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伊坂幸太郎の伏線回収と張り巡らされた網
彼の小説も、物語を読む力をつけるのに最適である。
以前、就寝前に彼の小説を読もうとして、これまた挫折したことがあるのだ。
伊坂作品の特徴としては、登場人物がとても多いことが挙げられる。1つの長編に20人くらい登場することすらあるのだ。
例えばあるシーンでは5人くらいの物語が進行している。次のシーンは別の場面。そこではまた異なる登場人物が物語を進行している。こんな感じで複数の物語が独立して進行していく。物語が進むにつれてそれぞれの独立した場面がメインの物語と関係を持ち始める。最後には複雑に絡み合った物語の伏線が見事に回収されていく。
これを理解するには「登場人物の関係図を描く」ことが助けになった。(これがないと、複雑すぎて理解が追いつかない)
ここで学んだことは「基本的に長編では人物関係図を作成する」ことの大切さである。これを何度も繰り返すうちに、複雑な物語への抵抗感がなくなったのである。
また、大量の登場人物の関係性を明らかにすることで「より正確に」物語の核心に迫ることができるようになったという実感があった。
例えば、教科書に載っているような文学教材についても、より核心を突く読みが可能になってきた。
それと同時に、それまでも自分の読みがかなり甘かったことも露呈したのである。