イランにこれから行く人へ (2024年7月情報)
はじめに
これからイランに行きたい、興味ある人に向けて役立ちそうな情報を書こうと思います。イランに行くにあたり多くの動画や日記に助けられました。行ってきた自分も「次のイランに行きたい誰か」のためになるように。
初めてのnoteなので読みにくいと思いますが、お付き合いください。
どんな人向けの記事なのか
イランに行く人
イランに個人で(旅行会社を使わずに)行きたい人
陸路でイランに出入国をしていません。それ関係の情報はありません。
イラン滞在時に助けになりそうな情報と思ってもらえると良いと思います。
宿は事前に、全てイラン外でネット予約しておきました。
行くにあたっての知っておくべきこと
(2024年7月情報)
僕が複数のサイトや書籍を参考に、知っておいて良かったこと、現地で驚いたことをまとめました。情報は「2024年7月」ですので、最新の情報(特に渡航情報)は常に確認してください。順不同で書いています。見づらくてすみません。
ネットに規制がある。
イランといえば、政府規制の関係で日本と同じようにネットは使えません。VPNが必須ですが、「有料のものがいい」訳ではないみたいです。繋がれば、日本と同じようにHPもYoutubeも見れます。「規制」と聞いてビビりまくりでしたが、思ったより普通に繋がって驚きました。
多くのサイトで、有料VPNをお勧めしていますが、基本あんまりな気がします。旅行の人の多くは、長くても2週間程度。無料VPNアプリを複数取っておいて、使えるものをその都度採用でもいいと思いました。
現地の人も無料VPNアプリを、複数の候補から毎回繋がりやすいものを探して使っているそうです。聞いてみるといいと思います。紹介しようと思ったのですが、日本では検索してもヒットしなかったです。(なぜ?)
VPNアプリの選択に関しては、自己責任でお願いします。
有料であれば 私は Express VPN と Nord VPN を一応日本で登録していきました。使えましたが、イランで繋がりやすいかというとそうでもなかった気がします。
https://www.expressvpn.com/jp
https://nordvpn.com/ja/クレジットカードが使えない。
日本で使えるAmericanExpressや、VISAを含むクレジットカードは使えません。イランは独自のものがあるそうですが、旅行者が作るのは大変そうです。
円の両替も難しいので、私はドルを持って行きました。クレジットカードがない分、お金が生命線になるので余分に持っていくことをお勧めします。
行くと他の国に(特にアメリカ)行きづらくなる。
イランは米国の関係性のため、1度入国するとESTAでの入国審査が通らなくなります。観光VISAは普通に取れるみたいなので、それを取得すれば渡航は可能になりますが、VISAの費用や手間がかかります。
いくつかの旅人の日記で「出入国の記録がパスポートに残らない(スタンプ押さない)から、バレない」とか書いている記事もありますが、最新のものを探ると、元々ESTA登録していた人が、『イラン入国後メールが来てESTAが無効になったと連絡が来た』や、日本の方ではないですが、イラン渡航歴があるのに黙って入国した結果、以降入国禁止措置を受けたなどの記事もありました。
また、中国などいくつかの国はイランへの渡航歴がある場合に申請や申告が必要な場合があるみたいです。
2つのレート。単位も2つ。
イランに行くとわかりますが、空港や観光地には必ずと言っていいほど両替商がいます。イランの両替に関しては、公定レートと実態レート(裏レート)があるそうです。公定レートよりも裏レートの方がレートがいいそうです。あらゆるイラン人に言われました笑。
けど、大使館通知には「公定レートで交換するように」と書いています。なので、僕は空港や観光案内所で交換しました。「損だよ〜笑」とイラン人に言われて続けましたが、中抜きや騙されるリスク(というか怖くて)しませんでした。
イランには「リアル」と「トマン」という単位が存在します。お札は「リアル」ですが、生活圏では両方使っている状態です。
10リアル=1トマンです。なので100万リアルは10万トマンです。
金額がすごいです。僕が行った時は100ドルで約80,000,000リアルでした。交換された紙幣の多くが1,000,000リアル。空港で200ドルも両替したので札の束がすごいことに。日本で小さい額のドルを手に入れることができず、100ドルでこれだけの札を数えないといけない=中抜きや騙されるリスクが高いと思って私は、空港や銀行で両替してました。
物価は日本と同じ感じです。物によってですが安い場合もあります。
イスラム教が国教であること。
イスラム教が国教であり、女性はヒジャブが必須になります。地下鉄には女性専用車両があったり、バスの席に制限があったりと男女で感覚が違うと思います。私は男なので、あまり何も感じませんでしたが、女性は注意を。イスラム教に尊敬の念を持って対応しましょう。
また、金曜日と土曜日が休みで観光地によっては施設が閉まっている可能性があります。
暦もイスラム暦を使用していますので、日付の表記が違うことがあります。バスなど現地の窓口で予約する際は気をつけてください。基本的に向こう違っていることを分かってくれていますが、予約の際は日付で言うよりも「明日」とか「3日後」とかの方が良いと思います。
