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デザイナーバリューを決めました!〜事業成長を支えるチームを目指して〜
はじめまして。リーディングマーク(以下、LM)でリードデザイナーを担当している久保と申します。
LMのデザイナーチームは、2024年の8月にチームのバリューを決定しました。今回は、背景や目的、ワークショップの流れを通して、LMのデザイナーがどんなことを意識して日々のデザイン制作に取り組んでいるのか、お話しできればと思います。
なぜバリューを決めることになったのか?
現在LMは「世界の人々の自己実現の支援」というミッションの元、働く社会の人々にむけて多様な事業展開を行なっています。事業の成長に伴い、今後はさらに広い領域へ挑戦できるチームになっていくことが、目下の課題と目標となっています。
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私の入社当時のデザイナー体制は、前任の方と入れ替わる形で、社員1人、委託パートナー1人の状態から始まりました。その後事業の成長に伴い、採用が強化され、現在社員デザイナーは8名まで増えました。(2024.12月時点)
取り組めるデザイン領域の責任範囲も徐々に広がり、
・各プロダクトデザインのUI/UX制作
・デザインシステムの開発・運用・ブランド管理
・マーケティング運用におけるサービスサイト・LP制作・バナー・外部広告出稿用の画像制作等
・各種コーポレート領域のコミュニケーションデザイン
・オンライン就活イベント運用に伴ったイベント向けのデザイン制作
・オフラインイベント参加に伴ったブースデザイン品質管理・ポスターやチラシ制作等
等のデザイン業務を、それぞれが自身の経験とスキルを活かしながら、ミッション達成のために日々邁進しています。
こうした事業もチームも拡大する一方で、成長のための価値観などはこれまでリードデザイナー2名体制の中で、フィードバックで都度共有していましたが、チーム共通の "LMのデザイナーとして目指すべき姿" というものは不透明な部分があり、目線を揃えることの難しさが課題になってきていました。
そこで、改めてチーム全員が同じ方向を向き、自分たちの取り組みを評価していけるチームを目指していくために
・LMのデザイナーが企業に提供できる価値は何か
・実現のために、どのような行動指針を持つべきか
・チーム内で大切にしたいことは何か
といった観点を言語化し明確にすることで、ミッションを実現するチームになるためにはどんな行動指針を持つべきか考えてみることになりました。
結果、ワークショップを通して、以下のものが完成しました。
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バリューが決まるまで
ワークショップを実施するにあたり、私たちは進め方もメンバー全員で話し合う形で企画をスタートさせました。
こういった取り組みでは、よくある傾向として、声が大きい人や影響力のある人の内容で統合されやすい事がありますが、人数規模が大きくなる前の今だからこそ、「これが自分たちのバリューだ」と自分ごとにして考えられたものにするためにも、なるべく全員の意見が取り入れられたものになることを意識して進めました。
①目指すべきゴールのすり合わせ
まず最初にゴールをどこに置くか、ミッションとは何かを改めて言語化するにあたり、これについては最初に少し触れたように、LMでは、すでに全社的なミッションが存在しており、それらを体現するための行動指針も確立されています。
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そのため、組織の目指す未来とズレがないように、全体的な方向性を踏まえながら、デザイナーチームの文脈に沿った解釈を行い、それを価値観として設定することに焦点を絞りました。
②ブレインストーミングを通して軸を決定
続いて、デザイナーチーム内でブレインストーミングを実施しました。
この議論を通じて浮かび上がった主要な課題は、自分たちの業務内容と価値を社内の他部署に対して明確に説明できることの重要性でした。
具体的には、デザイナー一人ひとりが、自分の役割や仕事の価値を適切に言語化し伝達できることで、チーム内の相互理解を深めるだけでなく、組織全体におけるデザイン部門の重要性を示すことができる副次的な効果もあると考えました。これは、デザイン部門全体の成長と、会社への貢献を示す上で非常に重要な要素だと気づきました。
このような取り組みを通じて、デザインの重要性をより多くの人に理解してもらい、チーム全体でより良い成果を生み出していくことを期待したいと考えました。
結果、デザイナーチームの本質的な価値と、私たちが目指すべき方向性を明確に示すために以下の2点を軸に設定することになりました。
1.デザインで提供したい価値
2.デザイナーとして大事にしたいこと
基本的な方向性が定まった後、具体的な実施方法を検討するため、他社の事例や業界の最新動向を調査しました。その結果、オンラインコラボレーションツールであるMiroを活用し、ワークショップを実施することに決めました。
ワークショップの第一段階として、組織のミッションを踏まえつつ、デザイナーとしての取り組みをより具体的にイメージすることから始めました。各メンバーがデザイナーとして最大限の価値を提供するために重要と考える要素を抽出するため、初回セッションでは個々の「デザインする上で大事にしていること」を付箋に記述する時間を設けました。
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更に、メンバー同士の共通点を見つけたり、新しい視点にも気付き、お互いの理解も深まったと感じました。この経験は、私たちのチームワークを強化し、より良いデザイン業務につながる重要な一歩となりました。
