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地方ではスマホは思っているほど使われていない

皆さんこんにちは。
株式会社カモシカの佐藤です。日頃からデジタルマーケティングを活用した集客のご支援を行っています。

若干釣りタイトルではありますが、地方でのスマートフォン利用のお話です。

スマートフォンは今や私たちの日常生活に欠かせない存在になりつつあります。SNSで友人や家族と気軽にコミュニケーションを取り、ショッピングアプリで日用品を注文し、ニュースや天気予報をチェックして予定を立てるなど、朝から晩まで活躍の場面が尽きません。
スマートフォンの登場によって「インターネットは当たり前」の時代がさらに加速した感がありますが、その利用率は本当に全国的に同水準なのでしょうか。
ガベージニュースの「トップの東京都は81.3%、最下位県の約1.43倍…都道府県別スマートフォン利用率動向」という記事のデータを読み解きながらまとめていきたいと思います。

まず上位に目を向けると、

スマートフォンによるインターネット利用率 上位陣
東京都81.3% 千葉県79.3% 奈良県77.2% 大阪府76.4% 神奈川県75.5%

出典:ガベージニュース

都市部の利用率が高い事がわかります。
通信インフラが整備されているうえ、若年層から高齢層まで幅広い世代がスマートフォンを所有するようになってきたこともあり、スマートフォンの普及率は非常に高い数字を示しています。特に人口の集中度が高い都心部では、利用者の割合が90%前後という調査結果も少なくありません。
新しいサービスやアプリケーションが次々に登場し、それらを利用するためにスマートフォンのスペックや通信速度にも高い需要が生まれています。
交通の利便性が高い都市部は、例えば電車での移動時間を有効に使えるようになり、動画や音楽ストリーミングを楽しむ機会も多いという特徴があります。

一方で、地方に目を向けると、

スマートフォンによるインターネット利用率 下位陣
秋田県56.7% 岩手県57.1% 山形県57.5% 宮崎県58.6% 熊本県58.9%

出典:ガベージニュース

インフラ整備が遅れている地域や人口密度が低いエリアほど、高速データ通信網が行き渡りにくいという課題が指摘されています。
加えて、高齢化が進む地域ではスマートフォンの操作が難しいと感じる方もいるため、利用率の向上が思うように進んでいないという報告があります。実際、総務省のデータを詳しく見てみると、都市部と地方を比べた際に10%以上の開きがある都道府県も存在しており、依然として「当たり前」とは言い難い状況が続いていることがうかがえます。

また、地方では若者が仕事や進学を機に都市部へ移住しやすいという社会構造も、スマートフォン利用率の差を生む一因となっています。
若者の多くは日常的にSNSやアプリを使いこなし、高齢者が情報を得やすいようにサポートする役割も担うことがあります。
しかし、その層が都市部へと流れてしまうと、地域のITリテラシーを支える人材が減り、さらにスマートフォンやアプリに触れるきっかけが得られにくくなります
このように、通信インフラの問題だけではなく、人口動態や世代間のギャップが重なり、全国平均の数字だけでは見えてこない実情が浮かび上がってくるわけです。

とはいえ、コロナ禍以降のオンライン需要の増加や、地方創生の一環として進められているデジタル化の推進などにより、地方でもスマートフォンを使った遠隔医療やオンライン教育、テレワークなどの導入が進みつつあります。
自治体によっては、高齢者向けにスマートフォン教室を開催したり、通信費補助の制度を導入したりと、利用率を底上げする試みが行われているところもあります。
こうした取り組みがさらに広がっていけば、都市と地方の格差は徐々に縮まっていくでしょう。

しかし現時点のデータを見る限り、都市部と比較してスマートフォンの普及率が依然として低い水準にとどまっている都府県は実在します。
インターネットが「当たり前」だと叫ばれる一方で、国内の一部地域ではまだその恩恵を十分に享受できていない現状があるのです。
今後もスマートフォンが社会に浸透し、地方の暮らしをより豊かにするためにはどんな政策が必要なのか、そして私たち一人ひとりがどのようにデジタル技術と向き合うべきかを考えていきたいと思います。そうすることで、真の意味で「スマートフォンは当たり前」と言える社会に近づいていくのではないでしょうか。

参考:トップの東京都は81.3%、最下位県の約1.43倍…都道府県別スマートフォン利用率動向 - ガベージニュース


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