外国人料金が採用されている。
海外の多くの国でそうですが、観光施設の入場料には外国人料金が採用されています。だいたい現地人の5倍程度。博物館とかで1,000円程度からです。日本の観光地入場料とそこまで変わりません。トルコのような恐ろしい額でもないので良心的だと思います。
公共交通機関は便利で綺麗で安い。タクシーがマジ安い。
石油が出る国ですので、移動費がすごく安いです。
地下鉄は5,000リアルで、1円もしないのにどこまで行っても一律料金。(しかも綺麗)
長距離バスも安いです。 タクシーもめっちゃ安いです。
都市間の移動はバスで、街の散策にはタクシーを使いました。言語がわからんくても、Uberのようなアプリ(Snapp)があり、スタートと目的地を指定して配車できるので言語がわからんくても大丈夫です。
渡航レベル2以上の国であること。
僕が滞在中に、ハマスのイスマイル・ハニーヤ政治局長がイランの首都テヘランにおいて殺害されたという事件が起きたため、渡航レベルが3になりました。基本この国は渡航レベルが2(不要不急の渡航は止めてください)ですので、ある程度の危機意識は必要だと思います。ネットが繋がらない、クレジットも無理。言語は英語ではない。観光地化もそこまでされているわけではない。テロの危険性がある。注意意識は持つべきだと思います。
人は優しい と思う。
僕はイランでは嫌な思いはしませんでした。お店の人は親切だし、外国人だからと言って無下に扱われることはなかったです。僕は好き。
ですが、色々な人はいます。現地の方は、韓国や中国の方と日本人の区別がつきません。イランには韓国や中国の観光客が多く、基本的に「ニーハオ」言われます。日本人だよっていうと反応が変わって面白かったです笑。でも、シーラーズでは、客寄せの青年にアジア人差別を受けました。色々です。それも海外に行って分かること、感じることだと思います。
英語は通じることもある。
観光地は簡単な英語があります。ホテルでは英語が通じます。また、若い人は英語が通じる人が多い気がします。
ビザなしで過ごせるのは2週間、ゆとりのある旅計画を。
2024年2月より、日本は、観光目的でイランを訪れる際にビザを取得せずに滞在することができます。延長不可で、15日間。ただ、多くの日記などで入国時に
「イミグレで(日本がVisaなしOK)認知されていなくて手こずった」
「入国時、旅行保険の有無を問われた。米国の保険では入国できず、
クレイジットカード付帯保険も無理だった。」
「保険未加入(または、認めてもらえない)場合、その場で保険加入
をさせられる」
などの記事がありました。ですが、私はなかったです。
イランに行く際のトルコ出国時に、航空会社のチェックインカウンターで「警察に確認するから少し待って」と言われた時は冷や汗かきました。何事もなく、「大丈夫だよ〜」って言われました。よかったです。
現地の人の助けはいるが、長距離バスの予約ができる!
ネットで長距離バスの予約ができます。窓口行って怯えながら話しかけて、「ない」と言われて引き返す…とか嫌じゃないですか?
長距離バス自体はネット予約できますが、現地の人のIDが必要ですので、私たちには無理。宿の人や、ツーリストインフォメーションでお願いして僕は予約してもらいました。英語通じるし、優しかったです。手数料を少し上乗せされますが、色々な苦労を考えたらアリではないかと個人的には思います。Googleの口コミで見つけて、個人的には相当朗報でした笑。
宿の予約は Hostelworld か 1STQUEST を。
ネットに制限をかけているため、宿の予約も他の国ようには行きませんでした。さまざまな先人のblogを見ていると2つが有用だとわかりました。僕の所見も含めて書いておきます。
Hostelworld
宿の予約サイトで、イランの宿も掲載しています。ドミトリーのような安宿から普通の宿まで掲載されています。料金は現地払いのものが多いように思います。イラン以外でも使えます。1STQUEST
ここは様々なイランの宿を予約することができます。Hostelworldよりも掲載数が多く、おすすめです。支払いもクレジットがなぜか使えました。宿によるとは思います。
https://iran.1stquest.com/Trip.com
オマケですが、テヘランとエスファーンのみでしたが宿の掲載があります。少ないですが、使い慣れたサイトで予約をお考えであれば良いと思います。
他にも…
宿の予約に関しては、直接宿に行って交渉する方法もありますし、Instagramで宿にDMを送る方法もあります。(僕は度胸がなくてネット予約しました。)
「タロフ」という文化知っておく。
イランには「タロフ」という文化が存在します。端的にゆうと、相手のために食事を誘ってくれたり、タクシーを無償でとかです。旅人としては、現地人と交流を図れるという意味で、いいかもしれませんが、タクシーとかは払うべきだと思います。「タロフの文化を知ってるよ」ってアピールするのも大事かと思います。僕は受けることがきませんでした。笑
ネット環境はできれば現地で確保がおすすめ
最後にしてしまって少し後悔。ネット環境の確保はVPN必須ですが、そもそものネット環境の確保方法は多分3種類。おすすめは現地SIMです。てか、現地SIMじゃないと無理ではないかなと個人的には思っています。現地SIM (おすすめ、てか一択では?)
