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好きなものを好きだと言える勇気
私は好きな曲・アーティスト・音楽を聞かれるとすぐに答えられない。
少し考えて、「人に聞かれた時に遠慮なく好きだと言える、巷で有名なアーティスト」の名前を答えてしまう。
なぜなら私はボカロ楽曲、もとい“推しボカロP”の作った楽曲が一番好きだからだ。
しかし堂々と「私は音楽の中で一番ボカロが好きです!」と公言するのは何となく憚られてしまう。
凄く悲しいことだが、「ボカロは中学生が聞くもの」「聞いてて恥ずかしい中二病満載な音楽」という偏見が今でも社会にはあって、その偏見に私も毒されているからかもしれない。
では、ボカロは本当に低俗で子供しか聞かないような幼稚な音楽なのか?
私は「それは違う」と伝えたい。
伝えられる勇気が欲しい。ボカロは素晴らしい音楽なんだと、私はボカロが好きなんだと、そうはっきり言える勇気が欲しい。
そもそも音楽に低俗も幼稚もクソもない。どんなジャンルであれ、一つ一つの曲に色々な人の思いが込められている。まあこれは全ての創作作品に言えることだ。ボカロだけが、音楽の中で幼稚なのか?低俗なのか?
ボカロ楽曲というだけで、その一曲を作り上げるのに掛かった時間・曲を手掛けたボカロP・MVを作ったクリエイター・その他大勢の楽曲制作に携わった人々が貶されて良いわけがない。
ボカロは特殊なジャンルで、(この記事内では便宜上ボカロジャンルとひと括りにしているが)、その中の楽曲達は本当に多種多様だ。
恋を歌ったものから己の暗い気持ち・希死念慮を歌ったもの、悲しみに寄り添ってくれる優しいもの、曲を聴いた私達を勇気付けてくれるようなもの。私が知っている楽曲だけでもここまで曲のタイプが異なる。
この事を知らずに、周りの偏見だけを先行させて「ボカロって大体中二病で死にたがりな曲ばっかw」だの「ボカロ聞いてる奴なんか中学生しかいないww」だのと言われてしまうのはもう疲れた。
とはいえ近年はボカロやネット音楽の地位(この言葉はあまり好きじゃない)的なものも上昇している気がする。
記憶に新しいのはマツコの知らない世界の“DTM特集”の回だ。しっかりとボカロ楽曲が紹介されていて驚いた。個人的にはいよわを地上波で見る日が来るなんて…と感慨深い気持ちになった。
一緒に見ていた両親は楽曲に対してはあまり良い印象を抱いていないようだったが、初音ミクが紹介されると「あー、DTM?ボカロ?の曲ってこのミクちゃんが歌ってる曲なのね」と良さげな反応をしていた。ツッコミどころはあるけど。
でもそれが凄く嬉しかった。ボカロやDTMにおいて初音ミクの存在は偉大だと、改めて思った。
ボカロって本当に楽しい。作る人によって曲調も雰囲気も何もかも変わる。有名でなくとも良い曲を作っている人が沢山いる。
たとえ社会に受容されなくとも、いつまでも偏見が消えなくとも、私はボカロ音楽が大好きだ。そう言い続ける。
いつかボカロというジャンルに対する偏見が消え、色々な人に受け入れられる日が来るのなら、大手を振ってその日を喜びのままに歓迎したい。
好きなものをはっきり好きだと言える日まで、悩みながらもボカロを楽しもうと思う。
余談
ちなみに私はOrangestarとはるまきごはんが一番好きです。何年も聞いている。Orangestarはライブが最高。2022のあの熱が今でも忘れられない。去年のはるまきごはんのワンマンも行きたかったけど予定が合わなかった。機会があれば絶対に参戦する。会場は関東圏内で頼んだ。