、ダニエル神父のタッグと、悪魔のアスタロトとの超能力対決はこの作品で最大の見せ場です。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

備考:
黒枠版「悪魔ばらい」2巻の再版です。

[3] 吸血ドラキュラ / ドラキュラ

吸血ドラキュラ 五島慎太郎(1976年)
HCロゴ(黒69) ★★★
ドラキュラ 五島慎太郎(1981年)
ヒットロゴ(黒69) ★★
吸血ドラキュラ 五島慎太郎(1985年)
ヒットロゴ(黄12) ★

ストーリー:
■ 両親を亡くした美奈・ハーカーは、英国に住む伯父のジョナサン・ハーカーのもとに引き取られることになった。美奈は伯父に会うため、横浜から英国行きの客船に乗り込むが、その船には恐ろしい血を吸う殺人鬼が潜んでいた――。■ 客船に乗り込んで、次々と乗客の血を吸って殺した吸血鬼が、生き残りの少女をしつこく狙ってくるという話。■ カバーには吸血鬼と、その吸血鬼に狙われる少女が描かれています。

バージョン:
カバーイラスト2種類(HCロゴ・ヒットロゴ)

備考:
黒枠版の再版です。ヒットロゴ版「吸血ドラキュラ」のカバーイラストは浜慎二先生によるものです。


■ さがみゆき (全26作品)

[1] あざ笑う恐怖 1巻

あざ笑う恐怖 1巻 さがみゆき(1981年)
ヒットロゴ(ピンク146) ★

ストーリー:
■ 全2巻のうちの1巻目です。■ 「あなたも悪魔になれる」映画スターの姉が猟奇的な殺され方をして、双子の妹のもとに届けられる話。この話は1巻では前半部までが収録されていて、2巻に後半部が収録されています。■ カバーにはピンクの服を着た少女と骸骨化した女性のイラストが描かれています。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

収録作品:
「ふりむいた恐怖」「あなたも悪魔になれる」の2話を収録。

[2] あざ笑う恐怖 2巻

あざ笑う恐怖 2巻 さがみゆき(1984年)
ヒットロゴ(ピンク142) ★

ストーリー:
■ 全2巻のうちの2巻目です。■ 「あなたも悪魔になれる」は1巻からの続きです。2巻では、実は姉は死んでいなかったことが判明します。■ 「魔女が踊るとき」ライバルの妨害工作によって、舞台稽古の最中に片足を失う怪我を負い、自殺したミュージカル女優の話。■ カバーには髪の長い女性と大鎌を持った死霊のイラストが描かれています。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

収録作品:
「あなたも悪魔になれる」「魔女が踊るとき」の2話を収録。

[3] 鬼火の棲む家 / 呪われたふたつ顔

鬼火の棲む家 さがみゆき(1981年)
ヒットロゴ(黒97) ★
呪われたふたつ顔 さがみゆき(1981年)
ヒットロゴ(黄149) ★

ストーリー:
■ 鬼火屋敷と呼ばれ、村人から恐れられる屋敷に奉公にきた美津江は、屋敷のお嬢様、お品の世話を任せられる。だが、お品の体には、人に知られてはならない恐ろしい秘密があった――。■ カバーイラストの少女がお品です。作中ではお品の秘密が明らかにされるのは、中盤ぐらいなのですが、「呪われたふたつ顔」のカバーにはその秘密がすでに描かれていたりします。

バージョン:
カバーイラスト2種類(ヒットロゴ)。

備考:
黒枠版の再版です。

[4] 怪談お七狂乱

怪談お七狂乱 さがみゆき(1979年)
ヒットロゴ(黒108) ★★★
怪談お七狂乱 さがみゆき(1987年)
ヒットロゴ(青147) ★

ストーリー:
■ 着る者を次々に怪死させる呪いの振袖は、本妙寺で焼かれて供養されることになった。だが、火のついた振袖は風にあおられ、本堂に火をつけ、江戸で大きな被害をだす大火災となる。その火災で吉祥寺へ避難したお七は、そこで吉三郎というこの世のものではない男と知り合い、恋におちる――。■ カバーイラストの着物姿の少女がお七です。この世では決して結ばれることのない二人の恋を描いた悲恋物語です。「八百屋お七」という、恋人に逢いたいがために放火をして火あぶりにされた少女の話が元になっています。

バージョン:
カバーイラスト2種類(ヒットロゴ)

備考:
黒枠版の再版です。

[5] 怪談かさねが淵 / 蛇になった女の怨み

怪談かさねが淵 さがみゆき(1979年)
ヒットロゴ(黒110) ★★★
蛇になった女の怨み さがみゆき(1987年)
ヒットロゴ(青218) ★

ストーリー:
■ 日本舞踊の花川流家元を継ぐことになった養女の千賀子。だが、千賀子が家元を継ぐのが面白くない、家元の孫娘、みどりと加代の姉妹は、千賀子に嫌がらせを行い、重度のノイローゼにして、家元を継げないよう画策するのだった――。■ カバーには蛇女と少女のイラストが描かれています。

バージョン:
カバーイラスト2種類(ヒットロゴ)

備考:
黒枠版の再版です。

[6] 怪談黒髪の呪い

怪談黒髪の呪い さがみゆき(1979年)
ヒットロゴ(黒104) ★★★
怪談黒髪の呪い さがみゆき(1987年)
ヒットロゴ(青174) ★

ストーリー:
■ 愛する妻を里に残して都へ出て、百姓から絹商人となった夫の前に、ある日、妻そっくりな女性が現れる話。■ 彦太郎は里を出るとき、妻のお梅に、一年後に迎えに来ると約束して都へ旅立ったのですが、その後、里は戦乱に巻き込まれてしまい、お梅とは会えないまま、四年もの歳月が流れてしまいます。■ カバーイラストの女性がお梅です。

バージョン:
カバーイラスト2種類(ヒットロゴ)

備考:
黒枠版の再版です。青174の巻末にある「皮膚のない顔・仮題」(近刊予告)は出なかったようです。

[7] 怪談恋人形

怪談恋人形 さがみゆき(1984年)
ヒットロゴ(黒89) ★

ストーリー:
■ 京都の病院でインターンをしている純一が、大きな荷物を持って帰ってきた。純一が好きなゆき子は、会うのを楽しみにしていたが、純一が舞妓とかけおちしたことを知ると愕然とする。帰ってきた純一は一人で、舞妓の姿も見えないことから、荷物を運んだ土蔵に隠れているのではと思い、ゆき子は中を探すが――。■ 血の繋がらない兄に恋心を抱く妹が、帰省した兄の不審な行動に疑問を抱くようになる話。■ カバーイラストの蝋燭をかかげて土蔵内を探索している少女がゆき子です。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

備考:
黒枠版の再版です。

[8] 怪談呪いの紅ぐし / 恨み女の呪いぐし

怪談呪いの紅ぐし さがみゆき(1980年)
ヒットロゴ(黒113) ★★
恨み女の呪いぐし さがみゆき(1988年)
ヒットロゴ(青225) ★

ストーリー:
■ 吉備津大社のお告げにより、婚儀が凶と出た正太郎と磯良(いそら)の二人だったが、正太郎の熱心な求婚により、縁談がまとまり、二人は結婚をすることになった。ところが、一年もしないうちに、正太郎は浮気をして、磯良のもとを離れていく。心労がたたって床に臥した磯良は夫を怨み、死後も怨霊となって、正太郎を地獄へ連れて行こうとする――。■ カバーイラストの青年は正太郎、背後で櫛を持っているのは怨霊になった磯良です。

バージョン:
カバーイラスト2種類(ヒットロゴ)

備考:
黒枠版「怪談雨月物語」の再版です。

[9] 怪談ふたり岩さま / 私は幽霊になる

怪談ふたり岩さま さがみゆき(1985年)
ヒットロゴ(黒28) ★
私は幽霊になる さがみゆき(1987年)
ヒットロゴ(青157) ★

ストーリー:
■ 女優の姉をもつ妹の美代は、姉が映画で四谷怪談のお岩を演じることになったにも関わらず、撮影前にお岩稲荷へお参りに行かないことに不安を感じていた。美代はお参りにいかないと、たたりがあると姉に忠告をするが、姉はたたりがあれば宣伝になってちょうどいいと笑い飛ばし、美代の不安をよそに、撮影スタッフも含めて誰一人、お参りに行くことなく映画の撮影が始まってしまう――。■ 四谷怪談の映画を撮影するにも関わらず、お岩稲荷へお参りに行かなかったため、恐ろしいことが起きる話。■ カバーイラストの少女が美代です。作中では数人の少年少女が百物語をしていて、百話目として、この四谷怪談の話が美代の口から語られます。古典を題材にした作品にしては、かなり怖い内容に仕上がっています。

バージョン:
カバーイラスト2種類(ヒットロゴ)

備考:
黒枠版の再版です。

[10] 怪談ぼたん灯篭

怪談ぼたん灯篭 さがみゆき(1986年)
ヒットロゴ(青137) ★

ストーリー:
■ 知り合って半年がたつのに、いまだ身分を明かしてくれないつゆに不満の新三郎。その新三郎と顔見知りのお千代は、ある日、あるお屋敷へと奉公にあがる。だが、偶然にも、その屋敷はつゆのすむ屋敷で、お千代はそこで、つゆがこの世の者ではないことを知る――。■ 吸血鬼の娘と逢瀬を重ねる浪人の話。牡丹灯篭と吸血鬼ものを合わせたような内容です。■ カバーイラストの女性がつゆです。■ 新三郎はお千代から、つゆの正体を知らされ驚きますが、それでもなお、つゆへの愛情は変わることはなく、物語は悲劇的な結末を迎えます。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

備考:
黒枠版の再版です。

[11] 鏡の中に死顔が

鏡の中に死顔が さがみゆき(1980年)
ヒットロゴ(黒90) ★★
鏡の中に死顔が さがみゆき(1983年)
ヒットロゴ(水色90) ★

ストーリー:
■ とあるホテルの一室に宿泊した芸能人が飛び降り自殺をした。彼女の自殺を疑問に思った芸能記者の明子は、過去にその部屋で、何人もの自殺者が出ている事実を突き止める。一体、この部屋に何があるのか、原因を調べるために、明子はその部屋に宿泊をすることにした――。■ カバーイラストには若い女性を狙う、鏡の中に潜む幽霊が描かれています。

バージョン:
カバーイラスト2種類(ヒットロゴ)

備考:
黒枠版の再版です。

[12] 吸血少女カーミラ / ゆうれい館の花嫁の血

吸血少女カーミラ さがみゆき(1978年)
HCロゴ(緑63) ★★★
吸血少女カーミラ さがみゆき(1988年)
ヒットロゴ(青199) ★
ゆうれい館の花嫁の血 さがみゆき(1986年)
ヒットロゴ(青127) ★

ストーリー:
■ 千鶴子と兄の二人は、車の事故を起こした女性を助けだし、屋敷へと連れてくる。だが、その女性、カーミラが屋敷に来てから、千鶴子たちのまわりで異変が起こり始める――。■ タイトルどおり、吸血鬼ものです。「吸血少女カーミラ」のカバーイラストの女性がカーミラです。「ゆうれい館の花嫁の血」のカバーでは、少女を狙う吸血鬼のイラストが描かれています。

バージョン:
カバーイラスト2種類(HCロゴ・ヒットロゴ)

備考:
黒枠版の再版です。

[13] 恐怖の人形寺 / 生血が欲しい妖怪人形

恐怖の人形寺 さがみゆき(1978年)
HCロゴ(緑62) ★★★
恐怖の人形寺 さがみゆき(1988年)
ヒットロゴ(黒202) ★
生血が欲しい妖怪人形 さがみゆき(1987年)
ヒットロゴ(青145) ★

ストーリー:
■ ひろしと純子の二人はデート先の蝋人形館で、蝋人形の中から死体が発見される場面に遭遇する。死体を発見したのは、さつきという女性で、発見された死体は行方不明になっていた、さつきの姉・やよいのものであった。事件をきっかけに知り合ったひろしと純子、さつきの三人は、やよいが行方不明になる前、関心を示していたという人形寺を訪れることにした――。■ 寺の秘密を暴こうとしたカップルとその知人が恐ろしい事件に巻き込まれる話。■ 「恐怖の人形寺」のカバーイラストの女性がさつきです。背後に描かれているのは妖怪。「生血が欲しい妖怪人形」のカバーには妖怪に囲まれて恐怖する少女が描かれています。■ 人形寺というのは、妖怪の蝋人形ばかりを置いてある変わった寺のことです。冒頭から蝋人形館で、ひろしと純子がイチャイチャしているので、最後もこんな調子で終わるのかと思いきや、絶望的な終わり方で意表をつかれます。

