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(スライド資料全文公開)場所を超えて、作り手の想いにふれる、ローカルがつながる​ オンライン・マルシェ 「Local Craft Marketのつくり方」

みなさん、こんにちは。Local Craft Market 実行委員会の澤田です。

2020年6月10日に、5月に開催をしたLocal Craft marketの開催レポートを兼ねたオンライン・セミナー「Local Craft Marketのつくり方」を開催しました。

5月に開催したLocal Craft Marketの概要はこちらからご確認ください。

オンライン・セミナーでは「産地とつながるあたらしい場」として試験開催されたこのイベントを振り返り、その実践を通して得られた知見を公開・共有させていただきました。

そもそも、この開催レポートイベントを実施することは、Local Craft Market開催決定時点から予定していたことでした。告知を開始した際にも、こんなことを書いていました。

5月16日-17日の開催後、このイベントを僕らがどのように企画し、環境を設計し、運営したかについては、後日詳らかに公開をしていきます。きっと今後、同様の取り組みが増えていくはず。そんな想いを同じくする人たちに使ってもらえる、共有知を生み出すことができたら本望だと思っています。そういった取り組みの積み重ねこそが、指数関数的な発展に繋がるはず。
(2020年5月6日の澤田の投稿より抜粋)

実際にLocal Craft Marketを開催し、課題はあれど大いに手応えを感じた今、新しい産地・地域のつながり方、作り手と使い手の出会い方が今後もっともっと多彩になるであろうことを僕たちは確信しています。

今後、多くの人たちが同じようなオンラインの場づくりに取り組んでいくことになると思います。であれば、僕らが蓄積した知見・ノウハウをいち早く共有知として「多くの人が使えるもの」にしていくことが、いろんな人たちに力を貸してもらいながら、実験的な場づくりに取り組ませてもらった僕たちの責務なのではないか。そんな想いで、粗々ですが、実施レポートを公開させていただきます。

Local Craft Market固有の情報もあれば、Remoを使うからこその情報もあれば、同期型・対面式オンライン/デジタル・マーケットに共通の情報も含まれていると思いますが、何かしら一つでもみなさんの実践に活かしていただければ幸いです!

PDFでダウンロードしたい方はこちらからどうぞ。(全71ページ)

Local Craft Marketについて

Local Craft Marketの概要および開催背景について紹介をしています。

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なぜ知見・ノウハウを公開するのか

今回、「Local Craft Marketのつくり方」として、実践・運営することで蓄積された知見・ノウハウを公開する理由は、圧倒的に場を開くコストが低く伝達速度の早いデジタル・オンラインの特性を活かして、より多くの人たちと多極分散型のマーケットを育てていきたいと考えたからです。場に参加することに金銭と時間を投資するのではなく、伝える・届ける・つながることに金銭と時間を投資できる文化を育てていきたい。そのためには、僕らだけでは絶対的に力が不足しています。様々な人たちと連帯して、文化を育てていきたいと思っています。

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オンラインツールをどのように選択したか

開催を考えるにあたって、まずはじめに検討したのは「どのツールを使うか」でした。結果的に僕らが採用したコミュニケーションツールはRemoというサービスです。ZoomやSpatial.chatなど様々なツールがある中で、どのような比較軸で検討したかを紹介しています。

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余談ですが、僕らが今回契約をしたRemoのプランはProducerプランです。これは来場者人数を鑑み、プランを選択しました。400ドル/月は決して安くはない費用ですが、10人までチーム・マネジャーを設定できるため、1人あたりの企画・管理者のコストは40ドル/月です。それでもzoomなどの他のツールよりは高いのですが、500人規模のイベント開催ができる会場を実質使い放題であることを考えると投資対効果が見込めると考え契約を決定しました。そして、本業の会社で日々3〜4つ程度イベントを立てて使い倒しています。逆に使用頻度が月1〜2回程度であれば割高かもしれません。

出展者をどのようにして集めたか

出展者集めは、特段特別なことはしておらず、公募要領と受付フォームをつくり、共同発起人メンバーがFACEBOOKで呼び掛け、24社の出展者が集まりました。当初は15社を上限としていたのですが、むしろ想定以上に応募していただけ、こういう場が求められているという手応えを得ることもできました。当初設定していた上限数を超えはしましたが、せっかくの機会なのに選抜するのは勿体ないと考え、応募いただいた方々には全員ご出展いただくことにしました。

