北海道周遊パス旅(03)雪景色の東北を、ひたすら北上する。
↓前回の記事
12月29日水曜日06時00分、始発普通列車一ノ関行、仙台発車。4両編成の車内はキャリーバッグを持った旅行者の姿が多い。恐らくは仙台着の深夜便高速バスから乗り継いで来たのだろう。皆一様に眠そうな顔をしている。そうゆう私も眠いと言えば眠いが、かと言って強烈な睡魔は無い。
昨夜は節約でネカフェ、つまりはネットカフェに泊まったが、ネカフェは仕切りがあるだけで隣人が物音を立てるとダイレクトに聞こえる環境。しかし幸いにイビキ立てる人や深夜に携帯通話したり騒ぐ人がいなかったから、文字通り熟睡できた。ネカフェだけにパソコン等の周辺機器があるが、キーボードもマウスも一切触れず、デジカメやスマホ、タブレット端末やモバイルバッテリーの充電し、私はひたすら眠った。私にとって、ネカフェは【寝カフェ】だ。
車窓は徐々に明るくなり、日の出はまだだが松島の海岸や島々を眺められた。小牛田を出て日が昇り、車内に朝日が射し込む。
07:36、定刻より5分遅れで一ノ関到着。乗り継ぐ盛岡行は、盛岡からの列車の折り返しと思ったが、一ノ関仕立ての列車だった。
07:51発普通盛岡行は2両編成。発車時刻になると、座席はあらかた埋まる。盛岡までひたすら退屈な時間を感じた。車内で読もうとした文庫本は自宅に忘れ、スマホを玩ぶぐらいしか暇潰しは無い。景色は楽しみたくともロングシートだから眺められない。途中、陸中折居駅跨線橋の駅名標が懐かしい書体に感じたぐらいだ。
水沢・北上・花巻で目立った乗降があったが概ね座席が埋まり、盛岡が近づき車内が混雑するようになり、09:18盛岡到着。2両編成の車内から大量の乗客がホームに吐き出された。
盛岡から青森までは、東北本線は東北新幹線開通と共に在来線は第三セクター鉄道に変換されてしまい、青春18きっぷ利用不可になる。ただ、八戸~野辺地~青森の相互間はJR大湊線・JR八戸線利用の便をはかる主旨で青春18きっぷ特例乗車出来る。
つまりは盛岡~八戸間だけ歯抜け状態となる。一部第三セクター鉄道区間になるが、花輪線で大館経由も考えたが、時間が合わなかったし、仮に良好な乗り継ぎだとしても、運行情報を見ると大館から先の奥羽本線が不通らしい。
とどのつまり、結局は別払いしなければ、盛岡~八戸間は抜けられない。普通なら第三セクター線利用になるのだが、八戸まで2時間前後かかる上に運賃は3,110円。しかし、東北新幹線だと、八戸まで30分程度で特定特急券・乗車券で3,560円。差額はなんと450円しかない。
これは第三セクター鉄道がIGRいわて銀河鉄道と青い森鉄道の2社にまたがる為に運賃が高いのが主因だが、新幹線の乗車キロが元々は在来線だった第三セクター線よりもショートカットで短いのも原因のひとつ。
いくら節約旅行の私も、これならお金を節約するより、時間の方を節約する。
切符購入をし、ホームにあがると、秋田行【こまち5号】と新青森行【はやぶさ5号】の併結列車が入ってきた。盛岡で切り離し、先に秋田行【こまち5号】が発車する。切り離し作業を見たいが、席を確保したいから【はやぶさ5号】に乗り込む。
特定特急券は、指定席特急券より割安に設定された特急券だが、その代わりに席が指定されておらず、空席に座るシステム。席に座っても、その席の券を持った客が優先されるシステムだから、何かと面倒だ。JR東日本の新幹線で自由席設定が無い区間で発売されているが、空席に座っても、いつ本来の席の持ち主が来るかわからないから、居心地はあまり良いものではない。たとえ下り列車でこの先乗車が減ると分かっていても。
無事に空席に座り、09:48盛岡発車。考えてみたら、私は仙台06:00発普通に乗ったのだが、この【はやぶさ5号】は東京を07:32、仙台を09:05に発車しており、仙台を基準にしたら3時間も差がある。最高時速320㌔の東北新幹線の早さには驚愕してしまう。盛岡からは最高時速は260㌔に落ちるが、それでも普通列車に乗り継いだ身からしたら速く感じる。
いわて沼宮内・二戸に停車し、車内販売のコーヒーを飲んでリラックスしたかと思ったら、10:24八戸到着。たった36分の新幹線の旅だった。
八戸からは青い森鉄道に特例乗車だが、不安材料が。列車運行情報によると、先に出た快速が三沢で抑止されていた。三沢で快速抑止だと、後続の普通青森行が動かない可能性がある。私は青い森鉄道八戸駅係員に尋ねてみたら、青森行は八戸を所定発車すると言う。先行する快速の動きが気になるが、とりあえずホームに停車していた青森行に乗車した。
↓続きは此方
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?