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ジェネリック 💊/ 渥美健三 氏

 厚労省が後押ししCMでも盛んに宣伝しています。新しく開発された新薬を先発医薬品と言いますが特許が切れた先発医薬品と同じ有効成分を使って製造されているので正式には後発医薬品と呼びます。以前から先発品の特許が切れるとゾロゾロと造られたのでゾロ品と侮蔑的に呼ばれていました。ここにきて政府がジェネリックの積極的活用を呼びかけているのは先発品に比べて2~6割も低価格。言うまでもなく国の医療費支出を抑えるためです。勿論、患者さんにとっても薬代が安くなるというメリットはあります。                         ところでジェネリックの使用割合はアメリカの9割に対して日本は5割程度です。その理由の一つとして日本の医者や患者のブランド志向も挙げられますが実はジェネリックの試験には【有効性の試験】は存在しても【安全性の試験】はありません。また先発品の特許が切れるのは成分特許で添加物や剤型(錠剤・カプセル・粉末など)の製造特許が切れていない事があります。この場合、後発品は添加物や剤型を同じにできません。すると添加物や剤型の違いで薬の溶け方や分解の速度が変化して効き過ぎて副作用が出たり効き目が悪くなることもあり処方に慎重になる医師がいます。問題になるのは厚労省が生活保護患者には原則としてジェネリックを処方するよう通達を出していることです。先発か後発かを選ぶのは患者の自由ですから明らかな差別です。

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