一番おすすめ。僕はテヘランの空港で買いました。設定までしてくれます。空港のSIM販売の場所が、なぜか到着ロビー(1階)じゃなく、出発ロビー(2階)にあります。ちなみに両替も2階です。
2社あって、無制限の会社と1ヶ月30GBの会社。僕は交渉できる勇気もなく、無制限もいらないかなと30GBにしました。使い切ってやろうとゴリゴリ使いましたが、2週間では使いきれませんでした。値段は4,000円くらいだと思います。電話番号もゲットできますし、回線もすごく安定していました。
ESIM
流行りのESIMです。僕もイラン以外はESIMを使っていました。自分は試していませんが、試した方のサイトを見ると安定感がない感じ。何よりESIMの場合、電話番号が手に入らないことが多く、そうなると配車アプリのSnappが使えないのが難点。
SIMをネットなので前もって購入
イランの対応SIMを前もって購入しておくという方法。これも試した方がいましたが、あまり回線の安定感がない感じ。何より、イランに入らないとわからないリスクが結構怖いかなと思います。
役に立ったアプリ (順不同)
思いついたら書いてますので、順不同です。イランだけでなくて、その後の海外の旅にも役立つものも多くて、助かりました。
Google Maps
VPNを繋げば普通に使えるし、Mapを保存しておけばナビはできませんが地図として使えます。クチコミや営業時間など参考にしました。ただし、ここで宿を探しても、情報更新されていない場合もあり、「行ったらなかった」こともあるようです。ご注意を。
Organic Maps
マジでおすすめです。Maps.meというアプリを元々使用していたのですが、運営会社が変わり、有料要素がふえ、広告が多く使い勝手が変わってしまいました。しかし、こちらは同じ人が作成した完全に同じアプリで、使い方もMaps.meと同じ。以前の使い方ができます。ネットに繋がなくても前持ってダウンロードしておけば地図も見れるし、(丁寧ではないですが)ナビもしてくれます。
僕は宿のWi-Fiを使って行きたいところをGoogle Mapsで探す
→Organic Mapsに登録
→外で地図として使用 でギガも節約できてよかったです。
場所の登録ですがGoogleMapsのPlus Code(アプリでは ∴ で描かれいています)をコピーして、日本語の部分を削除すれば、同じ場所が検索結果として出てきます。(説明下手ですね。やってみてください笑)
Transit
地下鉄などの鉄道の乗り換えアプリです。無料版だと保存しておける国の数が限られているなどの制約はありますが、乗り換えも時間も調べられて便利です。VPN無しでも検索できますし、オフラインで路線図が見られるので、便利でした。
Snapp
イランの配車アプリです。使い方はUberとかと一緒です。安くて便利。
・イランの携帯電話番号が必要ですので、前もっての登録は不可能。
・アプリの言語は英語も対応。耐えた。
・支払い方法にcrditもありますが、現金しか使えません。
・イランの数字はペルシャ数字です。予約ができた車のナンバーが
アプリで確認できるので、図を合わせる感覚で見つけ出してください。
Pocket
HPをオフラインでも見ることができるように、ポケット入れる感じのアプリです。一部見れないものもありますが、タグ付けして国ごととか、「ご飯」とかで見返すのにも便利です。オフライン最高。
Whats App
LINEが一般的でない国は、これがLINE代わりです。てか、こっちが世界的には一般的なイメージです。友達ができたら、タクシーの運転手と仲良くなって迎えにきて欲しいと頼む機会があれば、これに電話番号で登録です。ホテルへの連絡とかもこれでしました。
Instagram
特に米国と仲が良くないはずなのに、米国産のInstagramは国民がどうにかして使っています笑。街中にInstagramのQRコードがそこかしこにあったり、「インスタのアカウントある?」ってめっちゃ聞かれました笑。
イランで軍人に助けてもらい、彼らのアカウントをフォローしました。
DMで宿に連絡をしたり、観光地を調べたりするのにも使えます。VPNアプリ
前述しましたが、ネットが繋がらないのでVPNは必須です。2週間の滞在であれば、多くのVPNアプリが1ヶ月無料体験を行っているので、その期間だけ登録して出国したら解約するでも良いかもしれません。注意しないといけないのは、VPNを繋ぐとギガの消費も電池の消費もめっちゃ増えます。使わない時はVPNを切っておくことをお勧めします。
