徳島ヴォルティス_2024新体制発表会
はじめに
命からがらJ2に残留を成し遂げた2023シーズン閉幕後、長いようであっという間だったオフシーズン。主力選手の流出は最小限であったとも言えるが、吉田監督が続投し、これまで監督が代わってもHCとしてチームを支え続けてきた甲本HCはトップチームのスタッフを退くことになった。一時代の終わりをも感じさせる新たな編成が発表されたばかりの2024.1.7、2024シーズンの新体制発表会が行われた。
オープニング
クラブの新エンブレムが映った後、2分弱の昨シーズン振り返りムービー。ゴールシーンが中心でいなくなった選手(ラバイン前監督も)は映っておらず。
動画終了後にステージがライトアップ。司会の2人が自己紹介。これまで長らく司会を務め、色々と物議を醸してきたJRTの榎本アナから同局の小玉アナに交代。もうお一方はNHKでお見掛けする日笠アナ。榎本アナが前日高校サッカー選手権の準決勝の実況を東京で担当したことも司会の交代とは関係があるかもしれない。
ヴォルタ君とティスちゃんが呼ばれた後、今シーズンもスタジアムDJを担当する平野氏が紹介され登壇。
社長あいさつ
冒頭に元日に発生した能登半島地震での犠牲者にお悔やみと被災者にお見舞いを述べる。
例年通りpptを使ったプレゼンテーション。まずは新エンブレムの紹介。これは昨シーズンのお披露目時と同じ内容だと思われる。
続いてクラブフィロソフィー。最初にスローガンの発表。これまでの単年ごとに更新されるスローガンを廃止すると。中長期的に使用するスローガンとして「徳島とともに、最高の瞬間を」が新フォントで描かれたスライドで発表された。スローガンはいつだって抽象的なもの。tkqさんのネタとしておいしいかどうか。それ以上でもそれ以下でもない。
続いてビジョン・ミッション・バリューを提示。どっちかっていうとこれまでより地域密着に寄せたのかなという印象。ミッションの最後にひとつだけ「国際交流」とか「世界で活躍する人材」とか書いてあるだけなのがちょっと寂しくはある。
続いて20周年記念事業。20周年記念のロゴからのクラファンの発表。ケチ臭くないか・・・?と思ったのは自分だけではないはず。続いて、リブランディングとしてHPやWebShopのリニューアル、新エンブレムを使用したグッズのチラ見せ。
2024シーズン目標。J1復帰。昨季の優勝からはトーンダウンしPO圏内から自動昇格も・・と。中長期目標として5か年計画で2028年には営業収益 35億円が目標、内訳としてスポンサー収入を昨季の1.6倍、入場料収入を2.6倍を考えるとのこと。人口が減り続ける徳島でホンマにいけると思ってる??と思ってしまう。今年の入場者数、グッズ売り上げなどの数値目標が続く。
試合数減少に伴うシーパス価格の改定の後、すでにリリースのあった黒部氏のクラブアドバイザー就任の報告。「クラブ全体のアドバイスを行う」という説明で具体的にどの位置でどんな仕事をするかについての説明はなかった。以上で岸田社長のプレゼンテーションは終了。約14分。昨季の組閣や編成、サッカーの内容や結果、監督の途中解任や新監督の選考と引き続き今季を任せることになった理由や根拠に関して、やはり説明はなし。
選手・スタッフ入場
平野DJの呼び込みで背番号の若い順から名前が呼ばれ、ステージ上で一礼して降壇し会場を一周?してステージに戻る。衣装はNaruto Trunksの移動着。左の襟元に新エンブレムのピンバッジ。
スタッフは同じように平野DJに呼名されるがそのままステージから降りずに選手の後ろに整列。ジャケットの前を開けたままなのは石尾選手と杉森選手。最後に監督がオフィシャルスーツ姿で登場し真ん中に鎮座。左襟にはピンバッジ、ネクタイの真ん中にも新エンブレムの刺繍。
監督挨拶
2分45秒。冒頭の能登半島地震へのお悔やみとお見舞いを含む。J1へ復帰するとの目標については言明。そのためにどんなサッカーをするかについては特に言及はなし。プレゼンテーションはなく挨拶。すごくちゃんとした人なんだろうなとは思う。
特別応援大使 上野優華さんのミニライブ
トークを含めベテランの貫禄。恒例のヴォルタくん、ティスちゃんを従えて「夢へのキズナ」を歌唱。
新ユニフォーム発表
まず動画。45秒。柿谷選手が新ユニフォームを着用して登場。スポンサーロゴ、新ロゴ、20周年記念ロゴなどを大映し。
現地モデルはGKが田中選手、ホームが柿谷選手、アウェイが玄選手。前面と背面にT・Vをデザインを紹介。コメントを求められた柿谷選手がオーディエンスに感想を求めに行くとという型破りスタイル。マイクを突然渡されたお客さんはネームのフォントがカッコよくなったと即座のコメント。流石最前列。玄選手も踏襲して小さい子供さん?に聞いて「カッコいい」との感想。田中選手はビシッと自分でコメント。柿谷選手から釘を刺されてたみたいだし。
移動着の紹介
この会でも選手が着用しているNaruto Trunks提供の移動着の紹介。柿谷選手が着用した3カットの写真を1枚のスライドにして提示。
この間に次のコーナーのセッティング。
新加入選手の自己紹介&インタビュー
7人の新加入選手がフリップを持って壇上へ。一人ずつセンターマイクの前まで行って自己紹介。その際にフリップに書かれた「自身の特徴」を発表した。以下、新加入選手のフリップに書かれていた特徴一覧。
4 KAIQUE選手 空中戦・対人の強さ
9 ブラウンノア賢信選手 スピード・高さ
22 柳澤 亘選手 ポリバレント
23 髙田 優選手 ボールタッチ
26 青木 駿人選手 左足のキック
27 島川 俊郎選手 しぶとさ
42 橋本 健人選手 左足のクロス
島川選手と橋本選手だけ若干長めのインタビュー。尺が余ってた??
