市議会議員への要望の作り方-DX編-
仙台市議会選挙が終わったということで、議員さんにどういう風に提案していくかを示していきたいと思います。
1.基本スタンス:提案はどんどんして良い&可能な限り自分で調べる
1-1.提案はどんどんして良い
まず、基本スタンスとして提案はどんどんして良いです。
議員さんは地元の有権者の意見を知りたいと考えている人が多いですし、また良い対応が出来れば次の選挙で自分の支持者になってくれるというメリットがあります。
なので、何か提案したいことがあれば積極的に声をかけていく姿勢は重要と考えます。
1-2.可能な範囲で自分で調べるのが重要
提案の方法ですが、可能な限り自分で調べるのが重要です。
例えばDXの政策について提案したい場合は、活用ツール、現状のワークフロー、他地域の参考事例、コスト見積もりについて調査してまとめておく必要があるでしょう。もちろん完璧を目指しすぎて、いつまでも提案できないとなってしまっては本末転倒です。
自分なりに調べた上で仮説をぶつけるというスタンスでやって
いきましょう。
※この調査&仮説立案のプロセスについて知りたいという方はコメント等で教えてください。
2.具体的な提案の作り方:フォーマット
それでは具体的な政策提案を書いていきましょう。
2-1.具体的なフォーマット
フォーマットは下記のものが一般的かと思います。
※提案の詳細な内容や形式は、目的、読者、提出先の機関の要件などにより異なる可能性があります。必要に応じてフォーマットを調整することが重要です。
タイトル: 政策提案の主題を簡潔に表現します。
概要: 政策提案の目的と目標を簡潔に説明します。
背景: この政策提案が必要となった状況や問題について説明します。データや統計を用いると、より具体的で説得力のある説明になります。
政策の詳細: 政策の具体的な内容、提案する措置、それがどのように問題を解決するかについて説明します。
実装計画: 政策を実施するためのステップバイステップの計画を提示します。期限、責任者、必要な資源などを明記します。
評価とモニタリング: 政策の効果を評価するための基準や方法、そして定期的なモニタリングと調整のための戦略を明記します。
予算: 政策を実施するために必要な費用とその調達方法を説明します。
結論: 政策提案の要約と、なぜそれが採用されるべきかについて強調します。
2-2.実際に書いてみる
タイトル:ChatGPTで住民の役所への意見の集約工数の削減
①概要
目的:市民の意見の集約や可視化作業の効率化
目標:現状の工数を算出後、工数削減目標を設定予定
②背景
台湾の桃園市ではChatGPTを活用して月間約2万5千件市民からの意見を仕分けしている。従来人力で1週間かけて行っていた意見の理解→分類の作業をChatGPTを用いることで短時間で行えるようになった。
③政策の詳細
1.分類を決める
まず、役所への要望のデータをどのように仕分けするか?分類方法を決めていきます。例えば「公園」「道路」「育児」等のタグを過去の問い合わせを参考に設定していきます。
2.プロンプトを作る
次にプロンプトを作ります。
プロンプトの構文は具体的な例を示します。
基本構文は下記の4つの要素が必要です。
①タグの種類の提示
②テスト文章の提示
③テスト文章の分類結果の提示
④入力文章の提示
上記のようなプロンプトを作成し、問い合わせデータを入力することで素早く仕分けをしてくれるシステムの構築が可能。
個人情報が含まれる可能性があるので、環境はMicroSoftのAzure等で組織内専用のChatGPT環境を構築する必要がある。
④実装計画
予算獲得や体制については、市役所内部の情報が必要なため相談が必要そうです。
⑤評価とモニタリング
効果測定については、削減工数×人件費で効果を算出する。
⑥予算
1万文字で40円ほどのため、処理が必要な問い合わせの文字数を推定し、コストを見積もる。
MicroSoftのAzureの費用についても見積もりを取る。
⑦結論
大量の文章の仕分けもChatGPTの得意分野のため活用方法を提案しました。
ご検討よろしくお願いいたします。
3.ぜひ色々作っていきましょう
今回簡単にですが、提案文書の作成過程を書いてみました。
私だとデジタル化等の施策に偏ってしまうので、読者の皆さんと一緒に様々な分野で提案作っていけると面白いなと思ってます。
よろしくお願いします!
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