『既存住宅状況調査技術者』という知名度0の国家資格を受験した話|certification
こんにちは。
出身研究室の恩師である先生の作品が、住宅特集という権威のある雑誌に掲載されたたため、抜かりなくサインをいただくことに成功した中川です。先生の大活躍は間違いなく私共OBたちへの後押しになっています。おめでとうございます‼
私は、2024年7月よりnoteをはじめ、毎週土曜日に記事を投稿しています。家づくりをされている方や、夢を追いかける若造を見守って下さる方は、お気軽にスキ、フォロー、コメントして下さると大変励みになり嬉しいです。
自己紹介はこちらの記事をご覧ください。
さて、今回のテーマは『既存住宅状況調査技術者』という資格についてです。
みなさんはこの資格を聞いたことがありますか?
おそらく業界の方でもなかなか馴染みのない資格かと思います。
今回はこちらの知名度0の資格を受験しようと思った理由や、どんなことができる資格なのかを記事にしてみます。
手応えがなく不安でしたが、先日無事合格通知と資格証が届きましたので、ようやく記事にすることができました。。
世の中にはこんなニッチな資格があるんだな と知っていたくださると嬉しいです。
▪知名度0の資格を受験した理由
『将来的に更なる需要が高まる資格だと感じたから』というのが理由です。いかにも打算的な理由です。
昨今の日本では、人口減少が加速しており、空き家が急増していることは、みなさんご存知かと思います。
また、建築費の爆発的な高騰も背中を押すように、中古住宅へ強い注目が集まっています。
中古住宅を購入し、リフォーム、リノベーションすることで、新築とまではいかないまでも、比較的低予算で居住空間を確保できるが人気の理由です。
しかし、中古住宅ってなんだか怖くないですか?
そんな時に活躍するのが『既存住宅状況調査技術者』です。
なんだか長い名前からなんとなく何ができる人なのかは察しがつきますが、次はこの資格の役割についてです。
▪どんなことができる資格なのか
まずは公式hpの文章を引用します。
正直不動産について書いた👇の記事にも登場しましたが、既存住宅状況調査=インスペクションができる資格です。
中古住宅に構造的な欠陥がないか、雨漏り等がないかを調べる人ということです。
今まさに、空き家が増えていき、中古住宅の再利用の需要が高まっていく世の中で必要性が高まる資格です。
▪この資格が注目されるようになった理由
平成30年4月の宅地建物取引業法改正が影響しています。
中古住宅の売買の際に行われる重要事項説明に、既存住宅状況調査を実施している場合、その結果について説明することが義務づけられました。
空き家の増加や中古住宅需要の高まりをいち早く察知し、不動産業者は中古住宅の状態をしっかり伝えたうえで取引をしてください と法律が変わっているのです。
ここでよく勘違いされる方がいらっしゃいますが、まだ調査自体が義務化された訳ではありません。正しくは、調査を実施した場合に必ず結果を説明すること という解釈です。
将来的には調査自体が義務化される日が来てもおかしくないと思っています。
▪「既存住宅状況調査技術者」と「公認ホームインスペクター」の違い
ここで知識が深い方は、既存住宅状況調査技術者よりもよく耳にする『ホームインスペクター』と何が違うのか疑問に思われたかもしれませんので最後に解説いたします。
つまり、住宅の欠陥や劣化等の有無を確認し、依頼主へ診断結果を報告し、アドバイスを行う住宅診断全般を、ホームインスペクションと言います。
それに対し、既存住宅状況調査とは、先ほどの住宅診断全般を指す、ホームインスペクションとは違い、明確な調査内容が決められ、建築士事務所に所属する建築士で、かつ既存住宅状況調査技術者講習を受け登録した者しか実施できないものです。
従来のホームインスペクター(住宅診断士)の資格では既存住宅状況調査を行うことができないのです。
いかがでしたでしょうか。
みなさまも中古住宅を購入する際、そして売却する際も、今後必要な知識になってくるかと思います。
既存住宅状況調査という調査があること、その調査をするための建築士専用の資格があることを知ってくだされば嬉しいです。
私は毎週土曜日に、不動産業界のリアルや家づくりの疑問について更新していますので、お気軽にスキ、フォロー、コメントして下さると大変励みになり嬉しいです。みなさんの理想のお家、読んでみたい記事のテーマについてコメントで教えてください‼
お付き合いいただきありがとうございました。
それではまた来週。