バージョン:
カバーイラスト2種類(HCロゴ・ヒットロゴ)

備考:
黒枠版の再版です。

[14] 奇理子の墓 / 怪談奇理子の墓 / 夜歩く吸血少女

怪談奇理子の墓 さがみゆき(1987年)
ヒットロゴ(青178) ★
夜歩く吸血少女 さがみゆき(1982年)
ヒットロゴ(黄150) ★

ストーリー:
■ たけしは結婚した姉のところへ行く途中、一年前に姉夫婦のもとで亡くなったはずの奇理子を目撃する。たけしはそのことを姉夫婦に話すが、二人は奇理子は死んだと繰り返すのみで、真相を話してくれない。しかし、再び、たけしが奇理子を見つけ、狼のように生肉を貪る、その変わり果てた様子を目の当たりにすると、観念したかのように真相を話し始める――。■ 死んで生き返った少女が、狼のように人を襲うようになる話。■ カバーには口元から血を垂らす寂しそうな表情をした少女が描かれています。■ 奇理子は結婚した姉の夫の連れ子で、たけしに好意を持っていて、たけしもまた奇理子に好意を持っています。ラストは悲劇的な終わり方。父親の生き返った奇理子に対する愛情の希薄さには驚きます。

バージョン:
画像は掲載していないが、黒枠期のカバーイラストを使用した「奇理子の墓」(黒111)もあるため、カバーイラストは2種類(ヒットロゴ)ある。

備考:
黒枠版の再版です。

[15] 口裂け女とお墓に手首 / お墓に手首と指三本

口裂け女とお墓に手首 さがみゆき(1982年)
ヒットロゴ(黒107) ★
お墓に手首と指三本 さがみゆき(1988年)
ヒットロゴ(青185) ★

ストーリー:
■ 「口裂け女とお墓に手首」美人三姉妹のうちの次女が、事故により醜い顔となり、口裂け女として夜の町に現れて世間を騒がせていく話。■ 就寝中の姉の口にナイフを差し込んで、姉の口を裂こうとしたり、精神的に追い詰められていく様子はかなり怖いです。■ 「お墓に手首と指三本」画家を目指す少女、ルミ子が通う絵画研究所に、絵が上手な美しい少女が入ってくる話。■ ルミ子は先生のことが好きなのですが、先生が新しく入ってきた少女、美知子の絵を褒めたことで、ルミ子は美知子に嫉妬するようになっていきます。■ カバーには口裂け女と少女のイラストが描かれています。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

収録作品:
「口裂け女とお墓に手首」「お墓に手首と指三本」の2話を収録。

[16] 誓いのテレパシー / 恐怖のテレパシー / 私を墓に埋めないで!

誓いのテレパシー さがみゆき(1976年)
初期HCロゴ 背番号なし ★★★
誓いのテレパシー さがみゆき(1978年)
HCロゴ(黒61) ★★★
恐怖のテレパシー さがみゆき(1987年)
ヒットロゴ(青170) ★
私を墓に埋めないで! さがみゆき(1986年)
ヒットロゴ(青8) ★

ストーリー:
■ 死んだら死後の世界から連絡すると、生前、親友と約束していた少女が、死後、親友の魂を死の世界へと連れ出し、死の世界の証明をするという話。■ 病気で死期の近づいた加代子は、生霊となって親友の糸子と五郎を自宅に呼び寄せ、死んだら死後の世界から連絡して、死の世界を教えてあげると言い残して、この世を去ります。死後、約束通り、加代子は寝ている糸子の魂を連れ出して、糸子に死後の世界を見せます。■ HC版のカバーには、ピンクの服の女性とドクロマークが羽についた不気味な蝶のイラスト、ヒットロゴ版のカバーには、青い服の少女と死後の世界の住人たちのイラストが描かれています。

バージョン:
カバーイラスト2種類(初期HCロゴ・HCロゴ・ヒットロゴ)

備考:
初期HCロゴ版のみ、巻末に読者コーナー(第13回チャンピオン大会発表)があります。

[17] 血まみれ人形

血まみれ人形 さがみゆき(1984年)
ヒットロゴ(黄128) ★

ストーリー:
■ 両親を義母に殺されたと思い込んでいる狂気に囚われた少女が、義母を壁の中に埋め込んで殺そうとする話。■ カバーには血を流す人形と、その人形の腕をつかんで叫んでいる少女が描かれています。■人形は亡くなった母親の形見で、リエはいつも人形を抱きかかえて、生きているのかのように扱って大事にしています。気の狂ったリエは、人形に義母の肉を喰らいつくすよう命じると、人形と義母を一緒に壁の中に埋め込み、満足そうに笑うのでした。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

[18] 墓を掘る少女

墓を掘る少女 さがみゆき(1988年)
ヒットロゴ(青153) ★

ストーリー:
■ 石垣が崩れて出現したほら穴に入った京子とゆかりの姉妹は、ほら穴の奥に安置してある棺を発見する。だが、京子は棺に貼ってあった御札を剥がしてしまったことで、蘇った吸血鬼に襲われ、命を落としてしまうのだった――。■ 吸血鬼ものです。御札で封印していた吸血鬼が蘇り、血を吸われた者も吸血鬼となる話。■ カバーイラストの吸血鬼に怯えている少女が、妹のゆかりです。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

備考:
黒枠版の再版です。

[19] はつ恋地獄変 / 呪わしき友情

はつ恋地獄変 さがみゆき(1981年)
ヒットロゴ(黄148) ★
呪わしき友情 さがみゆき(1988年)
ヒットロゴ(青189) ★

ストーリー:
■ ヒロシには生まれた時に、親同士が勝手に決めた許嫁の京子がいた。だがヒロシは京子よりめぐみを好きになり、また、めぐみもヒロシのことが好きになる。京子はそんな二人を見るにつれて、めぐみに激しく嫉妬するようになっていく――。■ 一人の男の子に好意を寄せる二人の女の子の壮絶な恋愛バトルを描いた作品で、ドロドロの愛憎劇が繰り広げられます。これだけなら、わりとよくある内容なのですが、登場人物がまだ中学生というところが、またすごい。京子のヒロシへの愛は、やがてめぐみへの憎悪と変わり、京子はめぐみを殺そうとするまでになります。■ カバーイラストの少女がめぐみです。ドクロの右目から恐ろしい形相でめぐみを睨みつけているのは恋のライバルの京子。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

[20] 美少女とカラス / 血まみれカラスの呪い

美少女とカラス さがみゆき(1979年)
ヒットロゴ(黒92) ★★
血まみれカラスの呪い さがみゆき(1987年)
ヒットロゴ(黄212) ★

ストーリー:
■ カラスの子供を握り殺したり、蟻を踏みつぶして喜ぶような、残忍な一面をもった美しい転校生・桜子。けい子はそんな桜子と知り合い、やがて親友になる。だが、桜子がクラスメイトをいたずらによって精神病院送りにしてから二人の関係は一変する――。■ 外見は美しいが、悪魔のように残忍な性格をした転校生と友達になってしまったことで、人生が一変してしまった少女の話。■ 「美少女とカラス」のカバーにはピンクの服を着た少女のほかに、嘴に血のついたカラスが描かれています。「血まみれカラスの呪い」のカバーには、胸から下が骸骨化した黒髪の美少女のイラスト。

バージョン:
カバーイラスト2種類(ヒットロゴ)

備考:
黒枠版の再版です。

[21] 人喰い屋敷 / ミイラの叫び人喰い屋敷

人喰い屋敷 さがみゆき(1977年)
HCロゴ(黒81) ★★★
人喰い屋敷 さがみゆき(1988年)
ヒットロゴ(黒248) ★
ミイラの叫び人喰い屋敷 さがみゆき(1986年)
ヒットロゴ(青125) ★

ストーリー:
■ 人々が人喰い屋敷と呼ぶ、津上家の屋敷では、一ヶ月前に姿を消した父に続き、母までも姿を消してしまう。残された姉妹は、屋敷に代々仕えるばあやの世津に母が消えた理由を尋ねるが、話してくれない。そして、津上家の人間が姿を消すと、決まってどこからか不気味なうなり声が聞こえてくるのだった――。■ 姉妹の母が、先祖代々続く因習に立ち向かい、真相を明らかにしていくという話。■ 父に続き、母も姿を消したことで、姉妹は次は自分たちが消える番と怯えます。一方、ばあやに騙されて、広大な地下迷路に置き去りにされてしまった姉妹の母は、命がけで迷路からの脱出を試みます。■ 「人喰い屋敷」のカバーイラストの女性が姉妹の母です。「ミイラの叫び人喰い屋敷」のカバーには赤いスカートをはいた少女と、口元から血を垂らす不気味な女が描かれています。

バージョン:
カバーイラスト2種類(HCロゴ・ヒットロゴ)

備考:
黒枠版の再版です。

[22] 蛇女のたたり / 蛇女の呪い沼 / 蛇塚の死霊娘

蛇女のたたり さがみゆき(1980年)
ヒットロゴ(紺116) ★★
蛇女のたたり さがみゆき(1982年)
ヒットロゴ(青116) ★★
蛇女の呪い沼 さがみゆき(1987年)
ヒットロゴ(青99) ★
蛇塚の死霊娘 さがみゆき(1988年)
ヒットロゴ(青186) ★

ストーリー:
■ 「蛇女のたたり」花嫁衣装で着飾り、庄屋の次郎のもとへ嫁いでいく加代を陰ながら見守る、加代の恋人の新吉。そのまま、滞り無く、二人の婚礼が行われるかと思われたが、次郎を愛していた明美が加代にした、ささいないたずらのせいで、婚礼は取りやめとなり、予想外の大事件へと発展してしまう――。■ 迷信深い人々のいる村で起きた花嫁の悲劇を描いた作品。■ 加代は新吉を愛していて、新吉と結婚したかったのですが、今まで自分を育ててくれた継母に逆らえず、継母の決めた結婚相手である次郎のもとに嫁ぐことになります。■ 「みんな死んでいた」登山中の兄妹が、崖から身を投げようとしていた少女を助けたことで、恐ろしい出来事にまきこまれてしまう話。■ 少女は自らを笠原家の人間と名乗り、笠原家の血を引く者は、数百年も続く呪いによって、呪い殺される運命にあると語ります。■ 「蛇女のたたり(紺116)」のカバーにはドクロを抱えて笑みを浮かべる着物の女性とたくさんの蛇が描かれています。それ以外のタイトルのカバーには着物の女と、それを見て驚く少女のイラストが描かれています。

バージョン:
カバーイラスト3種類(ヒットロゴ)

収録作品:
「蛇女のたたり」「みんな死んでいた」の2話を収録。

備考:
黒枠版「蛇塚の死霊娘」の再版ですが、収録作品は異なります。

[23] 骨よせの死女 / 血みどろの怨み

骨よせの死女 さがみゆき(1980年)
ヒットロゴ(黒88) ★
血みどろの怨み さがみゆき(1985年)
ヒットロゴ(青108) ★

ストーリー:
■ 村の者が恐れる、滝姫の呪いがかかった城跡で、肝試しをした仲良し四人組は、滝姫の亡霊に襲われる。二人は命を落とし、残る二人、純と園美は逃げ帰ってくるが、園美は亡霊に取り憑かれ、村の一条家の娘を城に連れて来いと、純に命じるのだった――。■ 呪われていると噂のある城跡で肝試しをした若者達が、亡霊に取り憑かれる話。■ 主人公の純は、亡霊が現れると、連れの女の子、園美を見捨てて、自分だけ逃げてしまうようなヘタレな男の子です。滝姫というのは、二百年前に城主と結婚した将軍家の姫のことなのですが、一条家の娘によって死に追いやられます。そのため、滝姫の亡霊は今なお、一条家の人間を怨んでいます。■ 「骨よせの死女」のカバーイラスト中央の美女が滝姫、右下の少女が園美です。「血みどろの怨み」のカバーには少女の写真に怨霊が一緒に写っている、心霊写真風のイラストが描かれています。

バージョン:
カバーイラスト2種類(ヒットロゴ)