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来場者をどのようにして集めたか

今回、広告予算はゼロ円でしたので、基本的には無料(一部WEBサイト制作ツールのみ有料)で広報活動に取り組んでいます。特に考えたのは各出展者と顧客のエンゲージメント(関係性)を深めること、そして、出展者の固定客同士が横でつながることによる偶発性を生むことです。このため、出展者の皆さんにご協力いただきながら、広報活動を進めていきました。

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出展者にどのようなフォローをしたか

ほぼ全出展者がRemoはおろかオンライン会議やプレゼンテーションに慣れていない方々でしたが、とにかく「ならうよりも慣れる」を方針に最低限のレクチャーと時間をかけてフォローをしていきました。特に今回、Local Craft Marketに出展してくださった方々は作り手・伝え手としての活動そのものが魅力的な方々ばかりだったので、ありのままを伝えられるようにフォローをしていきました。

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来場者の導線をどのように設計したか

来場者もほとんどの方がRemoに初アクセスされる方々であろうと考え、WEB、動画、スライドなどを用意し、なるべく不安なく参加いただけるように準備をしました。一方で、せっかく楽しみにきていただく方々に自由に過ごしてもらいたいと考えたのにで、ルールは最低限に、FEED FORWARDなコミュニケーションを心がけました。

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この歩留まりは、今後の課題です。どうすればエラーを起こさずにご参加いただけるように案内ができるか、どうすれば長時間楽しんでいただけるような場の設計ができるか。次回以降、色々と工夫を施していきたいと考えています。

当日の場をどのように設計・運営したか

Local Craft MarketとECサイトの一番の違いは「出会いと対話があること」です。この世界観を前面に出すため、運営スタッフの皆さんに協力してもらい、来場された一人ひとりに声がけし、コミュニケーションを促していくことを心がけました。また運営しながらグループ内で意見交換をし、1日目の課題を2日目に解決するなど、細かくPDCAを回しながら場の改善をしていきました。

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余談ですが、Local Craft Marketは多くのボランティアスタッフの方々に支えられて運営することができました。非常にプロフェッショナルな取り組み方をしていただけ、彼・彼女たちの力なしではこれだけの場は絶対に実現し得なかったことを付け加えておきます。本当に気持ちのいいチームです。

効果的なプレゼンテーションとは

ここでは出展者のプレゼンテーションについてレポートしています。当日、運営メンバーで、各ブースをめぐり出展者がどのように来場者に声をかけ説明しているか、来場者はどのような反応をしているか、などを具に観察をしていました。その結果、蓄積されたオンライン・プレゼンテーションのTips集をまとめています。

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当日、いらっしゃった方々の感想を聴いていて、印象に残っているのは「ぜひ会いにいきたいと思います!」「絶対に今度現地にいきます!」という声が多かったこと。この場が「新しい産地や作り手との出会いとつながりの場」として機能している確かな手応えを感じました。

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果たして今回のようなオンライン・マーケットで商品・サービスは売れるのでしょうか。後日、アンケートを実施したところ、35人の方に回答いただけ、そのうちの12人(34.3%)が商品を購入した(あるいはその予定)と回答をしていただけました。また、後日SNSなどで来場された友人・知人が購入した商品をアップしているのも多数見かけることができました。アンケート回答数が少ないこと、34.3%という確率の捉え方は議論の余地があるところですが、少なくとも「購入につなげられる」ことが分かったことが最大の収穫だと考えています。

もちろん商品特性によって、その場での購買につなげるか、エンゲージメント獲得につなげて将来的な購買につなげるかなど、出口戦略はそれぞれですが、しっかりと出口を踏まえてプレゼンテーションをする必要があります。次はこの領域のメソドロジを確立したいところです。

考察:Local Craft Marketを実施し、今後どのような可能性を感じているか

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今後のLocal Craft Marketの活動について

人の手から生み出されるものや、その産地が、テクノロジーと出会ったとき、まったくあたらしい体験が生まれる。
5月に試験的に開催した第1回「Local Craft Market」を終えて、僕たちは、そんな確かな手ごたえを感じました。

そんな手ごたえをもとに、「場所を超えて、想いに触れる。」というコンセプトをさらに追求して、新たな実験も交えながら、 第2回「Local Craft Market」を開催します。

現在、第2回 Local Craft Marketの開催に向けて、出展者を募っています。

想いを込めたものづくりに取り組む皆さまが全国の生活者へと物語を伝える場として。
地域やジャンルを超えて皆さま同士がつながる場として。
この場をご活用いただければ嬉しいです。

地域を超えて、全国のものづくりがともに盛り上がることを願って。
皆さまのご参加をお待ちしています。

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