台風vsゲリラ豪雨:予見できる災害とできない災害 (リアルタイムレポート第12回)
台風vsゲリラ豪雨
今回は、台風とゲリラ豪雨、それぞれの特徴を比べてみましょう。
動画1を見ていくと、まず、ゲリラ豪雨(千葉のケース:0:00 - 0:14, 港区の例:0:52 - 1:02)は突然発生するため、電車が止まったり徐行運転を余儀なくされることが多いです。そのため、人口が一時的に増加する「増加アノマリー」が起きやすいのが特徴です。
一方、台風(:0:15 - 0:51, 1:03 - 1:39)は事前に予測されるため、通勤・通学者が減少し、人口が減少する「減少アノマリー」が起きやすいのが特徴です。
また、ゲリラ豪雨は一過性で短時間で収まるのに対し、台風は長時間アノマリーが続くのも違いです。
つまり、予想できない災害であるゲリラ豪雨と、ある程度予想できる災害である台風では、人の動きや人口の変化に大きな違いが生まれます。
災害への備えを考える上で、こうした特徴を理解しておくことが重要だと思います。
動画1:それぞれ、0:00 - 0:14 9/3 ゲリラ豪雨、0:15 - 0:51 8/16 台風、0:52 - 1:02 8/21 ゲリラ豪雨、1:03 - 1:39 8/16 台風、の様子を表しています。赤い領域は過去一ヶ月の人口を平均した値より大きい領域を表します。逆に、緑の領域は過去一ヶ月の人口を平均した値より小さい領域を表します。
LMのリアルタイムデータとは
「LocationMind xPop」データは、NTTドコモが提供するアプリケーションの利用者より、許諾を得た上で送信される携帯電話の位置情報を、NTTドコモが総体的かつ統計的に加工を行ったデータです。位置情報は最短5分毎に測位されるGPSデータ(緯度経度情報)であり、個人を特定する情報は含まれません。