備考:
黒枠版の再版です。

[24] 魔女を切り裂け / 血まみれ館の首

魔女を切り裂け さがみゆき(1980年)
ヒットロゴ(黒103) ★★
血まみれ館の首 さがみゆき(1985年)
ヒットロゴ(青29) ★

ストーリー:
■ 亡くなった前妻の千秋にかわり、新しく南条家に後妻としてやってきた静枝。だが、母が大好きだった娘の冴子は、静枝が母から父を奪ったと主張し、頑なに静枝を母親と認めようとしない。そればかりか、亡き母の怨みが込められた母の肖像画を利用して、静枝を呪い殺そうとするのだった――。■ 肖像画を利用して、人を呪い殺そうとする少女の話。■ 「魔女を切り裂け」のカバーイラストで驚いている少女は久美。久美は南条家の前に捨てられていた捨て子で、南条家で娘の冴子とともに育てられます。「血まみれ館の首」のカバーには血走った目で不気味に笑う女と、怯えた表情を浮かべる少女が描かれています。

バージョン:
カバーイラスト2種類(ヒットロゴ)

備考:
黒枠版の再版です。

[25] ミイラ狂女 / ミイラ死美女 / 血に炎える死美人

ミイラ狂女 さがみゆき(1978年)
HCロゴ(黒72) ★★★
ミイラ狂女 さがみゆき(1987年)
ヒットロゴ(青169) ★
ミイラ死美女 さがみゆき(1986年)
ヒットロゴ(青66) ★
血に炎える死美人 さがみゆき(1986年)
ヒットロゴ(青132) ★

ストーリー:
■ 怪奇作家である純一のもとに、ファンから手紙と一緒に、若い娘の血で染め上げられたといういわくつきの着物が送られてくる。手紙によれば、その着物を着ると、年老いた女が若返えるのだという。その話に興味を持った純一は、妹と女優の静香を連れ、手紙の主に会いに行くことにした――。■ 若い娘の血で染められ、着ると若返えるという、呪われた着物に魅入られた女の話。■ カバーにはミイラに腕を噛み付かれる少女が描かれています。

バージョン:
カバーイラスト1種類(HCロゴ・ヒットロゴ)

備考:
黒枠版の再版です。

[26] 四谷怪談 / 新四谷怪談

四谷怪談 さがみゆき(1976年)
HCロゴ(黒64) ★★★
新四谷怪談 さがみゆき(1980年)
ヒットロゴ(黒64) ★★★★★

ストーリー:
■ 愛しいお岩と一緒になりたいがために、二人の仲に反対するお岩の父、四谷左門を殺害して、お岩と夫婦となった伊右衛門。そんな伊右衛門に、ある日、阿波屋のお嬢様、お梅が一目惚れをする。お梅の父は、伊右衛門をお梅の婿にするべく、障害となるお岩を排除しようと、南蛮渡来の劇薬を伊右衛門に渡し、病気で寝込んでいるお岩に飲ませるよう勧めるのだった――。■ 仕官の口ぞえと、裕福な家の婿入りに目がくらんだ貧乏浪人が、妻を殺そうとする話。■ お岩は夫の伊右衛門が父の仇であることを知りません。伊右衛門は仕官の口を探す貧乏浪人で、二人は貧しいながらも幸せな暮らしを送っていたのですが、阿波屋の主人から、娘の婿になれば、仕官の道も開けるという言葉につられて、妻のお岩を殺し、阿波屋の娘、お梅と一緒になる道を選んでしまいます。■ カバーには着物の女性と、幽霊になったお岩が描かれています。

バージョン:
カバーイラスト2種類(HCロゴ・ヒットロゴ)

備考:
黒枠版の再版です。

ひばり書房 Tips7【背番号】
ヒットコミックスのカバー背には、黒枠期にはなかった、背番号がついています。背番号は、シリーズ番号か、もしくはISBNコードの下2~4ケタ目がそのまま流用されています。


■ さくらまいこ (全5作品)

[1] 助けて私は殺される

助けて私は殺される さくらまいこ(1987年)
ヒットロゴ(青188) ★

ストーリー:
■ 小さい頃に母を亡くした資産家の娘・明日香は、父の再婚によって母と兄が出来たことを喜んでいた。だが、その父も明日香が十五歳のときに、車の事故で亡くなってしまう。事故から二年が経ったある日、明日香のもとに家庭教師の里子がやってくる。明日香は里子に財産目当てに母と兄が父を殺し、自分も命を狙われていると助けを求める――。■ 義母と義兄から命を狙われているから助けてほしいと懇願する、資産家の娘の話を信じた家庭教師が、恐ろしい体験をするという話。■ 母と兄の思わせぶりな態度のせいで、明日香の言うとおり、ますます二人が怪しく思えてきます。後半のどんでん返しが秀逸な作品。■ カバーイラスト右の女性が家庭教師の里子、その左が明日香です。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

[2] 呪い人形に皆殺された

呪い人形に皆殺された さくらまいこ(1988年)
ヒットロゴ(青250) ★

ストーリー:
■ 祖母の家の土蔵で由香が見つけた人形は、願いを叶える代わりに大切なものを奪う、呪いの人形だった。人形に祖母の死を願い、祖母の死によって、人形を手に入れた由香は、次々に自分の欲望を叶え、代わりに大切なものを失っていく――。■ カバーイラストの地面に飲み込まれていく女性は大人になった由香。右で笑っているのは呪いの人形です。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

[3] 母の叫び!呪いの血文字

母の叫び!呪いの血文字 さくらまいこ(1987年)
ヒットロゴ(青149) ★

ストーリー:
■ 日本舞踊の家元の子を宿しながら、家元と結ばれなかったしのぶは、家元との間にできた娘、舞子の存在をひた隠しにしていたが、ある日、偶然、家元と再会したことがきっかけとなり、家元夫人の千加子に、舞子の存在を知られてしまう。舞子の存在を知った千加子は舞子をしのぶの元から奪い取り、舞子は千加子の娘、さくらと一緒に育てられることになった。だが、かつて、しのぶに踊りで及ばなかった千加子は、その憎しみを娘の舞子にぶつけ、いじめていく――。■ 家元である夫と過去に恋愛関係にあった女との間に、隠し子がいることを知った家元夫人が、彼女から子供を奪い取って自分のもとで育て、いじめていくという話。■ カバーイラスト左の着物の女性が舞子です。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

[4] 魔少女マヤの秘密

魔少女マヤの秘密 さくらまいこ(1987年)
ヒットロゴ(青208) ★

ストーリー:
■ 信広と妊娠中の妻・一美の二人が雨宿りさせてもらった家の住人は、人間の生血をすすろうとする恐ろしい蛇の化物だった。斧を振りかざして、襲いかかろうとする化物に対し、信広は薪で応戦し、必死の抵抗を試みる。抵抗は功を奏し、信広によって頭を殴打された化物は暖炉の中に倒れこんで、火だるまになり焼け死んでしまう。それから十年。二人のもとに産まれた子供、みつぐが十歳になった頃、一家の前に麻矢と名乗る迷子の少女が現われる――。■ 命を助けられたことで、人間の少年を好きになった蛇の化物が、姿を変えて彼の家庭に養女として潜りこみ、彼に近づく女をすべて殺していくという話。■ 麻矢は親が見つからず、正式に信広たち夫婦の養子となり、みつぐの妹のように育てられます。麻矢はみつぐのことが大好きで、あとは、お兄さま大好き、他の女にはお兄さまは渡さない的な展開に。■ カバーイラスト左の青年がみつぐ、生首を持ったウェディングドレス姿の化物は麻矢です。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

[5] 私を呪う恐怖の死美人

私を呪う恐怖の死美人 さくらまいこ(1988年)
ヒットロゴ(青165) ★

ストーリー:
■ 幼い時から仲良しだった亜矢とみどり。やがて亜矢は、子供の頃の夢を叶えて芸能人に、一方、みどりは亜矢の付き人となる。だが、華やかな芸能界に憧れていたみどりは、ピクニックの最中に深い穴に落ちた亜矢をチャンスが来たとばかりに見殺しにしてしまう。そして、みどりは亜矢そっくりに整形し、亜矢になりすまそうと企むのだった――。■ カバーイラスト右には本物の亜矢、左には亜矢そっくりに整形したみどり、そして、中央には餓死してミイラのようになった亜矢が描かれています。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)


■ 白川まり奈 (全3作品)

[1] 母さんお化けを生まないで

母さんお化けを生まないで 白川まり奈(1988年)
ヒットロゴ(青246) ★★★★

ストーリー:
■ 骨董店の娘、牧未来(まきみき)は、先祖を調べて系図をつくる仕事を請け負う、系図屋の女社長、壇園絵と知り合ったことで、今まで気にしたこともなかった、自分の先祖のことに興味を持つようになっていく。ある日、未来は、祖父から近づいてはいけないと言われていた蔵に忍び込み、そこで隠れて暮らす半人半獣の怪物、件(くだん)の姿を目撃する――。■ 骨董店の娘が、近づいてはいけないと親から言われていた蔵の中に入り、呪われた我が家の秘密を知ってしまう話。■ カバーイラストの少女が牧未来です。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

[2] 怪奇!!猫屍鬼の街

怪奇!!猫屍鬼の街 白川まり奈(1986年)
ヒットロゴ(青141) ★★★★

ストーリー:
■ 町で猫館と呼ばれる館に住む、捨て猫を拾って育てる老婆は、ある日、館に忍び込んだ何者かによって、解剖され殺された猫を見つける。町の人の心ない行為に失望した老婆は、町の人間を呪ってやると言い残すと、館に火を放ち、猫と一緒に炎につつまれていくのだった――。■ 飼い猫が町の人に殺されて生きる希望を失い、焼身自殺した愛猫家の老婆が、猫のような姿で蘇り、町の人に復讐をしていく話。■ カバーイラストの少女は主人公のルリ、その後ろで脳みそをさらけだしているのは、過去に猫をいじめていたことのある少女で、蘇った老婆に捕まり、生きたまま頭の皮と骨を剥がされてしまいます。■ 冒頭からいきなりの復讐劇です。焼け死んだ老婆は、猫のような姿で蘇り、町の人に復讐をしていきます。後半、とんでもないどんでん返しがありますが、最後のおしミャーですべてが許せる作品。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

備考:
巻末にはあとがきがあります。

[3] 血どくろマザーの怪

血どくろマザーの怪 白川まり奈(1987年)
ヒットロゴ(青164) ★★★★

ストーリー:
■ 妖怪伝説の残る無人島へキャンプに来た子供たちが、島での生活を送るうちに、妖怪が見えたり、お告げが聞こえたり、不思議な能力に目覚めていくという話。■ カバーには子を抱く母のミイラと、それに恐怖する少女が描かれています。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)


■ 杉戸光史 (全19作品)

[1] 赤毛の吸血少女

赤毛の吸血少女 杉戸光史(1979年)
HCロゴ(黒74) ★★★
赤毛の吸血少女 杉戸光史(1983年)
ヒットロゴ(黒74) ★

ストーリー:
■ 「赤毛の吸血少女」車に轢き殺された少女の持っていた人形が、少女の体から流れる血を吸って、赤毛の吸血少女に変身、殺された主人の仇を討つべく、犯人に復讐をする、という話。■ カバーイラストの赤い髪の化物がその吸血少女です。■ 「やまんばの里」青年の助けた若い女性がやまんばだったという話。女性は青年の家族を食い殺そうとしますが、ヨモギ畑に入り込んでしまったせいで魔力を失い、退治されてしまいます。ちなみに、昔話などではヨモギやショウブといったものは、やまんばの苦手なものとして語られています。

バージョン:
カバーイラスト1種類(HCロゴ・ヒットロゴ)

収録作品:
「赤毛の吸血少女」「やまんばの里」の2話を収録。

備考:
黒枠版の再版です。

[2] 怪奇!なめくじ少女

怪奇!なめくじ少女 杉戸光史(1986年)
ヒットロゴ(青146) ★★

ストーリー:
■ 「怪奇!なめくじ少女」巨大なめくじに襲われた少女が、なめくじ少女になってしまう話。■ カバーイラストのなめくじを口から出している化物がそのなめくじ少女です。■ なめくじ少女になった澄子は、友人の悦子もなめくじ少女にしようと襲ってきますが、塩をかけられると元の姿に戻り、正気を取り戻します。■ この作品では、巨大なめくじのアップにはじまり、悦子が澄子の服についているゴミをとってやろうと思って、なめくじを掴んでしまうシーン、悦子がなめくじだらけの落とし穴に落ちるシーンなど、ナメクジ嫌いにはたまらない、気持ち悪いシーンが満載です。■ 「神木」庭にある大きな樹を切ろうとしたら、神木の精が、切ればたたりで人が死ぬぞと警告してくる話。■ 結局、切るのを断念したおかげで家族の命が助かることになります。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

