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シンプルにしつこく
この言葉に最初に触れたのは、向山洋一先生の著書だった。確か朝会に遅れる児童を減らす実践だったと記憶している。
この時の向山先生の指導が実にシンプルである。
「さっきチャイムが鳴りました。朝会が始まる合図です。チャイムが鳴り始めたとき、校庭にいた人はその場に座りなさい。座れた人は立派です」
これを朝会のたびにしつこく繰り返す。
「チャイムが鳴った時、校庭にいた人、座りなさい。(前回よりも増えている)随分立派になりましたね」
これをしつこく、かつ数回繰り返して終わりである。説教もなく、誰も傷つかないが、それでいて確実に変容が見込まれる。実に素晴らしい技術である。
これを教室に応用する。例えば授業開始のあいさつである。(以前にも書いたが、授業開始のあいさつは不要派である。しかし、学校でルール化してあるため、あいさつは必須となっている。何も手を打たなければ、あいさつは悲惨なものとなる)
あいさつ後に日直に訊く。
「今のあいさつは何点ですか。10点満点で評定しましょう」
9点以下▶︎「もう一度やります」あいさつ後「何点ですか」
10点▶︎「さすがです。授業を始めます」
これをシンプルに数回行なっているうちに、あいさつがルーティンとして定着してくるのである。