新加入以外の選手のインタビュー
今年は3グループに分かれて実施。同様にフリップを持って入場。
1組目
森・西野・玄・棚橋・髙田颯・田中・中野・後東各選手の7名。
フリップのお題は「今シーズンはオレのココを見て欲しい!」。以下、一覧。
森選手 得点!!
西野選手 ゴール前に絡むプレー!!
玄選手 相手ゴール前と自陣ゴール前でのプレー
棚橋選手 GOAL
髙田颯選手 ドリブル
田中選手 SAVE
中野選手 シュート
後東選手 ビルドアップ
2組目
ホセ・石尾・杉森・渡・児玉・坪井各選手の6名。
フリップは「クラブ広報が選んだ昨シーズンのベストショット」ということで中身は写真。司会がこれについて説明を加える。
ホセ選手 Away清水戦 ゴール前でボールを抱えて指示出中のショット
石尾選手 Homeいわき戦 決勝点となったヘディングシュートのショット
杉森選手 Home藤枝戦 ドリブル中のショット
渡選手 Away栃木戦 相手DFを背負ってボールを待つショット
児玉選手 Home金沢戦 ドリブル中のショット
坪井選手 Home大分戦 シュートモーション中のショット
小玉アナにとってはchallengingな時間になったであろう。余分な事グイグイ聞いたわけではなかったのだが。。選手の応対に賛否あるんだろうけど、あまり頓着するのもどうかと。皆満足してないであろう昨シーズンを今になって振り返るというのも酷な話だったし。
3組目
田向・内田・杉本・柿谷・西谷・長谷川・永木各選手の7名。
このグループはフリップを持たず、全員新作のタオマフを巻いて登場。
一人ずつ新エンブレムの感想を聞きながらのインタビュー。
ベテラン揃いのこのグループは皆流石の立ち振る舞いで安心してみていられた。柿谷選手は子供用のグッズ作成を提案。個人的には杉本選手がこの組に入るようになったことに、時の流れを実感し感慨深いものがある。
インタビュー後、この組の7名の選手が藍バックと白バックの2種類のエンブレムフラッグを持って写真撮影。
来場者プレゼント当選者発表
プレゼントは新体制発表会に参加全選手のサイン入りフラッグ。来場者の中から3名が当選。当選番号は 175 503 894。
フィナーレ・選手代表あいさつ
全選手が登壇。並びは背番号順。センターにあたる内田選手と柿谷選手の間に吉田監督。
「昨季の選手会長」として田中選手が代表で挨拶。2分ジャスト。昨シーズン、成績が振るわなかった中でも支えてくれたサポーターやクラブ、スタッフへの感謝、昨シーズンはホーム初勝利まで時間がかかったことを取り上げて開幕戦必ず勝つので観に来てほしいという意気込み、シーズンの終わりに「最高の瞬間を」迎えられるようにしたいというスローガンを絡めた今季の目標をそれぞれ自分の言葉で語った良い挨拶だったのではなかろうか。「優勝」とか「J1昇格」といった具体的なワードは出てこなかった。
司会が締めて選手が手を振りながら映像としては終了。
雑感
今年は新エンブレムの発表があったりと少し特別な年であったが、それ以外にも年々改良が重ねられているのが分かる会であった。新キャプテン、新選手会長は今年もこの会では発表されなかった。毎年物議をかもす選手インタビューもさらにあっさりしたものになっており、むつこかったり共感性羞恥を感じさせられりする場面がほとんどなくてよかった。意図されたものかどうかは不明だが司会者が昨年までと変わったことも影響したかもしれない。ただ近年風物詩になっていた監督のpassionに溢れたpresentationが聞けなくなってしまったのは少し残念に感じた。きっと当たり前に観られるようなものではなかったんだろうなと今になっては思う。
正直、昨季は監督交代の前からvortisに対する熱が冷めてきてしまっていることを感じた。勝てないチームだけの問題だけではなく自身の生活環境の変化などの影響も大きいのだと思う。新体制発表会もリアルタイムはおろか、毎年やってる義務感からこのnoteを書かないと、と重い腰を上げてやっと観る始末。
それでも観始めると、特に新加入選手の紹介なんかには胸が躍る自分にも気づいた。自分にとってもvortisとの距離感含めて、今シーズンはどんなシーズンになるのか予想はつかないけれど自分の気持ちの赴くまま、この愛すべき地元のサッカークラブとのお付き合いを続けられればと思う。
来年もこのnoteを書けることを願っている。