収録作品:
「怪奇!なめくじ少女」「神木」の2話を収録。

備考:
黒枠版「なめくじ少女」の再版です。

[3] 怪談血吸い天女

怪談血吸い天女 杉戸光史(1986年)
ヒットロゴ(黒48) ★★

ストーリー:
■ 天女伝説の残る双子松が存在する、松原へ家族旅行にやってきた範子は、双子松で血のない腐乱死体を発見した後、旅館で謎の女に襲われる。範子は女の正体を突き止めようと、双子松の方へ急ぐ女のあとをつけるが――。■ 旅行先で血のない腐乱死体を発見した少女が、怪しい女を追いかけて、江戸時代へタイムスリップしてしまう話。■ カバーに描かれている、少女を襲おうとしている化物が、その怪しい女・血吸い天女です。■ 旅館の部屋の掛け軸に「締切」と書いてあったのには笑いました。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

備考:
黒枠版の再版です。

[4] 顔のない亡霊の島 / 死んでも生きてた少年

顔のない亡霊の島 杉戸光史(1986年)
ヒットロゴ(青139) ★
死んでも生きてた少年 杉戸光史(1987年)
ヒットロゴ(青207) ★

ストーリー:
■ 父親がくれた平家ガニを水槽で飼い始めた百合子。ある夜、その平家ガニがのっぺらぼうの平家武者に姿を変え、百合子に予言めいたことを言い残し姿を消す。数日後、亡霊が予言したとおり、百合子は平家一族の血を引くという、怪我をした青年を自宅で介抱することになった。怪我が癒えて島へと帰った青年と百合子は、不思議な力によって、島で再会をする。そこで百合子が見たもの、それは青年の本当の姿だった――。■ 平家一族の血を引くという青年に惚れた少女が、彼の住む瀬戸内海の孤島へ行って、不思議な体験をする話。■ 平家ガニというのは、平家の怨念が甲羅に宿ったといわれるカニのことです。作中、頻繁にのっぺらぼうの亡霊が登場しますが、そのたびに、絶叫して逃げまくる百合子には笑ってしまいます。■ カバーイラストで武者の格好をしているのが、そののっぺらぼうの亡霊です。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

備考:
黒枠版「怪談亡霊の里」の再版です。

[5] 吸血紅こうもり

吸血紅こうもり 杉戸光史(1983年)
ヒットロゴ(青173) ★

ストーリー:
■ 親戚の昭男の家に来ていたさおりは、はずみで殺してしまった、こうもりの仇として、紅こうもりなる女に命を狙われる。昭男に助けを求めたさおりだったが、昭男はすでに女の仲間となっていて、さおりは一人で東京の自宅まで逃げ帰る。ところが自宅でも、女が現われ、今度は両親までも女の仲間にされてしまうのだった――。■ こうもりを殺してしまった少女が、謎のこうもり女に殺したこうもりの仇として狙われる話。■ 「恐怖の青とかげ」のこうもり版です。カバーに描かれている牙の生えた女が紅こうもりです。■ 冒頭、5頁を使ってまで説明した吸血こうもりの恐怖と、その直後の落差の大きさは、一度読んだら忘れられません。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

備考:
黒枠版「怪談紅こうもり」の再版です。

[6] 恐怖!!顔がこわれる女 / 妖怪どろ娘

恐怖!!顔がこわれる女 杉戸光史(1985年)
ヒットロゴ(黄74) ★
妖怪どろ娘 杉戸光史(1988年)
ヒットロゴ(青159) ★

ストーリー:
■ 漫画家の光史はひばり書房の編集部に原稿を届けたあと、同じ町内に住む中学生の祐子から、土の妖怪に殺される夢を一週間も見続けているという話を聞く。その三日後、友人の郁夫と旅行中にでかけた祐子から、土の妖怪が出現したとの連絡をうけた光史は、急遽、二人の旅行先へと向かう――。■ 旅行にでかけた知り合いから、土の妖怪が出現したとの連絡をうけた青年が旅行先へ行って、土の妖怪を退治する話。■ カバーイラストで不気味な笑みを浮かべているのが土の妖怪です。この作品にはひばり書房の編集部が出てきて、原稿を届けにくる杉戸光史先生と古賀新一先生が登場します。さらに杉戸光史先生の場合は、話の本筋にもからんできます。■ 祐子は旅行先で、体が泥のようにくずれる女に襲われるのですが、光史と郁夫の二人によって助けられることになります。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

備考:
黒枠版「妖怪どろ娘」の再版です。

[7] 恐怖の青とかげ

恐怖の青とかげ 杉戸光史(1985年)
ヒットロゴ(黒49) ★

ストーリー:
■ 青トカゲを殺してしまった少女が、謎のトカゲ女に殺したトカゲの仇として狙われる話。■ 話の構成は「吸血紅こうもり」とよく似ています。主人公の朝子には夕子という妹がいるのですが、妹もトカゲ女による復讐のターゲットにされてしまいます。ちなみに謎の女が、殺された青トカゲにつけていた名前は青子でした。■ カバーイラストで口から青トカゲを出している化物がトカゲ女です。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

備考:
黒枠版「怪談青とかげ」の再版です。

[8] 恐い人面蛇 / 蛇神さまの怪

恐い人面蛇 杉戸光史(1984年)
ヒットロゴ(黄187) ★
蛇神さまの怪 杉戸光史(1987年)
ヒットロゴ(青190) ★

ストーリー:
■ 田舎のいとこの家に遊びに来た少女が、村のほこらに祀られている蛇神様の化身とされる、バチヘビに襲われる話。■ バチヘビというのはツチノコのことです。バチヘビはただのバチヘビではなく、背中に人の顔がついている人面バチヘビで、時々、蛇女に変身したりします。■ カバーイラスト右下に描かれているのが人面バチヘビ、舌を出している化物が蛇女です。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

備考:
黒枠版「人面蛇」の再版です。

[9] 地獄からやって来たひとだま少女 / 地獄を見てきた私

地獄からやって来たひとだま少女 杉戸光史(1985年)
ヒットロゴ(青92) ★
地獄を見てきた私 杉戸光史(1988年)
ヒットロゴ(青191) ★

ストーリー:
■ 地震でできた地割れから、地獄に落ちていた人魂が大量に逃げ出し、人々に取り憑いて仲間を増やしていく話。■ カバーには蛇・狐・猿の人魂に取り憑かれた家族に襲われる少女が描かれています。人魂は主人公・明子の姉、両親に取り憑き、残る明子も仲間にしようと、どこまでも明子のあとを追いかけてきます。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

備考:
黒枠版「ひとだま少女」の再版です。

[10] 死少女のたより / 死霊のたたり双子少女

死少女のたより 杉戸光史(1984年)
ヒットロゴ(黄155) ★★
死霊のたたり双子少女 杉戸光史(1986年)
ヒットロゴ(青106) ★★

ストーリー:
■ 霊能力のある姉妹と、その姉妹と知り合いになったカップルが、悪霊に狙われる話。■ 友栄(ともえ)と努のカップルは神社へ写真撮影へ行き、そこで念写のできる霊能力少女、百恵と出会います。その後、百恵はスキー旅行に行って、雪崩にまきこまれて亡くなってしまうのですが、姉の美代子に霊界通信のような形で、あの世で悪霊につきまとわれていることを知らせてきます。やがて、その悪霊は美代子や友栄たちの前にも現われるようになります。■ カバーには悪霊に狙われる女性が描かれています。

バージョン:
カバーイラスト2種類(ヒットロゴ)

備考:
黒枠版「死者のたより」の再版です。

[11] 白へび娘の墓

白へび娘の墓 杉戸光史(1988年)
ヒットロゴ(青162) ★

ストーリー:
■ タケシとマキの兄妹は、夏休みに田舎の親戚の家に遊びにやって来た。村には白蛇塚と呼ばれる石碑があったが、その夜の落雷によって粉々に砕け、土中から古い壷が現れる。好奇心から塚を訪れたタケシは、何も知らずに壷の護符を剥がし、封印されていた白蛇の化物に取り憑かれてしまうのだった――。■ 親戚の家に遊びにやって来た兄妹の兄が、塚に封印されていた化物に取り憑かれてしまう話。■ カバーには白蛇に巻きつかれて悲鳴をあげる少女と、それを見て不気味に笑う白蛇の化物が描かれています。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

備考:
黒枠版「白へびの墓」の再版です。

[12] 血の蛇殺人事件 / 血の蛇屋敷

血の蛇殺人事件 杉戸光史(1976年)
HCロゴ(青47) ★★★
血の蛇屋敷 杉戸光史(1985年)
ヒットロゴ(青64) ★

ストーリー:
■ 石仏を見るのが大好きな幸司は、多くの石仏があると聞いて訪れた石神村で、赤い蛇のマークが残される殺人事件に巻き込まれる。容疑者は行方をくらまし、事件は未解決のまま、幸司は東京へ戻るが、今度は東京でも赤い蛇のマークが残される殺人事件が起きてしまう――。■ カバーイラストの青年が幸司です。石仏を見るのが大好きという、しぶい趣味の主人公です。■ 最初のページを見ると、獄門狂介推理シリーズ1とありますが、シリーズ2以降は見つからないので、結局、これ1作だけで終わりだったみたいです。■ この作品では、実際に事件を推理して解決させるのは、物語の最後のほうに唐突に登場する、私立探偵の獄門狂介なる人物です。主人公の青年、幸司は事件に巻き込まれるだけで終ります。

バージョン:
カバーイラスト2種類(HCロゴ・ヒットロゴ)

[13] 生首館

生首館 杉戸光史(1979年)
ヒットロゴ(黒114) ★★★★

ストーリー:
■ 毎夜、美也子の夢に現れ、胴や腕、足を返せとわめきたてる謎の生首男。だが、日を追うごとに、生首男には胴体や腕が揃い始め、五体すべて揃ったら、美也子を迎えに行くと言い残すと、消えていく。同じ頃、美也子のまわりでは自分の意志とは無関係に腕や足が動き、本人が自殺に追い込まれる、奇怪な事件が続発していた――。■ 優秀な人間が永遠に生き続けられるように、狂った博士が人間の体をすげ替える話。■ カバー左下に描かれているのが生首男です。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

備考:
黒枠版の再版です。

[14] 呪いの学校にヘビ女!!

呪いの学校にヘビ女!! 杉戸光史(1988年)
ヒットロゴ(黄205) ★

ストーリー:
■ 洋子は学校の帰りに、示現斉と名乗る老人から、近々恐ろしい霊にとりつかれて命を落とすと忠告される。老人の忠告が気になった洋子は、放課後、友人二人と一緒にコックリさんを行い、呼び出したコックリさんに真相を尋ねる。すると、ヤマタノオロチがとりつくと答え、しかもその霊は今ここに来ていることを知らせてくるのだった――。■ コックリさんをした少女にヤマタノオロチの霊がとりついて、次々と仲間を増やしていく話。■ カバーイラストで蛇女みたいに首が伸びている少女は、ヤマタのオロチの霊にとりつかれた主人公の友人です。ヤマタのオロチは頭が八つあるので、八人の人間に霊がとりつくことができ、友人二人もヤマタのオロチの霊にとりつかれてしまいます。作中には古賀新一先生っぽい巨大蛇の登場シーンもあります。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

備考:
黒枠版「コックリの恐怖」の再版です。

[15] ばけ猫屋敷 / 怪奇!!ばけ猫の家

ばけ猫屋敷 杉戸光史(1978年)
HCロゴ(黒73) ★★★
ばけ猫屋敷 杉戸光史(1983年)
ヒットロゴ(黒73) ★
怪奇!!ばけ猫の家 杉戸光史(1985年)
ヒットロゴ(青102) ★

ストーリー:
■ 姉妹の病気療養のため、一家はとある村の屋敷へ引っ越してきた。だが、その屋敷は、村で化け猫が出ると噂される屋敷だった――。■ 姉妹が屋敷に住みつく化け猫に襲われる話。■ カバーイラストで二人の少女を狙っているのがその化け猫です。この作品でいう化け猫というのは、怨みを残して死んだ者の魂と猫との合体によってうまれた妖怪のことです。後半では意表をついた、化け猫同士の戦いが見られます。

バージョン:
カバーイラスト1種類(HCロゴ・ヒットロゴ)

