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「経営をあきらめない」ための事業承継~あなたの会社も大きな「面」の一部です~

 帝国データバンクの調査によると、8月7日16時現在で新型コロナウイルス感染症に関連する倒産(負債1000万円未満および個人経営者も対象)が全国で425件に上るとのことです。しかもその8割が中小企業です。
 業種別にみると、飲食店58件、ホテル・旅館48件、アパレル・雑貨小売店28件、食品卸27件、建設・工事業23件、食品製造19件などとなっています。この中には大好きで通っていたレストランや、お気に入りのお弁当屋さん、宿泊したことのあるホテル、友人の友人が経営する飲食店など、倒産や廃業が遠い世界の話でなく、自分の身近なところでも頻発していることに驚きと寂しさを感じています。

 新型コロナウイルス感染症に関連して発生している倒産の中に、あきらめ倒産と言われるものがあります。
 慢性的な経営難の中で厳しい経営を続けてきた経営者が、新型コロナ感染症の影響を受けて将来を悲観し、緊張の糸が切れて倒産・廃業を決意する。なんとも哀しい話です。

 あきらめ倒産に舵を切らせる、経営者の背中を押してしまう要因の一つに、後継者不足、あるいは事業承継のがあるように思います。
 ここ数年、事業承継それ自体が、中小企業や小規模事業者にとって大きな課題になっていました。事業承継が良好に進み、後継者がきちんと決まっていれば、あきらめ倒産はもっと減っていたのではないかと思うと、事業承継を推し進めるべく活動している我々の力不足に心が痛みます。

 事業承継は、今現在、悩んでいる経営者の対応策を考えることも重要ですが、それ以上に重要なことは、5年後、10年後に事業や会社の承継の時期を迎えるであろう事業者と、その準備を進めることです。
 事業承継を進めるにあたり、多くの経営者から異口同音に聞く言葉があります。
「うちの会社なんか、承継させるような立派な会社じゃないし。」
「我々の業界は縮小傾向にあって、未来は明るくないから。」
 このような言葉は経営者の心の叫びであり、しっかりと受け止めなければなりません。
 しかし、このような言葉を聞いてしまうと、やはり悲しくなります。
 真っ当な商いをしている企業・事業者であれば、この世の中になくてよい企業や事業者は存在しません。自分の会社など、単なる「点」に過ぎないと思っておられる経営者もおられるかもしれません。しかし、いかなる会社であっても、取引先との間で「点」と「点」は結ばれて「線」となり、「線」と「線」が繋がって「面」となります。自分の会社が抜けてしまえば、「面」には大きな穴が開き、そこから破れてしまうでしょう。
 それは「業界」であっても同じことです。

 確かに、現在の会社の財政状態や経営成績は芳しくないかもしれません。しかし「だから会社をやめる」というのは早計です。
 大切なことは「だったらどうすれば承継させたくなる、魅力あふれる会社になるか?」を考えることです。
 5年後、10年後の事業承継を見越して、自社をブラッシュアップさせていくこと。それが事業承継の第一歩です。

 もう一つ重要なことは、後継者を育てることです。
 親族内承継であれ、従業員承継であれ、優秀な社員がすぐに優れた経営者になれるわけではありません。経営者には経営者としての能力が求められ、それを学び、実践する機会が必要です。
 後継者候補者の人間性を見て適性を測り、後継者としての教育を施す。
 決して一朝一夕でなせるものではありません。

 最後に、特定非営利活動法人内部統制評価機構主催による、次世代経営者・エグゼクティブ向けの研修会をご紹介します。
 長期間にわたるボリュームのあるプログラムですが、それなりに内容あるカリキュラムとなっています。
 ご興味ある方は、私にご連絡ください。
 
特典があるかもしれません。

KSBS一般企業向けVer.3.3 2020.8.10-1

KSBS一般企業向けVer.3.3 2020.8.10-2


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