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超高齢社会の課題解決ヒントは自立! 関東経済産業局とのイベントシリーズ第3弾を開催!

こんにちは。ヤフーのオープンコラボレーションハブ「LODGE」です。
先日開催した「ヘルスケア企業に聞く! 自治体と取り組む地域課題解決 ~超高齢社会におけるデジタル活用のヒント~(地域DX推進ミートアップ #03)」について、ダイジェストレポートを書きましたので、ぜひご覧ください。

・関東経済産業局 次世代産業課:ヘルスケア分野の地域課題と、同課題を解決するマッチングイベント「ガバメントピッチ」について
・インフィック(株):⾼齢者⽣活⽀援システム「LASHIC」の茨城県大子町への導入事例
・エーテンラボ(株):習慣化アプリ「みんチャレ」の東京都府中市への導入事例

ヘルスケア分野の地域課題とガバメントピッチについて

まず最初に関東経済産業局 内山さんより、日本における介護の「2025年問題」や、地域において予防・医療・介護等が一体的に提供される「地域包括ケアシステム」の構築を求められている背景をご説明いただきました。

ヘルスケア分野における予防の重要性の背景について

次世代産業課としてこれらのヘルスケア課題を解決する為に、昨年から開催されている「ガバメントピッチ」の実施実績をご紹介いただきました。昨年は4自治体からの課題プレゼンに対し、ベンチャー・中小企業等から96件の解決策の提案がありました。先行や面談を経て計11件のマッチングが成立。現在は各企業と自治体との間で、ソリューション導入や実証実験に取り組み始めているとのことです。この後発表された、インフィックさん、エーテンラボさんから、自治体との連携事例を紹介いただきました。
今年(令和3年度)のガバメントピッチでは、課題を持つ6自治体のプレゼンに対し、聴講者は昨年度の2倍以上にも増えたそうです。ヘルスケア課題への関心度の高さがよく伝わります。

ガバメントピッチのマッチング実績

⾼齢者⽣活⽀援システム「LASHIC」の茨城県大子町への導入事例

1社目のインフィック株式会社:大庭さんの発表では、高齢者生活支援システム「LASHIC」のプロダクト(ハードウェア・ソフトウェア)のご説明と導入メリットなどをお話いただいたいただいたのち、地域連携のイメージと茨城県大子町での実証実験の内容についてお話いただきました。

インフィック社の強みは
・介護事業とIT開発事業の両方を持っている国内唯一の企業
・開発した製品を自社の介護施設で実証、改善サイクルを回すことができる

センサーによる高齢者の方の状態把握が可能な「LASHIC」は、カメラを使わずに独居高齢者を遠隔で見守ることができるという点でも、高齢者の方からも好評とのことです。ハードウェア、ソフトウェアともに介護現場で洗練されてきたことがよくわかります。

LASHIC導入における独居高齢者支援のイメージ

茨城県大子町との見守り事例についても説明いただきました。LASHICを導入することで、リアルタイムで独居高齢者の把握をできることで定期訪問のコストを下げることができるとのことです。リアルタイムでわかるということは、遠方にお住まいのご家族の方も安心していただけますね。

茨城県大子町との連携取り組みについて

インフィックさんと大子町さんとの連携やりとりで1つ特徴的だったのは、コロナ禍だった事情もあり、担当者どうしが直接会わずに遠隔のやりとりのみで全てこの取り組みを導入・実施できたことで、他の地域でもスムーズに導入が可能であるという実績ができたという点です。自治体との事業連携の実績・気づきが、また自社の事業展開へ繋がっていく良い循環になるといいですね。

大子町とフルリモートで対応できたことは今後の事業展開のヒントに

今後の構想として、LASHICをプラットフォーム化し、センサーから得る情報と異業種データの連携によって、高齢者ユーザーに必要なヘルスケアサービスを提供していく「地域の高齢者を地域で支える仕組みづくり」を目指しているとのことでした。

習慣化アプリ「みんチャレ」の東京都府中市への導入事例

続いて2社目は、エーテンラボ株式会社:渋谷さんから習慣化アプリ「みんチャレ」の東京都府中市におけるフレイル予防事業について発表いただきました。

府中市が解決したい下記の課題に対して、エーテンラボ社は「みんチャレ」アプリの活用によってこれらを解決することを目指します。

(1)コロナ禍でも続けられるフレイル施策が必要。
(2)介護予防教室や自主グループ化のアフターフォロー、継続支援施策が手薄。

みんチャレアプリは、チームでコミュニケーションを取りながら目標歩数を目指すサービスですが、達成するとコインが貯まります。そのコインを市内の大学生の食料支援へ寄付できるので、参加する高齢者の「食事・運動」に対する意識を向上させるだけではなく、「社会貢献できている=社会参加、前向きな気持ちの醸成」にも繋がっているとのことです。

「みんチャレ」で貯まるコインが大学生の食料支援に

東京都府中市との連携では「みんチャレ」の使い方講座を実施し、地域の高齢者同士で繋がりあい、自力でフレイル予防を継続できる仕組みを提供されています。

「みんチャレ」の使い方講座を実施している様子

「みんチャレ」を利用された皆さんからの反響も紹介いただきました。スマホを使い慣れていなかった高齢者の方でも、使い方講座とチームコミュニケーションで活動することにより、1日の活動報告が写真と長文によって絵日記のようになっていく、オンラインだけでなくて茶話会などでリアルな交流への促進にも繋がっている、という効果もあったようです。

・90%以上の方が引き続き使いたいとの感想、平均歩数も伸びている
・被写体探しをするようになって、見える世界が変わった
・みなさんとやりとりするだけで寄付に繋がってうれしい

府中市さんを含む、講座の実施主体さまや学生団体さんとの他組織連携によって、全関係者が上下関係なく毎月改善に向けて話しあっていることが、この事業がアジャイルに機能している要因でもあるとのことでした。その他、エーテンラボ社として自治体連携する上でのメリットなども詳しくお話いただきました。

東京都府中市との事業連携の様子

ご登壇いただいた皆様、ありがとうございました

課題提起と解決を目指し、民間の力とともに自治体課題を解決する為のマッチングイベント「ガバメントピッチ」を仕掛けていらっしゃる関東経済産業局 次世代産業課のお話をはじめ、日本の「ヘルスケア」事業の現場で、新しい試みにチャレンジされている2社のお話を詳しく聞かせていただきました。ふと我々の家族や身近な問題として考えてみると、「これからの超高齢社会への順応」に向けて考えさせられるお話ばかりでした。
今後の事業展開が益々活発になることに期待しております!

■関東経済産業局 次世代産業課:https://www.kanto.meti.go.jp/seisaku/iryokiki/healthcare/index.html

■インフィック株式会社:https://infic-g.net/
 LASHIC:https://lashic.jp/

■エーテンラボ株式会社:https://a10lab.com/
 みんチャレhttps://minchalle.com/

#03のイベントアーカイブはこちら

地域DX推進ミートアップ#03のフル動画を見ていただけたら、さらに詳細のお話がわかると思いますので、ぜひ下記も視聴してみてください。

また、今後も地域DX推進ミートアップイベントは企画していきたいと思いますので「こんなテーマでやってほしい」「この自治体の事例を取りあげてほしい」などありましたら、下記よりお問い合わせいただけると幸いです。

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