備考:
黒枠版の再版です。

[16] 人喰い女の館 1巻

人喰い女の館 1巻 杉戸光史(1984年)
ヒットロゴ(青85) ★

ストーリー:
■ 漫画を描くのが大好きな少女が、親戚の家に遊びに行って、村の沼に浮かぶ死体を発見、驚いて逃げる途中で、地下道へ通じる穴に落ち、そこで自分を殺して食べようとする鬼と遭遇する、という話。■ 全2巻のうちの1巻目です。読んですぐ、主人公の少女の名前に驚くと思います。「恐怖!!顔がこわれる女」では作中に杉戸光史先生本人が登場していましたが、この作品では杉戸光子という少女として登場します。■ カバーイラストで、少女の後ろに描かれているのが人を喰らう鬼です。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

備考:
黒枠版「鬼」1巻の再版です。

[17] 人喰い女の館 2巻

人喰い女の館 2巻 杉戸光史(1984年)
ヒットロゴ(青86) ★

ストーリー:
■ 地底につづく洞窟で人骨を発見したことを明美から聞いた光子と哲也は、明美の案内でその洞窟へと入り、鬼によって食いちぎられたと思われる、以前、沼に浮いていた死体を発見する。だが、その直後、光子たちはまたもや鬼と遭遇してしまうのだった――。■ 全2巻のうちの2巻目です。この巻では、鬼の正体が明らかになります。カバーには少女と人喰い鬼が描かれています。■ 洞窟で鬼と遭遇してしまった三人は逃げ出すのですが、無事、洞窟から脱出できたのは光子だけで、哲也と明美の二人は鬼に捕まってしまいます。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

備考:
黒枠版「鬼」2巻の再版です。

[18] 妖怪百の目少女

妖怪百の目少女 杉戸光史(1986年)
ヒットロゴ(青121) ★★

ストーリー:
■ 登山中に足を踏み外して崖から落ちた洋子は、見たこともない不思議な世界で目を覚ます。洋子はその世界で、百目という妖怪によって体中に目玉を付けられ、目玉たちの召使いにされてしまうのだった――。■ 少女が百目という妖怪によって体中に目玉を付けられ、妖怪の手下にされてしまう話。■ カバーイラストの目だらけの化物が、妖怪・百目です。左にいるのは、目玉を付けられ、妖怪の手下にされてしまった少女。最終的には、洋子の友人・ルミ子がこの百目を倒すことになります。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

備考:
黒枠版「百の目少女」の再版です。

[19] 妖怪三つの目屋敷

妖怪三つの目屋敷 杉戸光史(1983年)
ヒットロゴ(青174) ★★

ストーリー:
■ 清香のクラスにやってきた美人の転校生・美也子。清香は美也子との下校中、偶然、美也子の姉を目撃するが、彼女の姉は、昨夜、清香が路地で見かけた、額に目がある三ツ目の女と瓜二つだった。確証を得ようと、清香は親友の義宣と共に、美也子の家で開かれる誕生日パーティーに出席するが――。■ 三ツ目の秘密を探ろうとした少女とその恋人が、三ツ目から命を狙われる話。■ カバーに描かれている三ツ目の女が、美也子の姉です。話が進むと、三ツ目の人間ばかりが住む、三ツ目の村というのがでてきます。その村の者が言うには、二ツ目の人間こそが奇形なんだとか。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

備考:
黒枠版「怪談三つ目」の再版です。


■ なかのゆみ (全5作品)

[1] あっ!私の顔がとけていく

あっ!私の顔がとけていく なかのゆみ(1986年)
ヒットロゴ(青113) ★

ストーリー:
■ 歪んだ性格の女の子が、友人に意地悪をするために、謎の女と取引をして、三つの願いを叶えてもらう話。■ 謎の女は冬子に、三つの願いを叶える代わりに、三年後に冬子の持っているものを半分だけ欲しいと取引を持ちかけ、冬子は意味をよく考えず、女と取引をしてしまいます。美人で明るく、誰からも愛される、友人の夏子を泣かせてやりたいと、心のすみでいつも思っていた冬子は、願い事で叶えてもらい身につけた超能力で、三年間に渡って、夏子に意地悪をして恐怖を与え続けます。そして、約束の三年目、冬子は深く考えたこともなかった、約束の意味を身を持って知ることになります。■ カバーイラストの少女が夏子です。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

[2] 血に染まる月下美人

血に染まる月下美人 なかのゆみ(1986年)
ヒットロゴ(青122) ★

ストーリー:
■ 中学生の由香は、ある日、父から再婚することを告げられる。由香は父が再婚することを喜び、再婚後、一家は父と娘の二人暮らしから、再婚相手の母とその娘、あけみとの四人暮らしになる。だが、父が海外へ単身赴任してから、二人の態度が豹変する――。■ カバーイラストの女性が父の再婚相手です。■ 父親が単身赴任してから、由香は自分の食べるものは自分で作らなければいけなくなり、自分の部屋をあけみに奪い取られ、大事にしていた月下美人の鉢植えを外に放り投げられ、寝ている間に髪を勝手に切られるなどのいじめをうけるようになります。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

備考:
あとがきでは、なかのゆみ先生が、高校生のときから大ファンだったつげ義春先生にあった時のことが書かれています。

[3] 呪われた人形 / 夜がこわい!呪われた人形 / 死を呼ぶ呪われた人形

呪われた人形 なかのゆみ(1980年)
ヒットロゴ(黒115) ★★
夜がこわい!呪われた人形 なかのゆみ(1986年)
ヒットロゴ(青117) ★★
死を呼ぶ呪われた人形 なかのゆみ(1987年)
ヒットロゴ(青173) ★★

ストーリー:
■ ある日、資産家の娘、リサは庭で汚れた人形を拾う。だが、その人形には、かつて、醜い顔で生まれたが故に、世間体を気にする母に殺され、死産扱いにされたリサの妹・モモの魂が宿っていた。人形のモモは、怨みのある母を惨殺し、次にリサの体を乗っ取り、自分がリサになろうとするのだった――。■ 死んだ妹の魂が宿った人形が、姉の体を乗っ取ろうとする話。■ 「呪われた人形」のカバーには不安そうな表情を浮かべる女性と、いくつもの呪われた人形が描かれています。「夜がこわい!呪われた人形」「死を呼ぶ呪われた人形」のカバー左に描かれている少女がリサです。右はリサの拾った呪われた人形。

バージョン:
カバーイラスト2種類(ヒットロゴ)

備考:
黒枠版の再版です。

[4] 呪われた花嫁 / 菊の恨み女がにくい

呪われた花嫁 なかのゆみ(1985年)
ヒットロゴ(青98) ★
菊の恨み女がにくい なかのゆみ(1988年)
ヒットロゴ(青183) ★

ストーリー:
■ 親切にしてくれた尾形という男性に、高校生の夕湖は一目惚れをする。やがて、夕湖は短大生となり、尾形に自分の思いを伝えるが、尾形からはその気がないと言われてしまう。それでも、気持ちが変わらない夕湖を見た尾形は、ある日、夕湖を公園に呼ぶと、意を決したように、尾形家にまつわる怖い話をする――。■ 顔にひどい火傷を負い、夫に見捨てられ、恨みを抱いて亡くなった先祖の霊が、その家にくる女を排除し、呪い殺そうとする話。■ 醜く焼けただれた顔に化粧をして、「どう、きれい?」と尋ねる菊の姿は口裂け女にも匹敵する怖さがあります。■ カバーイラストで花嫁衣装を着ているのが夕湖、その彼女に襲いかかろうとしているのがお菊です。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

[5] 花嫁に恐怖の花を

花嫁に恐怖の花を なかのゆみ(1986年)
ヒットロゴ(青138) ★

ストーリー:
■ 大学の夏休みに、里美は矢野と名乗る陶芸家の青年と出会う。里美は次第に彼に惹かれ、やがて結婚を考えるまでになる。ある日、里美は、青年のことを話したくなり、既に結婚している親友の雪子のもとを訪れる――。■ 同じ島で育ち、いつも一緒だったが、学校の卒業を機に、別々の人生を歩み始めることになった少女二人の人生を追ったヒューマンドラマです。親友との別れ、義父との別れ、そして妻との別れなど、別れがテーマになっています。ホラー要素はオマケといった感じです。■ カバーイラストの女性が雪子です。変質者に首を締められ、いきなりお経を唱える里美にはびっくりです。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)


■ 西たけろう (全1作品)

[1] 幽霊学園 / 死を呼ぶ!!幽霊学園

幽霊学園 西たけろう(1988年)
ヒットロゴ(黒232) ★
死を呼ぶ!!幽霊学園 西たけろう(1986年)
ヒットロゴ(青118) ★

ストーリー:
■ 転校してきた少女が、霊の力を借りて、学園に隠された秘密を解明する話。■ 転校してきた亜矢は席が隣の美子(よしこ)と仲良くなるのですが、美子は旧校舎裏の古井戸の中で死体となって発見されてしまいます。そして、美子の死をきっかけに、学園で奇怪なことが起こり始めます。■ カバーに描かれているのは、子供と美子の幽霊を見て驚く女子生徒。

バージョン:
カバーイラスト1種類(HCロゴ・ヒットロゴ)。画像は掲載していないが、カバー背にHCロゴのあるHC版「幽霊学園」(黒87)もある。

備考:
黒枠版の再版です。


■ 浜慎二 (全2作品)

[1]  SF恐怖入門 / SF入門白骨の死者

SF恐怖入門 浜慎二(1979年)
HCロゴ(黒70) ★★★
SF入門白骨の死者 浜慎二(1980年)
HCロゴ(黒70) ★★★★★

ストーリー:
■ 「ひとり静か・・・・・」近いうちに核戦争が起きると主張し、生き残るため、国民に冬眠を勧める博士が、宝石強盗犯と一緒に十五年間の冬眠をする話。■ 「幸せな男」警備が厳重で、どうしても情報を盗み出せない企業に侵入するため、謎の二人組から透明人間にしてもらう凄腕の産業スパイの話。■ 「秋も終りの日に・・・・」お金で老人に未来を売った青年の話。■ 「白骨の使者」葬儀社に自分の棺桶を買いに来る男の話。■ カバーにはフクロウ、白骨化した宇宙飛行士のイラストが描かれています。

バージョン:
カバーイラスト1種類(HCロゴ)。

収録作品:
「ひとり静か・・・・・」「幸せな男」「ああ!人間」「ああ同窓会」「秋も終りの日に・・・・」「顔」「白骨の使者」の7話を収録。

備考:
黒枠版「SF怪奇入門」の再版ですが、ヒットコミックス版では、黒枠版にはない「白骨の使者」が収録されています。

[2] 闇に光る幼女の目 / 夜歩く死体

闇に光る幼女の目 浜慎二(1985年)
ヒットロゴ(黄60) ★
夜歩く死体 浜慎二(1988年)
ヒットロゴ(青168) ★

ストーリー:
■ 「闇に光る幼女の目」暴走族のメンバーである青年が夜中に謎の幼女と遭遇する話。■ 幼女と出会ってから、青年は災難を免れたり、身の回りで不思議なことが起こるようになります。■ 「いぬ男」息子を犬に食い殺された獣医が犬になってしまう話。これは30Pほどの短編です。■ カバーには暴走族のメンバー・タケシと、そのタケシが遭遇する謎の幼女が描かれています。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

収録作品:
「闇に光る幼女の目」「魔首」「いぬ男」の3話を収録。


■ 日野日出志 (全14作品)

[1] 赤い蛇 / 血を吸う赤い蛇

赤い蛇 日野日出志(1985年)
ヒットロゴ(青67) ★
血を吸う赤い蛇 日野日出志(1988年)
ヒットロゴ(青251) ★

ストーリー:
■ 想像を絶する広さの旧家で、異常な性癖をもつ家族と暮らす少年が、その家で夢か現実か分からない恐ろしい体験をする話。■ 少年の家には青銅で出来た魔除けの鏡が通路にあり、少年は祖父から、鏡の向こう側にあるというあかずの間を見ると、家族に恐ろしいことが起こるということを、日頃から聞かされていたのですが、ある日、少年は夢の中で、魔除けの鏡を通り抜け、あかずの間を見てしまいます。それによって、あかずの間の使いである赤い蛇が現われ、家族の身に恐ろしいことが起こり始めます。■ カバーイラストには人形の裂けた腹から出てくる異形の化物と、その人形に絡みつく赤い蛇が描かれています。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

