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言われなくてもやってしまうこと
数年ぶりに会った友だちに、会社を辞めたことを伝え、これからどうしようかなと話をしていた時。
「文章書くの上手だよね。そういうのやってみたらいいんじゃない?」
唐突にそう言われ、へ?そうなの?という感想しか出てこなかったが、褒められたのは純粋にうれしかった。
うれしかったから帰って夫に話したら、「文章うまいの知ってるよ。なんか書けばいいじゃん」と、また。
なんかってなに…と思いつつ、「書くこと」がやたら頭に引っかかったまま、もやもやしているうちに1ヶ月経ってしまった。
まだ書いてないことを知ったやさしい友人は「何もしないのが一番もったいないらしいよ!」とやんわりとしたメッセージをくれたので、「早くやれ」と脳内で意訳して受け取った。
最近、頭の中がずっとうるさいタイプと、他人と話してなければ特に頭の中は無言でいられるタイプがいることを知った。頭の中は、全員ずっとうるさいものだと思っていたのに…
歩きながら、例えば景色が綺麗だなとか、風が冷たいなとか、「今この瞬間」ではなく過去や未来に思いを馳せてしまう。
ずっといろんなことを考えてしまって、1日特に何をしていたわけでなくてもぐったりしてしまう。そして、あれをやらなきゃこれをやらなきゃと常にやるべきことを頭の中で数え上げているから、のんびりぐーたらしていることを私自身が許してくれない。
あー疲れる。
書いてみたら?と何度も言われているうちに、頭の中に思ったことを少しアウトプットした方が気が紛れるかも、とは思い始めた。ぐるぐる思考を回しているより考えの整理になりそうだし。
昨日お風呂に入っているときに、少し前に読んだ本のことを思い出した。
「人生のレールを外れる衝動の見つけ方」
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人生の中で夢中になれる「何か」はすでに自分の行動の中にある。言われなくてもついやってしまう「偏愛」はないか?
という趣旨のことが書かれていて、考えてみたんだけど、物事長続きしないタイプだしなぁ…と全然思いつかなかった。
それが、シャワーを浴びてる時に、え?書くことって唯一私が途切れながらもずっと続けてきたことでは?と一気にピントがあったような気がした。
小中学生頃にずっと書き綴っていた日記。ホームページビルダーでWEBサイトの走りみたいなのを作っていた中高生時代。大学生時代は匿名でココログにブログを書き、ミクシィに日記を書いていた。就職してから書きたかったけど続かなかった10年日記。note。iPhoneのジャーナルやメモ。Instagramの長文投稿。
途切れ途切れだけど、別に心に残ることがあってもなくてもずっとやってきたんだった、書くこと。
「社会全体的に、お金になることや効率的なことにばかり投資する価値があると判断されてる感じがして、無駄が許されない世の中なんて息苦しい」って話を昨日の昼間友だちとしてたばっかりだったのに。
やる意味が感じられないことをやるのは無駄、と括っていたのは自分だった。
頭の中に思い浮かんだこと、とりあえず書き出してみよう。
形になるもならないも、それからだ。
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