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『お金持ちの子ども』として過ごした経験

私は確かに以前、『お金持ちの子ども』であった。

しかし、それは過去の事実に過ぎなくなった。

小中高と私立で過ごし、
現在も私立大学に通っているが
現在は全額奨学金を借りて通っている。

あれ『お金持ちの子ども』ならお金持ちの親に学費出して貰えばいいのにと思うだろうが、
私が『お金持ちの子ども』であったのは中学生までである。

それはさておき、
『お金持ちの子ども』として中学生までの15年間過ごすことが出来たことは非常に価値のあるものとなっている。いま大学に通うことができているのも、『お金持ちの子ども』でなくなったとはいえ、当時の恩恵の名残ではないだろうか。

毎年、国内や海外を旅行し、休日は必ず塾帰りにお出かけ・外食。
そして、私が興味を示した書籍は何でも買ってくれた。

誕生日やクリスマスは高価なプレゼントを貰ったりもした。

受験も小学校受験からしているため、
幼稚園生の頃から塾に通い詰めていた。

そんな環境に置かれていた私は、
自分の興味関心を余すことなく伸ばすことができた。

しかし、当時の私に『お金持ちの子ども』の自覚はなかった。

普通にただ生活をしていた。

当然、様々な環境が世の中にあることは知る由もない。

周りにも『お金持ちの子ども』しかいない。

中学生のとき起こった父のリストラで、
私が『お金持ちの子ども』であった事実を実感することになった。

『お金持ちの子ども』の普通は、
『全ての子どもの普通』でなく

ただ『お金持ちの子どもの普通』であるに過ぎなかった。



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