[2] 悪魔が町にやって来る恐怖!!ブタの町

悪魔が町にやって来る恐怖!!ブタの町 日野日出志(1988年)
ヒットロゴ(青175) ★

ストーリー:
■ ある夜、町を急襲した謎の集団によって、町の人々はどこかへ連れ去られてしまう。唯一人、集団の捜索から逃れたけん一は、廃墟となった町の中で、豚小屋みたいな場所に収容されていた両親を見つける。けん一はそこで、両親から、謎の集団の正体は悪魔で、収容されている人々は、彼らによってブタにされてしまう運命にあることを知らされるのだった――。■ 悪魔の集団が町の人々を連れ去って、豚小屋みたいな場所に押し込めて、ブタにしてしまうという話。■ カバーに描かれているのは悪魔によってブタに姿を変えられてしまった人々。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

[3] -ある地獄絵師の告白-地獄変 / 地獄絵師の告白地獄変

-ある地獄絵師の告白-地獄変 日野日出志(1985年)
ヒットロゴ(青62) ★
地獄絵師の告白地獄変 日野日出志(1988年)
ヒットロゴ(青249) ★★

ストーリー:
■ 狂気にとりつかれ、地獄絵ばかりを描いている絵師が、自分の半生を振り返るという話。■ 作中には、絵師の家族も登場しますが、ほぼ全員、狂人だったりします。■ カバーには頭の皮を剥ぎ取る男のイラストが描かれています。男の頭の中からは亡者の首が出ています。

カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

[4] 怪奇!死肉の男

怪奇!死肉の男 日野日出志(1986年)
ヒットロゴ(黄128) ★

ストーリー:
■ うじがわき、異臭を放つ、腐乱した肉体の男は、とある海辺で徘徊しているところを捕まり、病院へと送られる。男は動いて話すことができるにも関わらず、病院での検査の結果、完全に死んでいると判断される。男は自分が何者なのか思い出せず、病院では細胞を蘇生させるための治療もうけるが効果はなく、肉体の腐乱は日々、着実に進行していく――。■ 水死した男が腐乱した体のまま蘇り、自分が何者なのか、失われた記憶を取り戻そうとする話。■ カバーに描かれているのは主人公の死肉の男。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

[5] 恐怖のモンスター / 怪物の子守唄

恐怖のモンスター 日野日出志(1985年)
ヒットロゴ(青33) ★★
恐怖のモンスター 日野日出志(1987年)
ヒットロゴ(青198) ★★
怪物の子守唄 日野日出志(1987年)
ヒットロゴ(青142) ★★

ストーリー:
■ 「恐怖のモンスター」天才科学者が海で見つけた深海魚の腐肉から、怪物を作り上げる話。■ 怪物誕生からわずか10頁ほどで、自衛隊まで呼ばれて攻撃されるハイペースな展開。怪物は外見のわりに、喋り方がユニーク。怪物の「出ました!!」には笑いました。カバーに描かれているのが怪物です。■ 「ゆん手」少年の左手が、自分の意志とは関係なく、動き出して悪さをする話。■ 「鶴が翔んだ日」鶴の大好きな病弱な少女が鶴になるという、民話風の話。■ 「山鬼ごんごろ」純真で優しい鬼が、盲目の人間の娘に恋をする話。鬼は娘と夫婦になるために、娘の親の言うがままに、自らの身体を傷つけていきます。結局、一番恐ろしいのは、心優しい鬼よりも狡猾な人間だったという話。

バージョン:
カバーイラスト2種類(ヒットロゴ)

収録作品:
「恐怖のモンスター」「ゆん手」「鶴が翔んだ日」「山鬼ごんごろ」の4話を収録。

[6] 恐怖列車 / 地獄から来た恐怖列車

恐怖列車 日野日出志(1976年)
HCロゴ(黄54) ★★★
恐怖列車 日野日出志(1988年)
ヒットロゴ(黄245) ★
地獄から来た恐怖列車 日野日出志(1986年)
ヒットロゴ(青133) ★

ストーリー:
■ 「恐怖列車」少年たちの乗った列車がトンネルに入るとともに異次元世界に紛れ込み、以後、少年たちの日常が一変してしまう話。■ カバーイラストの少年が主人公の秀一です。■ 「狂人時代」日野日出志先生の実体験をコメディタッチで描いた作品。タイトルにふさわしく、かなりぶっ飛んだ内容。■ 「地獄小僧」同タイトルのヒットコミックス「地獄小僧」の続き。村人を呪い殺す雪少女と、前作でも出てきた、地獄小僧をしつこく追う花水警部が登場します。■ 逃走するときに罠にかかって深手を負った地獄小僧は、暗黒の世界で息絶え、死後、地獄へと送られます。

バージョン:
カバーイラスト1種類(HCロゴ・ヒットロゴ)。

収録作品:
HC版とHC版以外では収録作品が異なる。HC版は「恐怖列車」「竹藪地獄怨絵草紙」「狂人時代」「奇病時代」「或る剣豪の最期」の5話を収録。HC版以外は「恐怖列車」「狂人時代」「地獄小僧」の3話を収録。

[7] 幻色の孤島 / ぼくらの先生 / 恐怖怪談!!ぼくらの先生

幻色の孤島 日野日出志(1984年)
ロゴなし(黄40) ★
ぼくらの先生 日野日出志(1980年)
ヒットロゴ(黄134) ★
恐怖怪談!!ぼくらの先生 日野日出志(1988年)
ヒットロゴ(青236) ★

ストーリー:
■ 「ぼくらの先生」人に言えない恐ろしい秘密をもっている先生の話。■ 大仏先生と呼ばれる大柄な先生は、子供たちから慕われる人気者です。先生は自宅にたくさんの動物を飼っているのですが、それは動物が好きという訳ではなく、別の理由があって飼育をしているのでした。カバーイラストで動物を手に乗せている男が大仏先生です。■ 「おーいナマズくん」少年の体にナマズが寄生する話。体が弱く、イジメられっ子の少年に、ナマズが乗り移ってから、少年は日毎にたくましくなっていきます。■ 「かわいい少女」怪談話で旅人を驚かして喜ぶ、悪戯好きの少女の話。■ 「幻色の孤島」奇妙な生物のひしめく孤島に漂着した男の話。■ 男は記憶を失っていて、自分が誰なのか、自分のいる場所がどこなのか、何も思い出せません。男は島を探索するうち、巨大な門を見つけ、その門の向こう側に行きたいと思うようになります。カバーイラストで槍を持っている男がその男です。■ 「つめたい汗」暑さで狂ってしまう侍の話。

バージョン:
カバーイラスト2種類(ロゴなし・ヒットロゴ)

収録作品:
「ぼくらの先生」「おーいナマズくん」「かわいい少女」「幻色の孤島」「つめたい汗」「猟人」「人魚」の7話を収録。

備考:
カバー背にHCロゴはないが、HC版もある(カバーに背番号がない「幻色の孤島」)。

[8] 地獄小僧

地獄小僧 日野日出志(1977年)
HCロゴ(黄85) ★★★
地獄小僧 日野日出志(1987年)
ヒットロゴ(黄17) ★

ストーリー:
■ 怪物に変身する少年の目玉から誕生した地獄小僧が、人を襲い、世間を騒がせていくという話。■ 交通事故で息子を亡くした大学病院の教授が、病院からさらってきた子供を犠牲にして、死んだ息子を蘇らせるのですが、 蘇った息子は時々、怪物に変身して町の人を襲うようになってしまいます。この怪物が絶命したときに目玉が下水道に落ちて、その目玉から地獄小僧が誕生します。■ カバーイラストの怪物が地獄小僧です。物語前半は地獄小僧が誕生するまでが描かれ、後半は誕生した地獄小僧が人を襲い、世間を騒がせていくまでが描かれています。なお、この巻の続きはひばりヒットコミックス「恐怖列車」に収録されています。

バージョン:
カバーイラスト1種類(HCロゴ・ヒットロゴ)

[9] 地獄の子守唄

地獄の子守唄 日野日出志(1976年)
HCロゴ(黄52) ★★★
地獄の子守唄 日野日出志(1988年)
ヒットロゴ(黄226) ★

ストーリー:
■ 「博士の地下室」新種の動物を作ろうと、動物実験を繰り返す博士の話。■ 「泥人形」公害によって奇形となった子供たちが、大きな泥人形を作り、奇形となった怒りを人形にぶつけていくという、社会風刺的な作品。■ 「地獄の子守唄」日野日出志という怪奇と恐怖にとりつかれた漫画家の恐るべき半生を描いた作品。■ 少年時代にいじめっ子や虐待する母を呪い殺し、その後も気に入らない者を次々に呪い殺していったことを告白。そしてラストでは「こんどはきみが死ぬ番だ!」と、秘密を知った読者に向かって死の宣告をするのでした。■ 話の終わりに掲載されているらくがきコーナーでは、日野日出志先生のショートショートや、子供の頃に父親が買ってきた6色クレヨンのせいで、ひねくれてしまったエピソードなどが載っています。■ カバーイラストの顔は「地獄の子守唄」に登場する著者・日野日出志のもの。

バージョン:
カバーイラスト1種類(HCロゴ・ヒットロゴ)。

収録作品:
「蝶の家」「七色の毒蜘蛛」「白い世界」「博士の地下室」「泥人形」「地獄の子守唄」の6話を収録。

備考:
黒枠版の再版です。

[10] 蔵六の奇病

蔵六の奇病 日野日出志(1987年)
ロゴなし(青152) ★

ストーリー:
■ 「蔵六の奇病」蔵六は小さい頃から頭が弱く、村人からいつも馬鹿にされていた。村の桜が満開となる頃、そんな蔵六の顔一面に、でき物ができ始める。でき物はいつのまにか体全体に広がり、蔵六の病気のせいで、村八分にされることを恐れた兄は、蔵六を森の中にある、あばら家へと厄介払いする。やがて、梅雨の時期になると、蔵六の体からは、七色の膿が流れだすようになっていく――。■ 昔話を読むようなほのぼのした感じで始まりますが、内容はショッキング。蔵六は自分の体から出る、色鮮やかな膿を使って、大好きな絵を描くことを思いつき、でき物から膿を出すための激痛に苦しみながらも、毎日、夢中で絵を描き続けます。カバーイラストに描かれているのは、病気が進行して、全身でき物だらけになってしまった蔵六です。■ 「水の中」交通事故で四肢を失い、知的障害を負った息子と母との心の交流を描いた作品。■ 「はつかねずみ」少年がペットショップからもらってきたハツカネズミが逃げ出して、そのネズミに家が占領されてしまうという話。■ 「百貫目」野盗に親を殺され、家を焼かれてしまった十人兄弟が、懸命に生きていくさまを描いた作品。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ロゴなし)

収録作品:
「蔵六の奇病」「水の中」「はつかねずみ」「百貫目」の4話を収録。

備考:
カバー背にHCロゴはないがHC版もあります(カバーに背番号がない「蔵六の奇病」)。

[11] 胎児異変わたしの赤ちゃん

胎児異変わたしの赤ちゃん 日野日出志(1978年)
HCロゴ(黄53) ★★★
胎児異変わたしの赤ちゃん 日野日出志(1988年)
ヒットロゴ(黄235) ★

ストーリー:
■ 「胎児異変 わたしの赤ちゃん」若い夫婦の間に、グロテスクなトカゲのような赤ちゃんが生まれる話。■ トカゲのような赤ちゃんは、成長するうちに、生きた動物を好んで食べるようになり、やがて、となりの家の子供まで襲うようになってしまいます。■ 「おかしなおかしなプロダクション」漫画家、血野血出死と編集者とのやりとりを、赤塚不二夫風に描いたナンセンスギャグ漫画。■ 「水色の部屋」赤ちゃんを中絶した妻が、罪の意識にさいなまれ、次第に狂っていくという話。■ カバーイラストの男女は「胎児異変 わたしの赤ちゃん」に登場する若い夫婦。

バージョン:
カバーイラスト1種類(HCロゴ・ヒットロゴ)

収録作品:
「胎児異変わたしの赤ちゃん」「赤い花」「まりつき少女」「真夏・幻想」「元日の朝」「おかしなおかしなプロダクション」「水色の部屋」の7話を収録。ただし、HC版以外では、被爆者のカップルを描いた「真夏・幻想」はカットされています。

備考:
黒枠版の再版です。

[12] 毒虫小僧 / 怪奇!毒虫小僧

毒虫小僧 日野日出志(1979年)
HCロゴ(黒56) ★★★
毒虫小僧 日野日出志(1986年)
ヒットロゴ(黒7) ★
怪奇!毒虫小僧 日野日出志(1987年)
ヒットロゴ(青166) ★

ストーリー:
■ 何をやらせてもダメな少年が、毒虫に刺されて、毒虫のような姿に変身してしまう話。■ 毒虫となった少年の喜びや悲しみといった心情が見事に描かれた傑作だと思います。ラストシーンは泣けます。■ カバーには毒虫になった少年と、その毒虫を見て驚く家族が描かれています。