Hostelworld
前述した宿のアプリです。残念ながら日本語対応しておりません。英語で書かれているので翻訳アプリを使ったり、中学の知識をフル稼働して僕は読みました。笑
Trip.com
テヘランとエスファーンに関しては、こちらを僕は使用しました。
テヘランの宿 Tehran Heritage Hostel
https://jp.trip.com/hotels/tehran-hotel-detail-15829058/tehran-heritage-hostel/
エスファーンの宿 Isfahan Heritage Hostel
https://jp.trip.com/hotels/isfahan-hotel-detail-79475460/isfahan-heritage-hostel/
ドミトリーもあり、個室もあります。すごく綺麗でおすすめです。
X(旧Twitter)
先人たちの知恵ですね。イランに関しては、まだまだ情報が少ない気がします。特に、情勢が怪しいこともあり、最新の情報を確保するにはXが一番早いかなと勝手に思っていました。
Google 翻訳
自分が英語もできないのもありますが、観光地でも必ずしも英語が通じるわけではないので、役に立ちました。前もってダウンロードしておけばオフラインでも可能ですが、遅かったり失敗したりします。でも、あるだけで安心しますよね。
役立ったサイト・書籍 (順不同)
お世話になったサイトや書籍を紹介。こういうの初めてなので、許可が必要であれば教えてください。すみません。
観光地を含めイランのことがまとめられています。観光地は全てここを参考にして旅の計画を立てました。
上のHPの杉本さんがまとめたイランの本です。ともに本当にお世話になりました。綺麗な写真が掲載され、ワクワクが止まりませんでした。旅の計画方法や、おすすめ観光地、イランの簡単な歴史やペルシャ語講座など旅に行く前の不安を払拭してくれた本です。
この方のYoutubeが一番、個人的には助かりました。とても丁寧で分かりやすい解説と、人の良さが出ていて観ていてとても心地よいです。イラン以外も面白いでのおすすめです。応援してます。
このご家族のイラン旅も、実際にバスのチケットを買う現場や街の散策などが写っていて参考になりました。何より家族の楽しそうな会話が観ていて楽しかったです。
イランに行かれる前に是非ともこちらの動画を見て、勉強してからの方が楽しいと思います。歴史を勉強してこそ、遺跡も楽しくなります。僕は旅中に何度も見て、ワクワクしてました。
最後に
僕がイランに行って、実際に役に立ったものをまとめてみました。
拙い文章で、すみません。お役に立てば嬉しいです。
イランへの旅って、日本人からすると「危険な国」「よくわからない国」で、周囲から反対されまたし、「生きて帰ってきてな」と言われました。情報も少なく不安でした。
情報を集めようにも、コロナの影響もあって情報が古くなってしまっていて、自分の旅の時に適用できるのか?と不安になりました。
インスタやXで呟いている人も多いですが、旅の記録を「映え写真」で残す人「名言」チックに書く人が多くて(それも素敵ですし、自分の日記だからそれで良いと思うんですが)、欲しい情報が手に入らなかったり。
見つけたと思ったら、旅慣れしている人、英語ができる人が「ホームステイした」とか「現地の人と仲良くなって」、「ノリで」とか書いている。
自分みたいに英語ができない、現地語もできない、旅慣れしていない、お金もないけど、イランに行きたい!って思った時に、欲しい情報が得られなかったというのがこの記事を書こうと思い立った理由です。
ツアーを使えと言う話ですが、自分のペースでどうしてもゆっくり見たかったのもあったので、そこは許してください笑
イランはすごく楽しかったです。人は優しいし、世界史の教科書に載っている遺跡がある。何より聞いてた感じと違う雰囲気。「また行きたいな」と心から思う反面、やっぱり敷居は高いと思います。杉森さんみたいにイランを広める活動をしている方がいる一方で、事件も起きる。でも、行ってほしい。
「イランに行きたい」って思った人、行く人のほんの少しでも役に立てば良いなと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
皆さんのイランへの旅が良いものになることを祈っております。
2024年9月26日 まさお
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