福岡発のSmart City構想を日本全国へ!(地域DX推進ミートアップ #06 レポート)
こんにちは。ヤフーのオープンコラボレーションハブ「LODGE」の中川です。LODGEが注力中である各自治体のDXを支援する取り組み、「自治体DX」をテーマに、皆さまに共有できるコンテンツ作りや発信をしています。私は主に「地域DX推進ミートアップ」シリーズを企画・運営(オンラインイベント司会)しています。
シリーズ第6回目となる今回は、LINE Fukuoka株式会社 さんのご協力のもと、福岡市広報部の方にご登壇いただき、「自治体LINE活用」をテーマに、さまざまな角度からお話いただきました。
本イベントレポートのポイント
1. LINE Fukuokaがめざす、LINEの自治体展開とオープンナレッジ化。Fukuoka Smart City Communityによる企業間連携について。
2. 福岡市の広報戦略として、広く住民の方に向けた「One to Many(市政だより・ホームページ・SNS)」と、LINE公式アカウント「One to One」を併用。市民一人一人がいち早くキャッチしたい生活密着情報の提供に力を入れている。
3. 自治体と地域に根ざしている企業との対等な協力・対話関係から生まれた「とつぜんはじまる防災(避難訓練)」。
福岡発スマートシティモデルを、全国へ
LINE Fukuoka(株)DX・Smart Cityセンター センター長:南方 尚喜 さんから、LINE Fukuokaのご紹介、Smart City Project についてご説明いただきました。全国の自治体に向けてLINE活用を展開していく上で、福岡市さんとの連携が最大の事例となっていること、自治体が自主性持って取り組んでいけるよう、オープンソース化していることなどをご紹介いただきました。自治体連携だけでなく、福岡の企業間連携によるFukuoka Smart City Communityによって生まれた施策や、市民が選んだものを企業と自治体が力を合わせて実現していくチャレンジ「防災選」についてもご紹介いただきました。
LINE公式アカウントを活用した生活密着情報の「One to One」配信
続いて、福岡市 市長室広報戦略室 広報課:松田 晃さんから、LINE公式アカウントを活用した福岡市民向けの広報活動についてご紹介いただきました。市民の生活に寄り添った情報の「One to One 配信」(「防災」「ごみの日」「子育て」「お知らせ」)の実証実験が2017年からスタート。利用者がほしい情報だけを選んで受け取ることができるようになっていることが最大の特徴です。今はさらに多くの機能を拡大し、市民参加型の「道路・公園損傷報告」などもあるとのこと、これまでの電話対応と状況精査に時間がかかっていたところを、LINEによって通報する市民が増えたこともあって優先度の把握をいち早くできるようになったり、市民と自治体のつながり・導線を確保できるようになったとのことです。
イベントの後半は質疑応答形式で進行していきました。まず最初の質問として「LINE Fukuokaと福岡市さんはどんな連携からスタートしたのか?」について、現場で活躍されていたLINE Fukuoka DX・Smart Cityセンター Smart City戦略室 共創推進チーム:白石 知子 さん にお話を伺いました。
福岡市とLINE Fukuokaの関係性の特徴、そこから生まれた「オンライン避難訓練」
福岡市とLINE Fukuokaの関係性の特徴として「どちらか一方の課題解決ではなく、互いにとって“やるべき”ことを共有し、両者で協力しながら市⺠・まちの課題解決に取り組む」これを常にやってきたからこそ、両者の視点で「これってLINEで解決できるのでは?」という 課題を持ち寄り、「とつぜんはじまる避難訓練」の実施につながっていったとのことです。
他にも視聴者からの質疑もあり登壇された皆さんからコメントをいただきましたが、とくにこのお話は福岡市に限ったことではなく、他自治体でも重要なことだと感じました。自治体の職務、環境、課題と、企業の持つソリューションがすぐに合致するわけではありません。普段から自治体職員と企業の社員が交流を重ねて情報共有をしあうことで相手の懐を知る、課題をいち早くキャッチアップして「これならできるんじゃないか」を互いに出し合える対等な関係性を築き上げていくことが、自治体と企業の連携における秘訣ではないかと思いますね。
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※ 一部映像と音声が乱れる箇所があり、聞き取りづらい箇所があります。該当箇所(15:47〜23:06)には字幕を入れましたので、YouTubeの画面にある「字幕」ボタンをONにしていただき、ご視聴ください。
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また本イベントを主催したLODGEは、地方自治体のDXを支援するオンラインイベントの開催や、人材マッチングなどをおこなっております。イベント共催のご相談や取り上げてほしいテーマ、DX人材についてのお問合せなど、お気軽にご連絡ください。