バージョン:
カバーイラスト1種類(HCロゴ・ヒットロゴ)

備考:
黒枠版の再版です。

[13] 呪われた赤ん坊が・・・

呪われた赤ん坊が・・・ 日野日出志(1985年)
ヒットロゴ(青89) ★

ストーリー:
■ 赤ちゃんの時にゴミ山に捨てられ、ゴミ山で死肉や動物を食べながら大きくなった奇形の少女が、人の住む町へとやってきて、自分を捨てた親を探そうとする話。■ カバーイラストの肋骨の出ている化物が、捨てられた少女です。手前の男はその父親、女の子は捨てられた少女の双子の妹です。■ 少女は町で人々を襲って食べるようになり、町中は大騒ぎとなります。 

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

[14] まだらの卵

まだらの卵 日野日出志(1979年)
HCロゴ(黄30) ★★★
まだらの卵 日野日出志(1985年)
ヒットロゴ(黄1) ★

ストーリー:
■ 「ウロコのない魚」猛暑で気が狂ってしまう床屋の話。■ 「セミの森」
別荘に遊びに来ていた姉弟がセミの大群に襲われ、セミ人間になってしまう話。■ 「地獄へのエレベーター」不気味な人たちが次々に乗り込む、恐怖のエレベーターに乗ってしまった少年の話。■ 「狂気の宿」山奥にある民宿に宿泊した家族が、民宿を経営している気違い一家に殺されてしまう話。廊下には落とし穴があったりして、客を殺す気マンマンの民宿です。■ 「まだらの卵」工場排水が流れるドブ川で、少年が拾ったまだらの卵から生まれた何かが、近所の動物や子供を襲うようになる話。■ ある日、学校から帰った少年は、部屋に置いてある卵が割れているのを確認します。卵から生まれた「何か」は、窓の外に出て、ドブ川に入った痕跡を残したまま姿を消すのですが、一ヶ月が経った頃、近所で動物や子供の行方不明事件が続発するようになります。■ カバーには「まだらの卵」に登場する主人公の少年が描かれています(作中での名前はなし)。

バージョン:
カバーイラスト1種類(HCロゴ・ヒットロゴ)

収録作品:
「ウロコのない魚」「セミの森」「マネキンの部屋」「地獄へのエレベーター」「がま」「ともだち」「狂気の宿」「まだらの卵」の8話を収録。「狂気の宿」は、HC版以外では「おかしな宿」に改題されています。


■ まちだ昌之 (全1作品)

[1] 血ぬられた罠

血ぬられた罠 まちだ昌之(1987年)
ヒットロゴ(青187) ★

ストーリー:
■ 幼少時から出来の良い妹と比較されて、両親から冷遇され続けてきた姉が、両親と妹に復讐をする話。■ カバーイラスト中央の二人は、妹の笙子とその恋人の哲雄。焼けただれた顔の女は、姉によって硫酸をかけられ顔を焼かれた母親です。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

備考:
あとがきでは先生がUFOを目撃したときのことが書かれています。


■ 松尾啓子 (全1作品)

[1] 怪談番町皿屋敷

怪談番町皿屋敷 松尾啓子(1979年)
ヒットロゴ(黒105) ★★★

ストーリー:
■ 幼い新之助が、将軍家より拝領した家宝の皿を割ってしまったことを知った新之助の父は、皿の偽物を知り合いの焼き物師、与四郎に作らせる。与四郎は完成した皿を屋敷に届けに行くが、与四郎の口から万が一にも秘密が漏れることを恐れた新之助の父は、与四郎を口封じのために斬り捨て、同じく秘密を知る、与四郎の女房、おぬいまでも口封じのため、殺害するのだった――。■ 将軍家より拝領した皿を使用人が割ってしまったことに端を発する悲恋物語です。■ カバーには着物姿の若い女性と、皿を数える幽霊が描かれています。与四郎とおぬいの娘がお菊です。お菊はのちに新之助(元服後の青山播磨)と結婚します。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

備考:
黒枠版の再版です。


■ 三智伸太郎 (全6作品)

[1] 恐怖!あした死ぬ私 / 血で描かれた壁画

恐怖!あした死ぬ私 三智伸太郎(1986年)
ヒットロゴ(黄136) ★★★
血で描かれた壁画 三智伸太郎(1987年)
ヒットロゴ(青177) ★★

ストーリー:
■ 百合は奇妙な夢を見た翌日、死神と名乗る老人から、自分の住む街のミニチュアを見せられ、その管理を任せられる。そのミニチュアは実際の街そのもので、ミニチュアに起きたことが現実の街にも起こるというものだった――。■ ミニチュアの街の管理を死神から任せられた少女が、街に起きる大きな災害を阻止しようとする話。■ スケールの大きさが特徴の作品です。カバーイラストの少女が主人公の百合です。百合は死神と出会ってから、人間の寿命を見る力や、人間の本質を見抜く力が備わっていきます。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

[2] 恐怖!!人形に殺される

恐怖!!人形に殺される 三智伸太郎(1988年)
ヒットロゴ(青219) ★★

ストーリー:
■ いじめられっ子の由希は、ある日、神社の境内で捨てられていた人形を拾う。人形を拾ってから、いじめっ子をやっつける夢を見た由希は、それが夢の中の出来事ではなく、現実のものとなっていることに気づく――。■ いじめられっ子が夢の中で、自分の身代わりとして人形を操って、いじめっ子たちに復讐していく話。■ カバーイラストの少女が主人公の由希で、背後が拾ってきた人形です。人形は最初は普通の顔だったのですが、いじめっ子たちから反撃されてダメージを受け、次第に恐ろしい形相に変形していきます。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

[3] 助けてよ母さんのがい骨!! / 血に染まる恐怖の夢

助けてよ母さんのがい骨!! 三智伸太郎(1986年)
ヒットロゴ(青124) ★★★
血に染まる恐怖の夢 三智伸太郎(1987年)
ヒットロゴ(青184) ★★

ストーリー:
■ 物心ついた時から未紀(みき)の見る夢は、いつも決まって水滴が落ちる夢だった。だが、母の死を境に、夢は血で染まり、未紀は眠れなくなっていく。あるとき、自分の見る水滴の夢が、赤ちゃんの時の記憶ではないかと気づいた未紀は、離婚した父に出生時のことを尋ねる――。■ 自分の出生の秘密を知りたい娘と、知られたくない母の霊が意地の張り合いをして、根負けした母の霊が、娘に隠していた出生の秘密を語るという話。結構、難解なストーリーです。■ カバーイラストの少女が未紀です。顔の半分が骸骨になっているのは未紀の母・悦子(えつこ)。悦子は旅行作家として温泉の取材をするために入った山奥で熊に襲われ、命を落としてしまいます。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

[4] 呪いの首に白蛇が!

呪いの首に白蛇が! 三智伸太郎(1988年)
ヒットロゴ(青255) ★★

ストーリー:
■ 輪廻転生を信じる少女が、病を苦に首を刀で切り落として自害、その四十年後に少女の首が蘇り、それとともに、子供たちの健康な体を次々に奪い取っていく、という話。■ 自害した菊は生前の日記に、丈夫な腕や足、胴体に転生すると書き残していて、菊の復活後は、菊の腕や足、胴体になるべき子供が、菊のもとに呼び寄せられ、精気とともに体の各パーツを奪われていきます。■ カバーイラストの白蛇にまきつかれている少女が主人公の真実(まみ)です。真実の体も菊に狙われますが、真実の場合は右腕です。■ 昔のロボットアニメみたいに、菊の体が空中で胴体や腕、脚が合体するシーンもあります。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

[5] ミイラが招く呪いの蛍

ミイラが招く呪いの蛍 三智伸太郎(1987年)
ヒットロゴ(青150) ★★

ストーリー:
■ 嵐の夜にクルーザーが転覆して、乗っていた父と娘が、謎の化物が出没する奇怪な島に漂着する話。■ カバーイラストの少女は主人公の佐和子(さわこ)です。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

[6] 幽霊が呪う教室

幽霊が呪う教室 三智伸太郎(1985年)
ヒットロゴ(青94) ★★

ストーリー:
■ 教師の峯秋代(みねあきよ)は、志願してとある奥深い所にある分校へと赴任する。だが、その分校では生徒が日毎に一人、また一人と欠席し、さらに存在までもが消えていくのだった――。■ 壮大なお人形さん遊びみたいな内容の作品です。最初は消えていくのは生徒だけなのですが、やがて教師や村人たちも消えていきます。そして、最後に秋代は悲しい真実を知ることになります。■ カバーイラストの牙の生えた少女はエミ。秋代が受け持つ分校の生徒です。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)


■ 森由岐子 (全13作品)

[1] おじょも寺の妖怪地蔵 / たたりの尼寺

おじょも寺の妖怪地蔵 森由岐子(1983年)
ヒットロゴ(黄171) ★
たたりの尼寺 森由岐子(1988年)
ヒットロゴ(黄196) ★

ストーリー:
■ 祖母の家に遊びに来ていた仲良し三人組が、祖母の忠告を無視して、村にある、妖怪が出るという寺に入ったことで、恐ろしい事件に巻き込まれてしまう話。■ カバーイラストの少女は仲良し三人組の一人、あゆこ。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

[2] 顔のないみがわり美人

顔のないみがわり美人 森由岐子(1988年)
ヒットロゴ(黄239) ★

■ のぞみはある日、正志から、のぞみの親友である愛子に渡してほしいと手紙を渡される。だが、正志のことが大好きなのぞみは、手紙を愛子に渡さず、自分で読んでしまう。手紙には正志の愛子への想いが書かれ、それを知ったのぞみは、自分が愛子になろうと思いつく――。■ 片思いの彼が自分の親友に恋をしていることを知った少女が、親友になりすまそうとする話。■ 正志はハンサム、愛子は美人で、それぞれ学校の女子・男子の憧れの的です。のぞみは正志のことが好きなのですが、そのことを皆に知られると、人より容姿が劣る自分は笑いものにされると考え、好きなそぶりはみせません。のぞみは最初、愛子の声や癖などを真似て、愛子のふりをして正志に電話する程度なのですが、やがて、顔まで整形して愛子を演じるようになります。■ カバーには美男・美女のカップルと二人を見つめる不気味な女性が描かれています。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

[3] 仮面のマリア / 殺さないで仮面のマリア

仮面のマリア 森由岐子(1987年)
ヒットロゴ(青88) ★
殺さないで仮面のマリア 森由岐子(1986年)
ヒットロゴ(青116) ★

ストーリー:
■ 夏休みにアルバイトを探していた医大生の淳一は、高給につられ、ある富豪の屋敷で、真利亜という娘の家庭教師をすることになった。だが、その屋敷では、以前に家庭教師がバイト料も受け取らずに、突然、姿を消すという不可解な事が起きていた――。■ 富豪の屋敷で家庭教師をすることになった青年が、教え子の少女に殺されそうになる話。■ カバーイラストの青年が淳一です。着物を着て、マスクを顔につけている少女は真利亜です。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

[4] 死美女がまねく夜

死美女がまねく夜 森由岐子(1985年)
ヒットロゴ(黒24) ★

ストーリー:
■ 人気の男性歌手の運転する車にはねられて顔に怪我を負い、それを苦して自殺した少女が、幽霊となって彼を虜にしていく話。現代版・牡丹灯籠みたいな感じの作品です。■ カバーイラストの水色の髪の少女が、幽霊となって現れた繭子(まゆこ)、青年は南條光(なんじょうひかる)です。繭子は幽霊になる前でも美少女です。■ 幽霊となった繭子が怖いからといって、光と恋人のさゆりが夜中に部屋でゴーゴーを踊り、うるさいと注意されてしまうシーンには笑いました。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

備考:
黒枠版の再版です。

[5] 人形館の花嫁 / 炎に消えたママ

人形館の花嫁 森由岐子(1983年)
ヒットロゴ(黒100) ★
炎に消えたママ 森由岐子(1988年)
ヒットロゴ(黒203) ★

ストーリー:
■ 妻と死別して幼い娘のいる彫刻家と結婚した女性が、夫や娘の不自然な言動から、前妻の死に疑問を抱くようになる話。■ 森由岐子先生の作品では、珍しくハッピーエンドになる作品です。■ カバーイラスト手前の女性が主人公の鈴子です。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