この過程で、メンバー同士の共通点を見つけたり、新しい視点に気づきました。これにより、お互いの理解も深まったと感じました。この経験は、私たちのチームワークを強化し、より良いデザイン業務につながる重要な一歩となりました。
③意見を出し合い、バリューを固める
ワークショップで集約された意見を基に、自分たちが伝えたいことを表現するのに効果的な手法を検討しました。その過程で、デザイナーバリューの策定に関する業界の先行事例を参考にしました。特に、私たちの目指す方向性と類似した手法を採用している事例に注目し、その枠組みを応用することにしました。
結果、自分たちが掲げる価値観にも、以下のような構造があると分かりやすいと感じ、参考にして進めることになりました。
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まとめ方について方向性が決まったので、再度ワークショップを進め、共通項をグルーピングしていくことにしました。
その過程で、複数の大きなグループが形成されました。
この手法では、チームメンバー全員で議論を重ねながら、最終的にいくつかのキーワード的な文章にまとめており、またそれぞれの文章に関連性の発見がありました。
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この段階で、一定期間を置いてから再度ワークショップを行いました。
この休息期間は、思考のリフレッシュに大きく寄与しました。それまで幾度となく検討を重ね、時に頭を悩ませながら向き合ってきた内容でしたが、しばらくぶりに見直すことで、新鮮な視点を得ることができたのです。
前回は出てこなかった新たな視点で意見が出始めたため、より包括的な議論となり、類似した要素を統合し直しながら整理を進めました。
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バリュー策定プロセスにおいて、チームメンバーの多様な表現能力に対応するため、ChatGPTなどのAI技術を積極的に活用しました。これにより、ワークショップで生じやすい言語化の課題を効果的に解決し、各メンバーの考えを明確に表現することができ、チーム全体の意思を適切に反映したバリューの策定を効率的に実現しました。
ワークショップを通して出てきたワードを軸に、参考にした枠組みから順番を再度整理しながら、最終的に5つの核となるバリューに絞り込みました!🎉
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ついにデザイナーチームのバリュー決定!!
ワークショップを通して、私たちデザイナーチームの核心は、「ユーザーが触れるプロダクトやサービスを通して、ユーザーの自己実現を支援すること」にあることが再認識されました。この理念が、我々のバリュー策定プロセスにおいて最も重要視され、結果として「ユーザーファースト」の概念が最優先事項として位置付けられました。
バリューの定義に際しては、単なる言葉の羅列ではなく、チーム内での深い議論から生まれた具体的な文脈があったので、そちらを補足説明として付加しました。これにより、各バリューの解釈における曖昧さを排除し、チーム全体での共通理解を促進しています。
作成しながら特にこだわったのは、バリューの言語化プロセスにおける合意形成のアプローチです。全メンバーの完全な同意が得られるまで、用語の選択と表現の調整を徹底的に行いました。この過程を通じて、チーム全体の意思が真に反映されたバリューの策定に成功しました。
このように、我々のバリューは単なる理想論ではなく、日々の業務に直結した実践的な指針となっています。これらの価値観を基盤として、ユーザー中心のデザイン思考を全社的に浸透させ、より革新的かつ使いやすいプロダクトの開発を目指します。
最後に
バリューの策定後、デザイン部門内のコミュニケーションにおいて、これらの価値観が自然と反映されるようになりました。特に「ユーザーファースト」は、頻繁に議論の中心となり、チーム全体の指針として機能しています。
共通の目標が明確に言語化されたことで、チームとしての一体感が強化され、より結束力のある組織へと発展しました。
また、各プロジェクトにおいて、単なる作業の遂行にとどまらず、目的や姿勢を常に意識した取り組みが顕著に見られるようになりました。
それぞれのデザイナーがどのような挑戦をしているのか、一緒に働く機会の少ないメンバーには見えづらいもの。デザイナーは現在、プロダクト企画室と呼ばれる、プロダクトの全体戦略を描くための部署に所属しており、その中でもデザイン以外の職務やスキルを持ったメンバーも多数所属しています。バリューを提示することで、そういったメンバーとも仲間としてデザインを考えるきっかけになるものになることも期待の一つとしてありました。デザイナーチームがどんな組織になろうとしているのか、このバリューを元に他の部署にも広めていきたいと思っています。
ミッションを共に達成してくれるメンバーを募集しています!
リーディングマークは、急速な成長と新規事業の展開に伴い、デザイン部門の拡充を図っています。既存事業の強化と新規事業の発展に向けて、創造性豊かなデザイナーの方々のご参画を求めています。
リーディングマークは短期間で社員数が30〜40名から100名以上に拡大し、組織全体でデザインの重要性への認識が高まっています。社内コミュニケーションも活発で、チャレンジングかつ充実した環境でデザイン業務に取り組んでいただけます。
私たちに共感し、共に成長していける方々のご応募をお待ちしています。
リーディングマークの取り組みに関心をお持ちの方は、ぜひ一度お話しさせていただく機会を設けさせていただきたいと思います。
皆様からのご応募を心よりお待ちしています。
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