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「グループで話し合いなさい」の前に
例えばグループで意見を出し合い、1つにまとめて発表するという活動を想定してみよう。
話し合いの前に、意見をノートに書かせておくのは必須として、今日問題にしたいのは、その後の動きについてである。
全員の意見が、各自のノートに揃った時点で、次のように指示するとよいのである。
①ノートを持ちましょう。
②全員起立。
③集まって輪を作りましょう。
「グループで話し合いなさい」
の前に、上に書いた3つの指示を付け加えると、話し合いがスムーズに進行するのである。
(特に5人以上のグループで話す時に効果あり)
こういった細かな技術のある無しは、授業を見ればすぐに分かる。教師が班活動を指示する。あるグループはすぐに集まって活動開始しているが、あるグループは一部の子が集まって、数人が輪の外にいる…こういった状況が見て取れるのであれば、教師に技術がない(というかこの場合は課題意識がないとも言える)のだと分かるのである。
初期段階ではグループで活動させるときには全員に「役割」を与えることも必須である。(役割がないと途端に参加できない子が増える)司会、発表など仕事はいくらでも設定できるのである。
単純な班活動を促す指示にも深い技術が隠されているのである。