解説 / 文化祭のシャカシャカ

こんにちは。お久しぶりです。
今日はこちらのパズル(シャカシャカ)の解説をしようと思います。
(これは灘校文化祭にて出題したものです)

鍵となるのは、画像のような決まり方です。

左 → 右

外壁に接する黒マスに向かって幅 2√2 の長方形が近づくと、「ひっつく」といった具合です。

今回の問題はこれを「逆」に使う発想から来たものです。
これは電卓別室さんのアカウントで投稿されていた最後のシャカシャカで学びました。ここで敬意を表しておきたいです。

次のような詰み方が考えられます。

上の手筋から1を超えてしまう

ピンクの印がつけられたマスには三角形が入り、その向きは2通りです。
しかしそのうち片方は上の画像のように詰んでしまいます。
従って次のように向きが確定し、さらにまた詰み方が考えられます。

延長すると1を超えてしまう

直前で決定した三角形によって幅 2√2 の長方形が左辺に生まれましたが、それを延長すると左上の1を超えてしまいます。
従ってこの長方形は1に辿り着く前に止まらなければなりません。
また1の手筋によって分かる白マスを埋めておきます。

1の前で「止まる」 / 1の手筋

さて、次に左上に生まれた空間に注目しましょう。
1の真上にできた高さ2の長方形はこれ以上左に伸びませんから、三角形を置いて止める必要があります。

ダブル L 字禁

しかし上図のピンクの印のように置いてしまうと、L 字禁が発生して詰んでしまいます。従って以下のように置かなければなりません。

長方形の左端を止めた

そのまま道なりにかなりの空間が埋められます。埋めた後の図が以下です。

急に進捗が生える

さて、この状態で下辺の1に着目します。
1の真上のマスが白マスだと次のように詰みます。

拡大されて隙間がなくなる

従って1の周りの唯一の三角形は1の真上であることが分かりましたから、次のように埋めることができます。

下辺の1周りが決まって行く

右辺に見覚えのある形がありますね。再び最初と同じ詰み方です。
並行して、3の下のマスにも単純な L 字禁による詰み方があります。

初手再び / L 字禁

従って次のように決まります。
さらに、これによって生まれた幅 2√2 の長方形が右下に伸びます。

ダブルで決まった三角形たちが右下に伸びる

ここまで来れば後は道なりに解くことができます。
解答は是非ご自身でお確かめください。L 字禁にお気を付けて。

ここまでご覧いただきありがとうございました。


どうでもいいですが、2√2 幅の長方形が伸びる時は、脳内で「モイィ」という効果音が浮かびます。肋骨凹介さんの漫画「宙に参る」に影響されています(シャカシャカとは全く関係ない「伸びる」シーンの効果音です)。
めっちゃ面白いので読みましょう。宣伝です。布教です。

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