内向的な人間が海外でキャリアアップする方法 その3 内向的リーダーの情報伝達術編
私は今、パブリック・スピーキングのセッションを受けています。
参考までに、以下が前回のポストです。
今月、来月といくつかのメジャーなビジネスイベントでスピーカーとして招待いただいているからです。私は内向的なので、人前で話すのは得意でも好きでもありません。
もし「誰が一番寡黙でしょうか世界選手権」があったなら、銅メダルは確実に狙えると思います。ましてや英語でなんて、難易度が一気に上がります。
それなのに、なぜわざわざお金を払ってまで学ぶのでしょう?
それは、いかなる人の前でも効果的に情報を伝達するスキルが、海外でキャリアアップするには必要不可欠だからです。
ちょっと話がずれますが、英国系コンサルティングファームで働いていた時、「クライアントの期待値にかなったデリバリーを果たした」というのは5段階評価のうち3でした。
「プロジェクトを達成する」ということ自体は、高い報酬を頂いている以上当たり前だからです。4以上の評価を得るには、クライアントの期待値以上のパフォーマンスを上げなければなりません。
では、期待値以上のパフォーマンスとは何でしょう?
100人に聞けば、100通りの答えが返ってきそうですね。これが正解!という絶対的な回答はありませんが、私としては、一例として「プロジェクトで得た成果(outcome)がいかにインパクトがあるかをちゃんと説明・啓蒙すること」を挙げたいと思います。
私の場合はまず、チームミーティングなど比較的小規模な場で自分のプロジェクトを紹介し、周囲の反応やフィードバックをチェックします。その後、もう少し大きな場(例えば、海外ではall-handsと言って、ある部門に属する人全員を呼ぶ定例ミーティングがあります)で紹介し、Town Hall(会社または地域オフィス全体の定例ミーティング)、最後は外部でベストプラクティスとして発表します。
もうお分かりいただいたと思いますが、私が内向的で話すのが苦手なんて言っている場合ではありません。とにかく情報を発信しなければならないのです。
ここで大切なのは、「私個人の成果」ではなく、「組織全体の努力により得た成果」であることを強調することです。意外かもしれませんが、海外では自分のことばかり考えている(ように見える)人は、チームワークスキルに欠けている人だとみなされ、あまり評価されません。
オーケストラの指揮者のように、異なる楽器のハーモニーを導きながら皆を励ますことができる人が、良いリーダーとみなされることが多いです。この「Orchestrate」という単語が示すように、リーダーシップとは、個々の才能を活かしつつ、全体としての調和を作り出すことにほかなりません。
(ごくまれに、ダース・ベーダ-と対抗できそうな暴君的な人とも仕事をしてきましたが…)
多国籍企業で働いていると、英語がネイティブではない人とたくさん仕事をするので(私もネイティブではないし)、伝えるときはなるべくシンプルな単語を使い、数値を活用して効果的に情報を伝達するように心がけています。
このように、効果的なコミュニケーションは、キャリアの成長に欠かせない要素です。内向的な私が学び続けることで、少しずつ自信を持てるようになっています。(まだまだ発展途上ですが)
皆さんも、自分のスタイルで情報を伝える力を育てていきましょう。応援しています!