備考:
黒枠版の再版です。

[6] 呪いの島の顔なしミイラ / 私は恨み殺したい

呪いの島の顔なしミイラ 森由岐子(1987年)
ヒットロゴ(黄76) ★
私は恨み殺したい 森由岐子(1988年)
ヒットロゴ(青179) ★

ストーリー:
■ ビューティペアという人気アイドルとして、さおりと一緒に活躍する美紀は、自分より人気のあるさおりに嫉妬するようになっていく。ある日、美紀は舞台でさおりが怪我をするよう靴に仕掛けをするが、手違いでその靴を自分が履いて怪我をしてしまう。美紀の入院は長期間に及び、やがてビューティペアは解散することが決定する。解散後、さおりはソロに転身、一方、美紀は入院中に太って容姿が変わったことを週刊誌に面白おかしく書かれ、それを苦に崖から身を投げてしまう。だが、美紀は死にきれず、瀬戸内海のとある小さな島に漂着するのだった――。■ 元二人組女性アイドルの片割れが、願い事を叶える代わりに代償を要求するという魔神像に願掛けをして、かつての相方を呪い殺そうとする話。■ 人を呪わば穴二つ、という言葉の意味がよく分かる作品です。最後の結末を見て、「呪いの島の顔なしミイラ」というタイトルの意味が初めてわかるようになっています。■ カバーイラストの少女が美紀です。背後にある像のようなものは、美紀が漂着した島にある岩魔神。願い事を叶えてくれる代わりに、その人の大切なものを代償として奪う恐ろしい魔神像。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

[7] 呪われた変身 / 妹がにくい呪われた変身

呪われた変身 森由岐子(1976年)
HCロゴ(黒68) ★★★
呪われた変身 森由岐子(1988年)
ヒットロゴ(青154) ★
妹がにくい呪われた変身 森由岐子(1986年)
ヒットロゴ(青114) ★

ストーリー:
■ サディストの姉が、妹から恋人を奪い取るため、妹になりすまそうとする話。■ カバーイラストの黒髪の少女は妹の志麻、後ろが姉の麻紀です。■ 姉妹は綾小路財閥の娘で、大きな屋敷に住んでいます。姉妹は、父の死後に屋敷に住むことになったばあやの孫・史郎に一目惚れするのですが、史郎が好きになったのは妹の志麻のほうでした。それを知った姉は、拷問部屋に妹を閉じ込め、妹になりすまそうと考えます。

バージョン:
カバーイラスト1種類(HCロゴ・ヒットロゴ)

備考:
黒枠版の再版です。

[8] 魔怪わらべの唄 / 魔怪わらべ恐怖の家

魔怪わらべの唄 森由岐子(1988年)
ヒットロゴ(黄259) ★★★
魔怪わらべ恐怖の家 森由岐子(1986年)
ヒットロゴ(青110) ★★★

ストーリー:
■ 宗教勧誘員のあずさは、新興住宅地のとある家を訪れ、布教活動を行う。そのうち、あずさはトイレに行きたくなり、その家でトイレを借りようとするが、住人によって拒否されてしまう。我慢できなくなったあずさは、強引に家の中に上がり込み、勝手にトイレを探し始めるが、その家にはトイレどころか、風呂場、台所さえも見当たらないのだった――。■ トイレのない謎の家に入った人たちが、次々と消息不明になってしまう話。■ 森由岐子先生の作品の中でも、ひときわ異彩を放つ話です。なかでも、主人公のあずさが「ない!この家にはトイレがない」と叫ぶシーンは大笑い必至。あずさから、トイレがないという家の話を聞いたルポライターの知人は、真相を探るべく、この家に潜入するのですが、家から出てくることなく、そのまま行方不明になってしまいます。■ カバーイラストの女性があずさ、その隣の不気味な目をした子供は、トイレのない家に住んでいる子供たちです。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

[9] 夜叉になった泥眼夫人

夜叉になった泥眼夫人 森由岐子(1988年)
ヒットロゴ(青252) ★

ストーリー:
■ 財閥・北条家の一人娘、かおりは、ある日、身代金目的に誘拐され、犯人によって殺されてしまう。事件後、犯人の妻、秋子は責任を感じて自殺し、残された子供は施設に預けられる。愛する娘を殺された母親のみね子の怨みはそのまま、秋子の子供に向けられ、あるとき、みね子は施設で暮らす秋子の子供を、養子として引き取り、殺されたかおりの仇として、いたぶろうと考えつくのだった――。■ 友人の夫によって、一人娘を殺された母親が、施設で暮らす、犯人の娘を引き取って、殺された娘の仇としていたぶる話。■ どんな理由があるにせよ、人を憎んだり、呪ったりしていけない、という教訓が話には込められています。皮肉なことに、犯人に子供を殺されたみね子と犯人の妻、明子とは、同じ日に同じ病院で子供を出産して以来の友人です。秋子には一記(かずき)と美香という、幼い二人の子供がいて、二人とも同じ施設に預けられるのですが、そのうち、妹の美香をみね子は北条家に引き取ります。■ カバーイラストの男女が一記と美香です。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

[10] 闇の中のエンゼル

闇の中のエンゼル 森由岐子(1987年)
ヒットロゴ(黄61) ★
闇の中のエンゼル 森由岐子(1988年)
ヒットロゴ(青221)・色違い ★★★

ストーリー:
■ 人気スターの五代翔は、ステージを終えて車で帰る途中、女性をはね、彼女の顔に醜い傷を負わせてしまう。翔の所属する芸能プロダクションの女社長は、事件がマスコミに漏れることを恐れ、女性を自分の所有する別荘へと匿う。だが、そこで翔は彼女から、責任をとって結婚してと強く迫られるのだった――。■ 人気スターが弱みを握られ、ライバルから脅される話。■ カバーイラストの青年が五代翔、後ろの女性は翔が怪我をさせてしまった、一村ちあきです。

バージョン:
カバー絵1種類(ヒットロゴ)。ただし、ヒットロゴ(黄221)の色違い(青221)が流通している。色違いでは、ISBNコード記載面に描かれている少女の顔が真っ青になっていて不自然なので、意図して色違いにしたのではなく、印刷ミス(色の変換ミス)のような気がします。

[11] 幽霊学校の赤ちゃん

幽霊学校の赤ちゃん 森由岐子(1983年)
ヒットロゴ(黄161) ★★

ストーリー:
■ 学園の生徒会長の座をゆかりと争う真衣子は、親戚の男の子と一緒にいるところをゆかり達に目撃され、それを元に事実無根の噂を流される。噂は広がり、その噂を信じた園長たちから叱責された真衣子は、ゆかり達を怨み、学園の屋上から投身自殺をしてしまう。真衣子は無念の遺書を残し、死後、遺書通り、学校に真衣子の墓が建てられるが、ある晩、その墓前で捨てられている赤ちゃんが発見される――。■ 学園で事実無根の噂を流され、無念の投身自殺をした少女の霊が、捨てられていた赤ちゃんに乗り移って、噂を流した生徒たちに復讐をしていくという話。■ カバーイラストの少女がゆかりです。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

[12] 許されぬ愛ミイラと眠る夜

許されぬ愛ミイラと眠る夜 森由岐子(1987年)
ヒットロゴ(青200) ★★★

ストーリー:
■ マザコンの少年が急死した母をミイラにして部屋に飾り、毎日話しかけ、共に生活をする話。■ さとしは出来上がった母のミイラにウェディングドレスを着せて話しかけ、ミイラと共に生活する毎日を送るのですが、やがて、さとしが中学三年になり、好きな女の子ができると、とたんに母のミイラが気持ちの悪いものに見えてくるようになります。■ カバーイラスト右の少女はさとしが好きになった明亜(めいあ)、母のミイラに寄り添っているのが主人公のさとしです。

バージョン:
カバーイラスト1種類(ヒットロゴ)

[13] 私は地獄の島を見た / 顔がくずれる女たち

私は地獄の島を見た 森由岐子(1977年)
HCロゴ(黒82) ★★★
私は地獄の島を見た 森由岐子(1988年)
ヒットロゴ(黒206) ★
顔がくずれる女たち 森由岐子(1986年)
ヒットロゴ(青130) ★

ストーリー:
■ 嵐にまきこまれて、ヨットから海の中へ投げ出されたカップルが、醜い姿をした一族が暮らす島に漂着する話。■ カバーイラスト右下の少女が主人公の洋子です。

バージョン:
カバーイラスト1種類(HCロゴ・ヒットロゴ)

備考:
黒枠版の再版です。


(3) 2016年以降に出版された黒枠・ヒットコミックス

2016年以降にまんだらけから黒枠、ヒットコミックスが出版されています。ここでは、2022年4月までに出版された3作品を掲載しています。

カバーイラストの下に記載してあるのは初版発行年です。★マークは入手難度の目安です(最難★5)。バージョンの項目には、カバー背のロゴの種類(黒枠版の場合)と、カバーイラストが何種類存在するのか(ヒットコミックス版の場合)を記載しています。

■ 白川まり奈 (全2作品)

[1] 犬神屋敷

犬神屋敷 白川まり奈(2016年)
黒枠(色ロゴ) ★★★
犬神屋敷 白川まり奈(2016年)
ヒットロゴ(青511) ★★★

ストーリー:
■ 恨みを抱いた霊たちがさまよう呪われた廃村に、何も知らない親子が夏休みを過ごすため、やって来る話。■ カバーイラストで、頭を割られた幽霊を見て驚いている少女が主人公のさおりです。さおりたちが宿泊する屋敷では、過去に一家が惨殺される事件が起きていて、それが廃村となる原因にもなっています。

バージョン:
黒枠版は色ロゴのみ。ヒットコミックス版はカバーイラスト1種類(ヒットロゴ)。

備考:
2016年にまんだらけから、黒枠版とヒットコミックス版が同時に出版されています(中身はまったく同じ。カバーだけが違う)。

[2] 狐狗狸屋敷

狐狗狸屋敷 白川まり奈(2019年)
黒枠(色ロゴ) ★★★
狐狗狸屋敷 白川まり奈(2019年)
ヒットロゴ(青512) ★★★

ストーリー:
■ 狐狗狸屋敷と呼ばれる、一家心中のあった屋敷でこっくりさんをした生徒たちが、出現した霊によって死の予告をされ、奇怪な死を遂げていく話。■ 黒枠版のカバーには制服を着た少女と、その少女を狙う幽霊が描かれています。ヒットコミックス版のカバーには、狐の霊にとりつかれた少女が描かれています。■ 屋敷に住みつく霊は、催眠術をかけて人をあやつる能力を持っていて、それにより次々と犠牲者を増やしていきます。

バージョン:
黒枠版は色ロゴのみ。ヒットコミックス版はカバーイラスト1種類(ヒットロゴ)。

備考:
2019年にまんだらけから、黒枠版とヒットコミックス版が同時に出版されています(中身はまったく同じ。カバーだけが違う)。


■ 日野日出志 (全1作品)

[1] あしたの地獄

あしたの地獄 日野日出志(2021年)
黒枠(色ロゴ) ★★★
あしたの地獄 日野日出志(2021年)
HCロゴ(黄88) ★★★
あしたの地獄 日野日出志(2021年)
ヒットロゴ(青513) ★★★

ストーリー:
■ 「あしたの地獄」死刑囚の集団が、原爆が落ちて焦土と化した地上で、生き残った人たちに暴虐の限りを尽くす話。■ 黒枠版のカバーには蛇口から水ではなく、砂が出ているのを見て呆然としている死刑囚の集団が描かれています。背景には折れ曲がった東京タワー。HC版のカバーには死刑囚の顔、ヒットロゴ版のカバーには、地獄と化した地上で苦しむ人々が描かれています。■ 死刑囚たちは皮肉にも、地下の独房にいたため、原爆の被害を免れ、無事でした。服を着た死刑囚たちが、地上にいて服が焼けて丸裸になった人たちを痛めつけているところは、まるで地獄の鬼と亡者のようです。

バージョン:
黒枠版は色ロゴのみ。ヒットコミックス版はカバーイラスト2種類(HCロゴ・ヒットロゴ)。

収録作品:
「あしたの地獄」「大戦争時代」「野球狂時代」「発明狂時代」の4話を収録。

備考:
2021年にまんだらけから、黒枠版とヒットコミックス版が同時に出版されています(中身はまったく同じ。カバーだけが違う)。


参考文献、参考Webサイト:
・まんだらけトラッシュNo.05(まんだらけ出版部)
古書ビビビ

本サイトに記載されている、ストーリーなどの文章は、2013年から2019年までの間、私・黒枠太郎がネット上で公開していたものが元になっています。

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