豊岡
芸術をみて泣いたのはいつぶりだろうか。
人と話して泣いたのはいつぶりだろうか。
すごくすごく綺麗な涙だったと思う。
街を練り歩く、碁盤の目になった街を練り歩く。
ここはいい街だ。情緒がある素敵な街だ。
広い土地に人口約7万人という街。
小規模であるのにも、かかわらず豊かな街だと思った。
豊岡駅から離れて約15分。
豊岡劇場とかいう、なんだかノスタルジックな建物が
見えてきた。
人がいる。
人がいた。
こんな路地の入り組んだ場所に人が劇場という場所で
日常の営みを続けている。
これは新大阪までの帰りの新幹線で書いた文章。
少々かっこつけすぎかなと思って下書きにして寝かせといた。
でも、今みると消すのも勿体ないし、まーこれもアリかなと思ってそのままにしておこう。
それで仕切り直して。
しょーじきに言うと、入試自体はめちゃくちゃ失敗した。
集団面接にグループディスカッションが入ってたからだ。
人の話を著しく聞けないためにめちゃくちゃ苦手だ。
まぁーいいや!!!!
演劇やってるやつなんてそんなもんやろ!!!!
私、演劇やってる人で協調性あるってやつマジで見た
ことねぇよ。(あ、全員じゃないですよ、もちろん)
そもそも、浪人すればいいし!!!!
そもそも、後期もあるし!!!!!!!
ってな訳でとりあえず、先輩に誘われた豊岡劇場に
行ってみることにした。
なんだか、街の雰囲気としては私の故郷である
盛岡に似てる。
語彙力がないため安っぽい文章になるけど、
豊岡の街、なんか知らんけど、安心した。
えーそこら辺で寝てても許されそうだなー。
うわ、めっちゃ市役所綺麗、草の上で寝たい。
あ、なんかまた別の建物あるわ!
そんな感じでぶらぶらしながら豊岡劇場へ。
いざ、豊岡劇場へ!!!!!!!
ここで写真が出てくるのが流儀だろう。
すまん、撮るの忘れてたわ。
劇場の外?施設の外?
とりあえず野外で芝居をしてるみたいだ。
お、その中に先輩がいるぞ!!!
あ、なんか髪の色が変わってるぞ!!!!
演劇という空間が一旦消えた。
先輩としばらく戯れてみる。
他愛もない話。約1年半ぶりに直接会う。
何も変わってなかったと思う。安心した。
めちゃくちゃ🤟😎🤟になってたらどうしよって。
あ、私にとって
「変わらない」って凄くいいことだと思う。
そこはリスペクトの気持ちも込められてる。
先輩の今参加してる企画というのは
ぱへやンマーケット
というものらしい。
各々の思い思いの商品が売られていた。
でも、これはちょっとひと味違う。
大抵、ものを買うにはお金が必要だ。
当たり前だ、それが礼儀でもあるし、
何より社会の変えられない構造だからだ。
ここは違った。
「マーケット」と、称しながらここは、物質的なものを
売り買いしてるのではない。
なんだろう、、、感情のめぐり逢い?
心の繋がり?人との繋がり?
とにかく、ものという固形物を必要としているのではない。
その、「もの」に込められた想いを求めているのだ。
ここ、豊岡で確実に人の営みが行われているのを
感じた。
本当にいいなって思った。
あ、ここ、もしかして私の居場所かもしれない。
始めてきた街、劇場であるのにも関わらず、
ずっとそこにいて、なにか一緒にその人たちと
作品を作っていたような気分だった。
気持ちが落ち着いた。
若干、センチメンタルな気分になっているところ
どっかで見たことある人が……
ん、ん????
なんだろう、チチカカ感が否めない。
あ、あの方だ!踊ってる人や!!!!
1度この目で踊る姿を見たいと思っていた。
何やら、踊ってくれるらしい。
せっかくなら、ホールでということで
劇場の主的ポジションの方が劇場のホールを
開けてくれた。
おぉ、これはいい劇場だ。
入った瞬間、伝わる。
赤を基調とした座席に、木製のステージ。
めちゃくちゃ良い、素晴らしい。
例の踊る方がステージに登る。
感情に合わせて身体が変化する。
まるで、私と演者が1つの生命体となって
呼吸してるようだった。
知らず知らずのうちに、自分の中に溜めていた思いが
形となり、目の前で生きていることに感動した。
この気持ち、なんて表せばいいんだろう。
あまりにも、初めてなことで、どう言えばいいか
分からない。
しばらく、余韻にひたる。
その後、私たちは心の対話をした。
詳細を語りたいとこだが、これはこれで
またベクトルの違ったお話になるので、
またいつか。
文章を考えてるうちに、もう1週間もたってしまった。
(色々やることもあって忙しかったのも事実であるが…)
そろそろ、余韻にひたりすぎて、爪までもふやけそうだ。
いい加減、あがることにして、また落ち着いたら
浸ろうと思う。