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北海道周遊パス紀行(02)首都圏をグリーン車で通過し、東北の仙台へ。


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13:42、熱海到着。ここで路線管轄がJR東海からJR東日本に変わる。
数分で普通上野東京ライン前橋行に接続するが、高崎線に向かう便なので宇都宮線に向かう私には関係無い。これに乗って途中駅始発や横須賀線から来る宇都宮線に乗り換える手もあるが、宇都宮線黒磯駅までは列車本数が多く若干余裕があるので、私は次発の14:09発の宇都宮線小金井行にした。

東海道本線熱海駅

熱海駅は新築の駅ビルに様変わりし、昔の熱海駅しか知らない私を驚かした。駅ビルを散策したが、余所のショッピングモールにあるような店舗ばかりで、オリジナリティに欠ける印象を持った。屋上の展望デッキにも行ったが、回りのビルやホテルに遮られ、相模湾が見えない。

熱海14:09発普通(上野東京ライン)小金井行
E231系15両編成(撮影 熱海駅)
熱海からは、グリーン車で首都圏を串刺し移動
上野東京ライン グリーン車

熱海14:09発普通上野東京ライン小金井行、私はグリーン車を選択した。首都圏の普通列車のグリーン車は自由席扱いの為、青春18きっぷとの併用が出来る。逆に普通(この場合は快速列車も含む)列車のグリーン車指定席は青春18きっぷとの併用が不可だから、その点は注意が必要。予め沼津駅で途中下車した際に買っておいた熱海~宇都宮のグリーン券を持って、私は2階建てグリーン車の2階の真ん中辺りの席に座る。

豊橋駅で購入した駅弁【ちくわ稲荷寿し】
(710円)
【ちくわ稲荷寿し】の中身

ゆったりとしたグリーン車で、豊橋駅で購入した駅弁【ちくわ稲荷寿し】。掛け紙を良く見たら、豊橋は大葉とウズラ卵の生産が日本一で、豊橋名産の竹輪をメインに大葉やウズラ卵を使ってアレンジされた稲荷寿司だった。豊橋駅弁の稲荷寿司は非常に旨いから、この駅弁も美味しく平らげる。ただ、中に梅肉を和えた稲荷寿司には、梅干しが苦手な私は苦戦したし、量も少なく感じたので、ちくわと名乗る以上、小さな竹輪を一本ぐらい入れたら良いのではと言う思いもした。
小田原まで相模湾を車窓に望んだが、小田原からは首都圏のペットタウンの車窓が延々と続く。大船からは横須賀線が合流し、雰囲気も都会になる。横浜からは京浜東北線も加わり、俄然にすれ違う列車も倍増する。
左手から山手線が合流し品川を過ぎると、車窓はビル・ビル・ビルばかりとなる。
東京でグリーン車は一気に混雑し、座席があらかた埋まる。数年前までは東海道本線の列車は湘南新宿ライン以外は全て東京止まりだったのに、今や東京駅を串刺しにし北関東まで行くから、時代は変わった。
上野・赤羽・浦和・さいたま新都心を経て、大宮を出ると、京浜東北線は消え、高崎線が分岐し、宇都宮線単独の線路を淡々と進む。車窓も都会から田畑が点在する郊外の雰囲気に。そして夕暮れになり車窓は暗くなっていく。
17:19、終点小金井到着。乗車した列車は折り返しするらしく、行先表示は熱海を表示。私の住む関西の新快速も長距離を走るが、この上野東京ラインも中々の長距離運転だ。10分待って、宇都宮行のグリーン車に乗車し、宇都宮へ。

宇都宮17:54発 普通黒磯行 205系600番台4両編成
(撮影 宇都宮駅)

宇都宮から先を急いでも、黒磯から先の列車が限られる。とりあえず宇都宮17:54発黒磯行に乗車した。緑と橙色の湘南帯を纏った205系で、元々は首都圏の通勤電車だったが、新車導入で宇都宮~黒磯間の普通列車運用に飛ばされた。この車両も2022年3月には新型車両に置き換えられ廃車になる運命だ。私が乗るのも、これが最後だろう。

宇都宮線片岡駅
片岡駅下車したが営業時間外だった。

ドア上の路線図を眺める内に、何処に途中下車しようかと思案し、他意は無いが片岡駅に下車した。宇都宮~黒磯間で乗降した駅は烏山線乗り換えの宝積寺だけだったし、片岡は宇都宮~黒磯の真ん中あたりだという単純な理由だから。しかし、下車して真新しい橋上駅舎を上ると、改札も自動券売機もシャッターを降ろしていた。朝から夕方のみ駅係員配属らしい。私は乗車駅証明書を発券し、それを下車記念代わりにし、黒磯行に乗車した。E231系5両編成だった。

那須御用邸へ向かう皇族向けの貴賓室が残る黒磯駅
昔の行先看板を使ったモニュメントがある。
黒磯19:30発 ワンマン普通新白河行 E531系5両編成
(撮影 黒磯駅)

黒磯で新白河行に乗り換え。車両は常磐線向けE531系によるワンマン運転。流石に北関東まで来たら雪が積もっており、やはり寒い。

北関東限定販売 Georgia MAXコーヒー
原材料は、加糖練乳と砂糖が筆頭に来る

私は自販機でホットのMAXコーヒーを買う。北関東限定のMAXコーヒーを初めて買って飲んだ時は、強烈とも言える甘さに腰を抜かしたが、今日は列車乗り継ぎで疲れており、逆に甘いのを身体が欲しがる。加糖練乳や砂糖で味付けされ、コーヒーっ気が少ないMAXコーヒーを飲み干す。
黒磯19:30発普通新白河行は5両編成でワンマン列車。途中駅は無人駅ばかりなのに全扉開閉の信用乗車方式。私は青春18きっぷを持っているが、地元乗降客は運賃支払わなくでも乗り逃げ出来るのではないかと首を傾げたくなるし、車内で何か起きたらワンマンだから運転士一人で果して対処できるのだろうかと思ってしまう。行き過ぎた合理化に疑問を持つ。
24分で新白河到着。ここで郡山行に乗り換え。乗り換えた列車は仙台地区の主力車両E721系4両編成。ようやく東北地区に入った気分になる。

新白河20:05発 普通郡山行 E721系4両編成
(撮影 新白河駅)
新白河では【酪王カフェオレ】を購入
生乳50%以上故にコーヒー飲料ではなく乳飲料

遅延の新幹線接続を受け、定刻より5分遅れの20:10、新白河発車。私は売店で購入した福島県ローカル飲料【酪王カフェオレ】を飲んだ。さっき北関東ローカルの【MAXコーヒー】を飲んだから、売店で見掛けて飲み比べしたくなった。さっきはコーヒー飲料扱いだから甘いとは言えコーヒーの味はしたが、こっちは乳飲料扱いだから、ミルクの濃い甘さがした。MAXコーヒーは加糖練乳や砂糖で味付けされているが、こっちは生乳だからキツい甘さは無いが、やはりミルクの風味がメインだ。

郡山21:00発 普通福島行 E721系4両編成
(撮影 郡山駅)

20:44、郡山到着。降りたホームの向かい側に乗り継ぐ福島行が停車しており便利だが、私は乗り継ぎの16分間にしなければならない事がある。財布の中身が数千円しかなく、ゆうちょ銀行から軍資金を降ろしたいからだ。
とりあえず福島行の席を確保し、急いで改札を出た。web検索したら駅前バスターミナル向かいにゆうちょ銀行ATM出張所がある。
行ってみたら、先客がいて内心慌てたが、すぐに出てきたから軍資金を降ろし、結果的に余裕で列車に戻ることが出来て、やれやれ。

かなり雪が積もってきた(東北本線安達駅)
福島22:01発 普通仙台行
701系1500番台+E721系4両編成
(撮影 福島駅)

真っ暗な車窓と雪が積もった駅ホームを眺め、21:46福島到着。あとひと踏ん張り、今度は22:01発仙台行に乗り換え。流石に疲労を感じるが、これが今日最後の乗車列車だ。
ボックス席を占めて、ぼんやりと今日を振り返った。未明の近鉄急行から始まり、東海道本線を上り、そして東北の地に。青春18きっぷ一回分2,410円で移動。普通運賃で11,880円かかる区間だ。今回は雪害不通で名古屋まで近鉄利用(近鉄鶴橋~名古屋間の通常運賃は、奇しくも青春18きっぷ一回分と同額の2,410円、私は株主優待乗車証を使用)だが、それでも安い。その代わり、丸1日未明から深夜まで列車に缶詰めになるのだが。
仙台駅手前の場内信号で足留めされ、5分遅れて23:26に仙台到着。遅れて着いたのに、車掌によるお詫びや事情説明放送も無いのに不信感を抱きながら下車。

夜食は仙台ローカル食堂【半田屋】
腹が減ったから、ガッツリ食べる(笑)。

ここでホテルに泊まりたいが、明日も早いから、節約目的でネットカフェに泊まる。仙台駅隣接のビルの三階にある、前に使った事があるネットカフェにチェックインし、早速一階の仙台ローカル食堂【半田屋】で夜食を頂く。【半田屋】は仙台を中心とし、何故か埼玉と広島にも店舗がある、セルフサービスの定食屋チェーン。定食屋らしく飯のサイズが選べるが、私はカツ丼・豚汁・冷奴・ビーフシチューを選び、腹を満たした。ネットカフェの部屋に戻る頃には、時計は午前を表示していた。

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